給与原価計算の概要
給与原価計算では、従業員に支払うために発生したすべての原価が追跡され、それらの原価が一般会計に配分されます。 たとえば、給与、賞与、有給休暇、すべての給与税の事業主負担分がトラッキングされ、ワーク・ストラクチャに対する経費として支出されます。
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「給与原価配賦」キー・フレックスフィールドは、労務費を追跡するために作成およびレポートされる会計仕訳の基準です。 このフレックスフィールドのすべての側面と影響、および計画時のその使用を検討します。
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「給与計算」フローは、給与を計算し、実行結果を生成し、ワーク・ストラクチャおよび原価計算階層に原価をかけます:
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相互検証ルールは、原価計算プロセス中に給与原価勘定科目組合せを検証し、無効な組合せ入力が一般会計に送信されないようにします。
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給与原価計算では、給与計算結果ごとに原価勘定科目番号が導出されます。 通常、原価勘定科目番号の各セグメントは総勘定元帳の会計体系を表しますが、必ずしもそうではない場合があります。
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給与原価計算値は、顧客の一般会計会計体系の様々なセグメントにマップされます。
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「支払の原価計算の計算」フローは、前払金の結果に基づいて原価計算結果を作成します。 また、該当する場合は、資金管理の突合せ後に、無効支払、決済済支払および外部支払を含めるために支払結果の原価が配賦されます。
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「遡及原価計算の計算」フローは、原価計算に対する遡及変更のコストを再計算します。
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「原価調整」は、給与計算の原価計算結果に適用され、給与計算に基づいてレポートおよび計算に適用される修正処理です。
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「一部期間経過勘定の計算」フローは、部分支払の見越入力を作成するために、2つの会計期間と重複する支払期間の原価を計算します。
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「補助元帳会計への転送」フローは、給与原価を補助元帳会計(SLA)に転送して、レビュー、レポートおよび一般会計への転記を行います。
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「補助元帳会計への転送の戻し処理」フローは、会計の作成プロセスを使用して最終モードで転記された給与補助元帳会計仕訳を逆仕訳します。
設定タスクと考慮事項
企業体系と法的エンティティ、組織を設定して、個人と雇用、ワーク・ストラクチャに関連する情報を作成および保守します。 この設定には、給与の処理と原価計算、支払の処理および法定レポートの生成に必要な給与ビジネス・オブジェクトを定義するタスクも含まれます。
次の設定タスクを使用して、ビジネス要件に対する給与原価計算と給与原価計算の実装を計画します。
給与 |
説明 |
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原価会計 |
法的エンティティと法的レポート・ユニット、税レポート・ユニット、給与法定ユニット、認証当局、法的登録と管轄区域、認証当局。 |
原価および利益計画 |
ビジネス・プロセスに最適な組織体系とビジネス・ユニット、組織モデル。 |
荷揚原価管理 |
給与およびレポートを処理するための支給項目および控除項目を記録するエレメントおよびFormulaを構成します。 |
Project Costingベース |
給与計算とレポート、支払の処理と実行に必要な給与オブジェクトと支払方法を定義します。 |
給与原価計算設定
「給与原価計算」および「原価配賦」設定タスクを使用して、キー・フレックスフィールド、値セット、付加フレックスフィールド、メッセージおよびその他の原価計算体系を構成します。
Global Human Resources Cloud Payroll Costingの実装を、アプリケーション実装コンサルタント・ロール(ORA_PAY_APPLICATION_IMPLEMENTATION_CONSULTANT_JOB)を持つユーザーとして開始します。 オファリングのオプトインおよび設定を管理する方法は、機能設定マネージャ・ガイドを参照してください。
通常は、最初の給与実装時に原価計算を設定します。 給与、部門、ジョブなどの新しいオブジェクトが追加されると、追加の構成は可能ですが、原価計算レベルでのみ可能です。
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原価計算設定では、部門などの個人固有データ、または州、郡、市区町村などの国別仕様領域(コンテキストと呼ばれます)を使用できます。
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個人またはエレメント・エントリの一意の原価計算は、通常の給与処理中に必要に応じて入力できます。
給与原価計算の実装および管理の詳細は、Oracle Help Centerの『グローバル給与原価計算の管理』ガイドを参照してください。