A レポート・オーサリングのヒント
この項では、有効でタイムリなレポートを作成するためのヒントとガイドラインについて説明します。
一般的なレポート・オーサリングのヒント
これらの推奨事項とレポートに関するよくある質問への回答を使用して、すべてのOracle Fusion Data Intelligenceレポートを改善します。この情報は網羅的ではなく、追加情報やオーサリング・ヒントで定期的に更新されます。
フィルタのヒント
レポートにフィルタを適用する場合は、次のガイドラインに従ってください。
- 分析でのユーザーの介入には、ワークブックまたはキャンバス・フィルタのかわりにダッシュボード・フィルタを使用します。
- 非表示および非介入のフィルタにはワークブック・フィルタを使用します。
- カスタム・ワークブックまたはダッシュボードのすべてのフィルタについて、値による制限を「なし」に設定して、プロンプトのパフォーマンスを向上させます。
- 属性にフィルタを適用する場合は、名前または摘要の列のかわりにコードの列(使用可能な場合)を使用します。
- ビジュアライゼーションの作成を開始する前には必要なフィルタを常に適用して、ビジュアライゼーションに必要なメトリックを追加するときに、最適な問合せが作成されるようにしてください。
ブラッシングのヒント
ブラッシングを無効にして、レポートのパフォーマンスを向上させます。「キャンパスのプロパティの更新」を参照してください。
通貨の使用に関するヒント
通貨金額の通貨書式を表示するには、各ビジュアライゼーションの数値書式をカスタム通貨として設定します。次に、サブジェクト領域フォルダで、通貨列を選択します。「ビジュアライゼーションの通貨記号の設定」を参照してください。
複数のディメンションにわたる属性に関するレポートのヒント
複数のディメンションに対する属性についてレポートする場合は、常にレポートでメジャーを使用します。複数のファクトを持つサブジェクト領域では、メジャーは問合せに正しいコンテキストを設定し、正確なナビゲーション・パスを作成し、期待した結果を返します。レポートにメジャーを表示しない場合は、非表示にします。「列の非表示または削除」を参照してください。
プレゼンテーション階層のヒント
パフォーマンスを向上させるには、プレゼンテーション階層のかわりにプレゼンテーション列を使用します。「プレゼンテーション表とプレゼンテーション列の操作」を参照してください。
Oracle Fusion ERP Analyticsのレポート・オーサリングのヒント
これらの推奨事項とレポートに関するよくある質問への回答を使用して、Oracle Fusion ERP Analyticsレポートを改善します。この情報は網羅的ではなく、追加情報やオーサリング・ヒントで定期的に更新されます。
レポートのパフォーマンスを向上させるためのヒント
- 適格セグメントまたは不適格セグメントの場合は、名前または説明のかわりにセグメント・コードを使用します。
- 適格セグメントおよび不適格セグメントの名前および説明については、次のようにします。
- 「リスト」または次と等しい/「次である」を使用します
- 貸借一致セグメント、勘定科目セグメント、コスト・センターおよびGLセグメント1-10に対して、フィルタ・タイプ「リスト」または次と等しい/次の範囲内にあるを使用します
- その他のフィルタ・タイプ(次で始まる、次と相似など)では、「コード」を使用します。
- すべてのレポートで、可能な場合は名前または説明のかわりにコード属性を使用します。
- 適格セグメントまたは不適格セグメントの場合は、リリース23.R4.P3および24.R1では「ツリー・フィルタ」のかわりに「ツリー・コードとバージョン」を使用します。リリース24.R1.P3以降では「ツリー・フィルタ」を使用します。「ツリー・コードとバージョン」は非推奨です。
プレゼンテーション階層レポートのパフォーマンスを向上させるためのヒント
このアプリケーションは、レベル22-31のプレゼンテーション階層をサポートするように設計されています。すべてのレベルが必要な場合には属性列を公開し、レポートでプレゼンテーション階層を回避します。
推奨フィルタ
アスタリスク(*)が付いた項目は必須です。
サブジェクト領域 | プレゼンテーション列 |
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AP年齢調べ |
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AP経費 |
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AP保留 |
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AP請求書 |
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AP負債 |
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AP支払 |
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GL貸借対照表 |
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GL予算 |
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GL詳細トランザクション |
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GL勘定科目分析 |
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構成可能な勘定科目分析 |
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ARトランザクション |
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AR入金と消込 |
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ARクレジット・メモ消込 |
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AR調整 |
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AR年齢調べ |
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AR収益 |
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資産分析 |
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資産トランザクション |
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EXM従業員経費 |
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GL収益性 |
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プロジェクト分析のレポート・オーサリングのヒント
これらの推奨事項とレポートに関するよくある質問への回答を使用して、Oracle Fusion Data Intelligence PPMレポートを改善します。この情報は網羅的ではなく、追加情報やオーサリング・ヒントで定期的に更新されます。
xTDメトリック問合せのパフォーマンスを向上させるためのヒント
特定のサブジェクト領域のxTDメトリックを分析するには、会計期間、会計四半期または会計年度をプロジェクト・ビジネス・ユニットとともに選択します。xTDメトリックを含むサブジェクト領域間分析のパフォーマンスを向上させるには、ワークブックにフィルタを適用します。
PPMのパフォーマンスを向上させるためのヒント- プロジェクト・コスト・レポート
PPM - プロジェクト・コストのレポートのパフォーマンスを向上させるには、次のガイドラインに従います。
- 未計上トランザクションの詳細を含む会計情報を分析する場合は、元帳および配分会計期間にフィルタを適用します。
- 会計情報を分析する場合は、適格セグメントと不適格セグメントの名前または説明のかわりにコードを使用します。
PPMのパフォーマンスを向上させるためのヒント- プロジェクト収益レポート
PPM - プロジェクト収益のレポートのパフォーマンスを向上させるには、次のガイドラインに従います。
- 未計上トランザクションの詳細を含む会計情報を分析する場合は、元帳および配分会計期間にフィルタを適用します。
- 会計情報を分析する場合は、適格セグメントと不適格セグメントの名前または説明のかわりにコードを使用します。
PPMのパフォーマンスを向上させるためのヒント- 付与交付金レポート
PPM - 付与交付金のレポートのパフォーマンスを向上させるには、次のガイドラインに従います。
- 交付金情報を分析するために交付ビジネス・ユニットにフィルタを適用します。
- プロジェクト・レベルの資金調達情報や、コスト、予算金額などの他のプロジェクト・メトリックを分析する場合は、プロジェクト・ビジネス・ユニット・フィルタを使用します。
推奨フィルタ
アスタリスク(*)が付いた項目は必須です。
サブジェクト領域 | プレゼンテーション・テーブル(推奨フィルタ) |
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PPM - 付与交付金 |
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PPM - プロジェクト資産 |
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PPM - プロジェクト予算 |
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PPM - プロジェクト・コスト |
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PPM - プロジェクト予測 |
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PPM - プロジェクト資金 |
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PPM - プロジェクト請求書 |
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PPM - プロジェクト労務配分コスト |
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PPM - プロジェクト労務スケジュール |
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PPM - プロジェクト収益 |
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調達分析のレポート・オーサリングのヒント
これらの推奨事項とレポートに関するよくある質問への回答を使用して、Oracle Fusion Data Intelligence PROCレポートを改善します。この情報は網羅的ではなく、追加情報やオーサリング・ヒントで定期的に更新されます。
調達 - 購買オーダー、調達 - 購買依頼または調達 - 支出で費用分類カテゴリを問い合せるためのヒント
大量のデータ・ボリューム・ファクト表間の結合を回避するために、1つのレポートでファクト・メトリックを分析するには、1つのタクソノミ・ディメンションのみを選択します。
推奨フィルタ
アスタリスク(*)が付いた項目は必須です。
サブジェクト領域 | プレゼンテーション・テーブル(推奨フィルタ) |
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調達 - 期間終了時の経過勘定残高 |
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調達 - 受入時の経過勘定残高 |
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調達 - 契約 |
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調達 - 購買オーダー |
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調達 - 購買オーダー変更オーダー |
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調達 - 受入会計 |
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調達 - 受入 |
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調達 - 購買依頼 |
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調達 - 支出 |
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サブジェクト領域間レポート・オーサリングのヒント
Oracle Fusion Data Intelligence Fusion Data Intelligenceは、1つの情報領域に制限されません。複数のサブジェクト領域からのデータを組み合せることができるため、分析の可能性が広がります。サブジェクト領域間分析と呼ばれるこのような問合せは、プラットフォームの包括的な性質の証しとなっています。次の項で説明する、様々なタイプのサブジェクト領域間分析と、サブジェクト領域間分析を作成するためのベスト・プラクティスを適用することで、プラットフォームの潜在能力を最大限活用できるという自信が得られます。
一致する(共通の)ディメンションは、様々なファクト表またはサブジェクト領域を横断して同じ意味と値を持つ、すべてのサブジェクト領域にわたる共通ディメンションです。たとえば、元帳は、Fusion ERP Analyticsのすべてのサブジェクト領域間で一致するディメンションです。
一致しない(非共通の)ディメンションは、すべてのファクト表またはサブジェクト領域に添付されているわけではないディメンションです。たとえば、「AP保留」サブジェクト領域には、「保留」サブジェクト領域にのみ固有であり、買掛/未払金の他のサブジェクト領域には関連しない情報が格納される保留フォルダがあります。
一致するディメンションを使用したサブジェクト領域間分析
複数のサブジェクト領域からのファクトおよび一致するディメンションを使用して、それらすべてのサブジェクト領域からビジュアライゼーションを作成できます。複数のサブジェクト領域からの一致するディメンションのみを使用するビジュアライゼーションを作成することには明確な利点があります。レポート内で任意のサブジェクト領域からの任意のメトリックを使用し、一致するディメンションで結合できます。このことにより、複数のサブジェクト領域からのメトリックを単一のビジュアライゼーションに含めることができます。
常に、一般的なオーサリングのヒントに記載されているベスト・プラクティスに従ってください。
一般的なガイドライン
- レポートに必要なすべてのメトリックと属性が単一のサブジェクト領域とファクトにある場合は、その単一のサブジェクト領域のみを使用し、サブジェクト領域間問合せは作成しないでください。
- 複数のサブジェクト領域からデータを取得する場合は、分析でそれらすべてのサブジェクト領域からメトリックを選択する必要があります。
- ビジュアライゼーションの作成を開始する前には必要なフィルタから始めて、ビジュアライゼーションに必要なメトリックを追加するときに、最もパフォーマンスの高い問合せを使用するようにしてください。
- 常に、ファクトとディメンションを含め、1つのサブジェクト領域のすべての列を選択することから始め、次に2つ目のサブジェクト領域からファクトを追加します。
- 常に、最初に「会計カレンダ」フィルタと「時間ディメンション」フィルタを追加します。1つの期間のデータを制限してから、1つ以上のサブジェクト領域からファクトおよび列を1つずつ追加してレポートを拡張していきます。
- 2つのサブジェクト領域をレポートで結合する際には、共通ディメンションの属性を少なくとも1つ使用してください。共通(一致するディメンション)のバス・マトリックスを参照してください。
Oracle Fusion Data Intelligenceにおける一致するディメンションのリストは、appendix-report-authoring-tips-erp.html#GUID-AC96F315-4385-49F8-9EB2-7ECFCB15AB64__GUID-A743EDCB-18E8-4BFD-97CC-2B6B38F09408を参照してください。
一致するディメンションと一致しないディメンションを使用したサブジェクト領域間分析
単一のレポートで共通(一致する)ディメンションと非共通(一致しない)ディメンションを使用してサブジェクト領域間分析を作成する場合は、使用するサブジェクト領域を調べる必要があります。各サブジェクト領域にはファクトがあり、各ファクトにはトランザクションの単位があるため、使用する各サブジェクト領域のトランザクションの単位を確認して理解する必要があります。「サブジェクト領域」を参照してください。
サブジェクト領域のトランザクションの単位を確認したら、次のガイドラインに従ってレポートを作成します。
- まず、サブジェクト領域の構造と作成しようとしているレポートのタイプを分析します
- 必要なメトリックとディメンションを必要なレポートに追加して、組み合せるサブジェクト領域について別個のレポートを作成することから始めます。
- フィルタをさらに追加してデータ範囲を縮小し、両方(すべて)のレポートのトランザクション単位を理解および分析します。
- 分析した後、最初に1つのレポートを選択し、他のレポートから一致しないディメンションを1つずつ追加できます。
- 各ステップで論理問合せと物理問合せを確認します。論理問合せを構築する方法と、共通ディメンション属性に基づいて2つの論理問合せを結合する方法を理解します。式エディタのリファレンスを参照してください。
一致するディメンションと一致しないディメンションの課題
一致するディメンションと一致しないディメンションを使用してレポートを作成すると、次の2つのタイプの問題が発生する可能性があります:
- レポート・エラー
- 予期しない結果
これらの問題を回避するには、次のステップを実行します:
- レポートに式フィルタを追加して、特定の結合パスを強制します。Oracle Analyticsでは、ビジュアライゼーション、キャンバスおよびワークブックで最も関心のあるデータにフォーカスするために、多くのタイプのフィルタをサポートしています。式フィルタでは、SQL式を使用して複雑なフィルタを作成できます。たとえば、一方のサブジェクト領域の一致しない属性を別のサブジェクト領域の一致しない属性に結合する式フィルタを作成できます。フィルタ・タイプを参照してください。
- アクション・リンクを使用します。そのために、レポートを2つの別個のレポート(一致するディメンションを含むものと、一致しないディメンションを含むもの)に分割します。同じワークブックの別個のキャンバスにレポートを追加するか、別個のワークブックを作成し、データ・アクションを使用してそれらをリンクします。データ・アクション・リンクは、コンテキスト値をパラメータとして他のワークブックまたはビジュアライゼーションに渡します。データ・アクションを使用して、一方のサブジェクト領域から別のサブジェクト領域にドリルできます。このことにより、レポートを結合しなくても、レポートの内容をインタラクティブに確認できるようになります。特に両方のレポートを結合できない場合、一方のレポートから別のレポートに移動するために、データ・アクションが必要になることがよくあります。データ・アクションの使用を参照してください。
union演算子を使用したサブジェクト領域の組合せ
union演算子を使用して1つ以上のサブジェクト領域からのデータを組み合せることにより、分析を作成できます。union演算子を使用して1つ以上のサブジェクト領域からのデータを組み合せるには、Oracle Analyticsインスタンスに格納されているローカル・サブジェクト領域からデータセットを作成します。ローカル・サブジェクト領域によるデータセットの作成を参照してください。
ローカル・サブジェクト領域からデータセットを作成するには、サブジェクト領域をドラッグ・アンド・ドロップして列を選択します。または、既存のレポートから論理SQLをコピーし、ローカルSQLに基づいてローカル・サブジェクト領域を作成することもできます。このオプションを使用して、union演算子を使用する論理SQL問合せを作成します
一般的なガイドライン
- 必要なメトリックとディメンションを必要なレポートに追加して、組み合せるサブジェクト領域について別個のレポートを作成することから始めます。
- 個々のレポートのログでローカルSQL文を分析し、それらを使用してデータセットを作成します。
- データセットを作成し、ビジュアライゼーションに必要なメトリックを追加するときに問合せが最適化されるように、論理SQL文を確定する前に、必要なフィルタを常に用意してください。
- トラブルシューティングを容易にするために、データの取得元となるローカルSQLの部分を識別するフィールドを追加します。
- パフォーマンスを最適化するために、データセットに取り込まれるデータの量を制限します。
バス・マトリックス
このバス・マトリックスには、財務サブジェクト領域の一致するディメンションが示されています。サブジェクト領域間分析を作成する前に、このスプレッドシートを確認してください。