合弁企業配分を手動で逆仕訳する例
この例では、「合弁企業配分」作業領域から逆仕訳を手動で開始して、合弁企業配分を選択的に逆仕訳する方法を説明します。
合弁企業定義には、次の表に示すように、3社の利害関係者と所有割合が含まれます。
利害関係者 | 所有割合 |
---|---|
利害関係者1 (管理パートナ) | 50 |
利害関係者2 | 25 |
利害関係者3 | 25 |
原価トランザクションT1およびT2は、この所有権定義を使用して利害関係者に配分されます。
トランザクション | 利害関係者 | 配分 |
---|---|---|
T1 | 利害関係者1 (管理パートナ) | T1D1 |
利害関係者2 | T1D2 | |
利害関係者3 | T1D3 | |
T2 | 利害関係者1 (管理パートナ) | T2D1 |
利害関係者2 | T2D2 | |
利害関係者3 | T2D3 |
合弁企業会計担当は、利害関係者の配分ごとに売掛/未収金請求書を作成し、これらの原価を管理パートナに払い戻します。
利害関係者2が、T1D2配分に対して受け取った請求書は別の支出に対するもので、支払に同意したものではないと管理パートナに異議を申し立てます。管理パートナは、この申告が正しいことを確認し、この配分を配賦することを決定します。この配分を逆仕訳し、請求書金額をバックアウトするためのクレジット・メモを作成する必要があります。その後、この配分を管理パートナに再割当する必要があります。
「合弁企業配分」作業領域の「逆仕訳」オプションを使用して、逆仕訳を手動で開始します。この処理により、次の表に示すように、配分のステータスが「逆仕訳準備完了」に変わります:
配分 | 配分明細タイプ | 配分ステータス |
---|---|---|
T1D2 | 当初 | 逆仕訳準備完了 |
合弁企業会計担当は次に、「合弁企業配分逆仕訳の作成」プロセスを実行します。次の表に示すように、プロセスによって当初配分(T1D2)が取り消され、2つの新しい配分(T1D2RVおよびT1D2RA)が作成されます:
配分 | 配分明細タイプ | 配分ステータス |
---|---|---|
T1D2 | 取消済 | プロセス完了 |
T1D2RV | 逆仕訳済 | プロセスに使用可能 |
T1D2RA | 再割当済 | 再割当準備完了 |
T1D2RVは逆仕訳済配分で、クレジット・メモを作成するために次のように処理する必要があります:
- 合弁企業会計担当が逆仕訳済配分を売掛/未収金に送信するプロセスを実行します。
- 売掛管理担当者が「自動インボイスのインポート」プロセスを使用してクレジット・メモを作成し、クレジット・メモを転記します。
- 合弁企業会計担当は、次に、逆仕訳済配分のクレジット・メモ情報を取得するプロセスを実行します。
T1D2RAは、取り消された配分を埋め合せるために作成された新しい配分です。合弁企業会計担当は、「合弁企業配分」作業領域の「利害関係者の再割当」オプションを使用し、この配分を管理パートナに再割当します。次の表に示すように、この配分のステータスは「プロセスに使用可能」に変わります:
配分 | 配分明細タイプ | 配分ステータス |
---|---|---|
T1D2RA | 再割当済 | プロセスに使用可能 |
この再割当済配分を処理して売掛/未収金請求書または仕訳を作成し、この原価を管理パートナに計上できます。