収益契約の追加充足イベントのインポート

状況によっては、追加の充足イベントを契約にインポートする必要がある場合があります。

たとえば、ある顧客が1台のデバイスを対象として24か月間の通話およびテキスト・プランを提供する通信契約を結んでいるとします。9か月後、顧客は海外旅行に行っている間の3か月間の契約一時休止を要求しました。

収益認識の中止

契約を取り消して新規契約を作成しなくても、契約の収益認識を一時停止できます。手順は次のとおりです。

  1. 収益基準データのインポートのファイルベース・データ・インポート・テンプレートを開きます。

  2. VRM_SOURCE_DOC_SUB_LINESワークシート・タブをクリックします。

  3. 「期間充足イベント処理タイプ」列に「Reverse」と入力します。

  4. 「期間充足イベント有効日」列に、契約休止の開始日付(アプリケーションが収益認識を停止する日付)を入力します。

  5. 必要な追加情報があれば入力します。

  6. テンプレートを発行すると、インポート・プロセスでは、充足イベントと期間充足イベント有効日が属する期間以降に認識された収益の戻し処理が行われます。

収益認識の再開

3か月の停止期間の終了時に、契約の収益認識を再開します。手順は次のとおりです。

  1. 収益基準データのインポートのファイルベース・データ・インポート・テンプレートを開きます。

  2. VRM_SOURCE_DOC_SUB_LINESワークシート・タブをクリックします。

  3. 「期間充足イベント処理タイプ」列に「Reinstate」と入力します。

  4. 「期間充足イベント有効日」列に、再稼働の有効日を入力します。これは停止の終了の翌日です。

  5. 必要な追加情報があれば入力します。

  6. テンプレートを発行すると、インポート・プロセスでは、サービスの充足イベントを作成し、期間充足イベント有効日が属する期間以降の収益を認識します。

収益認識を再稼働すると、契約は自動的に3か月間延長されます。これは契約が中止されていた期間に相当します。契約は充足プラン・タイプに応じて、期間または日数で延長されます。

充足プラン・タイプ

延長

「固定予定」または「変動予定」

期間数

日次レート一部期間または日次レート全期間

日数

スプレッドシート・エラーの修正

インポート・プロセス時にいずれかの明細でエラーが発生した場合は、契約文書エラーの修正スプレッドシートを使用してエラーを修正します。

検証の考慮事項

収益認識の中止と再開の際は次の点に注意してください。

  • 「契約更改ソース・データの作成」プロセスでは、ベース契約の収益認識が保留中であり、まだ再開されていない場合、更改契約は作成されません。

  • 新規属性に対して送信された値は、対応する明細が更新された場合は無視されます。

  • 中止されたベース契約の再稼働後に更改が行われた場合、「契約更改ソース・データの作成」プロセスでは、ベース契約の有効計画終了日の翌日を開始日として更改契約が作成されます。

    例として、サービスの開始日が2018年5月1日で終了日が2018年7月31日である基本契約が顧客にあるとします。このサービスが2018年6月16日に停止され、2018年7月1日に再開されます。顧客がこのサービスを再開すると、有効計画終了日は2018年8月15日になります。「契約更改ソース・データの作成」プロセスでは、2018年8月16日をプラン開始日として、このベース契約の更改契約が作成されます。

  • 再稼働処理されたサブ明細を処理した場合、その前に戻し処理された対応するサブ明細がなければ、そのサブ明細は検証に失敗し、エラー修正スプレッドシートに表示されます。

  • 「重要でない」変更タイプが「重要でない」である期間サブ明細は無視されます。

  • 委譲済履行義務に対応する戻し処理または再稼働処理のあるサブ明細は無視されます。

  • 「顧客契約の破棄」プロセスを使用して契約を破棄すると、その契約に関連する期間サブ明細はすべてリセットされ、「顧客契約の識別」プロセスで再処理できるようになります。