プロジェクト・コストの配賦の処理方法

配賦は様々なタイプのコストをターゲット・プロジェクトおよびタスクの個別のセットに配分するために処理されます。配賦金額を指定してから、ソース金額を配賦するターゲット、プロジェクトおよびタスクを定義します。

オプションで、戻し処理トランザクションにより配賦をオフセットします。Oracle Fusion Project Costingでは、ソース金額をソース・プールに収集し、配賦ルールで指定した基準方法を使用してターゲットに配賦します。配賦がリリースされると、支出項目が作成および処理されます。

次に、プロジェクト・コスト配賦の処理方法を示すフローチャートを示します。

プロジェクト・コストの配賦処理に影響する設定

様々なタイプのコストをターゲット・プロジェクトおよびタスクの個別のセットに配賦するための一連の配賦ルールを作成します。配賦トランザクションは、次のような配賦ルール内の設定に基づいて生成されます。

• 配賦またはオフセット・トランザクション属性

• 配賦するソース金額

• ソース金額を配賦するターゲット・プロジェクトおよびタスク

• 配賦方法

• 配賦トランザクションを戻し処理し、バランスを取るためのオフセット方法

• 基準方法

各配賦ルールはビジネス・ユニットに関連付けられています。配賦のソース・プロジェクトおよび元帳勘定科目は、配賦ルールに割り当てられているものと同じビジネス・ユニットに属している必要があります。ターゲットの選択に基づいた処理中、プロジェクトの相互賦課が使用可能な場合、コストは複数のビジネス・ユニットにわたるプロジェクトに配賦できます。ただし、オフセット・トランザクションは、配賦ルールを所有する同じビジネス・ユニットにより所有されるプロジェクトに賦課されます。

プロジェクト・コストの配賦の処理方法

配賦ルールが配賦を生成するように準備されると、コストはソースに対して収集されます。プロジェクト・ソースの場合は実績コスト・トランザクションが集計され、元帳ソースの場合はソース元帳勘定科目に仕訳が転記されます。按分基準方法を使用する場合は、按分論理に応じて、実績コストまたは予算金額のいずれかがターゲット・プロジェクトに対して集計されることを確認してください。配賦は会計期間に1回または会計期間内に増分形式で生成されます。

生成される配賦トランザクションは「ドラフト成功」または「ドラフト失敗」ステータスのドラフト配賦で、「配賦の管理」ページに表示されます。アプリケーションによってソース金額、現在および以前の配賦済金額がトラッキングされるため、ユーザーはソース金額が適切に配賦されているかどうかをレビューできます。配賦ルールで使用される基準方法のタイプに基づき、アプリケーションから基準率および有効率が示されます。配賦生成エラーは例外としてトラッキングおよび表示されます。問題をレビューし、必要に応じて修正できます。配賦ルールで増分配賦方法を使用している場合は、金額なしがトラッキングされ、前回の配賦との差分を確認できます。たとえば、前回の配賦で配賦トランザクションを受け取ったターゲット・プロジェクトがクローズされている場合、そのプロジェクトに前回配賦された金額が金額なしとして表示されます。ドラフト配賦が予想どおりである場合は、配賦およびオフセット・トランザクションをリリースでき、これにより支出項目が作成されます。ドラフト成功トランザクションは、配賦のリリース時に失敗することがあります。たとえば、リリース済トランザクションがトランザクション管理に違反する場合があります。エラーを修正し、配賦をリリースできます。

ドラフト失敗配賦は、問題をレビューおよび修正しないと処理されません。たとえば、関連付けられている配賦ルールを編集するか、実績金額がソース・プロジェクトについて集計されていることを確認します。エラーを修正したら、ドラフト配賦を削除し、再度配賦を生成します。