配賦方法の考慮事項
配賦ルールを定義するときに、プロジェクトおよびタスクに生成された金額をどのように配賦するかを決定する配賦方法を指定します。完全および増分配賦では、生成期間中に累計されるすべての金額が配分されます。次の2つのタイプの配賦方法があります。
-
完全配賦
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増分配賦
完全配賦
完全配賦方法では、常に全ソース・プール金額がターゲット・プロジェクトおよびタスクに配分され、全金額に対する配賦トランザクションが期間内で毎回生成されます。この方法は、同じ会計またはプロジェクト会計期間内で配賦ルールを1回のみ処理する場合に適しています。
同じ期間について完全配賦ルールを2回使用して配賦トランザクションを生成すると、その同じ期間内に全ソース・プール金額がターゲット・プロジェクトおよびタスクに2回配賦されます。これを誤って行った場合は、重複配賦を戻し処理できます。
例: 完全配賦方法を使用したソース金額の配賦
次の表に示す例は、完全配賦方法を使用してソース金額を配賦する方法について説明しています。
配賦番号 |
ソース・プール金額 |
ターゲットへの合計配賦済金額 |
前回のターゲットへの配賦済金額 |
現在のターゲットへの配賦済金額 |
---|---|---|---|---|
1 |
1050.00 |
1050.00 |
0.00 |
1050.00 |
増分配賦
増分配賦では、前回および現在の配賦生成で処理されたトランザクション間の差分に基づいて支出項目が作成されます。この方法は、単一の期間に複数回配賦を生成する配賦ルールを使用する場合に適しています。アプリケーションにより、前回の増分配賦生成の結果がトラッキングされます。そのため、同じ期間内に複数回増分配賦を処理して、使用可能なソース・プール金額および基準論理の前回の増分生成との違いに基づいて、各ターゲット・プロジェクトおよびタスクに配賦する金額を段階的に増分または減分するための追加トランザクションを作成できます。満足な結果が得られるまで、ドラフト配賦をレビューおよび削除できます。
増分配賦では、アプリケーションにより前回の配賦生成で配賦された金額が計算されます。
例: 増分配賦方法を使用したソース金額の配賦
次の例は、増分配賦方法を使用してソース金額を配賦する方法について説明しています。この配賦ルールで使用される金額タイプは期間累計で、2010年6月の期間について配賦が生成されます。次の表に示す例は、この期間を通じて、ターゲット・プロジェクトおよびタスクにコストが増分形式で配賦される仕組みについて説明しています。
配賦番号 |
ソース・プール金額 |
ターゲットへの合計配賦済金額 |
前回のターゲットへの配賦済金額 |
現在のターゲットへの配賦済金額 |
---|---|---|---|---|
1 |
1000.00 |
1000.00 |
0 |
1000.00 |
2 |
1100.00 |
1100.00 |
1000.00 |
100.00 |
3 |
1050.00 |
1050.00 |
1100.00 |
- 50.00 |
期末のターゲットに配賦された合計金額は1050.00です。これは、一連の増分配賦トランザクションの結果です。増分トランザクションは、ソース・プール、適格なターゲットおよび基準計算の違いに応じて、プラスになることもマイナスになることもあります。