完了率請求額の計算方法

Oracle Fusion Project Billingは、完了率請求方法を使用して、進捗の測定および記録時に請求書を生成します。

請求書の生成プロセスは次のとおりです。

1. 完了率金額の計算

2. 完了率金額を使用した請求書イベントの作成

完了率請求額に影響する前提条件および設定

契約明細の完了率請求書に影響する前提条件および設定は次のとおりです。

• 契約明細または関連プロジェクトの完了率は0より大きい必要があります。

  • 完了率が0より大きいことを確認するには:

    • プロジェクトの進捗の数値が最新のものであることを確認し、契約全体の進捗を更新します。

    • 完了率を手動で入力します。

    • プロジェクト進捗からの更新後、完了率を上書きします。

• 契約明細金額、または契約明細に関連付けられた各プロジェクトおよびタスクの資金供給額は0より大きい必要があります。

• 契約明細は、完了率請求方法を使用する請求プランに割り当てられている必要があります。

• 請求プランには、契約明細または関連プロジェクトのイベントを作成する計算レベルが含まれます。

次の表で、計算レベルの選択の影響を説明します。

計算レベル	摘要
関連プロジェクト	完了率請求方法により、契約明細に関連付けられたプロジェクトおよびタスクごとに別々のイベントが作成されます。各イベントには、契約明細に関連付けられたプロジェクトおよびタスクが含まれます。
契約明細	完了率請求方法により、契約明細に対して1つのイベントが作成されます。イベントには、契約明細に関連付けられたすべてのプロジェクトおよびタスクの完了率金額の合計が含まれます。イベントにはプロジェクトまたはタスクは含まれません。

完了率の計算方法

アプリケーションでは、進捗の更新時に次の処理を実行します。

• 完了率請求プランに関連付けられている契約明細ごとに関連プロジェクトのすべてのタスクのプロジェクト進捗金額をすべて取得します。

• 請求プランの計算レベルが契約明細の場合、契約明細レベルで完了率を計算します。

• 請求プランの計算レベルが関連プロジェクトの場合、関連プロジェクトおよびタスク・レベルで完了率を計算します。

• 請求プランで選択されている計算レベルに基づき、すべての該当する契約明細または関連プロジェクトについての完了率属性を更新します。

次の例は、工数およびコストに基づく、契約明細レベルおよび関連プロジェクト・レベルでの完了率の計算方法を示しています。

契約明細工数完了率の例

進捗が工数に基づく場合、次の計算式によって契約明細の完了率が計算されます。

タスク	ベースライン予算工数	実質完了率	アーンド・バリュー工数	完了率
1	8	20	160
1	8	50	400
明細1	16		560	35

関連プロジェクト工数完了率の例

進捗が工数に基づく場合、次の計算式によって関連プロジェクトの完了率が計算されます。

タスク	ベースライン予算工数	実質完了率	アーンド・バリュー工数	完了率
1.1	2	50	100
1.2	6	10	60
1	8		160	20

契約明細コスト完了率の例

進捗がコストに基づく場合、次の計算式によって契約明細の完了率が計算されます。

タスク	ベースライン予算コスト	実質完了率	アーンド・バリュー・コスト	完了率
1	1000	20	20000
2	500	50	25000
明細1	1500		45000	30

関連プロジェクト・コスト完了率の例

進捗がコストに基づく場合、次の計算式によって関連プロジェクトの完了率が計算されます。

タスク	ベースライン予算コスト	実質完了率	アーンド・バリュー・コスト	完了率
1.1	250	50	12500
1.2	750	10	7500
1	1000		20000	20
2.1	400	60	24000
2.2	100	10	1000
2	500		25000	50

完了率請求額の計算方法

次の例は、契約明細および関連プロジェクトの完了率請求額の計算方法を示しています。

契約明細完了率金額の例

次の計算式により、契約明細の完了率請求イベント金額が計算されます。

完了率	契約明細金額	既存の請求イベントの合計	完了率イベント金額
30	2000	100	500

関連プロジェクト完了率金額の例

次の計算式により、関連プロジェクトの完了率請求イベント金額が計算されます。

完了率	関連プロジェクトの資金供給額	既存の請求イベントの合計	完了率イベント金額
20	1300	80	180
50	700	20	330