リポジトリ・セッション(SQL)のスロットル

Enterprise Managerレポート・フレームワーク・オプションの使用時に、SQLを実行してレポート・データを抽出できます。

  • 情報パブリッシャ
  • Grafanaダッシュボード
  • メトリック・エクストラクタ

または、動的ランブックの使用時。

Enterprise Managerに対してSQL問合せを実行すると、操作パフォーマンスに影響を与える可能性があります。そのため、Enterprise Managerコア・システムのパフォーマンスが保証されるように、データベース・リソース・マネージャを使用できます。データベース・リソース・マネージャを使用すると、Oracleデータベース・サーバーにおけるリソース管理の決定に対する制御が強化され、不十分なオペレーティング・システム管理が原因で発生する問題を回避できます。

GrafanaからのEnterprise Managerリポジトリの潜在的な負荷以外に、情報パブリッシャやOMCコレクタなど、その他のレポート・オプションもパフォーマンスに影響を与える可能性があります。データベース・リソース・マネージャは、Enterprise Manager自体の操作パフォーマンスに影響を与えず、影響を確実に抑えるように構成できます。

領域 モジュール
情報パブリッシャ EMIP_REPORTS
Grafana Grafana
OMCコレクタ DATA_COLLECTOR
SQL REST APIの実行 executeSQL
メトリック・エクストラクタ METRIC_EXTRACTOR
コンソール ORACLE_NAMED_QUERY
コンソール EM_FREE_FORM_QUERY、EM_FREE_FORM_QUERY_DASHBOARDS、EM_EXEC_SQL_RUNBOOKS

データベース・リソース・マネージャを使用するには、リソース・マネージャ・プランを作成する必要があります。Enterprise Managerにはリソース・マネージャ・プランが付属しています。これは、データベースやPDBレベルでのリソース使用量を制限するために使用できます。レポート・フレームワークのデフォルトのリソース・マネージャ・プランの詳細は、「リソース・マネージャ・プランの適用」を参照してください。

デフォルトでは、このプランはGrafana接続をデータベース・ホストのCPUの2%に制限します。他のレポート・オプションのスロットルは、デフォルトではオフ(コメント・アウト)になっています。これらの領域に対してスロットルを有効にするには、このファイル内の次の行を非コメント化します。

情報パブリッシャのレポートの場合
DBMS_RESOURCE_MANAGER.SET_CONSUMER_GROUP_MAPPING
 (DBMS_RESOURCE_MANAGER.MODULE_NAME, 'EMIP_REPORTS', 'EM_REPORTS_GROUP');

動的ランブックの場合

DBMS_RESOURCE_MANAGER.SET_CONSUMER_GROUP_MAPPING
 (DBMS_RESOURCE_MANAGER.MODULE_NAME, 'EM_EXEC_SQL_RUNBOOKS', 'EM_REPORTS_GROUP');

リソース・マネージャ・プランの適用

リソース・マネージャ・プランを適用するには、データベース・リソース・マネージャを使用してadmin_create_resmgr_plan.sqlを実行する必要があります。

デフォルトのリソース・マネージャ・プランは、次の場所にあります。
$ORACLE_HOME/sysman/admin/emdrep/sql/core/latest/admin/admin_create_resmgr_plan.sql

このプランを実行するには、リソース・マネージャを管理するためにシステム権限ADMINISTER_RESOURCE_MANAGERが必要です。この権限(ADMINオプション付き)は、DBAロールを介してデータベース管理者に付与されます。データベース・リソース・マネージャの使用の詳細は、「Oracleデータベース・リソース・マネージャを使用したリソースの管理」を参照してください。

使用上の注意: admin_create_resmgr_plan.sqlリソース・マネージャ・プランを適用すると、有効な既存のリソース・マネージャ・プランが上書きされます。

プランの実行が適用されたことを確認するには、次のコマンドを実行します。

show parameter RESOURCE_MANAGER_PLAN

プランが正常に実行されると、RESOURCE_MANAGER_PLANはEM_REPORTS_HARD_CPU_LIMITに設定されます。

oracle_emrepターゲットにメトリックが追加され、スロットルが発生する時期を追跡します。メトリック名は、リソース・マネージャ統計です。このメトリックは、データベース/PDBインスタンスごとにCPUスロットルが発生する状況を追跡します。

リソース・マネージャ・プランの削除

リソース・マネージャ・プランを削除するには、次のSQLスクリプトを実行します。

$ORACLE_HOME/sysman/admin/emdrep/sql/core/latest/admin/admin_drop_resmgr_plan.sql