Linuxプロビジョニングのよくある質問

PXE (プリブート実行環境)とは何ですか。

プリブート実行環境(PXEまたはPre-Execution Environment)は、使用可能なデータ・ストレージ・デバイス(ハード・ディスクなど)またはインストールされているオペレーティング・システムに依存せずに、ネットワーク・インタフェース・カードを使用してコンピュータをブートストラップする環境です。詳細は、PXEブートおよびKickstartテクノロジについてを参照してください。

ベア・メタル・ボックスが追加されるサブネットとは別のサブネットにブート・サーバーを配置することはできますか。

はい。ただし、ベア・メタル・ボックスが追加されるのと同じサブネットへのブート・サーバーの配置をベスト・プラクティスとしてお薦めします。ネットワークが複数の仮想ネットワークに分割されており、各ネットワークに別のDHCP/PXEブート・サーバーがある場合、「割当て」では、指定のハードウェア・サーバーと同じネットワーク上のブート・サーバーを指定する必要があります。

リモート・サブネットのブート・サーバーを使用する場合は、次のいずれかを実行する必要があります。

-- DHCPトラフィックをリモート・サブネット上のDHCPサーバーに転送するように、ルーターを構成する必要があります。このトラフィックはブロードキャスト・トラフィックです。通常ルーターは、構成しないかぎりブロードキャスト・トラフィックを転送しません。ネットワーク・ルーターとしては、ハードウェアベースのルーター(Cisco Corporation製など)またはソフトウェアベースのルーター(Microsoft's RoutingやRemote Access Services (RRAS)など)を使用できます。どちらの場合も、DHCPトラフィックを指定のDHCPサーバーに送るようにルーターを構成する必要があります。

-- DHCP/BOOTPリレーにルーターを使用できない場合は、各サブネットで1つのマシンにDHCP/BOOTPリレー・エージェントを設定します。DHCP/BOOTPリレー・エージェントは、ローカル・ネットワーク上のDHCP対応クライアントと別の物理ネットワーク上のリモートDHCPサーバーの間で、リモートDHCPサーバーのIPアドレスを使用してDHCPおよびBOOTPメッセージ・トラフィックを送信します。

エージェントrpmがステージング・サーバーにステージングされるのはどうしてですか。

PXEを使用してネットワーク上でブートした後、エージェントrpmがターゲット・マシンにエージェントをインストールするために使用されます。オペレーティング・システムのプロビジョニングでは、「拡張プロパティ」で指定されたステージングの場所からエージェント・ビットもマシンにプッシュされます。

ステージング・サーバーとブート・サーバーにエージェントをインストールするためにエージェントrpmを使用できますか。

これができるのは、ステージング・サーバーまたはブート・サーバー・マシンのオペレーティング・システムがRedHat Linux 4.0、3.1または3.0、あるいはOracle Linux 4.0以降の場合のみです。

HTTP以外のプロトコルを使用してyumリポジトリにアクセスできますか。

rpmリポジトリはfile://またはftp://でも公開できますが、推奨する方法はhttp://です。これが高速かつ安全性も高い方法です。

ディレクティブのステータスの意味は何ですか。どうすれば変更できますか。

次の表で、ステータスの値と意味を確認してください。

表B-1 ステータスの値

ステータス 説明

未完了

このステータスは、ディレクティブの作成中に一部のステップ(ディレクティブの実際のスクリプトのアップロードなど)が完了しなかったことを示します。または、ユーザーが作成中にディレクティブを保存し、ディレクティブの作成を完了するために実行する必要があるステップがあることを示します。

準備完了

これは、ディレクティブの作成が正常に終了し、コンポーネントやイメージと一緒に使用できる状態であることを示します。

アクティブ

ユーザーは、「準備完了」ディレクティブのステータスを「アクティブ」に手動で変更して、プロビジョニングの準備ができたことを示すことができます。「アクティブにする」をクリックするとステータスが「アクティブ」に変更されます。

ディレクティブの成熟度レベルとは何ですか。どうすれば変更できますか。

表B-2で、ステータスの値と意味を確認してください。

表B-2 成熟度レベル

成熟度レベル 成熟度レベルの説明

未テスト

これは、ディレクティブがテストされていないことを示します。ディレクティブが作成されたときに割り当てられるデフォルトの成熟度レベルです。

ベータ

ディレクティブをテストすると、「昇格」ボタンを使用して「ベータ」に手動で昇格できます。

本番

本番システムの実際のプロビジョニングにディレクティブを使用できるとユーザーが確認したら、「昇格」ボタンを使用して「本番」に手動で昇格できます。

複数のデプロイメントで同じコンポーネントを使用できますか。

はい。コンポーネントは再利用可能です。所定のコンポーネントを複数のデプロイメントに同時に含めることができます。

コンポーネントが編集された場合、そのコンポーネントに関連するスケジュール済デプロイメントを編集する必要がありますか。

はい。

Linux OSコンポーネントを作成する際に、リファレンス・マシンで管理エージェントが実行している必要がありますか。

はい。リファレンス・マシンは、Enterprise Managerの管理対象ターゲットの1つであることが必要です。

ディレクティブのステータスの意味は何ですか。どうすれば変更できますか。

コンポーネントのステータスはディレクティブのステータスと似ています。「ディレクティブのステータスの意味は何ですか。どうすれば変更できますか。」を参照してください。

コンポーネントの成熟度レベルとは何ですか。どうすれば変更できますか。

コンポーネントの成熟度レベルはディレクティブの成熟度レベルと似ています。「ディレクティブの成熟度レベルとは何ですか。どうすれば変更できますか。」を参照してください。