Oracle Service Busのパッチ適用

Enterprise Managerを通じたFusion Middlewareパッチ適用は、WebLogicドメイン、SOA、Oracle Service Bus (OSB)などのターゲットに対してサポートされます。このトピックには、Enterprise Managerを使用したOracle Service Busのパッチ適用の手順が含まれます。

Oracle Service Busドメインの1つのノードは、Service Busドメイン・ターゲット、Service Busクラスタ・ターゲット、Service Busターゲット、WebLogicクラスタ・ターゲットおよびWebLogic Serverターゲットから構成されます。

Service Busクラスタ・ターゲットは、すべてのService Busターゲットで構成されます。WebLogicクラスタ・ターゲットは、すべてのWebLogic Serverターゲットから構成されます。WebLogic Serverターゲットは、単一の管理サーバーおよび管理対象サーバーから構成されます。

このEnterprise Managerパッチ適用フレームワークを通じたOracle Service Busのパッチ適用の手順は、Service BusターゲットまたはService Busクラスタ・ターゲットの選択によるパッチ計画の作成から構成されます。ユーザーは、1つのターゲットとパッチ適用中に自動的に含まれる関連付けられたターゲットを選択できます。ユーザーは計画を編集して、パッチの追加、分析、ロールバックおよびテンプレートの作成を行うこともできます。

パッチ計画の作成の詳細は、パッチ計画の作成を参照してください。

Oracle Service Busへのパッチ適用を開始する前に、次の前提条件を満たしていることを確認します。

  • ユーザーは、Oracleホーム収集が完了していることを確認する必要があります。1つ以上のOracleホームが検出されない場合、パッチ適用でエラーがスローされます。

    ノート:

    WebLogicドメインへのパッチ適用の前提条件は、基礎となるOracleホームがターゲットとして検出されている必要があることです。SOA 11g、12cおよびService Busのドメインの場合、これは自動的に処理されます。ただし、Service Bus 11gの場合は、ドメインが検出されたときに、OHがターゲットとして検出されません。そのようなドメインにパッチを適用しようとすると、次の警告が表示されます。これに対処するには、Middlewareホームおよび基礎となるOracleホームがターゲットとして検出されていて、Oracleホーム・ターゲットの構成収集が最新のものであることを確認します。

    There is no Oracle Home (OH) target associated for the patch being applied. To rectify this issue the user should promote the OH being patched, by choosing the "Discover Promote Oracle Home Target" job in Enterprise Manager. Ensure the OH target is available after this operation is completed, and the configuration metrics for the OH target is collected.
  • ユーザーは、Oracleホームおよびドメイン管理者資格証明を設定していることを確認する必要があります。

  • オフライン・パッチ適用の場合、ユーザーは、必要なOPatchがMOSからダウンロードされ、保存されたパッチに手動でアップロードされていることを確認する必要があります。

    WebLogic Server 12.2.1.xへのパッチ適用の場合、Enterprise ManagerはOpatchリリース13.3.0.0.0がソフトウェア・ライブラリで使用可能であることを想定します。Enterprise Managerのリリースの時点で、このバージョンのOPatchはMOSからダウンロードできませんでした。このため、WebLogic Server 12.2.1.xにパッチ適用する場合、Enterprise Managerは、MOSから最新のOPatchをダウンロードしようとせずに、WebLogic ServerのOracleホームにインストールされているOpatchを使用します。

  • ターゲット・セレクタには、パッチ・タイプに基づいてターゲットをフィルタするためにMy Oracle Supportからのメタデータが必要です。ユーザーは、オンライン・モードで「My Oracle Supportからのリフレッシュ」ジョブを実行する必要があります。オフライン・モードの場合、ユーザーはcatalog.zipファイルをアップロードする必要があります。

  • Oracle Service Busへのパッチ適用は、次のバージョンでサポートされます。

    • 11.1.1.5.0

    • 11.1.1.6.0

    • 11.1.1.7.0

    • 11.1.1.9.0

    • 12.1.3.0.0

    • 12.2.1.0.0

  • メタデータが正しい形式で指定されていない場合、SQLスクリプトを含むSOAパッチ適用が失敗する可能性があります。メタデータは、「デプロイメント・オプション」ページのインストール後SQLスクリプトの場所フィールドで指定する必要があります。

    SQLスクリプトは次の形式で指定してください。

    <patch_number1>:<sql_script1_location>:<sql_script2_location>:<patch_number2>:<sql_script3_location>:...

    例:

    14082705:%ORACLE_HOME%/rcu/integration/soainfra/sql/createschema_soa infra_oracle.sql

    さらに、この情報は、README.txtファイルのインストール後の手順で使用可能です。インストール後SQLスクリプトの場所フィールドが空白のままか、正しいSQLスクリプトが指定されていない場合、次のエラー・メッセージがログに示されます。

    One or more SQL files included in this patch are not selected for post-patch execution. To correct this, update your selection in the "Deployment options" page. To continue without making any changes, run the required SQL scripts manually after the patch is deployed successfully.
  • 関連パッチ、ターゲットおよびドメインの詳細が次の表に表示されます。

    パッチ ターゲット

    SOA

    SOAインフラストラクチャ

    Oracle Service Bus

    サービス・バス

Oracle Service Busにパッチを適用するには、次のステップに従います。

  1. パッチ計画を作成します。
  2. 「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「保存されたパッチ」の順に選択します。
  3. 「アップロード」をクリックします。
  4. パッチ・ファイルおよびパッチ・メタデータの場所を指定し、「アップロード」をクリックします。
  5. パッチがアップロードされたら、パッチを選択します。パッチのホームページが表示されます。
  6. 「計画の作成」をクリックします。
  7. 「計画名」フィールドに計画の名前を入力します。
  8. ターゲット・タイプとして「Oracle Service Bus」または「Service Cluster Targets」と入力します。

    ノート:

    単一のService Busコンポーネントが選択されている場合、すべての関連ターゲットがパッチ適用に対して自動的に選択されます。1つのService Busコンポーネントを選択してください。

  9. ホスト名を入力し、「計画の作成」をクリックします。
  10. パッチ計画が作成され、デプロイできます。
  11. 「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「パッチと更新版」の順に選択します。
  12. パッチ計画のリストから、作成したパッチ計画を選択します。
  13. 「次」をクリックします。
  14. EMユーザー・インタフェースに残りの情報を入力し、資格証明を検証し、必要なカスタマイズを選択します。事前入力または選択されたデータが正確であることを確認します。
  15. 「分析」をクリックします。デプロイメント・プロシージャが発行されます。
  16. 分析が完了したら、ツールに対して「確認」をクリックして、詳細の確認、分析および検証を行います。
  17. 「次」をクリックします。
  18. 「デプロイ」をクリックします。デプロイメント・プロシージャが発行され、パッチ適用が進行中です。
  19. パッチがデプロイされます。
  20. Oracle Service Busパッチが正常に適用されます。

    ノート:

    Oracle Service Bus 11gターゲットの場合、パッチ推奨は表示されません。ユーザーは、「パッチと更新版」「推奨パッチ・アドバイザ」検索で推奨パッチを検索できます。