2 Private Cloud Appliance X8-2を使用するための準備
これらの前提条件の構成タスクを実行して、Oracle Private Cloud Appliance X8-2を使用する環境を設定します。
サポートされているソフトウェア
Oracle Private Cloud Applianceに付属する次のソフトウェアによって、スケーラビリティ、ソフトウェア定義仮想ネットワーク、GUIベース管理が可能になります:
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Oracle VM。Oracle VMはアプリケーション駆動型のサーバー仮想化であり、高いスケーラビリティの提供と迅速なアプリケーションのデプロイを目的に設計および構築されています。Oracle VMは最大128個のvCPUと、Linux、Oracle Solaris、Microsoft Windowsなど各種ゲストのOSをサポートします。Oracle VMは、アプリケーションのデプロイを迅速化するように最適化もされています。
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Oracle SDNソフトウェア: Oracle SDNはネットワークやストレージに対して動的にサーバーを接続します。どのサーバーにもある物理的なストレージやネットワーク・カードを各サーバーにインストールする必要がなくなり、オンザフライでデプロイできる仮想ネットワーク・インタフェース・カード(vNIC)と仮想ホスト・バス・アダプタ(vHBA)に置き換わります。これらの仮想リソースは、アプリケーションやオペレーティング・システムからは、対応する物理リソースと同じように認識されます。Oracle Virtual Networkingは、Wire-Onceソリューションとソフトウェア定義の単純なネットワーク構成を利用することで、複雑なデータ・センターへのデプロイを簡素化します。
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Oracle Private Cloud Applianceのコントローラ・ソフトウェア: コントローラ・ソフトウェアを使用すると、ユーザーはシステム・ハードウェアの管理と監視、ソフトウェア・アップグレードの実行、仮想リソース(仮想サーバー、仮想ネットワークおよびストレージ)の作成と管理、すべてのシステム・リソースの利用率についてのリアルタイム監視が可能となります。コントローラ・ソフトウェアは2個の専用管理ノード上で稼働し、高可用性向けに構成されたこれらのノードは、障害発生時に自動フェイルオーバーを実行します。これにはGUIダッシュボードからアクセスできます。
サポートされているハードウェア
Oracle VTプラグインを使用して、次のように様々なOracle Private Cloud Applianceターゲットのパフォーマンスを監視できます:
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ベース・ラック: Oracle Private Cloud Applianceは、次のコンポーネントで構成されます:
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2から25個のコンピュート・ノード。
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2個の管理ノード。
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1個のCisco 9348管理スイッチ。
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4個のCisco 9336データ・スイッチ。
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1個のOracle ZFS Storage Appliance ZS7-2。
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コンピュート・ノード: ベース・ラックは、最大25個のコンピュート・ノードをサポートできます。ベース・ラックでは、コンピュート・ノードのロールで、Oracle Server X8-2およびOracle Server X9-2のみがサポートされています。
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仮想ネットワーク: Private Cloud Applianceハードウェア構成ごとに、データ・センターのイーサネット・ネットワークへのゲートウェイとして機能する次のコンポーネントが含まれます:
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1個のCisco 9348管理スイッチ。
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4個のCisco 9336データ・スイッチ。
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内蔵ストレージ: Oracle Private Cloud Applianceは、エンタープライズ・クラスの完全内蔵型Oracle ZFS Storage ZS7-2を搭載しており、管理環境を一元的に格納するとともに、VM向けのデータ・ストレージを提供します。
Private Cloud Applianceでは、内蔵ストレージから、Oracle ZFS Storage Applianceまたは他のストレージ・ベンダー提供のサポート対象ストレージを搭載した外部のデータ・センター・ラックへ、ストレージ容量を拡大できます。
Private Cloud Applianceの前提条件
次の前提条件が満たされていることを確認してください。
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Oracle Private Cloud Applianceコントローラ・ソフトウェアはバージョン2.4.1以上である必要があります。
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管理ノード、コンピュート・ノード、インフィニバンド・スイッチおよびOracle ZFS Storage ApplianceのILOMバージョンが3.1以上であること。
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フェイルオーバー機能を使用するには、手順に従って共有ストレージの管理ノードにエージェントをインストールする必要があります。詳細は、「Private Cloud Applianceへの管理エージェントのインストール」を参照してください。
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Linux x86-64エージェント・ソフトウェア。
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Oracle Enterprise Manager VTプラグイン。
Private Cloud Applianceに接続された外部ZFSサーバーを監視する前提条件
Enterprise Manager for Virtualization 13.3.1.0以降、Private Cloud Applianceに接続された外部ZFSサーバーは、Enterprise ManagerのPrivate Cloud Applianceターゲットに関連付けることができます。アソシエーションが成功すると、ZFSサーバーが「プライベート・クラウド・アプライアンス」ホームページに表示されます。
ZFSサーバーをPrivate Cloud Applianceに関連付けるには、システム・インフラストラクチャZFSストレージ・サーバーのガイド付き検出プロセスを使用して、Enterprise Managerですでに検出されている必要があります。次に、
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Private Cloud Applianceターゲットのホームページに移動し、「プライベート・クラウド・アプライアンス」ドロップダウン・メニューをクリックします。
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外部ZFSストレージの管理をクリックします。外部ZFSストレージ・サーバーの管理ウィンドウが開きます。
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外部ZFSストレージ・サーバーの関連付けで、ZFS Storage Serverターゲット名を指定して、「関連付け」をクリックします。
正常に関連付けされると、ZFSサーバーが「プライベート・クラウド・アプライアンス」ホームページに表示されます。
