7 構成

7.1 高可用性

高可用性(HA)とは、システム、アプリケーションまたはサービスが、最小限の停止時間で稼働可能かつアクセス可能な状態を維持する機能を指します。これにより、ハードウェアのクラッシュ、ネットワークの問題、ソフトウェアのバグなど、障害が発生した場合でも、アプリケーションが引き続き機能するようになります。Oracle GoldenGate Veridataサーバーおよびエージェントの高可用性は、いくつかの方法で構成できます。この記事では、そのような1つの方法について説明します。

図7-1 Veridataサーバーの高可用性

Veridataサーバーの高可用性
Oracle GoldenGate Veridata 23cで高可用性を確立するには:
  1. 仮想IPを共有するノードにVeridataサーバーをデプロイします。
  2. VIPを使用してVeridataサーバーに接続し、アクティブ/パッシブ設定を確立します。このような設定では、一方のサーバー・ノードが停止した場合でも、もう一方のノードがその目的を果たします。
アクティブ・サーバーのログ、レポートおよびoosxmlファイルを格納するための共有ファイル・システムがあることを確認します。これにより、スタンバイ・サーバーがアクティブになると、すべてのファイルにアクセスできます。

MySQLリポジトリの場合は、リポジトリが高可用性であることを確認します。

7.1.1 Oracle GoldenGate Veridataサーバー23cの高可用性の設定

Veridataサーバー23cのHAを設定するには:

  1. Veridataサーバーを、共通の仮想IPを共有するすべてのノードにインストールします。
  2. すべてのノードがVeridataサーバーに対して同じポートを使用していることを確認します。
  3. Oracle GoldenGate Veridataのインストールの詳細は、Oracle GoldenGate Veridataのインストールおよび実行を参照してください。

7.1.2 共有ファイル・パスの構成

7.1.2.1 レポート

Oracle GoldenGate Veridataレポートが、VIPを使用して構成されたすべてのノードからアクセスできる共有ファイル・システムに格納されていることを確認します。共有記憶域パスは、veridata.cfgで次のように指定できます:

server.veridata_dataプロパティは、新しい共有記憶域パスに更新する必要があります:

server.veridata_data new_path/veridata/reports

7.1.2.2 ウォレット

接続またはユーザーのパスワードを格納するウォレットも、共有ファイル・パスに格納する必要があります。

ウォレットを共有パスに構成するには:

  1. Veridataインストール・ディレクトリのconfigに移動します。
  2. jps-config-jse.xmlを開き、次のxmlタグのlocation属性で共有パスを更新します。

    <serviceInstance name="credstore" provider="credstoressp" location=". ">

    例: <serviceInstance name="credstore" provider="credstoressp" location="/u01/config ">

7.1.3 Oracle GoldenGate Veridataエージェントの高可用性の設定

Oracle GoldenGate Veridataでは、エージェントはJavaスタンドアロン・アプリケーションとしてデプロイされます。エージェントHAを確立するには、仮想IP (VIP)を共有するノードにエージェントをデプロイし、VIPを介してVeridataサーバーをエージェントに接続します。

異なるノードで実行されているエージェントが同じポート番号を使用していることを確認します。node1のagent.propretiesもnode2にコピーする必要があり、変更の同期を維持する必要があります。

図7-2 Oracle GoldenGate Veridataエージェントの高可用性

Oracle GoldenGate Veridataエージェントの高可用性