Forms Application Deployment Servicesのインストール

Forms Application Deployment Services (FADS)により、アプリケーションのパッケージ化やアプリケーションのアーカイブ・コピーのデプロイ、構成および格納のプロセスが簡略化されます。この項の手順に従って、既存のドメインにForms Application Deployment Services (FADS)をインストールして構成します。

この節の内容は以下のとおりです。

Forms Application Deployment Servicesの構成

インストール・ステップを完了したら、ドメインを作成して、Forms Application Deployment Servicesアプリケーションの構成を開始できます。

次のFADSアプリケーション構成ステップをFusion Middlewareドメインで実行する必要があります。

RCUスキーマの設定

Oracle FormsまたはFADSを含むドメインを構成するときに、欠落しているリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)スキーマを追加します。FADSの構成では、リポジトリのユーザー・メッセージング・サービス(UMS)および依存性情報が必要です。

ノート:

これがアップグレードではなく新規インストールの場合は、このRCUスキーマのステップをスキップできます。インストール手順に従った場合、必要なすべてのスキーマがすでにインストールされている必要があります。

これが以前のリリースからのアップグレードの場合は、必要なスキーマが欠落している可能性があるため、追加する必要があります。

UMSスキーマをドメイン・リポジトリに追加するには:

  1. Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Forms and Reportsソフトウェアのインストール後、ORACLE_HOME/oracle_common/binから次のコマンドを実行してRCUを起動します。

    $ORACLE_HOME/oracle_common/bin/rcu.sh

    ノート:

    この例では、ORACLE_HOME環境変数がすでに設定されていることを前提としています。
  2. 次に示す画面に従って操作します。

    表2-6 スキーマの設定ステップ

    画面 説明
    ようこそ この画面では、RCUが紹介されます。
    リポジトリの作成 「リポジトリの作成」を選択し、「システム・ロードおよび製品ロード」(デフォルト)を選択します。
    データベース接続の詳細

    目的のリポジトリ・データベース接続の詳細と、目的のデータベースに接続するための資格証明を指定します。このユーザーにはDBA権限が必要です。

    完了したら、「次」をクリックして「前提条件のチェック」ダイアログを開き、前提条件チェックを開始します。

    データベース・チェックがエラーなしで成功した場合は、「OK」をクリックします。

    DBエディションの警告が表示された場合は、「OK」をクリックして確認し、続行します。

    このデータベース機能に精通していない場合は、『Database開発ガイド』エディションベースの再定義の使用に関する項を参照してください。

    コンポーネントの選択

    「既存の接頭辞の選択」をクリックし、このドメインに関連付けられているリポジトリに使用する接頭辞を選択します。

    「ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)」を選択して、UMSを有効にします。

    「次」をクリックして、前提条件チェックを開始します。「前提条件のチェック」ダイアログが表示されます。完了したら、「OK」をクリックしてダイアログを閉じ、次の画面に移動します。

    スキーマ・パスワード このスキーマ(UMS)に必要なパスワードを入力します。このリポジトリ内の他のスキーマに同じパスワードを使用することを選択した場合は、ここで同じパスワードを使用することをお薦めします。
    表領域のマップ

    ほとんどの場合、表領域の割当てに変更を加える理由はありません。必要な場合は、ここで「次」をクリックします。

    ダイアログで「OK」をクリックして、選択した表領域を作成する権限を付与します。

    「OK」をクリックして、実行するタスクのサマリーを確認します。

    サマリー

    この画面の情報を確認し、「作成」をクリックしてプロセスを開始します。

    「システム・ロード」進捗ダイアログ・ウィンドウが、進行状況とともに表示されます。完了すると、ダイアログ・ウィンドウが閉じます。

    完了サマリー この画面の情報を確認し、操作が正常に完了したことを確かめます。「閉じる」をクリックして、スキーマの設定を完了し、RCUを閉じます。

既存のFormsドメインへのFADSテンプレートの適用

構成ウィザードを使用して、既存のFormsドメインにFADS拡張テンプレートを適用します。

ノート:

続行する前に、Universal Messaging Service (UMS)リポジトリ・スキーマが存在することを確認してください。スキーマがない場合のUMSの追加については、「RCUスキーマの設定」を参照してください。
  1. 次のコマンドを実行して構成ウィザードを起動します。
    $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/config.sh
  2. 次に示すウィザードの画面に従って操作します。

    表2-7 構成ウィザードの画面

    画面 説明
    ドメインの作成 「既存ドメインの更新」を選択し、既存のドメイン・パスを入力します。ほとんどの場合、デフォルトで正しいパスが入力されます。続行する前に、それが正しいことを確認します。
    テンプレート 「使用可能なテンプレート」ボックスから「Oracle Forms Application Deployment Service (FADS)」を選択します。
    データベース構成タイプ ほとんどの場合、デフォルト値が自動的に移入されるため、正しい値にする必要があります。その場合は、「RCU構成の取得」をクリックしてスキーマの詳細をロードします。
    コンポーネント・データソース 「次へ」をクリックして、続行します。
    JDBCテスト 簡単なテストが実行されます。
    拡張構成 「デプロイメントとサービス」を選択します。
    デプロイメント・ターゲット指定
    1. 「デプロイメント」リスト・ボックスで、AppDeploymentsの下のWSM-PMを選択します。
    2. 「デプロイメント・ターゲット」リスト・ボックスで、AdminServerを選択し、右に移動ボタンをクリックします。

    これで、wsm-pmエントリも右側のリストに表示されます。

    サービス・ターゲット指定 「次へ」をクリックして、続行します。
    構成サマリー 提案された変更を確認し、「更新」をクリックします。
    構成の進行状況 「次へ」をクリックして、続行します。
    構成の終了 結果を確認し、「終了」をクリックします。
Formsドメインの更新が終了したら、管理サーバーを起動し、「FADS構成後ステップの実行」の説明に従って構成後タスクを実行します。

FADS構成後ステップの実行

Formsドメインの作成または更新後、あるいはパッチの適用後に、次のステップを実行します。

ノート:

ドメインがセキュア・モードを有効にして作成され、インストールに付属するデモSSL/TLS証明書(本番での使用は推奨されません)を使用する予定の場合は、次に示すWLSTコマンドを実行する前に、次を設定します。

UNIX/Linuxの場合:

export WLST_PROPERTIES="-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust"

MS Windowsの場合

set WLST_PROPERTIES="-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust"

  1. Formsドメインを作成または更新した場合は、ノード・マネージャ、管理サーバーの順に起動します。
  2. 状況に応じて、次の適切なコマンドを実行します。
    • Formsドメインを作成または更新した場合は、次を使用します。

      $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/forms/fads/fads_config.py config

    • 新しいFormsパッチ・セットまたは1回かぎりのパッチを適用した場合は、FADSポスト構成スクリプトをupdateHostPort引数とともに実行します。

      $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/forms/fads/fads_config.py updateHostPort <ADMINSERVER.DOMAIN> <ADMINSERVER PORT> <PATH TO DOMAIN HOME>

      次に例を示します。

      $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/forms/fads/fads_config.py updateHostPort www.example.com 7001 $MIDDLWARE_HOME/user_projects/applications/base_domain

  3. プロンプトに従って構成を完了します。
  4. 次のいずれかのステップを実行します。
    • Formsドメインを作成または更新した場合は、ノード・マネージャ、管理サーバーおよびForms管理対象サーバーの順に再起動します。
    • 新規のFormsパッチ・セットまたは1回かぎりのパッチを適用した場合は、他のパッチ適用ステップを完了してから、ノード・マネージャ、管理サーバーおよびForms管理対象サーバーを起動します。