19 エンタープライズ・デプロイメントの共通の構成および管理タスク
この項では、エンタープライズ・デプロイメント環境で実行する必要がある構成および管理タスクについて説明します。
- すべてのエンタープライズ・デプロイメントの構成および管理タスク
ここに示すのは、Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメントで実行する必要性が高い一般的な構成および管理タスクの一部です。 - Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントの構成および管理タスク
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントで実行する必要性が高い、主要な構成および管理タスクです。
すべてのエンタープライズ・デプロイメントの構成および管理タスク
ここに示すのは、Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメントで実行する必要性が高い一般的な構成および管理タスクです。
- WLSRuntimeSchemaDataSourceの適切なサイズ変更および構成の確認
Oracle FMW 14.1.2では、WLSRuntimeSchemaDataSource
は、JMS JDBCストア、JTA JDBCストアおよびリース・サービスのFMWコンポーネントで使用するために予約されている共通データソースです。WLSRuntimeSchemaDataSource
は、クリティカルなWLSインフラストラクチャ・サービスで競合を回避し、デッドロックに備えるために使用されます。 - 管理サーバーの手動フェイルオーバーの確認
ホスト・コンピュータで障害が発生した場合は、管理サーバーを別のホストにフェイルオーバーできます。SOAHOST1およびSOAHOST2からの管理サーバーのフェイルオーバーおよびフェイルバックを検証するステップは、これ以降の項で詳細に説明します。 - エンタープライズ・デプロイメントのuploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更
ドメインを構成し、すべてのホスト上の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリにそのドメインを解凍した後、新しいクラスタ内の管理対象サーバーのuploadディレクトリとstageディレクトリを検証および更新します。また、AdminServerのアップロード・ディレクトリを、相対パスではなく同じ絶対パスを持つように更新します。そうしないとデプロイメントの問題が発生する可能性があります。 - WebLogicクラスタのフロントエンド・ホストおよびポートの設定
Oracle SOA SuiteサーバーをホストするOracle WebLogic Serverクラスタについて、フロントエンドHTTPのホストとポートを設定する必要があります。これらの値は、ドメインのプロパティを指定する際に構成ウィザードで指定できます。ただし、Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントの一部にSOAクラスタを追加する場合、このタスクはSOA管理対象サーバーの検証後に実行することをお薦めします。 - WebLogic ServerおよびOracle HTTP Serverでのサード・パーティSSL証明書の使用について
このOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・トポロジでは、外部クライアントからバックエンドWebLogic ServerまでのすべてでSSLを使用します。このガイドの前の章では、様々なFMWコンポーネントに必要なSSL証明書を生成するためのスクリプト(generate_perdomainCACERTS.shおよびgenerate_perdomainCACERTS-ohs.sh
)が提供されています。 - 中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
中間層とフロントエンド・ハードウェア・ロード・バランサ(またはSOA Suite WebLogic Serverによってアクセスする必要があるその他の外部SSLエンドポイント)との間のSSL通信を有効にする方法を理解することが重要です。たとえば、外部Webサービスの呼出しやコールバックなどです。 - エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
1つのエンタープライズ・デプロイメント・ドメインで各製品を効果的に管理するには、どの製品が特定の管理ロールまたはグループを必要とするか、また製品固有の管理ロールをエンタープライズ・デプロイメント管理グループにどのように追加するかを理解する必要があります。 - エンタープライズ・デプロイメントでのTLOGおよびJMSに対する永続ストアの使用
Oracle WebLogic永続ストア・フレームワークは、永続性を必要とするWebLogic Serverのサブシステムおよびサービスに対し、組込みの高性能なストレージ・ソリューションを提供します。 - WebサービスのJDBC永続ストアについて
デフォルトでは、Webサービスの永続性にはWebLogic Serverデフォルト永続ストアが使用されます。このストアはWebサービスに対して高パフォーマンスの記憶域ソリューションを提供します。 - RACおよびGridlinkデータソースを使用する場合の構成のベスト・プラクティス
Oracle RACデータベースの使用時は、GridLinkデータ・ソースを使用することをお薦めします。エンタープライズ・デプロイメント・ガイドで説明されているステップに従うと、データソースはGridLinkとして構成されます。 - 接続文字列でのTNS別名の使用
データソースのJDBC接続プールで長いデータベース接続文字列を指定するかわりに、別名を作成してURL情報をマップできます。接続文字列情報は、関連する別名とともにtnsnames.ora
ファイルに格納されます。この別名は、接続プールの接続文字列で使用されます。 - エンタープライズ・デプロイメントのバックアップとリカバリの実行
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントに必要なディレクトリと構成データを確実にバックアップするために、次に示すガイドラインに従うことをお薦めします。
WLSRuntimeSchemaDataSourceの適切なサイズ変更および構成の確認
Oracle FMW 14.1.2では、WLSRuntimeSchemaDataSource
は、JMS JDBCストア、JTA JDBCストアおよびリース・サービスのFMWコンポーネントで使用するために予約されている共通データソースです。WLSRuntimeSchemaDataSource
は、クリティカルなWLSインフラストラクチャ・サービスで競合を回避し、デッドロックに備えるために使用されます。
WLSRuntimeSchemaDataSource
の接続使用量を削減するには、JMS JDBCおよびTLOG JDBCストア接続キャッシュ・ポリシーを、各接続キャッシュ・ポリシー設定を使用して「デフォルト」から「最小」に変更します。バックエンド・データベース・システム内の接続数を削減する必要がある場合、キャッシュ・ポリシーを「最小」に設定することをお薦めします。キャッシュ・ポリシー「なし」を使用するとパフォーマンスが低下する可能性があるため、このポリシーは使用しないでください。JDBCストアで使用される接続についての詳細な推奨事項については、『WebLogic永続ストアの管理』で、JDBCストア接続キャッシュ・ポリシーの構成に関する項を参照してください。
WLSRuntimeSchemaDataSource
接続プールのデフォルト・サイズは75です(GridLinkデータ・ソースの場合はサイズが2倍になります)。FMWの各クラスタのサイズと、移行に構成する候補に応じて、このサイズは高い値にチューニングすることができます。たとえば、ストア当たりのワーカー・スレッドがデフォルト値である一般的なSOA EDGデプロイメントを考えてみます。25個を超えるJDBCストアまたはTLOG-in-DBインスタンス(あるいはその両方)が同じWebLogicサーバーにフェイルオーバーでき、「接続キャッシュ・ポリシー」が「デフォルト」から「最小」に変更されていない場合は、接続の競合問題が発生する可能性があります。このような場合は、デフォルトのWLSRuntimeSchemaDataSource
プール・サイズ(最大容量)を増やす必要があります(各JMSストアは、最小で2つの接続を使用し、リースとJTAが追加されてもプールの競合が発生します)。
管理サーバーの手動フェイルオーバーの検証
ホスト・コンピュータで障害が発生した場合は、管理サーバーを別のホストにフェイルオーバーできます。SOAHOST1およびSOAHOST2からの管理サーバーのフェイルオーバーおよびフェイルバックを検証するステップは、これ以降の項で詳細に説明します。
前提条件:
-
管理サーバーを、ADMINVHN上またはフローティングIP/VIPにマップされるカスタム仮想ホスト上でリスニングするように構成します。ANY (空白のリスニング・アドレス)、localhost、または単一ノードを一意に識別するホスト名でリスニングすることはできません。
ADMINVHN仮想IPアドレスの詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント用の必須IPアドレスの予約」を参照してください。
-
この手順では、管理サーバーのドメイン・ホーム(ASERVER_HOME)が両方のホスト・コンピュータにマウントされていることを前提にしています。これにより、管理サーバーのドメイン構成ファイルと永続ストアが、共有記憶域デバイスに保存されるようになります。
-
管理サーバーはSOAHOST1からSOAHOST2アプリケーションにフェイルオーバーし、これら2つのノードには次のIPが割り当てられています。
-
SOAHOST1: 100.200.140.165
-
SOAHOST2: 100.200.140.205
-
ADMINVHN : 100.200.140.206これは管理サーバーを実行している場所の仮想IPであり、SOAHOST1またはSOAHOST2で使用可能になるように仮想サブインタフェース(eth0:1など)に割り当てられます。
-
-
Oracle WebLogic ServerとOracle Fusion Middlewareのコンポーネントが、このガイドの個々の構成の章で示すように、SOAHOST2にインストールされています。
具体的には、両方のホスト・コンピュータは、まったく同じパスを使用してOracleホームのバイナリ・ファイルを参照します。
- ホストごとのノード・マネージャを使用している場合の管理サーバーのフェイルオーバー
次の手順は、管理サーバーを別のノード(SOAHOST2)にフェイルオーバーする方法を示します。フェイルオーバー後でも、管理サーバーは引き続き同じOracle WebLogic Serverマシン(物理マシンではなく論理マシン)を使用することに注意してください。 - ロード・バランサを介したSOAHOST2上の管理サーバーへのアクセスの検証
AdminServerにアクセスするようにWeb層を構成してある場合、標準の管理URLを使用して、管理サーバーの手動フェイルオーバーを実行した後で管理サーバーにアクセスできるかどうかを確認することが重要です。 - ホストごとのノード・マネージャを使用する場合の管理サーバーのSOAHOST1へのフェイルバック
管理サーバーの手動フェイルオーバーをテストし、フェイルオーバー後に管理URLにアクセスできることを確認したら、管理サーバーを元のホストに戻すことができます。
ホストごとのノード・マネージャを使用している場合の管理サーバーのフェイルオーバー
次の手順は、管理サーバーを別のノード(SOAHOST2)にフェイルオーバーする方法を示します。フェイルオーバー後でも、管理サーバーは引き続き同じOracle WebLogic Serverマシン(物理マシンではなく論理マシン)を使用することに注意してください。
この手順では、「ホストごとのノード・マネージャ構成の作成」の説明に従って、エンタープライズ・トポロジにホストごとのノード・マネージャが構成されていることを前提としています。詳細は、「標準的なエンタープライズ・デプロイメントのノード・マネージャ構成について」を参照してください。
管理サーバーを別のホストにフェイルオーバーするには:
-
SOAHOST1で管理サーバーを停止します。
-
SOAHOST1でノード・マネージャを停止します。
NM_HOMEで作成されたスクリプト
stopNodeManager.sh
を使用できます。 -
ADMINVHN仮想IPアドレスを第2ホストに移行します。
-
SOAHOST1上で次のコマンドをroot権限で実行し(XはADMINVHNで現在使用しているインタフェース)、そのCIDRで仮想IPアドレスを確認します。
ip addr show dev ethX
たとえば:
ip addr show dev eth0
-
SOAHOST1で次のコマンドをroot権限で実行します(XはADMINVHNで現在使用しているインタフェース)。
ip addr del ADMINVHN/CIDR dev ethX
たとえば:
ip addr del 100.200.140.206/24 dev eth0
-
次のコマンドをSOAHOST2でrootとして実行します。
ip addr add ADMINVHN/CIDR dev ethX label ethX:Y
たとえば:
ip addr add 100.200.140.206/24 dev eth0 label eth0:1
ノート:
使用するCIDRとインタフェースは、SOAHOST2で使用可能なネットワーク構成と一致している必要があります
-
-
arping
を使用してルーティング表を更新します。たとえば:arping -b -A -c 3 -I eth0 100.200.140.206
-
SOAHOST1で、ディレクトリをノード・マネージャ・ホーム・ディレクトリに変更します。
cd $NM_HOME
-
nodemanager.domains
ファイルを編集し、ASERVER_HOMEへの参照を削除します。SOAHOST1
nodemanager.domains
ファイルで次のようなエントリが生成されます。soaedg_domain
=MSERVER_HOME; -
SOAHOST2で、ディレクトリをノード・マネージャ・ホーム・ディレクトリに変更します。
cd $NM_HOME
-
nodemanager.domains
ファイルを編集し、ASERVER_HOMEへの参照を追加します。SOAHOST2
nodemanager.domains
ファイルで次のようなエントリが生成されます。soaedg_domain
=MSERVER_HOME;ASERVER_HOME -
SOAHOST1でノード・マネージャを起動し、SOAHOST2でノード・マネージャを再起動します。
-
SOAHOST2で管理サーバーを起動します。
-
次のURLを使用して、SOAHOST2上の管理サーバーにアクセスできることを確認し、Fusion Middleware Controlのコンポーネントのステータスを確認します:
https://ADMINVHN:9002/em
親トピック: 管理サーバーの手動フェイルオーバーの検証
ロード・バランサを介したSOAHOST2上の管理サーバーへのアクセスの検証
AdminServerにアクセスするようにWeb層を構成してある場合、標準の管理URLを使用して、管理サーバーの手動フェイルオーバーを実行した後で管理サーバーにアクセスできるかどうかを確認することが重要です。
ロード・バランサから次のURLにアクセスして、SOAHOST2で稼働中の管理サーバーにアクセスできることを確認します。
-
https://admin.example.com:445/em
ここで、445は、ロード・バランサでFusion Middleware Controlへのアクセスに使用するポートです。
このURLはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを表示するはずです。
- このドメインに対して定義したプロバイダからWebLogicリモート・コンソールにログインできることを確認します。
親トピック: 管理サーバーの手動フェイルオーバーの検証
ホストごとのノード・マネージャを使用する場合の管理サーバーのSOAHOST1へのフェイルバック
管理サーバーの手動フェイルオーバーをテストし、フェイルオーバー後に管理URLにアクセスできることを確認したら、管理サーバーを元のホストに戻すことができます。
この手順では、「ホストごとのノード・マネージャ構成の作成」の説明に従って、エンタープライズ・トポロジにホストごとのノード・マネージャが構成されていることを前提としています。詳細は、「標準的なエンタープライズ・デプロイメントのノード・マネージャ構成について」を参照してください。
親トピック: 管理サーバーの手動フェイルオーバーの検証
エンタープライズ・デプロイメントでのuploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更
ドメインを構成し、すべてのホスト上の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリにそのドメインを解凍した後、新しいクラスタ内の管理対象サーバーのuploadディレクトリとstageディレクトリを検証および更新します。また、AdminServerのアップロード・ディレクトリを、相対パスではなく同じ絶対パスを持つように更新します。そうしないとデプロイメントの問題が発生する可能性があります。
このステップは、リモート・デプロイメントの実行時の潜在的な問題の回避と、ステージ・モードが必要なデプロイメントのために必要です。
デプロイメント・ステージとアップロード場所のディレクトリ・パスを更新するには、次のステップを実行します。
-
WebLogicリモート・コンソールにログインして、このドメインのプロバイダにアクセスします。
-
「ツリーの編集」を開きます。
-
「環境」を開きます。
-
「サーバー」を開きます。
-
編集する管理対象サーバーの名前をクリックします。管理対象サーバーごとに次のステップを実行します:
- 「詳細」タブをクリックします。
- 「デプロイメント」タブをクリックします。
- 「ステージング・ディレクトリ名」が次のように設定されていることを確認します:
MSERVER_HOME/servers/server_name/stage
MSERVER_HOME
を、MSERVER_HOME
ディレクトリのフルパスに置き換えます。編集する管理対象サーバーの正しい名前を使用して更新します。
- 「アップロード・ディレクトリ名」を次の値に更新します:
ASERVER_HOME/servers/AdminServer/upload
ASERVER_HOME
を、ASERVER_HOME
ディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。 - 「保存」をクリックします。
- 「サーバーのサマリー」画面に戻ります。
新しい管理対象サーバーごとに同じステップを繰り返します。
-
移動して、AdminServerの「アップロード・ディレクトリ名」の値を更新します:
- 「サーバー」に移動して「AdminServer」を選択します。
- 「詳細」タブをクリックします。
- 「デプロイメント」タブをクリックします
- 「ステージング・ディレクトリ名」が次の絶対パスに設定されていることを確認します:
ASERVER_HOME/servers/AdminServer/stage
- 「アップロード・ディレクトリ名」を次の絶対パスに更新します:
ASERVER_HOME/servers/AdminServer/upload
ASERVER_HOME
を、ASERVER_HOME
ディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。 - 「保存」をクリックします。
-
該当するすべてのオブジェクトを変更したら、ショッピング・カートの変更をコミットします。
-
変更内容を有効にするためにすべてのサーバーを再起動します。EDGのステップを順に実行しており、すぐには何もデプロイしない場合は次の再起動まで待つこともできます。
ノート:
次のドメインの構成を直接続行する場合は、ステージおよびアップロード・ディレクトリの変更を有効にするための再起動が、ここで必ず必要なわけではありません。
WebLogicクラスタのフロントエンド・ホストおよびポートの設定
Oracle SOA SuiteサーバーをホストするOracle WebLogic Serverクラスタについて、フロントエンドHTTPのホストとポートを設定する必要があります。これらの値は、ドメインのプロパティを指定する際に構成ウィザードで指定できます。ただし、Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントの一部にSOAクラスタを追加する場合、このタスクはSOA管理対象サーバーの検証後に実行することをお薦めします。
WebLogicリモート・コンソールからフロントエンド・ホストおよびポートを設定するには:
WebLogic ServerおよびOracle HTTP Serverでのサード・パーティSSL証明書の使用について
このOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・トポロジでは、外部クライアントからバックエンドWebLogic ServerまでのすべてでSSLを使用します。このガイドの前の章では、様々なFMWコンポーネントに必要なSSL証明書を生成するためのスクリプト(generate_perdomainCACERTS.shおよびgenerate_perdomainCACERTS-ohs.sh
)が提供されています。
これらのスクリプトは、WebLogicドメインのドメインごとの認証局を使用して、異なるSSL証明書を生成します。また、これらのスクリプトは、フロントエンドのSSL証明書を信頼キーストアに追加します。ただし、本番環境では、独自の認証局またはサード・パーティの認証局によって発行された独自のSSL証明書を使用できます。この項では、このタイプのSSL証明書を使用してEDGシステムを構成するためのガイドラインについて説明します。
WebLogic Serverでのサード・パーティSSL証明書の使用
次に、WebLogic Serverでのカスタムまたはサード・パーティSSL証明書の使用に関するガイドラインを示します:
-
各WebLogic Serverで使用されるSSL証明書(アイデンティティ・キー、秘密キー)は、そのサーバーのリスニング・アドレスに発行する必要があります。たとえば、サーバーWLS_PROD1がapphost1.example.comでリスニングしている場合、SSL証明書のCNは、そのホスト名であるか、そのホスト名に対して有効なワイルドカード名である必要があります。
-
Oracleでは、同じドメイン内のすべてのサーバーで共有されるアイデンティティ・キーストアを使用することをお薦めします。この場合、それぞれ異なる別名にマップされた異なるWebLogic Serverで使用されるすべての秘密キーをインポートします。
-
Oracleでは、ドメイン内のすべてのサーバーで共有される信頼キーストアを使用することをお薦めします。認証局の証明書(および必要に応じて中間CAおよびルートCA)をこの信頼キーストアにインポートする必要があります。
-
WebLogicドメインの構成で、各WebLogic Serverのアイデンティティ・キーストア、アイデンティティ・キーの別名、および信頼キーストアを指定する必要があります。WebLogicのリモート・コンソールを使用して、サーバーごとにこれらのSSL設定を構成します。
-
信頼できるキーストアを指すように適切なJavaオプションを使用してWebLogic Serverを起動し、そのようなトラスト・ストアに含まれる認証局を使用する外部SSLエンドポイントと通信できるようにします。
次のコマンドは、WebLogicでSSL証明書を管理する場合に役立ちます。
-
SSL証明書(秘密キー)をアイデンティティ・キーストアにインポートするコマンド:
構文
WL_HOME/server/bin/setWLSEnv.sh java utils.ImportPrivateKey -certfile cert_file -keyfile private_key_file [-keyfilepass private_key_password] -keystore keystore -storepass storepass [-storetype storetype] -alias alias [-keypass keypass]
apphost1.example.com
に発行された証明書の例WL_HOME/server/bin/setWLSEnv.sh java utils.ImportPrivateKey \ -certfile apphost1.example.com_cert.der \ -keyfile apphost1.example.com_key.der \ -keyfilepass keypassword \ -storetype pkcs12 \ -keystore CustomIdentityKeystore.pkcs12 \ -storepass keystorepassword \ -alias apphost1.example.com \ -keypass keypassword
-
SSL証明書(信頼できる証明書)を信頼できるキーストアにインポートするコマンド:
構文
keytool -import -v -noprompt -trustcacerts \ -alias <alias_for_trusted_cert> \ -file <certificate>.der \ -storetype <keystoretype> \ -keystore <customTrustKeyStore> \ -storepass <keystorepassword>
CA証明書のインポートの例
keytool -import -v -noprompt -trustcacerts \ -alias example_ca_cert \ -file example_ca_cert.der \ -storetype pkcs12 \ -keystore CustomTrustKeyStore.pkcs12 \ -storepass keystorepassword
カスタム信頼キーストアをロードするサーバーのJavaオプションの例
EXTRA_JAVA_PROPERTIES="${EXTRA_JAVA_PROPERTIES} -Djavax.net.ssl.trustStore=/u01/oracle/config/keystores/CustomTrustKeyStore.pkcs12 -Djavax.net.ssl.trustStorePassword=<keystorepassword>" export EXTRA_JAVA_PROPERTIES
Oracle HTTP Serverでのサード・パーティSSL証明書の使用
次に、OHSで独自のSSL証明書を使用するためのガイドラインを示します:
-
SSLを使用する各OHS仮想ホストでは、秘密キーが1つのみ含まれるウォレットを使用する必要があります。この秘密キーは、OHSサーバーのSSL証明書として使用されます。これは、仮想ホストがリスニングしているホスト名("VirtualHost"ディレクティブのホスト名の値)に発行する必要があります。秘密キーには、サブジェクト代替名(SAN)などの他のホスト名(たとえば、"ServerName"ディレクティブの値)を含めることもできます。仮想ホストには、このウォレットを指すSSLWalletディレクティブを含める必要があります。
-
異なるOHS仮想ホストは、VirtualHostディレクティブで同じホスト名を使用しているかぎり、同じSSLWallet (つまり、同じ秘密キー)を使用できます。ポートは異なってもかまいません。
-
OHSは、WebLogic Serverに接続するとクライアントとして機能します。したがって、WebLogicの証明書を発行した認証局を信頼する必要があります。
mod_wl_ohs.conf
ファイルのディレクティブWLSSLWalletを使用して、WebLogic証明書のCA証明書を含む適切なウォレットを指し示します。 -
フロントエンド・ロード・バランサは、OHSサーバーに接続するとクライアントとして機能します。OHSで使用される証明書を発行した認証局を信頼する必要があります。ロード・バランサのドキュメントを確認して、OHSのCAを信頼できる認証局としてインポートする必要があります。
次のコマンドは、OHSでキーとウォレットを管理する場合に役立ちます。
-
OHSのウォレットを作成するコマンド(orapki):
構文
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet create \ -wallet wallet \ -auto_login_only
例
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet create \ -wallet /u02/oracle/config/keystores/orapki/ \ -auto_login_only
-
アイデンティティ・キーストアからウォレットに秘密キーを追加するコマンド(orapki):
構文
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet jks_to_pkcs12 \ -wallet wallet \ -pwd pwd \ -keystore keystore \ -jkspwd keystorepassword [-aliases [alias:alias..]]
例
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet jks_to_pkcs12 \ -wallet /u02/oracle/config/keystores/orapki/ \ -keystore /u02/oracle/config/keystores/customIdentityKeyStore.pkcs12 \ -jkspwd keystorepassword \ -aliases ohshost1.example.com
-
信頼できるキーストアからウォレットにすべての信頼できるキーを追加するコマンド(orapki):
例
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet jks_to_pkcs12 \ -wallet /u02/oracle/config/keystores/orapki/ \ -keystore /u02/oracle/config/keystores/customTrustKeyStore.pkcs12 \ -jkspwd password
-
ウォレットのすべてのキーをリストするコマンド(orapki):
例
$WEB_ORACLE_HOME/bin/orapki wallet display \ -wallet /u02/oracle/config/keystores/orapki/
中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
中間層とフロントエンド・ハードウェア・ロード・バランサ(またはSOA Suite WebLogic Serverによってアクセスする必要があるその他の外部SSLエンドポイント)との間のSSL通信を有効にする方法を理解することが重要です。たとえば、外部Webサービスの呼出しやコールバックなどです。
ノート:
次のステップは、ハードウェア・ロード・バランサにSSLが構成されており、その結果システムのフロント・エンド・アドレスが保護されている場合に使用できます。
中間層とフロントエンド・ロード・バランサ間のSSL通信が必要になるとき
エンタープライズ・デプロイメントには、中間層で実行されているソフトウェアが、ハードウェア・ロード・バランサのフロントエンドSSLアドレスにアクセスしなければならないシナリオがあります。このシナリオでは、ロード・バランサと起動サーバー間で、適切なSSLハンドシェイクが行われる必要があります。中間層の管理サーバーと管理対象サーバーが適切なSSL構成を使用して起動されていない場合は、このハンドシェイクを実行できません。
たとえば、次の例は、Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントに適用できます:
-
Oracle Business Process ManagementおよびSOA Composerでは、特定のWebインスタンス経由でロール情報やセキュリティ情報を取得しようとするときに、フロントエンド・ロード・バランサのURLにアクセスする必要があります。一部の呼出しについては、LBR証明書をWebLogic Serverのトラスト・ストアに追加する必要があるだけでなく、SOAサーバーのリスニング・アドレス用に適切なアイデンティティ・キー証明書を作成する必要もあります。
-
Oracle Service Busは、ロード・バランサのSSL仮想サーバーで公開されているエンドポイントに対する呼出しを実行する。
-
Oracle SOA Suiteのコンポジット・アプリケーションとサービスは、ロード・バランサで公開されているSSLアドレスを使用して呼出しを実行する必要のあるコールバックを、頻繁に生成する。
-
Oracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションおよびサービスは通常、SSLを使用して外部Webサービスにアクセスします。
-
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでSOA Webサービスのエンドポイントをテストするとき、管理サーバーで実行されているFusion Middleware Controlソフトウェアは、ロード・バランサのフロントエンドにアクセスして、エンドポイントを検証する必要があります。
親トピック: 中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
証明書、アイデンティティ・ストアおよびトラスト・ストアの生成
このエンタープライズ・デプロイメント・ガイドではエンドツーエンドSSL (データベースへのアクセスを除く)が使用されるため、証明書はドメインごとのCAを使用して別の章ですでに生成されています。これらは関連するアイデンティティ・ストアにすでに追加されており、トラスト・ストアもドメインごとのCAを含めるように構成されています。提供されている様々なgenerateCertsスクリプトを使用することで、ドメイン内のWebLogic Serverで使用される様々なリスニング・アドレスの適切な証明書がこれらのストアにすでに存在することが想定されます。さらに、スクリプトgenerate_perdomainCACERTS-ohs.sh
が実行されると、ドメインのconfig.xml
内のすべてのフロントエンド・アドレスがトラバースされ、その関連する証明書がドメインで使用されるトラスト・ストアに追加されます。これらのトラスト・ストアをドメイン内のWebLogic Serverで使用されるJavaプロパティ(-Djavax.net.ssl.trustStore
および-Djavax.net.ssl.trustStorePassword
)に追加することで、これらのWebLogic ServerがSSL呼出しでクライアントとして機能する場合に、適切なSSLハンドシェイクが保証されます。
親トピック: 中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
トラストストアへの他の外部証明書のインポート
親トピック: 中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
Oracle WebLogic Server起動スクリプトへの更新済トラスト・ストアの追加
トラスト・ストアのパスは、ドメインが作成された章でWebLogic起動スクリプトにすでに追加されているため、追加の構成は必要ありません。SSLエンドポイントのCAや証明書が追加された新しいトラスト・ストアで既存のトラスト・ストアを置き換えるようにすれば十分です。
親トピック: 中間層とSSLエンドポイント間のSSL通信の有効化
エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
1つのエンタープライズ・デプロイメント・ドメインで各製品を効果的に管理するには、どの製品が特定の管理ロールまたはグループを必要とするか、また製品固有の管理ロールをエンタープライズ・デプロイメント管理グループにどのように追加するかを理解する必要があります。
各エンタープライズ・デプロイメントは複数の製品で構成されています。製品の一部には、各製品への管理アクセスの制御に使用される、特定の管理ユーザー、ロールまたはグループが存在します。
ただし、複数の製品で構成されているエンタープライズ・デプロイメントでは、単一のLDAPベースの認可プロバイダと、単一の管理ユーザーおよびグループを使用して、デプロイメントのあらゆる側面に対するアクセスを制御できます。「新しいLDAPオーセンティケータの作成と新しいエンタープライズ・デプロイメント管理者ユーザーおよび管理者グループのプロビジョニング」を参照してください。
単一のエンタープライズ・デプロイメント・ドメイン内で各製品を効率的に管理できるようにするには、特定の管理ロールまたはグループを必要とする製品を理解すること、単一の共通エンタープライズ・デプロイメントの管理グループに特定の製品管理ロールを追加する方法を知ること、さらに必要な場合は、必須の製品固有の管理グループにエンタープライズ・デプロイメントの管理ユーザーを追加する方法を知ることが必要になります。
詳細な情報は、次のトピックを参照してください
特定の管理ロールを持つ製品のサマリー
次の表に、エンタープライズ・デプロイメント用にLDAP認可プロバイダで定義した、エンタープライズ・デプロイメントの管理グループ(SOA Administrators
)に追加する必要のある特定の管理ロールを持つ、Fusion Middleware製品のリストを示します。
次の表の情報と「エンタープライズ・デプロイメントの管理グループへの製品固有の管理ロールの追加」の手順を使用して、必要な管理ロールをエンタープライズ・デプロイメントの管理グループに追加します。
製品 | アプリケーション・ストライプ | 割り当てられる管理ロール |
---|---|---|
Oracle Web Services Manager |
wsm-pm |
policy.updater |
SOAインフラストラクチャ |
soa-infra |
SOAAdmin |
Oracle Service Bus |
Service_Bus_Console |
MiddlewareAdministrator |
エンタープライズ・スケジューラ・サービス |
ESSAPP |
ESSAdmin |
Oracle B2B |
b2bui |
B2BAdmin |
Oracle MFT |
mftapp |
MFTAdmin |
Oracle MFT |
mftes |
MFTESAdmin |
親トピック: エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
特定の管理グループを持つOracle SOA Suite製品のサマリー
表19-2には、特定の管理グループを使用する必要のあるOracle SOA Suite製品のリストを示します。
これらのコンポーネントごとに、共通エンタープライズ・デプロイメントの管理ユーザーを製品固有の管理グループに追加する必要があります。追加しなければ、「エンタープライズ・デプロイメント管理ユーザーおよび管理グループのプロビジョニング」で作成したEnterprise Manager管理ユーザーを使用して製品リソースを管理できません。
表19-2の情報と「製品固有の管理グループへのエンタープライズ・デプロイメントの管理ユーザーの追加」の手順を使用して、必要な管理ロールをエンタープライズ・デプロイメントの管理グループに追加します。
表19-2 製品固有の管理グループを持つOracle SOA Suite製品
製品 | 製品固有の管理グループ |
---|---|
Oracle Business Activity Monitoring |
BAMAdministrator |
Oracle Business Process Management |
Administrators |
Oracle Service Bus統合 |
IntegrationAdministrators |
MFT |
OracleSystemGroup |
ノート:
MFTでは、集中LDAPに特定のユーザー(OracleSystemUser)を追加する必要があります。このユーザーは、OracleSystemGroupグループに属している必要があります。MFTジョブの作成および削除が適切に動作するように、ユーザー名とユーザー・グループの両方を集中LDAPに追加する必要があります。親トピック: エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
エンタープライズ・デプロイメントの管理グループへの製品固有の管理ロールの追加
製品固有の管理ロールを必要とする製品では、次の手順を使用して、その管理ロールをエンタープライズ・デプロイメントの管理グループに追加します。
親トピック: エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
製品固有の管理グループへのエンタープライズ・デプロイメントの管理ユーザーの追加
製品固有の管理グループを持つ製品では、次の手順を使用して、エンタープライズ・デプロイメントの管理ユーザー(weblogic_soa
)をグループに追加します。これにより、Enterprise Managerの管理者ユーザーを使用して製品を管理できるようになります。
親トピック: エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成
エンタープライズ・デプロイメントでのTLOGおよびJMSに対する永続ストアの使用
Oracle WebLogic永続ストア・フレームワークは、永続性を必要とするWebLogic Serverのサブシステムおよびサービスに対し、組込みの高性能なストレージ・ソリューションを提供します。
たとえば、JMSサブシステムは、永続JMSメッセージおよび永続サブスクライバを格納し、JTAトランザクション・ログ(TLOG)は、そのサーバーで調整されてコミットされたが、未完了の可能性があるトランザクションの情報を格納します。永続ストアは、ファイルベースのストアまたはJDBC対応データベースの永続性をサポートします。永続ストアの高可用性は、サーバーまたはサービスの移行により提供されます。サーバーまたはサービスの移行には、WebLogicクラスタのすべてのメンバーが、同一のトランザクションとJMS永続ストア(ファイルベースかデータベースベースかを問わない)にアクセスできる必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントの場合、トランザクション・ログ(TLOG)とJMSにはJDBC永続ストアを使用することをお薦めします。
この項では、JDBCとファイル永続ストアを比較して利点を分析し、サポートされるデータベースで永続ストアを構成する手順を説明します。このガイドの様々な章に含まれる構成ウィザードのステップでは、使用するコンポーネントのJDBC永続ストアがすでに作成されていることに注意してください。カスタム・ストアの場合、またはファイル・ストアからJDBCストアに移行する場合は、次の手動ステップを使用します。
JMS永続ストアとTLOGを使用する製品およびコンポーネント
どのインストール済製品およびコンポーネントが永続ストアを利用しているかは、WebLogic Serverコンソールの「ドメイン構造」ナビゲーションのドメイン名→「サービス」→「永続ストア」で判別できます。このリストは、ストアの名前、ストアのタイプ(FileStore/JDBC)、およびストアのターゲットを示します。リストされたMDS関連のストアは、この章の範囲外であり、ここでは検討しません。
コンポーネント/製品 | JMSストア | TLOGストア |
---|---|---|
B2B |
はい |
はい |
BAM |
はい |
はい |
BPM |
はい |
はい |
ESS |
いいえ |
いいえ |
MFT |
はい |
はい |
OSB |
はい |
はい |
SOA |
はい |
はい |
WSM |
いいえ |
いいえ |
JDBC永続ストアとファイル永続ストアの比較
Oracle Fusion MiddlewareではOracle WebLogic Serverトランザクション・ログ(TLOG)とJMSに対して、データベース・ベースとファイル・ベース両方の永続ストアをサポートしています。環境の永続ストア戦略を決定する前に、各アプローチのメリットとデメリットを検討してください。
ノート:
選択するストレージ方法に関係なく、トランザクションの整合性および一貫性を確保するために、JMSとTLOGの両方に同じタイプのストアを使用することをお薦めします。
TLOGおよびJMSのJDBC永続ストアについて
TLOGおよびJMSデータをOracleデータベースに格納する場合、データベースの複製機能と高可用性機能を利用できます。たとえば、Oracle Data Guardを使用するとサイト間の同期が簡単になります。これは、Oracle Fusion Middlewareを障害回復構成でデプロイする場合に特に重要です。
また、TLOGおよびJMSデータをデータベースに格納すると、そのデータについて共有記憶域内の特定の場所を指定する必要がありません。ただし、エンタープライズ・デプロイメントの他の局面では、共有記憶域は依然として必要です。たとえば、管理サーバー構成(管理サーバーのフェイルオーバーをサポート)、デプロイメント・プラン、およびアダプタ・アーティファクト(ファイル/FTPアダプタの制御ファイルおよび処理済ファイル)でも必要です。
TLOGおよびJMSストアを共有記憶域デバイスに格納する場合、適切な複製およびバックアップ戦略を使用してデータ損失ゼロを保証することで、このデータを保護できます。また、システム・パフォーマンスも向上する可能性があります。ただし、ファイル・システムの保護機能はOracle Databaseによって提供される保護機能ほど優れていません。
データベース・ベースのTLOGおよびJMSストアを使用する場合のパフォーマンスへの影響の詳細は、「TLOGおよびJMS永続ストアに関するパフォーマンス上の考慮事項」を参照してください。
親トピック: JDBC永続ストアとファイル永続ストアの比較
TLOGおよびJMS永続ストアに関するパフォーマンス上の考慮事項
トランザクション・ログとJMSの永続ストアの格納方法を選択する際の重要な考慮事項の1つは、パフォーマンスに対する潜在的な影響です。この項では、TLOGおよびJMSにJDBC永続ストアを使用する場合のパフォーマンスへの影響を明らかにするのに役立つ、ガイドラインや詳細をいくつか示します。
トランザクション・ログとJMSストアのパフォーマンスへの影響
トランザクション・ログの場合、ログは本質的に一時的であるため、JDBCストアの使用による影響は比較的小さくて済みます。通常、システム内の他のデータベース操作と比較した場合、影響はほとんどありません。
他方、アプリケーションがJMS集約型である場合、JMSデータベース・ストアはパフォーマンスに大きな影響を及ぼす可能性があります。たとえば、SOA Fusion Order Demo (Oracle SOA Suite環境をテストするために使用されるサンプル・アプリケーション)を使用している場合、JMSデータベース操作はより重い他の多くのSOAデータベース起動によってマスクされるため、ファイル・ベースからデータベース・ベースの永続ストアへの切替えの影響は非常に小さくなります。
パフォーマンスに影響を与える要素
カスタム宛先にJMS DBストアを使用する場合、複数の要素がパフォーマンスに影響を与えます。主なものは、次のとおりです。
-
関与するカスタム宛先とそのタイプ
-
永続化されるペイロード
-
SOAシステムの同時実行性(宛先のコンシューマおよびプロデューサ)
上述のいずれかの影響に応じて、次の領域に様々な設定を構成し、パフォーマンスを向上させることができます。
-
JMS表に使用されるデータ型のタイプ(RAWの使用対LOBの使用)
-
JMS表のセグメント定義(索引および表レベルでのパーティション)
JMSトピックの影響
システムでトピックが集中的に使用されている場合、同時実行性が高まるにつれて、Oracle RACデータベースのパフォーマンス低下はキューの場合よりも大きくなります。OracleがJMSに対して実施したテストでは、様々なペイロード・サイズおよび様々な同時実行性での平均パフォーマンス低下率は、キューの場合は30%未満でした。トピックの場合、影響は40%を超えていました。データベース・ストアを使用するかどうかを決定する際、リカバリの観点からこれらの宛先の重要性を検討してください。
データ型およびペイロード・サイズの影響
ペイロードで使用するためにRAWデータ型またはSecureFiles LOBデータ型を選択するときは、永続化するペイロードのサイズを考慮します。たとえば、ペイロード・サイズの範囲が100bから20kの場合、SecureFiles LOBデータ型で必要とされるデータベース時間の量はRAWデータ型よりも若干多くなります。
具体的に言うと、ペイロード・サイズが約4kに達すると、SecureFilesはより多くのデータベース時間を必要とするようになります。これは、4kでは書込みが行外になるためです。約20kのペイロード・サイズで、SecureFilesデータはより効率的になり始めます。ペイロード・サイズが20kを超えると、RAWデータ型に設定されたペイロードのデータベース時間は悪化します。
SecureFilesのもう1つの利点は、500kを超えた時点からペイロードが増加してもデータベース時間が安定化し始める点です。すなわち、その時点で、(SecureFilesにとって)データが500k、1MBまたは2MBのいずれのペイロードを格納しているかは関係なくなります。書込みは非同期で、すべてのケースで競合が同じになるためです。
ペイロード・サイズが50kに達するまで、キューのスループットに対する同時実行性(プロデューサおよびコンシューマ)の影響はRAWでもSecureFilesでも同じです。ペイロードが小さい場合、同時実行性が変化してもその影響はほぼ同じですが、RAWの方がスケーラビリティがやや優れています。ペイロードが50kを超える場合、SecureFilesの方がスケーラビリティが優れています。
同時実行性、ワーカー・スレッド、データベースのパーティション化の影響
永続ストアに定義された同時実行性とワーカー・スレッドは、索引レベルおよびグローバル・キャッシュ・レベルでRACデータベースの競合の原因になることがあります。1つの単一サーバーで複数のワーカー・スレッドを有効にする場合、または複数のOracle WebLogic Serverクラスタを使用する場合、リバース索引を使用することで様々なことを改善できます。ただし、Oracle Databaseのパーティション化オプションを使用できる場合、かわりにグローバル・ハッシュ・パーティション索引を使用する必要があります。これにより、索引の競合およびグローバル・キャッシュ・バッファ待機が減少し、アプリケーションのレスポンス時間が改善されます。パーティション化はどのケースでも適切に機能しますが、リバース索引で大幅な改善が認められない場合もあります。
親トピック: JDBC永続ストアとファイル永続ストアの比較
エンタープライズ・デプロイメントでのTLOGおよびJMSに対するJDBC永続ストアの使用
この項では、トランザクション・ログ(TLOG)およびJMSにJDBC永続ストアを使用するためのガイドラインを説明します。サポートされているデータベースで永続ストアを構成するための手順も説明します。
ノート:
(構成ウィザードを使用して)このEDGで様々なコンポーネントを設定するために提供されるステップは、JDBC永続ストアですでに構成されていることに注意してください。カスタム永続ストアの場合、またはファイル・ストアからJDBCストアに再構成する場合は、次のステップを使用します(ファイルからJDBCへのメッセージの移行は、このEDGの範囲外です)。- TLOGおよびJMSデータ・ソースの集計に関する推奨事項
データ・ソースの集計と接続使用状況の緩和を達成するために、JMS永続ストアとTLOG永続ストアの両方に1つの接続プールを使用します。 - TLOGに対するJDBC永続ストアの構成のロードマップ
次の項では、トランザクション・ログにデータベース・ベースの永続ストアを構成する方法について説明します。 - JMSに対するJDBC永続ストアの構成のロードマップ
次の項では、JMSにデータベース・ベースの永続ストアを構成する方法について説明します。 - TLOG用のユーザーおよび表領域の作成
トランザクション・ログにデータベース・ベースの永続ストアを作成する前に、サポートされているデータベースでユーザーと表領域を作成する必要があります。 - JMS用のユーザーおよび表領域の作成
JMSにデータベース・ベースの永続ストアを作成する前に、サポートされているデータベースでユーザーと表領域を作成する必要があります。 - TLOGおよびJMSストアのGridLinkデータ・ソースの作成
JMSおよびTLOGにデータベース・ベースの永続ストアを構成する前に、TLOG永続ストアとJMS永続ストアにそれぞれ1つずつ、2つのデータ・ソースを作成する必要があります。 - 管理対象サーバーへのTLOG JDBCストアの割当て
データ・ソース集計を達成しようとしている場合は、TLOG永続ストアのために<PREFIX>_WLS
表領域とWLSRuntimeSchemaDataSource
を再使用します。別の方法では、データベースでその表領域とユーザーを必ず作成し、必要な各管理対象サーバーにTLOGストアを割り当てる前にデータ・ソースを作成してあることを確認します。 - JDBC JMSストアの作成
データベースでJMS永続ストア・ユーザーと表領域を作成し、JMS永続ストアのデータ・ソースを作成したら、WebLogicリモート・コンソールを使用してストアを作成できます。 - JMSサーバーへのJMS JDBCストアの割当て
データベースでJMSの表領域とユーザーを作成し、JMSデータ・ソースを作成し、JDBCストアを作成した後、必要な各JMSサーバーにJMS永続ストアを割り当てることができます。 - JMS JDBCストアに必要な表の作成
JMSにJDBC永続ストアを使用する最後のステップは、必要なJDBCストア表を作成することです。このタスクは、ドメインで管理対象サーバーを再起動する前に実行します。
TLOGおよびJMSデータ・ソースの集計に関する推奨事項
データ・ソースの集計と接続使用状況の削減を達成するために、JMS永続ストアとTLOG永続ストアの両方に1つの接続プールを使用します。
ワークロードが高くないTLOGおよびJMS永続ストアの場合のようにWLSRuntimeSchemaDataSource
を再利用することをお薦めします。また、WLSRuntimeSchemaDataSource
プール・サイズを増やすことも検討してください。データ・ソースを再利用すると、強制的に同じスキーマと表領域が使用されるため、PREFIX_WLS
表領域のPREFIX_WLS_RUNTIME
スキーマが、TLOGメッセージとJMSメッセージのどちらにも使用されます。
-
データ・ソースで競合が大きいと、プールで接続が利用できずJMSメッセージを永続させられない場合に、連続ストアでエラーが発生することがあります。
-
データ・ソースで競合が大きいと、プールで接続が利用できずトランザクション・ログを更新できない場合に、トランザクションで問題が発生することがあります。
そのような場合は、各TLOGおよびストアに別々のデータ・ソース、各種のストアに別々のデータ・ソースを使用してください。PREFIX_WLS_RUNTIME
スキーマは引き続き使用できますが、競合の問題を避けるために、同じスキーマに別々のカスタム・データ・ソースを構成してください。
TLOGに対するJDBC永続ストアの構成のロードマップ
ここでは、トランザクション・ログ用にデータベースベースの永続ストアを構成する方法を説明します。
ノート:
ステップ1と2はオプションです。データ・ソースの集計と接続使用状況の緩和を達成するために、「TLOGおよびJMSデータ・ソースの集計に関する推奨事項」での説明に従って、PREFIX_WLS
表領域とWLSRuntimeSchemaDataSource
を再利用します。
JMSに対するJDBC永続ストアの構成のロードマップ
次の項では、JMSにデータベース・ベースの永続ストアを構成する方法について説明します。
ノート:
ステップ1と2はオプションです。データ・ソースの集計と接続使用状況の緩和を達成するために、「TLOGおよびJMSデータ・ソースの集計に関する推奨事項」での説明に従って、PREFIX_WLS
表領域とWLSRuntimeSchemaDataSource
を再利用します。
TLOGおよびJMSストアのGridLinkデータ・ソースの作成
JMSおよびTLOGにデータベース・ベースの永続ストアを構成する前に、TLOG永続ストアとJMS永続ストアにそれぞれ1つずつ、2つのデータ・ソースを作成する必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントでは、TLOGおよびJMSストアにGridLinkデータ・ソースを使用する必要があります。GridLinkデータ・ソースを作成するには:
管理対象サーバーへのTLOG JDBCストアの割当て
データ・ソース集計を達成しようとしている場合は、TLOG永続ストアのために<PREFIX>_WLS
表領域とWLSRuntimeSchemaDataSource
を再使用します。別の方法では、データベースでその表領域とユーザーを必ず作成し、必要な各管理対象サーバーにTLOGストアを割り当てる前にデータ・ソースを作成してあることを確認します。
- Oracle WebLogicリモート・コンソールにログインします。
- 「ツリーの編集」で、「環境」→「サーバー」に移動します。
- 管理対象サーバーの名前をクリックします。
- 「サービス」→「JTA」タブを選択します。
- 「JDBCのトランザクション・ログ・ストア」を有効にします。
- 「データ・ソース」メニューで、WLSSchemaRuntimeDatasourceを選択し、データ・ソースの集計を実行します。TLOGには、
<PREFIX>_WLS
表領域が使用されます。 - 「トランザクション・ログ接頭辞名」フィールドで、構成された各JDBC TLOGストアに一意のJDBC TLOGストア名を生成するための接頭辞名を指定します。
- 「保存」をクリックします。
- 追加の管理対象サーバーごとにステップ2からステップ7を繰り返します。
- これらの変更をアクティブ化するには、ショッピング・カートの変更をコミットします。
JDBC JMSストアの作成
データベースでJMS永続ストア・ユーザーと表領域を作成し、JMS永続ストアのデータ・ソースを作成したら、WebLogicリモート・コンソールを使用してストアを作成できます。
JMSサーバーへのJMS JDBCストアの割当て
データベースでJMSの表領域とユーザーを作成し、JMSデータ・ソースを作成し、JDBCストアを作成した後、必要な各JMSサーバーにJMS永続ストアを割り当てることができます。
- WebLogicリモート・コンソールにログインします。
- 「ツリーの編集」に移動します。
- 構造ツリーで、「サービス」→「メッセージング」→「JMSサーバー」を開きます。
- 永続ストアを使用するJMSサーバーの名前をクリックします。
- 「永続ストア」プロパティで、作成したJMS永続ストアを選択します。
- 「保存」をクリックします。
- クラスタ内の追加のJMSサーバーごとにステップ3からステップ6を繰り返します。
- これらの変更をアクティブ化するには、ショッピング・カートの変更をコミットします。
WebサービスのJDBC永続ストアについて
デフォルトでは、Webサービスの永続性にはWebLogic Serverデフォルト永続ストアが使用されます。このストアはWebサービスに対して高パフォーマンスの記憶域ソリューションを提供します。
-
信頼性のあるメッセージング
-
接続
-
セキュア通信
-
メッセージ・バッファリング
デフォルト・ストアではなく、JDBC永続ストアをWebLogic ServerのWebサービスで使用することもできます。Webサービスの永続性の詳細は、Webサービスの永続性の管理を参照してください。
RACおよびGridlinkデータソースを使用する場合の構成のベスト・プラクティス
Oracle RACデータベースの使用時は、GridLinkデータ・ソースを使用することをお薦めします。エンタープライズ・デプロイメント・ガイドで説明されているステップに従うと、データソースはGridLinkとして構成されます。
GridLinkデータソースは、Oracle Databaseクラスタ内のノード間で動的ロード・バランシングおよびフェイルオーバーを提供し、ノードが追加または削除されたときにRACクラスタから通知を受信します。GridLinkデータソースの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のActive GridLinkデータ・ソースの使用に関する項を参照してください。
GridLinkを使用してRACデータベースに接続する場合のベスト・プラクティスのサマリーを次に示します:
- デフォルトのデータベース・サービスとは別のデータベース・サービス(srvctlで定義)の使用
RACデータベースから通知を受信して処理するには、GridLinkがデフォルトのデータベース・サービスではなく、(
srvctl
で定義された)データベース・サービスに接続する必要があります。これらのサービスは、データベース・クラスタ内のリソースのステータスを監視し、ステータスが変更されたときに通知を生成します。データベース・サービスはエンタープライズ・デプロイメント・ガイドで使用され、「データベース・サービスの作成」の説明に従って作成および構成されます。 - データソースでの長い形式のデータベース接続文字列の使用
Gridlinkデータソースを使用する場合は、長い形式のデータベース接続文字列を使用する必要があります。構成ウィザードでは長い形式の文字列は設定されず、かわりに短い形式が設定されます。後で手動で変更して長い形式を設定できます。データソースを更新するには:
- WebLogic Serverコンソールに接続し、「ドメイン構造」→「サービス」→「データソース」に移動します。
- データソースを選択し、「構成」タブ、「接続プール」タブの順にクリックします。
- JDBC URL内で、URLを
jdbc:oracle:thin:[SCAN_VIP]:[SCAN_PORT]/[SERVICE_NAME]
からjdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=[SCAN_VIP])(PORT=[SCAN_PORT])))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=[SERVICE_NAME])))
に変更しますたとえば:jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(LOAD_BALANCE=ON)(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=db-scan-address)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=soaedg.example.com)))
- 自動ONSの使用
ONS接続リストは、データベースからドライバに自動的に提供されます。データソース構成では、「ONSノード」リストを空のままにできます。
- 予約時に接続をテスト
データソースで「予約時に接続をテスト」が選択されていることを確認します。
RACインスタンスが使用できなくなったときにGridLinkデータソースがFANイベントを受信しますが、ベスト・プラクティスは、データソースで「予約時に接続をテスト」を有効にし、アプリケーションに返される接続が正常であることを確認することです。
- アイドル・プール接続を信頼する秒数
テストを最大限に効率化するために、「アイドル・プール接続を信頼する秒数」を0に設定して、接続が常に検証されるようにすることもできます。この値をゼロに設定すると、アプリケーションに返されるすべての接続がテストされます。このパラメータが10に設定されている場合、前のテストの結果は10秒間有効になり、10秒経過する前に接続が再利用された場合、結果は引き続き有効になります。
- テスト頻度
データソースの「テスト頻度」パラメータ値が0でないことを確認します。未使用の接続をテストするときに、次のテストが試行されるまでWebLogic Serverインスタンスが待機する秒数です。通常、デフォルト値の120で十分です。
接続文字列でのTNS別名の使用
データソースのJDBC接続プールで長いデータベース接続文字列を指定するかわりに、別名を作成してURL情報をマップできます。接続文字列情報は、関連する別名とともにtnsnames.ora
ファイルに格納されます。この別名は、接続プールの接続文字列で使用されます。
次に、TNS別名を使用した接続文字列の例を示します。
jdbc:oracle:thin:@soaedg_alias
tnsnames.ora
ファイルには、次の詳細が含まれます。
soaedg_alias =
(DESCRIPTION=
(ADDRESS_LIST=
(LOAD_BALANCE=ON)
(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=soaedgdb-scan)(PORT=1521)))
(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=soaedg.example.com))
)
特定のtnsnames.ora
ファイルを指すように、データソース構成でoracle.net.tns_admin
プロパティを指定する必要があります。たとえば、<property><name>oracle.net.tns_admin</name><value>/u01/oracle/config/domains/fmw1412edg/config/tnsadmin</value></property></properties>
です
これは、JDBC URLの最大可用性およびエンタープライズ・デプロイメントの推奨アプローチです。これにより、JDBC構成を簡素化し、障害保護シナリオでのDB構成のエイリアス化を容易にして、データベース接続の変更をより動的にします。詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のDB接続文字列のかわりにTNS別名を使用する方法に関する項を参照してください。
Oracle Fusion Middleware 14.1.2では、新しいタイプのデプロイメント・モジュールを使用して、データベース接続に関連付けられたtnsnames.ora
ファイル、ウォレット・ファイル、キーストア・ファイルおよびトラストストア・ファイルを管理できます。これらはDBClientDataモジュールと呼ばれます。詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のDBClientDataモジュールの内容に関する項を参照してください。このEDGでは、DBClientDataタイプのモジュールを使用して、データベース・クライアント情報を管理します。ただし、ウォレットおよびSSL構成はデータベースへのアクセスには使用されないため、DBClientDataモジュールには適切なtnsnames.ora
のみが含まれます。
FMWおよびWLSスキーマで使用される様々なデータソースでTNS別名を使用するには、次のステップが必要です:
-
接続プールで使用される関連する別名およびマッピングURLを含む
tnsnames.ora
を作成します。既存のデータソース構成ファイルの1つから接続文字列をコピーします。たとえば、ノート:
これは、短いJDBC URLを使用する例です。[oracle@soahost1~]$ grep url /u01/oracle/config/domains/soaedgdomain/config/jdbc/opss-datasource-jdbc.xml <url>jdbc:oracle:thin:@drdbrac12a-scan.dbsubnet.vcnlon80.oraclevcn.com:1521/soaedg.example.com</url> [oracle@soahost1~]$
接続文字列の情報を使用して、長いURLエントリを
tnsnames.ora
ファイルに追加します。接続を識別する別名を使用します。tsnnames.ora
をDBCLientモジュールとしてデプロイするには、デプロイメント・モジュールの場所がドメイン構成ディレクトリの2レベル下にある必要があります(それがWLS管理サーバー・ノードに存在する場合)。このファイルは、WebLogicリモート・コンソールを実行するノードに作成することや、アプリケーションのearまたはwarファイルとしてアップロードすることもできます。[oracle@soahost1~]$ cat /u01/oracle/config/tnsadmin/tnsnames.ora soaedg_alias = (DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST= (LOAD_BALANCE=ON) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST= drdbrac12a-scan.dbsubnet.vcnlon80.oraclevcn.com)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=soaedg.example.com)) )
-
tnsnames.ora
を含むディレクトリをDBClientDataモジュールとしてデプロイします。-
WebLogicリモート・コンソールでドメイン・プロバイダにアクセスします。
-
「ツリーの編集」をクリックします。
-
「環境」→「デプロイメント」→「データベース・クライアント・データ・ディレクトリ」をクリックします。
-
「新規」をクリックします。
-
dbclientディレクトリ・デプロイメントの名前を入力します。たとえば、
dbclientdata_modulename
です。tnsnames.ora
ファイルを含むディレクトリがローカル・コンピュータに存在する場合は、「アップロード」チェック・ボックスの選択を解除します。 -
「作成」をクリックします。
-
「保存」をクリックします。
画面の右上にあるカートが、内部に黄色いバッグが入った状態で表示されます。
-
「カート」アイコンをクリックし、「変更のコミット」を選択します。
これにより、ドメイン・ディレクトリ
/u01/oracle/config/domains/soaedgdomain/config/ dbclientdata/dbclientdata_modulename
の下にtnsnames/dbclient
モジュールが作成されます。WLSTの
deploy
コマンドを使用して、データベース・クライアント・モジュールのデプロイメントを実行することもできます。
-
-
明示的なURLのかわりに別名を使用するように、異なるデータソースおよびfmwconfigファイルを更新します。
ノート:
TNS別名を使用するようにデータソースを更新するには、データソース構成で、JDBC URLにtsnames.ora
ファイルへのポインタと別名自体の両方を含める必要があります。次のステップを実行して、
tnsnames.ora
ファイルへのポインタを含め、データソース・プロパティにoracle.net.tns_admin
プロパティを含める必要があります。-
WebLogicリモート・コンソールでドメイン・プロバイダにアクセスします。
-
「ツリーの編集」をクリックします。
-
「サービス」→「データソース」→「Datasource_name」をクリックします。
-
左側のナビゲーション・ツリーで、正確なデータソースとして「プロパティ」を選択します。
-
「新規」をクリックします。
-
プロパティ名として
oracle.net.tns_admin
と入力します。 -
「作成」をクリックします。
-
プロパティの詳細が表示された次の画面で、値として
dbclientdata_modulename
(前述の例では/u01/oracle/config/domains/soaedgdomain/config/ dbclientdata/dbclientdata_modulename
)のディレクトリを入力します。 -
「保存」をクリックします。
画面の右上にあるカートが、内部に黄色いバッグが入った状態で表示されます。
-
左側のナビゲーション・ツリーで、データソース名をクリックします。
-
「接続プール」タブを選択します。
-
「URL」で、次に示すようにURLを別名構文に置き換えます:
jdbc:oracle:thin:@soaedg_alias
-
「保存」をクリックします。
-
「カート」アイコンをクリックし、「変更のコミット」を選択します。
データソース構成ファイルを確認すると、
<jdbc-driver-params> <properties>
エントリの下に次の内容が反映されています:<property> <name>oracle.net.tns_admin</name> <value>/u01/oracle/config/domains/soaedgdomain/config/dbclientdata/dbclientdata_modulename</value> </property>
データソース構成ファイルには、次に示すようにJDBC URLが
<jdbc-driver-params>
の下に反映されます:<url>jdbc:oracle:thin:@soaedg_alias</url>
-
-
TNS別名を使用するようにFMW JPS構成を更新するには、
domain_path/config/fmwconfig/jps-config.xml
およびdomain_path/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml
ファイルを更新し、tsnames.ora
ファイルへのポインタと別名自体の両方をJDBC URLに含める必要があります。これにより、DBのpropertySet内の情報が、更新されたURLおよびtnsadminポインタに置き換えられます。<property name="oracle.net.tns_admin" value="/u01/oracle/config/domains/soaedgdomain/config/dbclientdata/dbclientdata_modulename "/> <property name="jdbc.url" value="jdbc:oracle:thin:@soaedg_alias "/>
すべての変更が適用されるように管理サーバーを再起動します。
または、ステップ1、2、3、4のかわりにhttps://github.com/oracle-samples/maa/tree/main/1412EDG/fmw1412_change_to_tns_alias.sh
スクリプトを使用して、対応するDBClientDataモジュールをデプロイし、JDBCおよびJPS構成内のすべてのURLを関連する別名に置き換えることができます。
ただし、スクリプトの使用は、すべてのドメイン拡張が完了し、必要なすべてのデータソースがドメイン構成に存在する場合にのみ推奨されます。これは、既存のtnsadminが構成ファイルにすでに存在する場合に終了するようにスクリプトが構成されているためです。この動作は、ドメイン内の他のDBClientモジュールとの競合を回避するために意図的に行われます。
推奨されるアプローチは、機能的なニーズを満たすようにドメインを構成することです(SOA、OSB、SOA+OSB、SOA+BPMNなど。「Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・トポロジについて」の章の「プライマリOracle SOA Suiteエンタープライズ・トポロジの実装のフロー・チャートとロードマップ」を参照してください)。ドメインが完了して機能するようになったら、スクリプトを使用してTNS別名を変更します。正しい実行のために、スクリプトのヘッダーにある手順を確認してください。
エンタープライズ・デプロイメントのバックアップとリカバリの実行
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントに必要なディレクトリと構成データを確実にバックアップするために、次に示すガイドラインに従うことをお薦めします。
ノート:
この項で示す静的なランタイム・アーティファクトの一部は、Network Attached Storage (NAS)からホストされています。可能であれば、これらのボリュームはアプリケーション・サーバーからでなく、NASファイラから直接バックアップおよびリカバリしてください。
Oracle Fusion Middleware製品のバックアップとリカバリの一般情報は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』の次の項を参照してください。
表19-4は、一般的なOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントのバックアップ対象である静的アーティファクトを示しています。
表19-4 Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントのバックアップ対象である静的アーティファクト
タイプ | ホスト | 層 |
---|---|---|
データベースOracleホーム |
DBHOST1およびDBHOST2 |
データ層 |
Oracle Fusion Middleware Oracleホーム |
WEBHOST1およびWEBHOST2 |
Web層 |
Oracle Fusion Middleware Oracleホーム |
SOAHOST1およびSOAHOST2 (またはNASファイラ) |
アプリケーション層 |
インストール関連ファイル |
WEBHOST1、WEHOST2および共有記憶域 |
なし |
表19-5は、一般的なOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントのバックアップ対象であるランタイム・アーティファクトを示しています。
表19-5 Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントのバックアップ対象であるランタイム・アーティファクト
タイプ | ホスト | 層 |
---|---|---|
管理サーバーのドメイン・ホーム(ASERVER_HOME) |
SOAHOST1 (またはNASファイラ) |
アプリケーション層 |
アプリケーション・ホーム(APPLICATION_HOME) |
SOAHOST1 (またはNASファイラ) |
アプリケーション層 |
Oracle RACデータベース |
DBHOST1およびDBHOST2 |
データ層 |
スクリプトとカスタマイズ |
ホスト当たり |
アプリケーション層 |
デプロイメント・プラン・ホーム(DEPLOY_PLAN_HOME) |
SOAHOST1 (またはNASファイラ) |
アプリケーション層 |
OHS/OTD構成ディレクトリ |
WEBHOST1およびWEBHOST2 |
Web層 |
オンライン・ドメインのランタイム・アーティファクトのバックアップ/リカバリの例
この項では、WebLogicドメイン・アーティファクトのバックアップを実装する手順の例を説明します。この方法は、ドメインを拡張して新しいコンポーネントを追加する前など、EDG構成プロセス中に使用できます。
この例には、次の機能があります:
- この例では、アプリケーション層ランタイム・アーティファクトがバックアップ/リカバリされます:
アーティファクト ホスト 層 管理サーバーのドメイン・ホーム(ASERVER_HOME)
SOAHOST1 (またはNASファイラ)
アプリケーション層
アプリケーション・ホーム(APPLICATION_HOME)
SOAHOST1 (またはNASファイラ)
アプリケーション層
デプロイメント・プラン・ホーム(DEPLOY_PLAN_HOME)
SOAHOST1 (またはNASファイラ)
アプリケーション層
ランタイム・アーティファクト(アダプタ制御ファイル) (ORACLE_RUNTIME)
SOAHOST1 (またはNASファイラ)
アプリケーション層
スクリプトとカスタマイズ
ホスト当たり
アプリケーション層
- このバックアップ手順は、ドメインに対して大規模な構成変更(ドメイン拡張)が行われる場合に適しています。何か問題が発生した場合、または間違った選択を行った場合は、ドメイン構成を以前の状態にリストアできます。
このサンプル・プロシージャではデータベースのバックアップ/リストアは必須ではありませんが、データベースをバックアップ/リストアするステップはオプションとして含まれています。
アーティファクト ホスト 層 Oracle RACデータベース(オプション)
Oracle RACデータベース(オプション)
データ層
- この例では、オペレーティング・システム・ツールを使用します。この項で示すランタイム・アーティファクトの一部は、Network Attached Storage (NAS)からホストされています。可能であれば、これらのボリュームのバックアップおよびリカバリは、アプリケーション・サーバーからではなくNASファイラから直接実行します。
- 管理対象サーバーはバックアップ中に稼働しています。MSERVER_HOMEはバックアップされず、後でpack/unpackプロシージャを使用してMSERVER_HOMEをリカバリします。したがって、管理対象サーバーのロック・ファイルはバックアップに含まれません。
.lok
ファイルがバックアップから除外されている場合は、バックアップ中にAdminServerを実行できます。バックアップの矛盾を防ぐために、バックアップが完了するまで構成を変更しないでください。WebLogic Serverドメインが変更されないようにするには、WebLogic Server構成をロックします。ノート:
次を除く:AdminServer/data/ldap/ldapfiles/EmbeddedLDAP.lok
AdminServer/tmp/AdminServer.lok
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントの構成および管理タスク
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントで実行する必要性が高い、いくつかの主要な構成および管理タスクについて説明します。
エンタープライズ・デプロイメントへのOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションのデプロイ
Oracle SOA Suiteアプリケーションは、様々な種類のOracle SOA Suiteコンポーネントから構成されるコンポジットとしてデプロイされます。SOAコンポジット・アプリケーションには次が含まれます。
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サービス・コンポーネント。ルーティングのためのOracle Mediator、オーケストレーションのためのBPELプロセス、オーケストレーションのためのBAMプロセス(Oracle BAM Suiteがインストールされている場合)、ワークフロー承認のためのヒューマン・タスク、SOAコンポジット・アプリケーションにJavaインタフェースを統合するためのSpring、ビジネス・ルールを使用するためのデシジョン・サービスなどがあります。
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外部のサービス、アプリケーションおよびテクノロジに対してSOAコンポジット・アプリケーションを接続するバインディング・コンポーネント(サービスと参照)
これらのコンポーネントが、1つのSOAコンポジット・アプリケーションに組み込まれています。
Oracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションをOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントにデプロイするときは、必ず各コンポジットを、ロード・バランサ・アドレス(soa.example.com
)ではなく、特定のサーバーまたはクラスタ・アドレスにデプロイしてください。
ロード・バランサ・アドレスにコンポジットをデプロイするには、多くの場合、デプロイヤ・ノードから外部のロード・バランサ・アドレスへの直接接続が必要になります。そのため、ファイアウォールに追加のポートを開く必要があります。
Oracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションの詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』の次の項を参照してください。
デプロイメント・プランおよびSOAインフラストラクチャ・アプリケーション更新での共有記憶域の使用
SOAクラスタ内のSOAインフラストラクチャ・アプリケーションまたはリソース・アダプタを再デプロイするときは、デプロイメント・プランとアプリケーション・ビットに、クラスタ内の全サーバーからアクセスできる必要があります。
SOAのアプリケーションおよびリソース・アダプタは、nostageデプロイメント・モードを使用してインストールされます。nostageデプロイメント・モードを選択した場合、管理サーバーはアーカイブ・ファイルをソースの場所からコピーしないため、各サーバーが同じデプロイメント・プランにアクセスできるようにしておく必要があります。
デプロイメント・プランの場所がドメイン内のすべてのサーバーで利用できるようにするには、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」で示され、エンタープライズ・デプロイメント・ワークブック内のDEPLOY_PLAN_HOME変数で表される、デプロイメント・プランのホームの場所を使用します。
Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントでのデータベース増分の管理
Oracle SOA Suiteデータベースのデータ量が非常に多くなると、特に、多くのコンポジット・アプリケーションがデプロイされている可能性のあるOracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントでは、データベースの保守が難しくなることがあります。
『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』の次の項を参照してください。
SOAサーバーでのJMSメッセージの管理
SOAサーバーでJMSメッセージを管理する手順は、いくつかあります。スケール・イン操作の間にメッセージを保持する場合など、一部シナリオでは、これらの手順に従う必要があることがあります。
この項では、これらの手順のいくつかを詳しく説明します。
SOAサーバーからのJMSメッセージの排出
JMSメッセージの排出のプロセスは、特定のWebLogicサーバーからメッセージをクリアするために役立ちます。ストアを排出するための基本的な手法は、適切なJMSサーバーでのメッセージ生成の停止、およびアプリケーションへのメッセージ使用の許可で構成されています。
ただし、この手順は、アプリケーションによって異なり、かかる時間を予測できない可能性があります。別の方法として、ここでは、現在のJMS宛先からの現在のメッセージを保存して、必要な場合にそれらを別のサーバーにインポートするための、一般的な手順を示します。
排出手順は、1つ以上のサーバーを削除することでクラスタのサイズが縮小されるため、スケール・インやスケール・ダウンのシナリオで役立ちます。削除するサーバーからメッセージを排出し、それらをクラスタ内の別のサーバーにインポートすることで、メッセージが失われないようにすることができます。
一部の障害回復保守シナリオで、スナップショット・スタンバイ・データベースを使用することでセカンダリの場所でサーバーを起動するときに、この手順を使用することもできます。この場合は、ドメインの起動時にスタンバイ・ドメインで使用されないようにするために、セカンダリの場所でドメインを起動する前に、ドメインからメッセージを排出する必要があることがあります(そうしないと、実行が重複する可能性があります)。このシナリオでは、メッセージをインポートできません。
親トピック: SOAサーバーでのJMSメッセージの管理
SOAサーバーへのJMSメッセージのインポート
前にエクスポートしたメッセージを、JMS宛先の別のメンバーまたは同じメンバーにインポートできます。この手順は、スケール・インやスケール・ダウンのシナリオで、削除するサーバーからクラスタ内の別のメンバーにメッセージをインポートするために使用されます。
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キュー内のメッセージのインポート:
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WebLogicリモート・コンソールで、「モニタリング・ツリー」を開きます。
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「ダッシュボード」に移動し、「JMS宛先」ダッシュボードをクリックします。
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メッセージをインポートするキューを選択します。
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「メッセージ」タブで、「インポート」を選択してこの宛先のメッセージをインポートします。
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キュー宛先ごとにステップを繰り返します。
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トピック内のメッセージのインポート:
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WebLogicリモート・コンソールで、「モニタリング・ツリー」を開きます。
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「ダッシュボード」に移動し、「JMS宛先」ダッシュボードをクリックします。
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メッセージをインポートするトピック・メンバーを選択します。
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トピックで、恒久サブスクライバを開き、メッセージをインポートするサブスクライバを選択します。
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「メッセージの表示」および「インポート」をクリックします。このサブスクライバのメッセージを含むファイルを選択します。
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メッセージをインポートする必要があるトピック内のサブスクライバごとに、ステップを繰り返します。
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親トピック: SOAサーバーでのJMSメッセージの管理