E HTTPプロキシ・サーブレットのパラメータ

HttpProxyServletパラメータの説明を確認します。

この付録の内容は次のとおりです。

Debug

デフォルト: OFF

デバッグ操作で実行するロギングのタイプを設定します。Windows NTシステムまたはWindows 2000システムでは、デバッグ情報はc:\TEMP\wlproxy.logに書き込まれます。

この場所とファイル名をオーバーライドするには、WLLogFileパラメータを別のディレクトリおよびファイルに設定します。(この場所を変更する別の方法は、WLTempDirパラメータを参照してください。)

ログ・ファイルのディレクトリに書込み権限があることを確認してください。次のいずれかのロギング・オプションを設定します(HFC、HTW、HFWおよびHTCオプションは、たとえばHFC,HTWのようにカンマ区切りにすることで組み合せて入力できます)。

  • ON: プラグインは、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

  • OFF: デバッグ情報はログ記録されません。

  • HFC: プラグインは、クライアントからのヘッダー、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

  • HTW: プラグインは、WebLogic Serverに送信されたヘッダー、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

  • HFW: プラグインは、WebLogic Serverから送信されたヘッダー、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

  • HTC: プラグインは、クライアントに送信されたヘッダー、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

  • ERR: プラグインのエラー・メッセージのみを出力します。

  • ALL: プラグインは、クライアントとの間で送受信されたヘッダー、WebLogic Serverとの間で送受信されたヘッダー、情報メッセージおよびエラー・メッセージを記録します。

ノート:

HttpProxyServletのオプションは、TRUE(ON)およびFALSE(OFF)の2つのみです。

非推奨パラメータを使用しないロギング設定の詳細は、「Apache HTTPサーバーの非推奨ディレクティブ」を参照してください。

DebugConfigInfo

デフォルト: OFF

特殊な問合せパラメータ__WebLogicBridgeConfigを有効にします。プロキシ・プラグインから構成パラメータの詳細を取得するために使用します。

たとえば、DebugConfigInfoを設定して__WebLogicBridgeConfigを有効にし、問合せ文字列__WebLogicBridgeConfigを含むリクエストを送信すると、プロキシ・プラグインによって構成情報と実行時統計が収集され、情報がブラウザに返されます。この場合、プロキシ・プラグインはOracle WebLogic Serverに接続しません。

このパラメータはデバッグにのみ使用するもので、出力メッセージの形式はリリースによって異なります。セキュリティのため、本番システムではこのパラメータをOFFにしてください。

DefaultFileName

デフォルト: なし

URIが"/"の場合、プロキシ・プラグインは次のステップを実行します:

  1. PathTrimパラメータで指定されたパスを取り除きます。
  2. DefaultFileNameの値を末尾に付加します。
  3. PathPrependで指定された値を先頭に付加します。

これによって、Oracle WebLogic Serverからリダイレクトされなくなります。

DefaultFileNameを、リクエストがプロキシされるOracle WebLogic ServerのWebアプリケーションのデフォルトのようこそページに設定します。たとえば、DefaultFileNameをwelcome.htmlに設定した場合は、http://somehost/weblogicというHTTPリクエストは、http://somehost/weblogic/welcome.htmlになります。このパラメータが機能するためには、リクエストが転送されるすべてのWebアプリケーションで同じウェルカム・ファイルを指定する必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Webアプリケーション、サーブレット、JSPの開発』Welcomeファイルの構成に関する項を参照してください。

Apacheユーザー向けのノート: StrongholdバージョンまたはRavenバージョンを使用する場合は、このパラメータをIfModuleブロック内ではなくLocationブロック内で定義します。

FileCaching

デフォルト: ON

ONに設定すると、リクエストのPOSTデータのサイズが2048バイトより大きい場合に、POSTデータが、まずディスク上の一時ファイルに読み込まれ、次に8192バイトのチャンク単位でOracle WebLogic Serverに転送されます。これにより、フェイルオーバーの間もPOSTデータが保持され、プライマリがダウンしても、必要なすべてのデータをセカンダリにコピーすることができます。

FileCachingONになっていると、WebサーバーとWebLogicとの間でデータがまだ転送中でも、POSTの進行状況を追跡するクライアントは、転送が完了したと認識します。したがって、Oracle WebLogic Server上で実際にデータが使用可能になった時点で、アップロード中にブラウザが表示する進行状況バーにそのことを反映させる場合は、FileCachingONにしない方がよいです。

OFFに設定され、リクエスト内のPOSTデータのサイズが2048バイトを超える場合、リクエストを処理するためにOracle WebLogic Serverクラスタ・メンバーが識別されるまで、POSTデータの読取りは延期されます。その後、プロキシ・プラグインはPOSTデータを読み取り、ただちに8192バイトのチャンク単位でWebLogic Serverに送信します。

FileCachingOFFすると、フェイルオーバーが制限されます。リクエストの処理中にOracle WebLogic Serverプライマリ・サーバーが停止した場合、すでにプライマリに送信されたPOSTデータはセカンダリに繰り返すことはできません。

最後に、FileCachingの設定方法に関係なく、POSTデータのサイズが2048バイト以下の場合、プロキシ・プラグインはデータをメモリーに読み込み、フェイルオーバー中に必要に応じてセカンダリに繰り返すために使用します。

KeepAliveEnabled

デフォルト: ON

このディレクティブにより、プロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverの間の接続のプーリングが可能になります。有効値はONおよびOFFです。

Apache prefork mpmの使用中に、Apache Webサーバーが失敗する可能性があります。prefork mpmの使用時にはKeepAliveEnabledOFFに設定するか、Apacheでworker mpmを使用します。

ノート:

KeepAliveEnabledとHTTP/2の両方がバックエンド接続用に構成されている場合、次のメッセージが生成されます:

HTTP/2接続が有効になっているため、KeepAliveEnabledオプションは無視されます

KeepAliveSecs

デフォルト: 20

プロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverの間の非アクティブな接続が閉じられるまでの時間。このパラメータを有効にするには、KeepAliveEnabledtrue (Apache HTTP Serverを使用している場合はON)に設定する必要があります。

このパラメータの値は、リモート・コンソールの「サーバー」→「プロトコル」→「HTTP」ページで設定される「期間」フィールドの値以下、またはサーバーMBeanでKeepAliveSecs属性によって設定される値以下にする必要があります。

MaxPostSize

デフォルト: 0

POSTデータの最大許容サイズ(バイト単位)。コンテンツ長がMaxPostSizeを超えている場合は、プロキシ・プラグインによってエラー・メッセージが返されます。0に設定した場合、POSTデータのサイズはチェックされません。これは、POSTデータを使用してサーバーを過負荷状態にしようとするサービス拒否攻撃を防ぐために役立ちます。

PathPrepend

デフォルト: null

RFC仕様のとおり、URLの一般的な構文は次のようになります。

[PROTOCOL]://[HOSTNAME]:{PORT}/{PATH}/{FILENAME};{PATH_PARAMS}/{QUERY_STRING}...

PathPrependは、PathTrimの値が切り捨てられてからリクエストがOracle WebLogic Serverに転送されるまでの間に、プロキシ・プラグインによって元のURLの{PATH}部分の先頭に付加されるパスを指定します。

ファイル名を付加する必要がある場合は、PathPrependではなくDefaultFileNameパラメータを使用してください。

PathTrim

デフォルト: null

RFC仕様のとおり、URLの一般的な構文は次のようになります。

[PROTOCOL]://[HOSTNAME]:{PORT}/{PATH}/{FILENAME};{PATH_PARAMS}/{QUERY_STRING}...

PathTrimは、リクエストがOracle WebLogic Serverに転送される前にプロキシ・プラグインによって元のURLの{PATH}/{FILENAME}部分から切り捨てられる文字列を指定します。たとえば、http://myWeb.server.com/weblogic/fooというURLが解析のためにプロキシ・プラグインに渡され、URLをOracle WebLogic Serverに渡す前に/weblogicを削除するようにPathTrimが設定されている場合は、Oracle WebLogic Serverに転送されるURLはhttp://myWeb.server.com:7001/fooです。

プロキシ・プラグインを使用してOracle WebLogic Serverへのリクエストをプロキシするように既存のサードパーティ・サーバーを新しく変換する場合は、アプリケーション・パスを/fooに変更し、weblogic/fooを含める必要があります。PathTrimPathPrependを併用することで、このパスを変更できます。

<Location>タグ内にPathTrimパラメータを構成します。

PathTrimパラメータが<Location>タグ内に構成されていないため、次の構成は誤りです:

<Location /weblogic>
WLSRequest On 
</Location> 

<IfModule mod_weblogic.c>
WebLogicHost localhost
WebLogicPort 7001
PathTrim /weblogic
</IfModule>

正しい構成は次のとおりです。

<Location /weblogic>
 WLSRequest On 
 PathTrim /weblogic
</Location>

<Location>ディレクティブは、囲まれたディレクティブの範囲をURLによって制限します。「Apache Location Directive」を参照してください。

SecureProxy

デフォルト: OFF

このパラメータをONに設定すると、プロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverの間のすべての通信にSSLプロトコルを使用できます。このパラメータを定義する前に、対応するOracle WebLogic Server上のポートをSSLプロトコル用に構成しておく必要があります。

このパラメータは、メイン・サーバー用構成と仮想ホスト用構成(仮想ホストを定義してある場合)という2つのレベルで設定可能です。仮想ホスト用構成において、SSL構成はメイン・サーバー用構成から継承されます(この設定がオーバーライドされない場合)。

WebLogicHost

単一のOracle WebLogic Serverにプロキシする場合は必須です。

デフォルト: なし

HTTPリクエストが転送される、Oracle WebLogic Serverホスト(またはOracle WebLogic Serverに定義されている仮想ホスト名)。Oracle WebLogicクラスタを使用している場合は、WebLogicHostではなくWebLogicClusterパラメータを使用します。

WebLogicPort

単一のOracle WebLogic Serverにプロキシする場合は必須です。

デフォルト: なし

Oracle WebLogic Serverホストがプロキシ・プラグイン(または他のサーバー)からの接続リクエストをリスニングするポート。(プロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverの間にSSLを使用している場合は、このパラメータをSSLリスニング・ポートに設定し、SecureProxyパラメータをONに設定します)。

Oracle WebLogic Clusterを使用している場合は、WebLogicPortのかわりにWebLogicClusterパラメータを使用します。

WLCookieName

デフォルト: JSESSIONID

Oracle WebLogic Server WebアプリケーションでOracle WebLogic ServerセッションCookieの名前を変更する場合は、プロキシ・プラグインのWLCookieNameパラメータを同じ値に変更する必要があります。Oracle WebLogicセッションCookieの名前は、WebLogic固有のデプロイメント記述子である、weblogic.xml内の<session-descriptor>要素で設定されます。

WLIOTimeoutSecs

HungServerRecoverSecsの新しい名称。

デフォルト: 120

プロキシ・プラグインがOracle WebLogic Serverからのリクエストへのレスポンスを待機する時間を定義します。プロキシ・プラグインは、WLIOTimeoutSecsの間サーバーが応答するのを待った後、サーバー無応答を宣言し、次のサーバーにフェイルオーバーします。値は大きい値に設定する必要があります。値がサーブレットの処理時間より短い場合、予期しない結果が発生することがあります。

最小値: 10

最大値: 2147483647

WLLogFile

デフォルト: 「Debug」パラメータを参照

DebugパラメータがONに設定されている場合に生成されるログ・ファイルのパスとファイル名を指定します。このディレクトリは、このパラメータを設定する前に作成する必要があります。

非推奨パラメータを使用しないロギング設定の詳細は、「Apache HTTPサーバーの非推奨ディレクティブ」を参照してください。

WLProxyPassThrough

デフォルト: OFF

チェーン・プロキシが設定されており、プロキシ・プラグインまたはが他のプロキシまたはロード・バランサの背後で実行されている場合は、WLProxyPassThroughパラメータを明示的に有効にする必要があります。このパラメータによって、ヘッダーはプロキシの連鎖に渡されるようになります。

WLProxySSL

デフォルト: OFF

次の条件に該当する場合にプロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverとの間のSSL通信を維持するには、このパラメータをONに設定します:

  • HTTPクライアントのリクエストでHTTPSプロトコルが指定されています。
  • リクエストは、1つ以上のプロキシ・サーバー(Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインを含む)を介して渡されます。
  • プロキシ・プラグインとOracle WebLogic Serverの間の接続で、HTTPプロトコルが使用されます。

WLProxySSLONに設定されている場合、Oracle WebLogic Serverからクライアントに返されるロケーション・ヘッダーでHTTPSプロトコルが指定されます。

WLProxySSLPassThrough

デフォルト: OFF

Webサーバーとプロキシ・プラグインより前にデプロイされたロード・バランサまたはその他のソフトウェアがSSLの終端点となっており、その製品において、クライアントからの接続がSSLを介すかどうかに基づいてWL-Proxy-SSLリクエスト・ヘッダーがtrueまたはfalseに設定される場合は、SSLの使用がOracle WebLogic Serverに渡されるよう、WLProxySSLPassThroughONに設定します。

SSL終端点が、プロキシ・プラグインが動作するWebサーバーにある場合、またはロード・バランサがWL-Proxy-SSLを設定しない場合、WLProxySSLPassThroughOFF(デフォルト)に設定します。