修飾子の階層

複数の修飾子ドメインが存在する場合は、修飾子の順序を指定して、実行時のルックアップ時にそれらの修飾子ドメインがどのように使用されるかを指定できます。修飾子の順序は、より正確な一致を定義する際に、その修飾子の役割によって上位から下位に変化します。表45-3の場合は、Stateの一致がより正確な一致を示すため、State修飾子をCountry修飾子より上位の順序に指定することが考えられます。

ドメイン値マップは階層ルックアップをサポートします。ルックアップ時に修飾子の値を指定し、正確な一致が検出されなかった場合は、ルックアップ・メカニズムによって上位順序の修飾子が空の引用符("")に設定され、より一般的な一致の検出が試行されます。これは、一致が検出されるか、可能なかぎりのルックアップが終了して一致が検出されなくなるまで実行されます。図45-1に、(表45-3の値に基づいた)次のルックアップで階層ルックアップが実行されるステップを示します:

State=Arkansas, Country=Canada, CityCode=KN_USA

この例では、State修飾子の順序は1で、Country修飾子の順序は2です。図45-1に示すように、ルックアップ・メカニズムでは上位順序の修飾子Stateに正確なルックアップ値Arkansasを設定し、下位順序の修飾子CountryCanada|""を使用します。

図45-1 階層ルックアップの例

図45-1の説明が続きます
「図45-1 階層ルックアップの例」の説明

一致が検出されない場合、ルックアップ・メカニズムでは上位順序の修飾子Stateに値""を設定し、次に上位である修飾子Countryに正確な値Canadaを設定します。一致が検出されない場合、ルックアップ・メカニズムでは以前に上位順序の修飾子であったCountryに値""を設定します。CityCodeKN_USAである一致行が1行検出された場合は、値としてKensingtonが返されます。

表45-4に、これらのステップの要約を示します。

表45-4 ドメイン値マップ・ルックアップ結果

状態 短い値 ルックアップ結果

Arkansas

CANADA|" "

KN_USA

No Match

" "

CANADA

KN_USA

No Match

" "

" "

KN_USA

Kensington