3.2 JAWSを使用したフォーム・ページへのアクセス

JAWSでのページ構造、ヘルプ・テキストおよび検証エラーのナビゲートについて学習します。

Oracle APEXのページの多くは、アプリケーションのメタデータを保持するために設計されたフォーム・ページです。このセクションでは、これらのページの構造について理解し、JAWSなどのスクリーン・リーダーを使用して対話する方法について説明します。

3.2.1 ページの構造について

フォーム・ページの様々なリージョンについて学習します。

多くのフォーム・ページは、論理的に異なるリージョンに分けられます。たとえば、「アプリケーション定義の編集」ページには、現在のアプリケーションに関する情報を保持するためのフォーム・フィールドが含まれる次のリージョンがあります。

  • アプリケーション(アプリケーションID)
  • 名前
  • プロパティ
  • 可用性
  • エラー処理
  • グローバル通知
  • 置換
  • ビルド・オプション
  • レポート出力
  • コピーライト・バナー
  • 情報
  • タスク

Oracle APEXでは、その開発インタフェース全体を通じてヘッダー(Hn)タグを使用し、ページ構造を定義します。このようなページのナビゲートには、標準のスクリーン・リーダー・ヘッダー・ナビゲーションを使用してください。

3.2.2 ヘルプ・テキストへのアクセス

キーボード・ショートカットを使用したフィールドレベルのヘルプへのアクセスについて学習します。

Oracle APEX開発環境内の大部分のアイテムには、フィールドレベル・ヘルプが定義されています。フィールドレベル・ヘルプを実行するには、ヘルプが必要なアイテムにフォーカスを置いて、キーボード・ショートカット[Alt]+[F1]を押します。このキーボード・ショートカットを押すと、ヘルプ・テキストおよびアクセシビリティに関する特定のガイドライン(使用可能な場合)を含むポップアップ・ウィンドウが表示されます。

3.2.3 検証エラーの処理

JAWSユーザーが検証エラーに対処するのに役立つ機能について学習します。

Oracle APEXには、JAWSユーザーがフォーム・ページの検証エラーを処理する際に役立つ機能が多数組み込まれています。

3.2.3.1 エラーの確認

エラーのリストへのナビゲートについて学習します。

エラー・メッセージが表示されているページのセクションにナビゲートするには、"n error has occurred"というテキストを含むH2 (Heading Level 2)タグを見つけます("n"はエラーの数)。この見出しの直後に、ページで発生したすべてのエラーを含む順序付けされていないリストが表示されます。

3.2.3.2 エラーを修正するために関連フィールドにナビゲート

エラーに関連するページ・アイテムへのナビゲートについて学習します。

特定のページ・アイテムに関連する検証では、Oracle APEXは実際のエラー・メッセージを「通知」セクションのリンクとして表示します。リンクをアクティブ化すると、関連するアイテムにフォーカスが移動します。これにより、すべてのユーザーが、エラーに関連するページにすぐに移動できるようになります。

3.2.3.3 WAI-ARIAサポートについて

WAI-ARIAマークアップによってユーザーがアイテム・エラーに効果的に対処する方法について学習します。

Oracle APEXには、アイテム・エラーの効果的な処理においてスクリーン・リーダーのユーザビリティを助けるために、いくつかのWeb Accessibility Initiative - Accessible Rich Internet Applications(WAI-ARIA)マークアップが含まれています。この拡張により、WAI-ARIAをサポートするスクリーン・リーダーとブラウザの組合せに対するスクリーン・リーダーのユーザーの操作性が向上します。

特定のページ・アイテムに関連するエラーが発生すると、そのページ・アイテムに次の追加の属性が付けられます。

  • aria-invalid="true"

    これは、スクリーン・リーダーのユーザーがそのページ・アイテムにフォーカスすると、スクリーン・リーダーにより無効なエントリであることが通知されることを意味します。

  • aria-describedby="[page_item_name]_error"

    この属性値はそのアイテムに関連するエラー・メッセージに対応付けられているため、スクリーン・リーダーのユーザーがそのページ・アイテムにフォーカスすると、スクリーン・リーダーにより実際のエラーが通知されます。

この拡張が行われる前は、エラーのあるページ・アイテムにスクリーン・リーダーのユーザーがナビゲートすると、スクリーン・リーダーにより「ジョブ、編集、テキストのタイプ」と通知されることがありました。現在は、スクリーン・リーダーにより「ジョブの編集、無効なエントリ、ジョブに値が必要です、テキストのタイプ」と通知されます。