3.3 機能構成の管理

「機能構成」ページを使用して、アプリケーション開発設定、アプリケーション・インストール・オプション、SQLワークショップ機能、データベースおよびアクティビティの監視、RESTfulサービス、サービス・リクエストおよびチーム開発を構成します。

3.3.1 アプリケーション開発の設定の構成

アプリケーション開発の設定を構成します。「PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可」、「新規ワークスペースにデモンストレーション・オブジェクトの作成」、「アプリケーション当たりのバックアップ数」などの設定があります。

3.3.1.1 インスタンスに対するPL/SQLプログラム・ユニットの編集の無効化

インスタンスでPL/SQLプログラム・ユニットの編集を使用可能にするかどうかを制御します。

デフォルトでは、開発者はオブジェクト・ブラウザでデータベースのプロシージャ、パッケージおよびファンクションを参照しているときに、PL/SQLソース・コードを変更およびコンパイルできます。インスタンス管理者は、Oracle APEXインスタンスでPL/SQLプログラム・ユニットの編集を使用可能にするかどうかを制御できます。

PL/SQLプログラム・ユニットの編集を無効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「アプリケーション開発」セクションに移動します。
  5. 「PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可」で、「いいえ」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.1.2 新規ワークスペースでのデモンストレーション・オブジェクトの作成の有効化

新規ワークスペースを作成するときに、デモンストレーション・アプリケーションおよびデモンストレーション・データベース・オブジェクトの作成を有効にします。

新規ワークスペースを作成するときに、インスタンス管理者は「新規ワークスペースにデモンストレーション・オブジェクトの作成」 属性を有効にすることで、デモンストレーション・オブジェクトを作成できます。この属性を「はい」に設定すると、新規ワークスペースにデモンストレーション・アプリケーションとデモンストレーション・データベース・オブジェクトが作成されます。

新規ワークスペースでのデモンストレーション・データベース・オブジェクトの作成を有効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「アプリケーション開発」セクションに移動します。
  5. 新規ワークスペースの作成時にデモンストレーション・アプリケーションとデモンストレーション・データベース・オブジェクトを含めるには、「新規ワークスペースにデモンストレーション・オブジェクトの作成」「はい」を選択します。デモンストレーション・アプリケーションの作成を無効にするには、「いいえ」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.1.3アプリケーション・バックアップの数の構成

アプリケーション・バックアップの数を構成します。

バックアップを使用すると、開発者は予期せず変更または削除されたアプリケーションを簡単にリカバリできます。古いバックアップは日次のメンテナンス中に削除され、新規バックアップ用の領域が確保されます。Nullまたはゼロ(0)の値を指定すると、自動バックアップ機能が無効になります。1アプリケーション当たり30を超えるバックアップは保持されません。

アプリケーション・バックアップの数を構成するには、次の手順を実行します。

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「アプリケーション開発」セクションに移動します。
  5. 「アプリケーション当たりのバックアップ数」に、各アプリケーションで保持するバックアップの最大数を入力します。自動バックアップを無効にする場合は、Nullまたはゼロ(0)の値を入力します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

3.3.2 SQLワークショップの構成

インスタンスのSQLワークショップの基本動作を構成します。

インスタンス管理者は、インスタンスのSQLワークショップの動作を構成できます。

SQLワークショップを構成するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「SQLワークショップ」セクションに移動します。
  5. 「SQLワークショップ」で、次の表で説明する属性を構成します。
    属性 説明

    SQLコマンドの最大停止時間

    SQLコマンド・プロセッサのトランザクション・コマンドがタイミング・アウトになるまで待機する最大時間を指定します。

    SQLスクリプトの最大出力サイズ(バイト)

    1つのSQLスクリプトで生成できる出力の最大量を指定します。SQLワークショップでSQLスクリプトを実行します。

    SQLスクリプトのワークスペースの最大出力サイズ(バイト)

    ワークスペース内のすべてのスクリプトで使用できる領域の最大量を指定します。SQLスクリプトの結果はSQLコマンド・プロセッサからSQLスクリプトを実行したときに生成される出力です。

    SQLスクリプトの最大サイズ(バイト)

    SQLワークショップ内で使用されるSQLスクリプトの最大サイズを指定します。

    トランザクションSQLコマンドの有効化

    インスタンス全体に対してトランザクションSQLコマンドを有効にします。この機能を有効にすると、SQLコマンドのユーザーが同じ物理データベース・トランザクション内で複数のSQLコマンドを発行できます。「はい」または「いいえ」を選択します。

    「トランザクションSQLコマンドの有効化」「はい」に設定すると、「SQLコマンド」「自動コミット」チェック・ボックスが追加されます。

    データ・ロードの最大ファイル・サイズ(バイト)

    SQLワークショップのデータ・ロードの全体的な最大ファイル・サイズを指定します。Oracle Database 11.2および12.1では、XMLおよびXSLXファイル、およびJSONファイルについて最小サイズ制限も存在します。この設定はすべてのファイル・タイプの全体のファイル・サイズ制限を構成します。

    データ・ロード・ジョブ・クラス

    SQLワークショップのデータ・ロード・ジョブのDBMS_SCHEDULERジョブ・クラスを指定します。この設定により、データ・ロード・ジョブを特定のリソース・マネージャ・コンシューマ・グループに割り当てることができます。設定しない場合、ジョブ・クラスSYS.DEFAULT_JOB_CLASSが使用されます。

    例を参照するには、フィールドレベルのヘルプを参照してください。ジョブ・クラスの詳細は、Oracle Database管理者ガイドを参照してください。

    SQL Developer Webの有効化

    SQL Developer Web(データベース・アクションとも呼ばれる)には、問合せとスクリプトの実行、データベース・オブジェクトの作成、データのロード、データ・モデルの構築、およびデータベース・パフォーマンスのモニターを実行できるWebベースのインタフェースが用意されています。

    有効にすると、メニュー・バーの「SQLワークショップ」メニューに「SQL Developer Web」メニュー・エントリが表示されます。

    この機能には、HTTPSを使用するOracle REST Data Services (ORDS) 23.1.0以上が必要です。

    参照:

  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

3.3.3 監視の構成

監視を構成します。データベース監視(SQLワークショップ)、「アプリケーション・アクティビティのロギング」、「Webサービス・アクティビティ・ロギング」、「Webサービス・アクティビティ・ロギング」などがあります。

3.3.3.1 データベース監視の有効化

SQLワークショップでのデータベース監視の有効化。

ユーザーがSQLワークショップでデータベース監視ページにアクセス可能になる前に、インスタンス管理者はデータベースの監視を有効化する必要があります。Oracle APEX SQLワークショップ・ガイドデータベースの監視を参照してください

ノート:

DBAロールを付与されたデータベース・ユーザー・アカウントを持つユーザーのみがこのページにアクセスできます。

「データベース監視の有効化」「はい」に設定すると、SQLワークショップでの監視が有効になります。

データベースの監視を有効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「モニタリング」セクションに移動します。
  5. 「データベース監視の有効化」で、「はい」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.3.2 アプリケーション・アクティビティのロギングの有効化

インスタンスのすべてのアプリケーションについて、アプリケーション・アクティビティのロギングを構成します。

アプリケーション・アクティビティのロギングを構成するには、次の手順を実行します。

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「モニタリング」セクションに移動します。
  5. 「アプリケーション・アクティビティのロギング」で、次のいずれかを選択します。
    • アプリケーションの設定を使用(デフォルト) - 各アプリケーションのロギング属性を使用して、アクティビティをログするかどうかを決定します。

    • なし - インスタンス内のすべてのアプリケーションでアクティビティのロギングを無効にします。

    • 常時 - インスタンス内のすべてのアプリケーションでアクティビティのロギングを有効にします。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

ヒント:

アプリケーション・レベルのロギングを構成するには、「アプリケーション定義」の「プロパティ」で「ロギング」属性を編集します。『Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』「アプリケーション定義の編集」を参照してください。

3.3.3.3 Webサービス・アクティビティ・ロギングの有効化

インスタンスのすべてのワークスペースについて、Webサービス・アクティビティ・ロギングを構成します。

ノート:

開発環境のセキュリティとパフォーマンスを確保するために、この機能は、Oracle Cloudで実行されているOracle APEXインスタンスでは使用できません。

Webサービス・アクティビティ・ロギングを構成するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「モニタリング」セクションに移動します。
  5. 「Webサービス・アクティビティ・ロギング」で、次のいずれかを選択します。
    • アプリケーションの設定を使用(デフォルト) - 各ワークスペースのWebサービス・ロギング属性を使用して、アクティビティをロギングするかどうかを決定します。

    • なし - インスタンスのすべてのワークスペースについて、Webサービス・アクティビティ・ロギングを無効にします。

    • 常時 - インスタンスのすべてのワークスペースについて、Webサービス・アクティビティ・ロギングを有効にします。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.3.4 アプリケーション・トレースの有効化

インスタンス・レベルでアプリケーションのトレースを制御します。

ノート:

開発環境のセキュリティとパフォーマンスを確保するために、この機能は、Oracle Cloudで実行されているOracle APEXインスタンスでは使用できません。
インスタンス管理者は、開発者またはユーザーがページを表示するときに、URL上で&p_trace=YESを指定するだけでデータベース・トレース・ファイルを生成できるかどうかを制御できます。アプリケーションで「デバッグ」が有効化されている場合、トレース・ファイルを生成する機能はすでに制御されています。

アプリケーションのトレースを構成するには、次の手順を実行します。

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「監視」までスクロールします。
  5. 「アプリケーション・トレースの有効化」から、次のいずれかを選択します。
    • はい - 「デバッグ」が有効化されているすべてのアプリケーションでは、URLで&p_trace=YESを使用したページに対するサーバー側のデータベース・トレース・ファイルを生成することもできます。

    • いいえ - インスタンス上のすべてのアプリケーションに対して、トレースは有効化できません。URLで&p_trace=YESを使用してアプリケーションの実行を試みると、ページはレンダリングされますが、SQLトレース・ファイルの生成は警告なしで無視されます。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

3.3.4 インスタンスのRESTfulサービスの有効化

SQLおよびPL/SQLにマップされるRESTfulサービスを作成してアクセスできるかを制御します。

RESTfulサービスを有効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. Oracle APEXにサインインをクリックします。
  3. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  4. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  5. 「REST」セクションに移動します。
  6. 「REST」で、次の属性を編集します。
    属性 説明

    RESTfulサービスを有効にする

    SQLおよびPL/SQLにマップされるRESTfulサービスを作成してアクセスできるかを制御します。

    Swagger UI URL

    モジュールのドキュメントの生成時にORDS REST Workshopによって使用されるSWAGGER UI 2.0+サーバーを指すURLを定義します。URLを指定すると、WebサービスのSwaggerドキュメントへのURIがSwagger UIサーバーに渡されます。URLを指定しないと、ローJSONが生成されます。

    ノート: ドキュメントを生成するには、参照されるWebサービスURIにSwagger UIサーバーがアクセスできる必要があります。サード・パーティのSwagger UIサービスを使用する場合は、収集された情報がどのように使用および共有されるかについて、個人情報に関するポリシーで確認してください。

  7. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.5 サービス・リクエストの有効化

ワークスペース管理者がワークスペース管理からサービス・リクエストを行うかどうかを決定します。

サービス・リクエストには、新規スキーマのリクエスト、記憶域のリクエスト、またはワークスペースの終了のリクエストを行う機能が含まれます。

サービス・リクエストを有効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「ワークスペース管理」セクションに移動します。
  5. 「サービス・リクエストを有効にする」で、「はい」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.3.6 新規ワークスペースに対するチーム開発の構成

新しいワークスペースにチーム開発設定を構成します。「問題ファイル・リポジトリの有効化」、「問題ファイルの最大サイズ」、「フィードバック・ファイル・リポジトリの有効化」、「フィードバック・ファイルの最大サイズ」といった設定があります。

これらの属性は、新しいワークスペースを作成する際のチーム開発にのみ影響します。これらの設定は、既存のワークスペースには影響を及ぼしません。

新しいワークスペースに対してチーム開発設定を構成するには、次の手順を実行します。

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「機能構成」をクリックします。
  4. 「チーム開発」セクションに移動します。
  5. 次の内容を構成します。
    1. 問題ファイル・リポジトリの有効化: 「チーム開発」中央ファイル・リポジトリへの問題ページに対するファイル・アップロードを有効にするかどうかを指定します。
      • はい - 「はい」を選択すると、「チーム開発」で問題に対するファイル・アップロードが有効になります。

      • いいえ - 「いいえ」を選択すると、「チーム開発」で問題に対するファイル・アップロードが無効になります。

    2. 最大ファイル・サイズ(MB) - 「チーム開発」のファイル・リポジトリで問題に対してアップロードされるファイルの最大サイズを選択します。デフォルト値は15MBです。
    3. フィードバック・ファイル・リポジトリの有効化 - チーム開発でユーザー・フィードバックに対するファイル・アップロードを有効にするかどうかを指定します。
      • はい - 「はい」を選択すると、新しいワークスペースのフィードバック・リポジトリにファイルをアップロードできるようになります。

      • いいえ - 「いいえ」を選択すると、新しいワークスペースのフィードバック・リポジトリにファイルをアップロードできなくなります。

    4. フィードバック・ファイルの最大サイズ(MB) - フィードバックのファイル・リポジトリでユーザー・フィードバックに対してアップロードされるファイルの最大ファイル・サイズを選択します。デフォルト値は15MBです。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照: