6.2 ワークフローの操作

ワークフロー・コンソールでワークフロー・インスタンスを表示します。ワークフロー詳細ページを使用して特定のワークフロー・インスタンスを操作します。

ワークフローに対してどのような操作を実行できるかは、そのワークフローに対する自分のロール、ワークフローの状態、およびその特定のアプリケーションの構成方法によって異なります。

通常は、「ワークフロー・コンソール」ページにアクセスすると、自分が参加できるすべてのワークフローのリストが表示されます。特定のワークフローをクリックして「ワークフローの詳細」ページを開くと、そのワークフローに関して実行できるアクションのリストが表示されます。「ワークフロー・ダッシュボード」ページがアプリケーション用に構成されている場合、ダッシュボードにはワークフローの分析が含まれます。これらのページの詳細は、「ワークフロー・コンソール、ワークフローの詳細およびワークフロー・ダッシュボードについて」を参照してください。

開発者がアプリケーションを更新すると、実行中のワークフロー・インスタンスはすべて自動的に「中断」になり、ワークフロー管理者が再開または終了する必要があります。

6.2.1 ワークフローの一時停止

ワークフロー詳細ページで「一時停止」をクリックすることで、ワークフローを一時停止します。

ワークフローを一時停止すると、実行中の(アクティブな)ワークフローが中断されます。
ワークフローを一時停止するには、ワークフロー管理者である必要があります。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、レポート・コンテキストは「管理ワークフロー」です。
  3. 一時停止するワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「一時停止」をクリックしてそのワークフローを一時停止します。
ワークフロー・インスタンスが一時停止され、それ以降の操作はできなくなります。ワークフローを続行するには、そのワークフローを再開する必要があります。

6.2.2 ワークフローの再開

ワークフロー詳細ページで「再開」をクリックすることで、ワークフローを再開します。

ワークフローを再開すると、一時停止されているワークフローの実行が再開されます。
ワークフローを再開するには、ワークフロー管理者である必要があります。一時停止されているワークフローのみ再開できます。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、レポート・コンテキストは「管理ワークフロー」です。
  3. 再開するワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「再開」をクリックしてそのワークフローを再開します。
開発者が追加機能についてそのワークフローを構成していないかぎり、ワークフロー・インスタンスは、中断されたのと同じアクティビティで再開されます。ワークフローを再開すると、それがアクティブ状態に戻ります。

ヒント:

再開機能を拡張するための開発者向けオプションの詳細は、『Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』中断されたワークフローの再開を参照してください。

6.2.3 ワークフローの終了

ワークフロー詳細ページで「終了」をクリックして、ワークフローを取り消します。

ワークフローを終了すると、そのワークフローが取り消されます。
ワークフローを終了するには、ワークフロー所有者ワークフロー管理者またはワークフロー・イニシエータである必要があります。ワークフロー・インスタンスは、その状態がアクティブ、中断または失敗かどうかに関係なく終了できます。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、自分のロールに応じて、レポート・コンテキストは「自分で開始」「マイ・ワークフロー」または「管理ワークフロー」になります。
  3. 終了するワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。

    ヒント:

    「終了」をクリックしてワークフロー・コンソールからワークフローを終了することもできます。
  4. 「終了」をクリックしてそのワークフローを取り消します。
    ワークフローがアクションまたは承認タスク・アクティビティで待機していた場合、タスクも取り消されます。ワークフローがカスタム・プロセス・タイプ・プラグイン・アクティビティで待機していた場合は、そのプロセスに定義された終了ファンクションが実行されます。開発者がプロセス・タイプ・プラグインに対して終了ファンクションを構成する方法についてさらに学習するには、『Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』カスタム・プロセス・タイプ・プラグインの追加を参照してください。
    また、別のワークフローから呼び出されたワークフローを終了した場合、その親ワークフローが現在のワークフローが完了するまで待つように構成されていると親ワークフローも終了します。
ワークフロー・インスタンスが取り消されます。このワークフロー・インスタンスに対する操作はそれ以降は実行できなくなります。

6.2.4 ワークフローの再試行

ワークフロー詳細ページで「再試行」をクリックすることで、ワークフローを再試行します。

ワークフロー・インスタンスが失敗した場合は、そのワークフローを再試行できます。
ワークフローを再試行するには、ワークフロー所有者またはワークフロー管理者である必要があります。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、自分のロールに応じて、レポート・コンテキストは「マイ・ワークフロー」または「管理ワークフロー」」になります。
  3. 再試行するワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「再試行」をクリックしてそのワークフローを再試行します。
ワークフロー・インスタンスにより、失敗したアクティビティを再試行することで再び実行が試みられます。

ヒント:

障害が発生したワークフローが親ワークフローから呼び出されていた場合は、親ワークフローで定義されている動作によって再試行ポイントが決まります。起動されたワークフローが終了され再度最初から開始される場合や、起動されたワークフローが、失敗したアクティビティから再試行される場合があります。

6.2.5 ワークフロー変数の更新

ワークフロー詳細ページで「編集」リンクを使用して、ワークフロー変数を更新します。

ワークフロー変数を更新すると、実行中のワークフロー・インスタンスで、ワークフロー変数の値が更新されます。
ワークフロー変数を更新するには、ワークフロー管理者である必要があります。

ノート:

ワークフロー変数がCLOBデータ型で、その値がVARCHAR2制限を超えている場合は、詳細ページではなくapex_workflow.update_variables() APIを使用します。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、レポート・コンテキストは「管理ワークフロー」です。
  3. 再試行するワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「変数」にあるドロップダウン矢印をクリックして変数セクションを開きます。
    変数セクションが開かれて、そのワークフロー・インスタンスについて、すべてのワークフロー変数が表示されます。
  5. 変数の横にある「編集」をクリックします。
  6. その変数を編集し、「変更の適用」をクリックします。
そのワークフロー変数が更新されます。ワークフローが中断または失敗した場合は、更新されたワークフロー変数を使用して、ワークフローを再開または再試行できます。詳細は、「ワークフローの再開」または「ワークフローの再試行」を参照してください。

6.2.6 ワークフロー・ダイアグラムの表示

ワークフローの詳細ページでワークフロー・インスタンスを視覚的に表示します。

  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開き、ワークフロー・インスタンスを選択します。
    ワークフロー・ダイアグラムが表示されます。ワークフロー・ダイアグラムが表示されない場合は、アプリケーション開発者に連絡してください。
  3. ダイアグラム内を移動するには:
    • ダイアグラムをクリックして保持し、ドラッグして表示領域を変更します。
    • 矢印キーを使用します。
  4. ズーム・レベルを変更するには:
    • ツールバーの「ズーム・イン」および「ズーム・アウト」ボタンをクリックします。
    • [Ctrl]+プラス記号を使用してズーム・インし、[Ctrl]+マイナス記号を使用してズーム・アウトし、[Ctrl]+[0]を使用してズーム・レベルをリセットします。
  5. ナビゲータを切り替えるには、「ナビゲータ」をクリックします。
    アプリケーションの特定の構成によっては、ナビゲータ・ボタンが表示されない場合があります。

6.2.7 ワークフロー監査履歴の表示

ワークフロー詳細ページで「履歴」セクションを展開することで、ワークフローの監査履歴を表示します。

ワークフロー履歴とは、1つのワークフロー・インスタンスについてのアクションのリストです。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、自分のロールに応じて、レポート・コンテキストは「自分で開始」「マイ・ワークフロー」または「管理ワークフロー」になります。
  3. 対象となるワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「履歴」にあるドロップダウン矢印をクリックして履歴セクションを開きます。
そのワークフローの監査履歴が表示されます。

6.2.8 アクティビティ監査履歴の表示

ワークフロー詳細ページでアクティビティをクリックすることで、ワークフロー・アクティビティの監査履歴を表示します。

アクティビティ監査履歴とは、1つのワークフロー・インスタンスでの特定のアクションについての監査履歴です。
  1. アプリケーションを開きます。
  2. 適切なワークフロー・コンソールを開きます。ページの名前はアプリケーションによって異なりますが、自分のロールに応じて、レポート・コンテキストは「自分で開始」「マイ・ワークフロー」または「管理ワークフロー」になります。
  3. 対象となるワークフローを見つけ、そのワークフロー名をクリックしてワークフロー詳細ページを開きます。
  4. 「アクティビティ」セクションで、対象となる特定のアクティビティをクリックします。
    「ワークフローの起動」アクティビティの場合は、そのアクティビティをクリックすると、起動されたワークフローの詳細ページが開きます。「親ワークフローへ」をクリックすると、親ワークフローの詳細ページに戻ります。
そのアクティビティの監査履歴が表示されます。