8.5.2 追加ソフトウェア・パッケージのインストール、更新および管理
追加の(Exadata以外の)ソフトウェア・パッケージ(RPM)のインストールおよび更新は、カーネルおよびRDMAネットワーク・ファブリック・パッケージが変更されていないかぎり、Oracle Exadataデータベース・サーバーで許可されます。
パッケージを追加または更新することでシステムをカスタマイズすると、Oracle Exadata System Software更新の適用時に問題が発生することがあります。これは、追加ソフトウェアにより、Oracle Exadata System Software更新によって対処されない新しい依存関係が導入される場合があるためです。このため、最小限かつ必須のカスタマイズのみをお薦めします。
追加ソフトウェアをインストールする以外のカスタマイズにも、同じ原則が適用されます。システムに対するカスタマイズは、できるかぎり少なくすることをお薦めします。データベース・サーバーでの一部の変更は許可されていますが、考えられるすべてのカスタマイズを予測することはできません。
さらに、様々なOracle Exadataユーティリティは、ベスト・プラクティスに基づき長期にわたって検証されている構成標準に依存しています。Oracle Exadata標準から外れると、最適ではない構成および予期しない動作のリスクが生じます。その結果、ソフトウェアを追加したり、システム構成をカスタマイズすると、標準のOracle Exadata更新処理に対してステップの変更や追加が必要になることがあります。カスタマイズの有無に関係なく、あらゆるOracle Exadata System Software更新を本番システムで実行する前に、テスト・システムで検証することをお薦めします。
RPMパッケージを追加または更新してオペレーティング・システムをカスタマイズする場合は、次の点に注意してください:
-
Oracle Linuxのメジャー・バージョン番号を変更しない更新の場合、Oracle Exadata System Softwareリリース25.1.0では、Exadataデータベース・サーバー更新操作の一部としてExadata以外の追加ソフトウェア・パッケージを更新するオプションが導入されています。この統合機能により、Exadata以外の追加ソフトウェア・パッケージがシステムにインストールされているときに発生するソフトウェア・パッケージ依存関係の問題に対処できます。
この機能を使用すると、
--precheck
オプションを指定してpatchmgrを繰り返し実行し、システムにインストールされているExadata以外の追加ソフトウェア・パッケージに関連するパッケージ依存関係の問題を検出して解決できます。クリーンな更新に必要な追加パッケージ更新を理解すると、Exadataデータベース・サーバー更新を自信を持って実行し、同時に追加パッケージを更新できます。「データベース・サーバーのpatchmgr構文」を参照してください。
-
Oracle Linuxのメジャー・バージョン番号を変更する更新およびOracle Exadata System Softwareリリース25.1.0より前のその他すべての更新の場合、Exadata以外の追加ソフトウェア・パッケージの削除および再インストールを自動化するスクリプトを用意して、Oracle Exadata System Software更新の前後に実行することをお薦めします。追加パッケージを再インストールする前に、追加パッケージが引き続き必要であり、更新されたシステム・ソフトウェアと互換性があることを確認する必要があります。
-
Exadata以外のパッケージを追加したり、Exadata提供のパッケージを更新するには、まず次のように
exadata-sun-computenode-exact
RPMを削除する必要があります:[root@dm01 ]# rpm -e exadata-sun-computenode-exact
-
Oracleサポート・サービスによって指示されないかぎり、
rpm -Uvh --nodeps
コマンドを使用してパッケージのインストールを強制しないでください。 -
Oracle Exadataには、32ビット・ソフトウェアは付属していません。32ビットRPMを導入するカスタマイズはすべて管理する必要があります。