8.8.1 InfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチ・ファームウェアの更新の準備

InfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチを更新する場合は、特定の順序に従う必要があります。

  • ラックにスパイン・スイッチが存在する場合は、それを最初に更新する必要があります。
  • ラックにスパイン・スイッチが存在しない場合は、まずサブネット・マネージャが実行されているスイッチを更新します。
  • スイッチでサブネット・マネージャが実行されていない場合は、任意の順序で更新を実行できます。

InfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチを更新するには、スイッチのファームウェアがリリース1.3.3-2以上である必要があります。スイッチのファームウェアがそれより前のリリースである場合は、My Oracle Supportノート888828.1の説明に従って、ファームウェアをリリース1.3.3-2に更新します。

  1. rootユーザーによるスイッチへのSSHアクセスが可能なOracle Exadataデータベース・サーバーにrootユーザーとしてログインします。
    データベース・サーバーは、スイッチと同じInfiniBandネットワーク・ファブリックのネットワークに属している必要があります。
  2. InfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチが実行しているソフトウェアのバージョンを特定するには、versionコマンドを使用します。
    [root@dbm01-ibs0 ~]# version
    
    SUN DCS 36p version: 2.1.8-1
    Build time: Sep 18 2015 10:26:47
    SP board info:
    Manufacturing Date: 2015.07.01
    Serial Number: "NCDLD0049"
    Hardware Revision: 0x0200
    Firmware Revision: 0x0000
    BIOS version: SUN0R100
    BIOS date: 06/22/2010
    
  3. データベース・サーバーに適切なパッチ・ファイルをダウンロードします。
    パッチ情報は、My Oracle Supportノート888828.1を参照してください。
  4. 更新を解凍します。
    ファイルはpatch_release.dateディレクトリに解凍されます。
  5. 更新する必要のあるInfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチをすべてリストしたファイルを作成します(1行につき1つのスイッチ)。

    ラック内のスイッチを識別するには、ibswitchesコマンドを使用します。同じファブリック上にOracle Exadata以外のエンジニアド・システムのスイッチが表示される場合がありますが、現時点では更新しないでください。

    次に、ibswitchesコマンドを実行した後に作成されるファイルの例を示します。

    [root@dm01 ]# cat ibswitches.lst
    myibswitch-01
    myibswitch-02

    ノート:

    ファイル名が指定されていない場合は、ibswitchesコマンドを実行することによってこのホストから検出されたすべてのInfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチでコマンドが実行されます。
  6. patch_release.dateディレクトリに移動します。
  7. 前提条件チェックを実行します。
    [root@dm01 ]# ./patchmgr --ibswitches ibswitches.lst --upgrade --ibswitch_precheck [--force] [--unkey]
    

    ノート:

    Oracle Exadata System Softwareリリース19.3.0以降、patchmgrコマンドでは、キーワードの前の単一ハイフンのかわりに--を使用します。

    --unkeyオプションは、終了する前に、InfiniBandネットワーク・ファブリック・スイッチへのパスワードなしのSSHアクセスを削除します。

    --forceオプションを指定すると、InfiniBandネットワーク・ファブリック・トポロジの障害とサーバーからスイッチへの接続がオーバーライドされます。スイッチのアップグレードには影響しません。

コマンドの出力で全体的なステータスがSUCCESSになった場合は、アップグレードに進みます。コマンドの出力で全体的なステータスがFAILになった場合は、出力でエラーのサマリーを確認し、どのチェックが失敗したかを特定して、エラーを修正します。すべてのエラーを修正した後、前提条件チェックを再実行し、成功するまでこれを繰り返します。