8.5.13 更新のロールバック
バックアップを使用すると、更新の成否に関係なく、更新をロールバックできます。このバックアップは、計画メンテナンスの前のExadataデータベース・サーバーのバックアップで説明しているように、非アクティブなシステム・パーティションに格納されています。Exadataシステムには非アクティブなシステム・パーティションは1つしかないため、ロールバック操作では、前のアクティブ・イメージに戻すことのみ可能です。
更新をロールバックするとき、更新ユーティリティでは次のアクションを実行します。
- スタックおよびdomUを停止します。
- アクティブなシステム・パーティションを非アクティブ化し、非アクティブなシステム・パーティションをアクティブ化します。
- 非アクティブなパーティションから
/boot
をリストアします。 - GRUBブート・ローダーを更新します。
ノート:
Exadataデータベース・サーバーでロールバック操作を実行する前に、そのロールバック手順ではパッチやシステム更新によって加えられた変更を元に戻すようにするがシステムに対するそれ以降の変更を考慮しないようにすることを検討してください。
システムにおいて、Oracle DatabaseとOracle Grid Infrastructure (GI)になんらかの方法で接続されるシステム・ファイル(特に、/etc内にあるもの)が、更新後にカスタマイズされている場合は、ロールバックで問題が発生する可能性があります。
システムにシステム・ファイルに対するカスタマイズが含まれている場合は、テスト・システムでロールバックのリハーサルをして問題を検出し、それらに対する特定の回避策を開発します。
Exadataシステムの構成およびカスタマイズのベスト・プラクティスに従い、入手可能な製品ドキュメント(更新固有のリリース・ノートやREADMEファイルなど)に注意深く従うことで、ロールバック操作の間に想定外の問題が発生するリスクを必ず低減できます。
例8-19 patchmgrを使用した更新のロールバック
[root@pmserver ]# ./patchmgr --dbnodes dbs_group --rollback
--dbnodes
には、更新するデータベース・ノードのリストを指定します。
--rollback
には、ロールバック・アクションを指定します。
その他のオプションは、更新ユーティリティに組込みのヘルプを参照してください。
ノート:
以前のイメージにロールバックするときには、ファームウェア更新はロールバックされません。Oracle Exadata System Softwareリリースでは、それ以降のファームウェア・リリースをサポートしています。ロールバックした後、必要に応じて、次のコマンドを実行し、より古いバージョンのファームウェアを適用します。
# /etc/init.d/lsidiag stop
# /etc/init.d/lsi_mrdsnmpd stop
# /opt/oracle.cellos/CheckHWnFWProfile -action updatefw -mode exact
CheckHWnFWProfile
コマンドは、11.2.3.3.0以降のOracle Exadata System Softwareリリースで使用できます。