7.7.1.2.4.9 その他の属性

ノート:

セル属性の詳細なリストは、「DESCRIBE CELL」を参照してください。

dbPerfDataSuppress

dbPerfDataSuppress属性を使用して、特定のデータベースのパフォーマンス出力情報を非表示にします。マスクするデータベースを、名前のカンマ区切りリストとして指定します。指定したデータベースのパフォーマンス情報は引き続き収集されますが、そのデータベースから問い合せた場合にのみ表示されます。別のデータベースからV$CELL_DBを問い合せると、非表示のデータベースのパフォーマンス情報は、OTHERのカテゴリに表示されます。

diagPackEmailAttach

diagPackEmailAttach属性を使用して、電子メールへの診断パックの添付の追加を有効および無効にします。たとえば:

alter cell diagPackEmailAttach=FALSE

診断パッケージの詳細は、「CREATE DIAGPACK」を参照してください。

diagPackUploadEnabled

diagPackUploadEnabled属性を使用して、Oracle ASRを使用したサービス・リクエストへの診断データの自動アップロードを有効または無効にします。

例7-28 自動診断パックのアップロードの有効化と無効化

この機能を有効または無効にするには、cellオブジェクトでdiagPackUploadEnabled属性を設定します。

この機能を無効にするには属性をfalseに設定し、有効にするにはtrueに設定します。デフォルトはtrueです。

CellCLI> ALTER CELL diagPackUploadEnabled=FALSE

enableSmartStorage

必要なソフトウェア・ライセンスの調達後にenableSmartStorage属性をTRUEに設定すると、Exadata Extended (XT) Storage Serverでスマート・スキャンやストレージ索引などのOracle Exadata System Software機能を使用できるようになります。

httpsAccess

Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降、httpsAccess属性を使用して、HTTPを介してRESTfulサービスにアクセスできるユーザーを制御するIPアドレスまたはIPサブネット・マスクのリストを指定できます。httpsAccessに指定する値は、以前の値を上書きします。次の値をhttpsAccessに使用できます。

  • ALL — すべてのホストへのアクセスを許可します(デフォルト)
  • NONE — HTTPsポートを完全に無効にします
  • IP1, IP2,..., IPn — IPアドレスIP1、IP2...、IPnを持つホストへのアクセスのみを許可します。IPnはIPv4、IPv4サブネット、IPv6またはIPv4埋込みIPv6形式の有効なIPアドレスです。アクセス制御リストには、最大512個のIPアドレスを指定できます。

また、IPアドレスを1つ指定するかわりに、/文字を使用してサブネット・マスクによるIPアドレスの範囲を指定できます。たとえば、範囲'192.168.10.0/24'は、192.168.10.1から192.168.10.255のIPアドレスを持つホストに対応します。IPアドレス範囲を指定する場合は、IPアドレス文字列を引用符で囲む必要があります。

例7-29 Exadata RESTfulサービスへのHTTPSアクセスの制限

この例は、Exadata RESTfulサービスへのHTTPsアクセス用のアクセス制御リストを構成する方法を示しています。次のコマンドは、192.168.10.1から192.168.10.255までの範囲のIPアドレスを持つホストへのHTTPsポート・アクセスを許可します。

CellCLI> ALTER CELL httpsAccess="192.168.10.0/24"

interconnectN

ALTER CELL interconnectN=""コマンドは、指定されたインタフェース(N)のセルに対するRDMAネットワーク・ファブリック構成情報を削除します。

RDMAネットワーク・ファブリック・インタフェースのIPアドレスが変更されている場合は、service network restartコマンドを実行する前に、rootユーザーとしてservice openibd restartコマンドを実行する必要があります。

IPアドレスを変更したら、ALTER CELL RESTART SERVICES ALLコマンドを使用してすべてのサービスを再起動する必要があります。

例7-30 RDMAネットワーク・ファブリックのインターコネクトの設定

この例は、RDMAネットワーク・ファブリックのインターコネクトの設定方法を示しています。

InfiniBandネットワーク・ファブリックを使用するシステムの場合は、次のようなコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL interconnect1='ib0', interconnect2='ib1'

RoCEネットワーク・ファブリックを使用するシステムの場合は、次のようなコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL interconnect1='re0', interconnect2='re1'

更新を行った後、ストレージ・サーバーのすべてのサービスを再起動します。

CellCLI> ALTER CELL RESTART SERVICES ALL

iotimeoutthreshold

iotimeoutthreshold属性を使用して、タイムアウトしきい値を変更します。セルのI/O時間が定義されたしきい値より長くなった場合、I/Oは取り消され、Oracle ASMはI/Oをデータの別のミラー・コピーにリダイレクトします。データの最後の有効なミラー・コピーに対して発行されたI/Oは、タイムアウトしきい値を超えた場合でも取り消されません。

iotimeoutthresholdのデフォルト値は1000sです。このコマンドは、1つの値(5など)と1つの単位を受け取ります。有効な単位はsです(秒の場合)。

注意:

タイムアウトしきい値を低く設定しすぎると、システムのパフォーマンスに悪い影響を与えることがあります。ピークI/O負荷の自動ワークロード・リポジトリ(AWR)レポートを確認し、しきい値をピークI/Oレイテンシに十分な安全マージンを加えた、より長い値に設定することをお薦めします。

例7-31 iotimeoutthreshold値の設定

この例は、iotimeoutthresholdを5秒に設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL iotimeoutthreshold = '5s'

iotimeoutthresholdをデフォルト値にリセットするには、次のコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL iotimeoutthreshold = ""

listeningInterface

Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、listeningInterface属性は、Exadata RESTfulサービスを使用してコマンドをリスニングするネットワーク・インタフェースを指定します。listeningInterfaceに指定した値は、以前の値を上書きします。次の値をlisteningInterfaceに使用できます:

  • ALL: すべてのネットワーク・インタフェースでアクセスを許可します(デフォルト)
  • NONE: すべてのネットワーク・インタフェースでアクセスを無効にします
  • NET1, NET2, ..., NETn: 指定されたネットワーク・インタフェース名リストを介したアクセスのみを許可します

listeningInterface属性は、httpsAccess属性を補完します。listeningInterface属性は、RESTリクエストを受け入れるネットワーク・インタフェースを指定し、httpsAccess属性は、Exadata RESTfulサービスへのリクエストのソースを制限します。

例7-32 Exadata RESTfulサービスへのアクセスの制限

この例では、Exadata RESTfulサービスを使用してコマンドをリスニングするサーバー上の特定のネットワーク・インタフェースを識別する方法を示します。

CellCLI> ALTER CELL listeningInterface='bondeth0'

name

name属性には、dm01celladm01などのストレージ・サーバーのホスト名が含まれます。

例7-33 セル名の変更

この例は、CELLオブジェクトを指定したALTERコマンドを示しています。

CellCLI> ALTER CELL name=cell02

traceLevel

トレース・メッセージの書込みレベル。デフォルトは、FINEです。次の値をとります。

  • 有効なJavaロギング・レベル

    • SEVERE
    • WARNING
    • INFO
    • CONFIG
    • FINE
    • FINER
    • FINEST
  • 有効なOracle Diagnostic Logging (ODL)のロギング・レベル

    • INCIDENT_ERROR:1
    • ERROR:1
    • WARNING:1
    • NOTIFICATION:1
    • NOTIFICATION:16
    • TRACE:1
    • TRACE:16
    • TRACE:32

この属性をデフォルト値にリセットするには、""の値を使用します。

例7-34 traceLevel値をデフォルト値に設定

この例は、traceLevel値をデフォルト値に設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL traceLevel=""