9 Oracle Databaseの管理
Oracle Database ApplianceでOracle Databaseを管理します。
ノート:
Oracleデータベース内のビッグファイル表領域は、単一の非常に大きいデータファイル(最大4 GBのブロック)がある表領域です。ビッグファイルは、Oracle Database用の新しい表領域を作成するときの、デフォルトのファイル・サイズです。すべてのOracleデータベース表領域は、ビッグファイル表領域です。- Oracle Database Applianceの管理グループおよびユーザーについて
Oracle Database Applianceブラウザ・ユーザー・インタフェースのデプロイメントによって、オペレーティング・システム・グループおよびユーザーが作成され、そのメンバーにアプライアンスでのシステム管理権限が付与されます。 - Oracle Database Applianceのデータ移行オプションについて
Oracle Database Applianceは、標準的なOracle Databaseのロードおよび移行ツールの使用をサポートします。 - Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの作成について
新しいOracle Databaseホームを作成すると、Oracle Database Applianceストレージ・ディスクに格納されているOracle ACFSファイル・システムに作成されます。odacli create-database
またはodacli create-dbhome
コマンドを使用して、あるいは既存のデータベース・ホームにパッチを適用するときに、新しいOracle Databaseホームを作成できます。 - Oracle Database ApplianceのStandard Edition高可用性について
Oracle Database Applianceは、Oracle Database 19c Standard Editionのクラスタベースのフェイルオーバーを提供するOracle Grid InfrastructureでのStandard Edition高可用性ソリューションをサポートしています。 - Oracle Database ApplianceのEnterprise Edition高可用性について
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database Enterprise Editionにクラスタベースのフェイルオーバーを提供するOracle Grid InfrastructureでのEnterprise Edition高可用性ソリューションをサポートしています。 - データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してデータベースのリストとデータベースの詳細を表示したり、データベースを作成および削除します。CLIコマンドを使用してデータベースを管理できます。 - データベース・ホームの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してデータベース・ホームのリストと詳細を表示したり、データベース・ホームを作成および削除します。 - データベースの移行
次のトピックを参照して、データベースを準備してデータベース全体をOracle Database Applianceに移行する方法について学習します。 - インスタンス・ケージングを使用した複数データベース・インスタンスの管理について
インスタンス・ケージングを使用してOracle Database Appliance上でシステム・リソースを管理します。 - Oracle EM ExpressおよびDBコンソール
Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)またはDatabase Controlコンソール(DBコンソール)を使用してデータベースを管理できます。
Oracle Database Applianceの管理グループおよびユーザーについて
Oracle Database Applianceブラウザ・ユーザー・インタフェースのデプロイメントによって、オペレーティング・システム・グループおよびユーザーが作成され、そのメンバーにアプライアンスでのシステム管理権限が付与されます。
構成時に、2つの管理アカウントがOracle Database Applianceのために作成されます。それらは、ユーザーID (UID)が1001のgrid
ユーザー、およびUIDが1000のoracle
ユーザーです。ユーザーgrid
は、Oracle Grid Infrastructureのインストール所有者です。ユーザーoracle
はOracle Databaseのインストール所有者であり、すべてのOracle Databaseホーム(Oracleホーム)の所有者です。デフォルトで、これらのユーザーは、そのメンバーにOracle DatabaseおよびOracle Automatic Storage Managementを起動および管理する権限が付与されるオペレーティング・システム・グループのメンバーです。
次の表に、Oracleシステムの権限グループ、およびオペレーティング・システムの認証グループに関する情報を示します。
表9-1 Oracle Database Appliance上のオペレーティング・システムのグループおよびユーザー
Oracleシステム権限 | グループ名 | グループID (GID) | gridはメンバーである | oracleはメンバーである |
---|---|---|---|---|
Oracleインベントリ・グループ(OINSTALL) |
|
1001 |
はい(主グループ) |
はい(主グループ) |
dbaoperグループ用のOSOPER |
|
1002 |
はい |
はい |
OSDBAグループ |
|
1003 |
いいえ |
はい |
Oracle ASM用のOSASMグループ |
|
1004 |
はい |
いいえ |
ASMグループのOSOPER |
|
1005 |
はい |
いいえ |
ASMグループのOSDBA |
|
1006 |
はい |
はい |
グループ名およびGIDをOracle Database Applianceベア・メタル・プラットフォームのデフォルト値から変更するには、デプロイメント中にブラウザ・ユーザー・インタフェースからデフォルト値を変更します。デプロイメント中に初期データベースを作成する場合、SYSおよびSYSTEMユーザーのパスワードはブラウザ・ユーザー・インタフェースで設定したパスワードです。
グループ名およびGIDをOracle Database Appliance仮想化プラットフォームのデフォルト値から変更するには、コマンドoakcli deploy
で-advance
パラメータを使用します。デプロイメント中に初期データベースを作成する場合、SYSおよびSYSTEMユーザーのパスワードはコンフィギュレータのROOTパスワードです。
ノート:
構成後に両方のユーザーのパスワードを速やかに変更し、これらの特権アカウントを使用したデータベースへの不正アクセスを防止します。親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle Database Applianceのデータ移行オプションについて
Oracle Database Applianceは、標準的なOracle Databaseのロードおよび移行ツールの使用をサポートします。
既存のデータベースからOracle Database Applianceにデータをロードまたはデータを移行する場合は、標準的なOracle Databaseのロードおよび移行ツールを使用できます。このようなツールには、次のものがあります。
-
Oracle GoldenGate
-
SQL*Loader
-
Oracle Data Pump
-
トランスポータブル表領域
-
RMAN
また、RMANユーティリティはOracle Database Applianceでデータベースをバックアップおよびリカバリする場合にも使用できます。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの作成について
新しいOracle Databaseホームを作成すると、Oracle Database Applianceストレージ・ディスクに格納されているOracle ACFSファイル・システムに作成されます。odacli create-database
またはodacli create-dbhome
コマンドを使用して、あるいは既存のデータベース・ホームにパッチを適用するときに、新しいOracle Databaseホームを作成できます。
Oracle Databaseホームは、Oracle ACFS管理ファイル・システムに作成されます。データベース・ユーザーoracle
については、/u01/app/odaorahome/oracle/
の下に新しいデータベース・ホームが作成されます。
マウント/u01/app/odaorahome
は、高可用性システムの共有ファイル・システムです。高可用性システムでは、/u01/app/odaorahome/
はノード間の共有ORACLE_HOMEです。既存のデータベース・ホームは、引き続きローカル・ディスクに残ります。
ORACLE_BASEの場所もOracle ACFSベースのファイル・システムに変更されました。高可用性システムでは、ORACLE_BASEはノード間で共有されません。各ノードには、ORACLE_BASE用の独自のOracle ACFSファイル・システムがあります。データベース・ホームの新しいORACLE_BASEは、マウント/u01/app/odaorabase/
の下に作成されます。
Oracle ACFSファイル・システムのディスク領域は、DATAまたはRECOディスク・グループにあります。Oracle ACFSファイル・システムのディスク・グループを指定する必要があります。Oracle Database Appliance X8-2ハードウェア・モデルおよび単一ノード・システムの場合、Oracle ACFSファイル・システムはDATAディスク・グループに配置する必要があります。ORACLE_HOMEボリュームの初期サイズを指定できます。デフォルト値は80 GBです。25 GBから1024 GBの値を設定できます。ORACLE_BASEの初期ボリューム・サイズは10GBに固定されます。これらのボリュームについては、AUTOEXTENDはオフであることに注意してください。ボリューム・サイズは、odacli modify-dbhome-storage
コマンドを使用して拡張できます。
Oracle Database Applianceリリース19.27のプロビジョニング時の変更
"sysOraHomeStorage" : {
"diskgroup" : "DATA",
"volumeSize" : "80"
},
DCS-10045:Validation error encountered: Missing argument : sysOraHomeStorage
DCS-10024:Input parameter 'Disk Group' contains unacceptable value 'DATAL'. Allowed values are '[DATA, RECO]'. (case insensitive)
DCS-10045:Validation error encountered: Required volumeSize value in sysOraHomeStorage should be in the range of 25GB to 1024GB.
Oracle Database Applianceリリース19.27へのパッチ適用時の変更
odacli configure-dbhome-storage
コマンドを実行してください。それ以外の場合は、新しいデータベース・ホームの作成時に次のエラーが表示されます。# odacli create-dbhome -v 19.8.0.0.200714
DCS-10601:The system is not set up to create database homes on ACFS.
ボリュームのディスク・グループを設定すると、Oracle ACFSファイル・システムに新しいデータベース・ホームが作成されます。
Oracle Database ApplianceのStandard Edition高可用性について
Oracle Database Applianceは、Oracle Database 19c Standard Editionのクラスタベースのフェイルオーバーを提供するOracle Grid InfrastructureでのStandard Edition高可用性ソリューションをサポートしています。
Oracle Database 19cのStandard Edition高可用性について
Standard Edition高可用性では、インスタンス障害またはノード障害が発生した場合に、ローカル・ノードで再起動しようとすると、データベースは自動的に他のノードにフェイルオーバーします。データベースは残存ノードで再起動されるため、Oracle Standard Editionデータベースの高可用性が実現します。
Oracle Databaseデプロイメントに19cより前のリリースのStandard Edition 2 Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)データベースが含まれている場合は、Oracle Database 19cへのアップグレードの一環としてStandard Edition高可用性構成に変換する必要があります。
この機能の詳細は、Oracle Databaseドキュメント・ライブラリ(https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/index.html)を参照してください。
Oracle Database Applianceリリース19.27のStandard Edition高可用性について
Oracle Database 19cのStandard Edition高可用性は、高可用性デプロイメント、つまり、2つのサーバー・ノード、共有ストレージおよびサーバー・インターコネクトがあるデプロイメントの場合のOracle Database Applianceでサポートされています。
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database 19c Standard Edition単一インスタンス・データベースのデプロイメント時にフェイルオーバーの自動構成が有効になります。両方のノードにStandard Edition単一インスタンス・データベースのOracleホームがあります。
ODACLIコマンドまたはブラウザ・ユーザー・インタフェース(BUI)を使用して作成された単一インスタンスのOracle Database 19c Standard Editionデータベースでは、デフォルトでStandard Edition高可用性が有効になっています。「High Availability」オプションを無効にすることもできます。19cより前のリリースの既存のStandard Edition Oracle RACデータベースに対してStandard Edition高可用性を有効にするには、これらのOracle RACデータベースまたはOracle One Nodeデータベースを単一インスタンス・データベースに変換してから、デフォルトでStandard Edition高可用性が有効になっている単一インスタンスのOracle Database 19c Standard Editionデータベースにアップグレードする必要があります。Standard Edition高可用性のOracle Databaseのプロビジョニング、アップグレードおよび再配置について
Standard Edition高可用性を備えた単一インスタンスのOracle Database 19cを作成するには、次のコマンドを使用します。
odacli create-database -u db_unique_name -n db_name -dh db_home -y SI -g target_node
Standard Edition Oracle RACデータベースをOracle Database 19c Standard Editionにアップグレードするには、Oracle RACデータベースを単一インスタンスのOracle Databaseに変換します。
odacli modify-database -in db_name -y single-instance
次に、次のように、単一インスタンス・データベースをStandard Edition高可用性を備えたOracle Database 19cにアップグレードします。
odacli upgrade-database -i db_id -to destination_dbhome -ha
あるノードから、フェイルオーバーの外部の別のノードにStandard Edition高可用性のOracle Databaseを再配置するには、次のコマンドを使用します(コマンドにターゲット・ノードまたはターゲット・ホストを指定します)。
odacli modify-database -in db_name -g target_node
または:
odacli modify-database -in db_name -th target_host
これらのODACLIコマンドのオプションの詳細は、このガイドのOracle Database Applianceコマンドライン・リファレンスの章を参照してください。
Oracle Database ApplianceのEnterprise Edition高可用性について
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database Enterprise Editionにクラスタベースのフェイルオーバーを提供するOracle Grid InfrastructureでのEnterprise Edition高可用性ソリューションをサポートしています。
Oracle DatabaseのEnterprise Edition高可用性について
Enterprise Edition高可用性では、インスタンス障害またはノード障害が発生した場合に、ローカル・ノードで再起動しようとすると、データベースは自動的に他のノードにフェイルオーバーします。データベースは残存ノードで再起動されるため、Oracle Enterprise Editionデータベースの高可用性が実現します。
この機能の詳細は、Oracle Databaseドキュメント・ライブラリ(https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/index.html)を参照してください。
Oracle Database Applianceリリース19.27のEnterprise Edition高可用性について
Oracle Database 19.27のEnterprise Edition高可用性は、高可用性デプロイメント(サーバー・ノード2つ、共有ストレージおよびサーバー・インターコネクトがあるデプロイメント)のOracle Database Applianceでサポートされています。
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database 19.27 Enterprise Edition単一インスタンス・データベースのデプロイメント時にフェイルオーバーの自動構成が有効になります。Enterprise Edition単一インスタンス・データベースのOracleホームは両方のノードにあります。
リリース19.27の既存のEnterprise Edition Oracle RACデータベースに対してEnterprise Edition高可用性を有効にするには、これらのOracle RACデータベースを単一インスタンス・データベースに変換した後、デフォルトでEnterprise Edition高可用性が有効になっている単一インスタンスOracle Database 19.27 Enterprise Editionデータベースにアップグレードする必要があります。Enterprise Edition高可用性のOracle Databaseのプロビジョニング、アップグレードおよび再配置について
Enterprise Edition高可用性を備えた単一インスタンスのOracle Database 19.27を作成するには、次のコマンドを使用します。
odacli create-database -u db_unique_name -n db_name -dh db_home -y SI -g target_node -ha
Enterprise Edition Oracle RACデータベースをOracle Database 19.27 Enterprise Editionにアップグレードするには、Oracle RACデータベースを単一インスタンスのOracle Databaseに変換します。
odacli modify-database -in db_name -y single-instance
次に、次のように、単一インスタンス・データベースをEnterprise Edition高可用性を備えたOracle Database 19.27にアップグレードします。
odacli upgrade-database -i db_id -to destination_dbhome -ha
あるノードから、フェイルオーバーの外部の別のノードにEnterprise Edition高可用性のOracle Databaseを再配置するには、次のコマンドを使用します(コマンドにターゲット・ノードまたはターゲット・ホストを指定します)。
odacli modify-database -in db_name -g target_node
または:
odacli modify-database -in db_name -th target_host
これらのODACLIコマンドのオプションの詳細は、このガイドのOracle Database Applianceコマンドライン・リファレンスの章を参照してください。
データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してデータベースのリストとデータベースの詳細を表示したり、データベースを作成および削除します。CLIコマンドを使用してデータベースを管理できます。
ノート:
Oracle Database Applianceでは、新しいデータベース・ホームで作成されたデータベースの統合監査が可能です。統合監査証跡では監査情報が取得され、1つの場所に1つの形式で格納されます。この統合ビューにより、監査者は様々なコンポーネントから監査情報を相互に関連付けることができます。単一の監査証跡を使用することで、監査証跡の管理とセキュリティも向上します。Oracle Databaseの統合監査証跡の詳細は、Oracle Databaseセキュリティ・ガイドを参照してください。- データベースの表示
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースのリストやデータベースの詳細を表示したり、Oracle Database Applianceでデータベースを作成、アップグレードおよび削除します。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの作成
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceにデータベースを作成します。 - Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの管理
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、Oracle Database Applianceのデータベース・ホーム・ストレージを管理します。 - ODACLIコマンドを使用したデータベースの作成
コマンドライン・インタフェースからデータベースを作成します。 - バックアップからのデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、バックアップからデータベースをクローニングします。 - Oracle ACFSデータベースのクローニング
ODACLIコマンドまたはBUIを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。 - データベースの変更
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、Oracle Database Applianceのデータベースを変更します。 - Oracleホーム間でのデータベースの移動
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のOracleホームにデータベースを移動します。 - データベースのアップグレード
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを別のデータベース・ホームのバージョンにアップグレードします。 - AutoUpgradeを使用したデータベースの手動アップグレード
AutoUpgradeを使用して、Oracle Database Applianceの以前のリリースのOracleデータベースを手動でアップグレードします。 - データベースの削除
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを削除します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
データベースの表示
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースのリストやデータベースの詳細を表示したり、Oracle Database Applianceでデータベースを作成、アップグレードおよび削除します。
親トピック: データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの作成
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceにデータベースを作成します。
ノート:
Standard EditionのOracle Database 19c以降では、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースのいずれも作成できません。単一インスタンスのOracle Databaseのみを作成できます。Standard EditionのOracle Database 19.6以降の場合、単一インスタンス・データベースの高可用性を有効にすることを選択できます。Enterprise EditionのOracle Database 19.15以降またはOracle Database 21.6以降の場合、単一インスタンス・データベースの高可用性を有効にすることを選択できます。ブラウザ・ユーザー・インタフェースでは、新しいデータベースを素早く簡単な方法で作成できます。ブラウザ・ユーザー・インタフェースの「Create New Database」ページには、ほとんどの構成オプションのデフォルト・オプションが設定されます。ドロップダウン・リストで使用可能なオプションのリストを迅速に表示し、オプションを選択できます。ドロップダウン・リストを使用して、新しいデータベースのOracle Databaseホーム(ORACLE_HOME)を作成するか、以前に作成した既存のORACLE_HOMEを選択できます。
Oracle Database 19.27は、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)およびOracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)の両方でサポートされています。Oracle ACFSで複数のデータベースが作成される場合、各データベースは、データファイルごとに独自のOracle ACFSファイル・システムで構成され、/u02/app/db user/oradata/db unique name
のネーミング規則が使用されます。このマウント・ポイントのデフォルト・サイズは100 GBです。
データベースを作成するには、次のステップに従います。
ジョブ確認ページを閉じた後、「Activity」タブをクリックしてジョブの進捗を監視できます。ジョブ番号をクリックすると、タスクおよびステータスの詳細が表示されます。ページをリフレッシュするには、「Refresh」をクリックします。
親トピック: データベースの操作
Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの管理
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、Oracle Database Applianceのデータベース・ホーム・ストレージを管理します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベース・ホーム・ストレージの管理
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 左側のペインの「Database Home Storage」をクリックします。
- データベース・ホーム・ストレージが構成されていない場合は、「Configure Database Home Storage」ボタンをクリックします。
- ディスク・グループ名を選択し、サイズをGBで指定します。
- 「Create」をクリックします。プロンプトが表示された場合は、「Yes」をクリックして、データベース・ホーム・ストレージを構成するジョブを開始することを確定します。
- 「Database」タブからすべてのデータベース・ホーム・ストレージのリストを表示し、各データベースの詳細を表示することもできます。
- データベース・ホーム・ストレージを変更するには、「Actions」ドロップダウン・リストで「Modify」を選択します。
ODACLIコマンドを使用したデータベース・ホーム・ストレージの管理
odacli configure-dbhome-storage
コマンドを使用して、データベース・ホーム・ストレージを構成します。# odacli configure-dbhome-storage -dg DATA
odacli list-dbhome-storages
コマンドを使用して、データベース・ホーム・ストレージをリストします。# odacli list-dbhome-storages
odacli describe-dbhome-storages
コマンドを使用して、データベース・ホーム・ストレージを詳細表示します。odacli describe-dbhome-storage -i 67622ce6-0a00-4fec-b948-7a0ba7922311
コマンド・オプションの詳細は、このガイドのOracle Database Applianceコマンドライン・リファレンスの章を参照してください。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの作成
コマンドライン・インタフェースからデータベースを作成します。
ノート:
初期データベースを作成せずにアプライアンスをプロビジョニングした場合は、Oracleホームを作成する必要があります。データベース・ホームのバージョンが移行したデータベースと異なる場合は、移行したデータベース用のデータベース・ホームを作成します。移行したデータベース専用のデータベース・ホームを作成する場合があります。注意:
ソフトウェア・キーストア、またはOracle Key Vaultのエンドポイントを使用するOracle Key Vaultキーストアを使用して、データベースで透過的データ暗号化(TDE)を有効にすると、TDEウォレットのパスワードを設定するよう求められます。セキュリティ準拠のための強力なパスワードを指定します。このパスワードを初めて設定する場合は慎重に入力し、データベース管理操作のために常にこのパスワードを使用できるようにします。プロンプトが表示されたときにTDEウォレットのパスワードを指定しないと、暗号化されたデータへのアクセス中にエラーが発生します。この例では、データベース・バージョン19.27のPRODDB
という名前の新しいデータベースを作成し、データベース・ホームが存在しない場合に新しいデータベース・ホームを作成します。
親トピック: データベースの操作
バックアップからのデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、バックアップからデータベースをクローニングします。
-
ソース・データベースのバックアップの場所は、オブジェクト・ストアまたは外部FRA (ネットワーク・ファイル・システム)である必要があります。
-
オブジェクト・ストアのバックアップ場所を使用する場合は、ホストのオブジェクト・ストア資格証明を取得します。
-
外部FRA (ネットワーク・ファイル・システム)のバックアップ場所を使用する場合は、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)マウント・ポイントの場所を取得します。
-
オブジェクト・ストア資格証明またはNFSマウント・ポイントをバックアップ先として使用して、バックアップ・ポリシーを作成します。
-
バックアップするデータベースにバックアップ・ポリシーをアタッチします。ソース・データベースがTDE対応でない場合、Objectstoreバックアップ・ポリシーをアタッチする際に、バックアップ暗号化パスワードの指定は必須です。ただし、NFSバックアップ・ポリシーをアタッチする場合は、バックアップ暗号化パスワードはオプションです。ソース・データベースがTDE対応である場合、バックアップ先に関係なく、バックアップ暗号化パスワードを指定する必要はありません。
-
データベースの手動バックアップを作成し、バックアップの完了時に生成されるバックアップ・レポートを保存します。
親トピック: データベースの操作
Oracle ACFSデータベースのクローニング
ODACLIコマンドまたはBUIを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。
-
ソース・データベースを停止せずに、別のデータベースからデータベースを作成します
-
ゴールド・イメージから複数のデータベースを作成することで、標準化された大規模デプロイメントを実現します
-
クローニングでOracle ACFSスナップショットを使用することによって、領域使用率を最適化します
-
単一ソース・データベース・タイプから様々なタイプのデータベースを作成します。たとえば、任意のタイプのソース・データベースから、単一インスタンス・データベース、Oracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースを作成できます
-
使用可能なメモリーおよびCPUコアに応じて、サポートされているデータベース・シェイプ(
odb1s
、odb2
など)を指定して、任意のソース・データベースから任意のクラスのデータベースを作成します。 - スタンバイ・システムにクローン・データベースを作成します。スタンバイ・システムは本番システムではないため、テスト環境または開発環境のシードにより適しています。
- ソース・データベースとは異なるデータベース・ホームからクローン・データベースを実行します。
- 読取り専用ソース・データベースからクローン・データベースを作成します。
- 任意のソース・データベースから読取り専用クローン・データベースを作成します。
-
Oracle Clusterwareがすべてのノードで実行されており、ソース・データベースが稼働している状態にします。
-
ソース・データベースで、Oracle ACFSストレージを使用する必要があります。
-
ソース・データベースはマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB).であってはなりません
- ソース・データベースは、読取り/書込みモードまたは読取り専用モード(プライマリ・データベースの場合)でオープンする必要があります。スタンバイ・データベースは、マウントまたは読取り専用オープン・モードにできます。
-
ソース・データベースはバックアップ・モードであってはなりません。
-
ソース・データベースはアーカイブ・モードである必要があります。
- ソース・データベースのすべてのデータ・ファイルは、同じOracle ACFSディレクトリにある必要があります。
ノート:
Standard EditionのOracle Database 19c以降では、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースのいずれもクローニングできません。単一インスタンスのOracle Databaseのみをクローニングできます。Standard EditionのOracle Database 19.6以降の場合、単一インスタンス・データベースの高可用性を有効にすることを選択できます。コマンドライン・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
odacli clone-database
コマンドを実行します。odacli clone-database --databaseUniqueName --dbname --dbshape --dbtype --sourcedbname --associated-networks --cpupool --dbhomeid --disable-ha --enable-ha --newhome --read-only --tdepassword--json
クローニングする場合は、新しいデータベース・ホームを作成するか、既存のデータベース・ホームを選択できます。新しいデータベース・ホームを作成するには、
--newhome
オプションを指定します。既存のデータベース・ホームを使用するには、--dbhomeid
を指定します。データベースの一意の名前、新しいデータベースの名前、データベース・シェイプ、データベースのタイプ、およびソース・データベース名を指定します。TDE対応データベースの場合は、--tdepassword
オプションも指定します。新しいデータベースのTDEパスワードは、ソース・データベースのTDEパスワードと同じである必要があります。すべてのコマンド・オプションの詳細は、ODACLIコマンド・リファレンスの章を参照してください。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
関連トピック
親トピック: データベースの操作
データベースの変更
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、Oracle Database Applianceのデータベースを変更します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの変更
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 変更するデータベースに対して、「Actions」ドロップダウン・リストで「Modify」を選択します。
- 「Modify Database」ページでは、関連するネットワークおよびバックアップ・ポリシーをアタッチまたはデタッチしたり、データベースのシェイプとクラスを変更できます。Oracle Database 19c以降のデータベースのTDEウォレット管理を
EXTERNAL
からODA
に変更することもできます。 - データベース・クラスまたはデータベース・シェイプを変更するには、ドロップダウン・リストで新しい値を選択します。
- ネットワークをアタッチまたはデタッチするには、「Attach Networks」フィールドおよび「Detach Networks」フィールドの値を変更します。
- 関連するバックアップ・ポリシーをデータベースから削除するには、「Select Back up Policy」ドロップダウン・リストで値を選択しないでください。
- データベースの作成時にOracle Flexディスク・グループを構成した場合は、データベース冗長性も変更できます。変更するデータベースがOracle ACFSデータベースの場合、クローニングされたすべてのOracle ACFSデータベースのデータベース冗長性が変更されます。
- バックアップ暗号化パスワードを変更することを選択できます。データベースがTDE対応である場合、RMANバックアップ暗号化パスワードは使用されません。
- データベースでOracle Key Vaultサーバー構成が使用されている場合、TDEオプションは変更できません。
- 「Specify TDE Option」を選択して、次の操作を実行します。
- 「Re-key TDE Master Encryption Key」を選択して、データベースのTDEマスター暗号化キーを更新します。「Current TDE Wallet」パスワードを指定します。
- 「Change Password for TDE Wallet」を選択し、「Current TDE Password」および「New TDE Password」を指定します。
- TDEウォレット管理が
EXTERNAL
に設定されている場合、「Change TDE Wallet Management」オプションを表示して選択し、ODA
に設定できます。
- Enterprise EditionのOracle Database 19.15以降またはOracle Database 21.6以降の場合、単一インスタンス・データベースについて「Enable High Availability」を選択できます。
- Standard Edition Oracle Database 19.6以降の場合、単一インスタンス・データベースについて「Enable High Availability」を選択できます。
- 「Modify」をクリックします。プロンプトが表示された場合は、「Yes」をクリックして、データベースを変更するジョブを開始することを確定します。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの変更
odacli modify-database
コマンドを使用して、バックアップ構成、データベース・クラス、データベース・タイプ、TDEキーなどのデータベースの構成を変更するか、TDEウォレット管理をEXTERNAL
からODA
に変更します。# odacli modify-database -s database_shape -cl database_class -i dbid
たとえば:# odacli modify-database -i 1941d594-c777-4eca-9fce-18b778d5c153 -s odb2 -cl DSS
たとえば、次のコマンドは、現在のTDEウォレットのパスワードを受け入れた後で、データベースのTDEマスター暗号化キーを再入力します。
# odacli modify-database -n testdb -rkt Enter TDE wallet password:
odacli modify-database
コマンド・オプションの詳細は、このガイドのOracle Database Applianceコマンドライン・リファレンスの章を参照してください。
関連トピック
親トピック: データベースの操作
Oracleホーム間でのデータベースの移動
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のOracleホームにデータベースを移動します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの移動
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 変更するデータベースに対して、「Actions」ドロップダウン・リストで「Move」を選択します。
- データベースの移動先となる宛先データベース・ホームを選択します。宛先データベース・ホームは、同じベース・バージョンである必要があります。「Ignore Missing Patches」を選択して、欠落しているパッチを無視します。高可用性環境の場合は、「Non-Rolling」チェック・ボックスを選択すると、データベース・ホームの非ローリング移動を実行できます。
- 「Move」をクリックします。プロンプトが表示された場合は、「Yes」をクリックして、データベースを移動するジョブを開始することを確定します。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの移動
odacli move-database
コマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のホームにデータベースを移動します。# odacli move-database -i database_ID -dh destination_database_home_ID
odacli move-database
コマンド・オプションの詳細は、このガイドのOracle Database Applianceコマンドライン・リファレンスの章を参照してください。
関連トピック
親トピック: データベースの操作
データベースのアップグレード
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを別のデータベース・ホームのバージョンにアップグレードします。
ノート:
Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースは、Standard EditionのOracle Database 19c以降の宛先データベース・ホームにアップグレードできません。まず、odacli modify-database
コマンドを使用してOracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースを単一インスタンスのOracle Databaseに変換してから、単一インスタンスのOracle DatabaseをStandard Edition 19c以降の宛先データベース・ホームにアップグレードする必要があります。
親トピック: データベースの操作
AutoUpgradeを使用したデータベースの手動アップグレード
AutoUpgradeを使用して、Oracle Database Applianceの以前のリリースのOracleデータベースを手動でアップグレードします。
- Oracle Database ApplianceサーバーはOracle Database Applianceリリース19.19以降である必要があります。
- リポジトリは、ソースおよびターゲットのOracle Database Applianceシステム上のターゲット・データベース・クローン・バージョンで更新する必要があります。
親トピック: データベースの操作
データベース・ホームの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してデータベース・ホームのリストと詳細を表示したり、データベース・ホームを作成および削除します。
- Oracle Database Applianceでの複数のOracleホームの管理について
Oracle Database Applianceで1つ以上のOracleホーム・ディレクトリとOracleデータベースを作成および管理します。 - データベース・ホームの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームのリストおよびデータベース・ホームの詳細(DBホームに関連付けられているデータベースを含む)を表示します。 - データベース・ホームの作成
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceにデータベース・ホームを作成します。 - データベース・ホームの削除
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベース・ホームを削除します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle Database Applianceでの複数のOracleホームの管理について
Oracle Database Applianceで1つ以上のOracleホーム・ディレクトリとOracleデータベースを作成および管理します。
Oracleホームは、Oracle Databaseバイナリをインストールするディレクトリで、ここからOracle Databaseを実行します。Oracle Database Applianceは、Oracle Databaseホームの様々なリリースを含む、複数のOracleホームをサポートします。特定のOracleホームに複数のOracleデータベースを作成できます。Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceで複数のOracleホームおよびデータベースを作成および管理します。Oracle Database Appliance Managerでは、OracleのOptimal Flexible Architecture (OFA)標準に準拠したOracle Database Oracleホームが自動的に作成されます。
Oracle Database Applianceプラットフォームに対してサポートされている特定のOracleソフトウェア・リリースに関する情報を取得するには、Oracle Database Applianceリリース・ノートを確認してください。
ODACLIコマンドを使用してOracle Database Applianceで複数のホームを作成する場合、コマンドにより、Oracleホーム・クローニング・プロセスが開始されます。Oracle Database Applianceデプロイメントにおいて、ユーザーoracle
はデフォルトのソフトウェア・インストール所有者です。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用してデータベースを作成および管理できます。
Oracle Database Applianceでデータベースを作成、リスト、詳細表示および削除するには、ODACLIコマンドを使用します。odacli create-database
コマンドを使用すると、ユーザー入力を最小限に抑えながらデータベースを作成できます。追加オプションなしでこのコマンドを実行すると、新規のデータベース・ホーム(ORACLE_HOME)が作成されます。--dbhomeid
オプションを使用して、既存のホームにデータベースを作成できます。dbhomeidを検索するには、odacli list-dbhomes
コマンドを使用します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベースとデータベース・ホームを作成、リスト、詳細表示および削除することもできます。データベース・ホームの名前、ID、バージョン、データベース・ホームが作成された日時および場所を含むすべてのデータベース・ホームのリストを同じページに表示できます。ブラウザ・ユーザー・インタフェースでデータベース・ホームを作成および削除することもできます。
注意:
Oracle DatabaseパッチをOracle Database Appliance上のOracle Databasesに直接適用しないでください。ソフトウェア・スタック全体での動作がテストされたOracle Database Applianceパッチ・バンドルのみを使用してください。1回かぎりのデータベース・パッチが必要な場合は、Oracleホームに適用できます。Oracle Database Applianceパッチ・バンドルを適用すると、将来のパッチ適用イベント時の競合の原因となり、ロールバックして再適用する必要がある場合があります。
親トピック: データベース・ホームの操作
データベース・ホームの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームのリストおよびデータベース・ホームの詳細(DBホームに関連付けられているデータベースを含む)を表示します。
親トピック: データベース・ホームの操作
データベース・ホームの作成
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceにデータベース・ホームを作成します。
親トピック: データベース・ホームの操作
データベース・ホームの削除
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベース・ホームを削除します。
親トピック: データベース・ホームの操作
データベースの移行
次のトピックを参照して、データベースを準備してデータベース全体をOracle Database Applianceに移行する方法について学習します。
- データベースの移行について
RMAN duplicateコマンドを使用して、アクティブなコンテナ・データベース(CDB)または非CDBデータベース全体をOracle Database Applianceマシンに移行できます。 - 静的リスナーの構成
データベースを複製する前に静的リスナーを構成します。 - データベースの移行
RMAN Duplicate
コマンドを使用して、データベース全体をアプライアンスに移行します。 - データベースの登録
odacli register-database
コマンドを使用して、移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
データベースの移行について
RMAN duplicateコマンドを使用して、アクティブなコンテナ・データベース(CDB)または非CDBデータベース全体をOracle Database Applianceマシンに移行できます。
RMAN Duplicateを使用する場合は、ソース・ターゲットとターゲット・データベースからのネットワーク接続があることを確認してください。
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ソース・データ: 移行する既存のデータベース。
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ターゲット・データベース: Oracle Database Appliance環境で作成される新しいデータベース。
ソース環境とターゲット環境の間にネットワーク接続がない場合、オフラインの移行方法を使用できます。オフラインの移行では複製にRMANバックアップ・セットを使用している場合があります。この方法ではプライマリ・データベースへの接続は不要です。
この手順ではおおまかに次のステップが含まれます。
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Oracle Database Applianceをデプロイするか、最新バージョンに更新します。
プロビジョニングが正常に完了したことを確認します。ベア・メタル・システムでは、コマンド
odacli list-jobs
およびコマンドodacli describe-job
を使用してステータスを確認します。 -
コマンドライン・インタフェースからインスタンスのみのデータベースを作成します。
-
ベア・メタル・システムでは、Oracle Database Applianceマシンで
instanceonly
フラグを指定したコマンドodacli create-database
を使用します。新しいデータベースはターゲット・データベースです。
インスタンスのみのデータベースを作成すると、以下も作成されます。
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データベース・ファイルの格納に使用されるACFSファイルシステム
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データベース・インスタンス/rman duplicateコマンドに必要なディレクトリ構造
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SYSユーザー用のパスワード・ファイル
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静的リスナーを構成します。
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バックアップと復元操作を使用して既存のデータベースをターゲット・データベースに移行します。
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移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
ノート:
同じストレージ・タイプのデータベースのみを移行および登録できます。たとえば、Oracle ACFSデータベースを移行および登録するには、Oracle ACFSデータベースを作成してから移行および登録する必要があります。同様に、Oracle ASMデータベースを移行するには、Oracle ASMデータベースを作成してから移行する必要があります。親トピック: データベースの移行
静的リスナーの構成
データベースを複製する前に静的リスナーを構成します。
静的リスナーは、RMAN Duplicateコマンドを使用する場合にのみ必要です。
次のステップを実行してlistener.ora
ファイルを手動で構成します。
親トピック: データベースの移行
データベースの移行
RMAN Duplicate
コマンドを使用して、データベース全体をアプライアンスに移行します。
親トピック: データベースの移行
データベースの登録
odacli register-database
コマンドを使用して、移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
dbclass
、dbshape
、servicename
およびパスワードは、データベースを登録する際に必須です。dbclass
およびdbshape
で、sga_target
およびpga_target
の設定が決まります。データベースinit.ora
パラメータは、odacli register-database
コマンドの一部としてリセットされます。登録後にinit.ora
パラメータで、パラメータが正しく設定されているか確認します。
データベースを登録するには、次のステップに従います。
親トピック: データベースの移行
インスタンス・ケージングを使用した複数データベース・インスタンスの管理について
インスタンス・ケージングを使用してOracle Database Appliance上でシステム・リソースを管理します。
Oracle Databaseには、複数のデータベース・インスタンスを実行する複数CPUサーバーでCPU割当てを管理する方法が用意されています。この方法はインスタンス・ケージングと呼ばれます。インスタンス・ケージングでは、初期化パラメータを使用して、インスタンスが同時に使用できるCPU数を制限します。
インスタンス・ケージングとOracle Database Resource Manager (リソース・マネージャ)が連携して、複数インスタンス間で必要なサービス・レベルをサポートします。統合により、アイドル・リソースを最小限に抑え、効率を最大限に高め、コストを下げることができます。
Oracle Database Applianceテンプレートは、各データベース・インスタンス・ワークロードのサイズに合せて事前チューニングされています。特定のコア数で動作するよう設計されています。インスタンス・ケージングによって、各データベースのワークロードは、テンプレートで割り当てられたコアのセットに制限されます(これによって、複数のデータベースを同時に、パフォーマンスを低下させることなく、Oracle Database Applianceの容量まで、実行できるようになります)。計画的成長に備えるために、現在のニーズよりも大きいデータベース・テンプレート・サイズを選択できます。
ノート:
Oracle Database Applianceテンプレートはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されているため、これらのテンプレートを使用することを強くお薦めします。
Oracle Database Appliance Managerインタフェースは、データベースのクラスとしてデータベースのサイズ設定テンプレートを参照してください。
デフォルトでは、Oracle Database Applianceインスタンス・ケージングは有効ではありません。インスタンス・ケージングを有効にするには、Oracle Database Appliance上の各データベースに初期パラメータRESOURCE_MANAGER_PLAN
を設定します。このパラメータでは、リソース・マネージャが現行のインスタンスに対して使用するプランを指定します。このパラメータを設定すると、リソース・マネージャがデータベース間のコア・リソースを割り当てるようになります。このパラメータでプランが指定されていない場合、リソース・マネージャとインスタンス・ケージングは有効になりません。
各データベースに対して選択したOracle Database Applianceデータベース・テンプレートのサイズに従って、コア・リソースのインスタンス・ケージング割当てが有効になります。CPU_COUNT
初期化パラメータは、テンプレートに設定されます。統合する各データベースのサイズと一致するCPU_COUNT
設定を使用して、インスタンス・ケージングを構成するための標準の指示に従います。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle EM ExpressおよびDBコンソール
Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)またはDatabase Controlコンソール(DBコンソール)を使用してデータベースを管理できます。
EM Expressコンソールは、Oracle Databaseのサポートされているリリースで使用できます。コンソールは、Oracle Databaseを管理するためのWebベースのツールです。
EM Expressコンソールには、次の機能があります。
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保管やユーザー管理などの基本管理タスクのサポート
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パフォーマンスの診断と調整のための包括的なソリューション
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グラフィカル・ユーザー・インタフェースでのパフォーマンス・アドバイザ
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SQL*Loader、Oracle Recovery Manager (RMAN)などのグラフィカル・ユーザー・インタフェース用のOracle Databaseユーティリティ
EM Expressはデータベース・サーバー内に構築され、データベース外でアクションを実行できません。
親トピック: Oracle Databaseの管理