4 アップグレード後タスクの実行

重要:

次のタスクは、包括的なものではありません。設定によっては、新しくアップグレードしたシステムを稼働状態に戻すために、他の手順を実行する必要がある場合があります。アップグレード後に生成された/var/log/leapp/leapp-report.txtを確認してください。このレポートには、アップグレードしたシステムを確実にサポート対象状態のままにするためのその他の推奨事項が含まれている場合があります。

  1. ファイアウォールを有効にします。

    sudo systemctl start firewalld
    sudo systemctl enable firewalld
  2. システムにpingを実行してネットワーク接続が動作していることを確認し、ネットワーク接続が機能していることを確認します。

  3. アップグレード前にdnfをカスタマイズしていた場合は、アップグレードしたシステムの/etc/dnf/dnf.confファイル内でそれらを元に戻します。次に例を示します。

    proxy=proxy-url:port
  4. アップグレード前にアンマウントしたネットワークにマウントされたファイル・システムを復元します。ファイル・システムとストレージの問題を参照してください。

  5. SELinuxをEnforcingモードで実行するように設定します。

    アップグレード中、LeappユーティリティはSELinuxをPermissiveモードで実行するように設定します。この設定を元に戻すには、次のようにします。Enforcingモードに戻し、設定を確認します。次のように入力します。

    sudo setenforce enforcing

    SELinuxのモードは、次のようにして確認できます。

    getenforce
    Enforcing

    システムの再起動後もこの設定を維持するには、次の行を/etc/selinux/configに追加します。

    SELINUX=enforcing

    次のコマンドを実行します。

    sudo grubby --update-kernel=ALL --remove-args="enforcing=0"
  6. 暗号化ポリシーの設定などのセキュリティ・ポリシーを再評価してから再適用します。

  7. 不要な構成とファイルがないかシステムを検査します。

    ノート:

    これらの不要なファイルの一部は、アップグレード後に生成された/var/log/leapp/leapp-report.txt内でレポートされる場合があります。必ず、このレポートを確認し、アップグレード後の推奨事項を実施してください。

    このステップは、その構成と新しいOSバージョンとが一致していることを確認するために行います。このステップの実行は、前のシステムの状態から何を維持することが重要かで異なります。次のガイドラインを考慮してください。

    • 適用外となったカーネルおよびカーネル・モジュールを削除します。

    • カーネルを削除する場合は、GRUBメニューを更新して、そのメニュー・オプションにシステム上の実際のカーネルのみが反映されるようにする必要もあります。

    • カスタマイズされたリポジトリなど、対処が必要な可能性のあるエントリについては、/etc/yum.repos.dを確認してください。

      たとえば、システム更新の間に、対応する既存の*.rpmファイルが上書きされないように、*.rpmnewファイルが作成される場合があります。*.rpmnewファイルの内容を基にして、対応する*.rpmファイルを変更する必要があります。

    • 以前のOracle Linuxバージョンから残っている、余分なパッケージを削除します。
      1. /etc/dnf/dnf.confを編集して、leappパッケージを参照するexclude=行を削除またはコメント・アウトします
      2. rpm -qaなどのコマンドを使用して、削除可能なパッケージをリストします。
        rpm -qa | grep el9
        rpm -qa | grep leapp
      3. その問合せでリストされたパッケージを、sudo dnf removeコマンドを使用して削除します。

    注意:

    システムに残っている余分なel9パッケージは、更新を受信しません。脆弱性スキャナやその他のセキュリティ監査によって、これらのパッケージに関する警告や障害がレポートされることがあります。

  8. 不要になった/root/tmp_leapp_py3ディレクトリを削除します。

  9. アップグレードを実行するためにシステムをULNから削除した場合は、そのシステムを再度登録し、適切なチャネルを構成します。

    詳細は、『Oracle Linux Oracle Linuxでのソフトウェアの管理』の「ULNへのOracle Linuxシステムの登録およびULNチャネル・サブスクリプション管理」を参照してください。