3.9.7.3 ExascaleでのACFSファイル・システムの変更

Exascaleには、Exascaleダイレクト・ボリューム(EDV)を使用したExascaleブロック・ストレージ上のOracle Advanced Cluster File System (ACFS)に対する統合サポートが含まれています。

既存のExascale管理ACFSファイル・システムを変更するには:

  1. ESCLI acfsctlコマンドを使用して、ファイル・システムの登録を解除します。

    Exascale管理ACFSファイル・システムの登録を解除すると、ファイル・システムがディスマウントされ、マウント・ポイントのディレクトリがOracle Grid Infrastructure (GI)クラスタ内のすべてのノードで削除されます。この操作により、GIクラスタ内のACFSファイル・システムの登録も削除されます。ただし、ファイル・システムのコンテンツは、基礎となるExascaleボリュームに残ります。

    Exascale管理ACFSファイル・システムの登録を解除するには、acfsctl deregisterコマンドを使用して、ファイル・システム識別子を指定します。次に例を示します:

    @> acfsctl deregister acfs0001_2fb06f13cddd4a8d8d636d1f794046cb

    lsacfsfilesystemコマンドを使用すると、各Exascale管理ACFSファイル・システムの識別子を検出できます。

    --forceオプションを追加して、登録解除プロセスのエラーをバイパスすることもできます。

  2. ファイル・システムの登録解除後、必要に応じてEDVアタッチメントを削除して再作成することができます。「ボリューム・アタッチメントの管理」を参照してください。

    EDVアタッチメントを再作成すると、アタッチメントを別のGIクラスタに移動できるようになり、再度登録したときにファイル・システムが実質的に移動されます。

  3. ESCLI acfsctlコマンドを使用して、ファイル・システムを登録します。

    ファイル・システムの登録時に、次を指定する必要があります:

    • ファイル・システムを格納するExascaleボリュームの識別子。lsacfsfilesystemコマンドを使用すると、各Exascale管理ACFSファイル・システムに関連付けられたボリューム識別子を検出できます。

      指定されたボリュームは、既存のクラスタ全体のEDVアタッチメントに関連付けられ、既存のACFSファイル・システムが含まれている必要があります。そうしないと、コマンドは失敗します。ノード固有のEDVアタッチメントを持つボリュームの登録は許可されていません。

      さらに、ACFSファイル・システムはOracle Grid Infrastructure (GI)クラスタのすべてのノードにマウントされ、ACFSの詳細がGIクラスタに登録されます。登録後、ファイル・システムは必要に応じてOracle Clusterwareによって自動的にマウント(または再マウント)されます。

    • ファイル・システムをマウントするマウント・ポイントの場所。

      指定したマウント・ポイントの場所は、以前の登録で使用された場所と異なってもかまいません。

    ファイル・システムの登録時に、ファイル・システムのマウント方法を制御するオプションの属性を指定できます。使用可能な属性は次のとおりです:

    • mountLeafOwnermountLeafGroupmountLeafMode: ファイル・システムのマウント・パスのリーフ・ディレクトリに適用される所有権および権限の属性を指定します。

    • mountNoRootSUID: root以外のユーザーが、setuid (set user ID)権限を使用してroot所有バイナリの実行することを許可するかどうかを制御します。

      • true: rootユーザーのみが、root所有のsetuidバイナリを実行できます。

      • false: root以外のユーザーが、root所有のsetuidバイナリを実行することもできます。

      指定しない場合、デフォルト値はfalseです。

    • mountReadOnly: ファイル・システムを読取り専用アクセスでマウントするかどうかを指定します。

      • true: 読取り専用アクセス権でファイル・システムをマウントします。

      • false: 読取り/書込みアクセス権でファイル・システムをマウントします

      指定しない場合、デフォルト値はfalseです。

    登録時に他のファイル・システム属性を設定することはできません。

    describe acfsfilesystemsを使用すると、すべてのExascale管理ACFSファイル・システム属性の詳細を表示できます。「リソースと属性の説明」も参照してください。

    次に例を示します:

    @> acfsctl register vol0001_bbd6fb4c75e2411b9bf366fe702eabaf /mnt/acfs1 --attributes mountReadOnly=true

    この例では:

    • ボリューム識別子はvol0001_bbd6fb4c75e2411b9bf366fe702eabafです。

    • ファイル・システムのマウント・ポイントは、/mnt/acfs1です。

    • ファイル・システムは、オプションの属性設定(mountReadOnly=true)を指定することで、読取り専用モードでマウントされます。