7.2.21 snap

Exascaleファイルのスナップショットを作成します。

構文

snap source1 target1 [ sourceN targetN ]...
     [{ -w | --wallet } wallet-location ] 
     [{ -T | --trace } trace-level ]
     [{ -j | --json } [ --compact ]]

コマンド・オプション

snapコマンドのオプションは、次のとおりです:

  • source1-N: スナップショット・ソース・ファイルを指定します。

  • target1-N: スナップショットの場所を指定します。

  • -w--wallet: オプションで、Exascaleウォレット・ディレクトリへのパスを指定します。

  • -T--trace: オプションで、トレースを有効にし、トレース・レベル(trace-level)を1 (最小トレース)、2 (中程度のトレース)または3 (最大トレース)に設定します。トレース・レベルが指定されていない場合は、デフォルトで最小トレースが有効になります。

    トレース・ファイルは、次のリストの最初のアクセス可能な場所に書き込まれます:

    1. $ADR_BASE環境変数が設定されている場合:

      $ADR_BASE/diag/EXC/xsh_<user-name>/<host-name>/trace/xsh_<date>.trc
    2. /var/log/oracle/diag/EXC/xsh_<user-name>/<host-name>/trace/xsh_<date>.trc
    3. /tmp/diag/EXC/xsh_<user-name>/<host-name>/trace/xsh_<date>.trc
  • -j--json: 出力をJSON形式で表示します。

  • --compact: JSON形式の出力を、空白および改行なしのコンパクト形式で表示します。

使用上のノート

このコマンドを使用する際は、次の情報に注意してください:

  • sourceでワイルドカード(%)を使用すると、複数のソース・ファイルを指定できます。その場合は、対応するtargetにも一致するワイルドカードを含める必要があります。

  • スナップショット操作におけるすべてのファイルは、同じボールト内にある必要があります。

  • 複数のsourcetargetのペアを使用できます。この場合、ソース・ファイルの指定は順番に考慮され、最初の一致のみが使用されます。

  • 同じ操作で作成されるすべてのスナップショットは、ポイントインタイム一貫性があります。

例7-36 ファイルのスナップショットの作成

この例では、スナップショットを作成します。ソース・ファイルは@my-data/file1で、スナップショットは@my-data/snap-file1です。

$ xsh snap @my-data/file1 @my-data/snap-file1

例7-37 ファイル・グループのスナップショットの作成

この例では、ワイルドカードを使用したファイル・グループのスナップショットを作成します。この例では、@my-data/file1@my-data/file2などのファイルが存在する場合、@my-data/snap-dir/file1という名前の@my-data/file1のスナップショット、@my-data/snap-dir/file2という名前の@my-data/file2のスナップショットなどが作成されます。

$ xsh snap @my-data/file* @my-data/snap-dir/file*

例7-38 複数のファイル・グループのスナップショットの作成

この例では、ワイルドカードを使用して複数のファイル・グループのスナップショットを作成します。ソース・ファイル・グループは@my-data/a*および@my-data/b*であり、結果のスナップショットは@my-data/snap/に配置されます。

$ xsh snap @my-data/a* @my-data/snap/a* @my-data/b* @my-data/snap/b*

例7-39 順序の重要性

次の各例では、sourcetargetのペアが指定される順序の重要性を示します。

最初のコマンドでは、@my-data/a*に一致するファイルのスナップショットは@my-data/snap/aに作成され、その他のファイルのスナップショットは@my-data/snap/otherに作成されます。

$ xsh snap @my-data/a* @my-data/snap/a/a* @my-data/* @my-data/snap/other/*

次のコマンドでは、すべてのファイルが@my-data/*と一致するため、スナップショットはすべて@my-data/snap/otherに作成されます。この場合、2番目のsourcetargetのペアは使用されません。

$ xsh snap @my-data/* @my-data/snap/other/* @my-data/a* @my-data/snap/a/a*

例7-40 無効なコマンド

次の各例では、無効なコマンドを示します。複数のボールトが参照されるため、最初と2番目のコマンドは無効です。スナップショット宛先にソース指定に一致するワイルドカードが含まれていないため、最後のコマンドは無効です。

$ xsh snap @my-data/a* @my-data-backup/a*
$ xsh snap @my-data/a* @my-data/snap/a* @vault2/a* @vault2/snap/a*
$ xsh snap @my-data/withwc* @my-data/snap/withoutwc