7.7.1.2 ALTER CELL

用途

ALTER CELLコマンドは、セルの属性を変更します。

構文

ALTER CELL  {
  | SHUTDOWN SERVICES { RS | MS | CELLSRV | ALL } [IGNORE REDUNDANCY]
  | RESTART SERVICES  { RS | MS | CELLSRV | ALL } [IGNORE REDUNDANCY]
  | RESTART BMC
  | STARTUP SERVICES  { RS | MS | CELLSRV | ALL }
  | LED {ON | OFF}
  | DONOTSERVICELED {ON | OFF [FORCE]}
  | OFFLINE
  | ONLINE
  | VALIDATE { MAIL | SNMP | CONFIGURATION }
  | VALIDATE SYSLOGCONF selector.node
  | CONFIGUREBMC
  | BBU { DROP FOR REPLACEMENT | REENABLE }
  | attribute_name = attribute_value 
        [, attribute_name = attribute_value]...
  }

7.7.1.2.1 サービスを管理するためのALTER CELLコマンド

構文

ALTER CELL {
    SHUTDOWN SERVICES { RS | MS | CELLSRV | ALL } [IGNORE REDUNDANCY]
  | RESTART SERVICES  { RS | MS | CELLSRV | ALL } [IGNORE REDUNDANCY]
  | STARTUP SERVICES  { RS | MS | CELLSRV | ALL }
  | OFFLINE
  | ONLINE
}

使用上のノート

次の表は、サービス管理操作を実行するALTER CELLコマンドの引数およびオプションを示しています。

引数 説明

SHUTDOWN SERVICES {RS | MS}

再起動サーバー・サービスまたは管理サーバー・サービスを停止します。

SHUTDOWN SERVICES CELLSRV [IGNORE REDUNDANCY]

セル・サーバー・サービスを停止します。

IGNORE REDUNDANCYを含めると、Oracle ASMまたはExascaleからの冗長性チェックを待たずにサービスがただちに停止されます。

SHUTDOWN SERVICES ALL

すべてのサービス(再起動サーバー、管理サーバーおよびセル・サーバー)を停止します。

IGNORE REDUNDANCYを含めると、Oracle ASMまたはExascaleからの冗長性チェックを待たずにセル・サーバー・サービスがただちに停止されます。

RESTART SERVICES {RS | MS}

再起動サーバー・サービスまたは管理サーバー・サービスを停止してから起動します。

RESTART SERVICES CELLSRV [IGNORE REDUNDANCY]

セル・サーバー・サービスを停止してから起動します。

IGNORE REDUNDANCYを含めると、Oracle ASMまたはExascaleからの冗長性チェックを待たずにサービスが停止されます。

RESTART SERVICES ALL [IGNORE REDUNDANCY]

すべてのサービス(再起動サーバー、管理サーバーおよびセル・サーバー)を停止してから起動します。

IGNORE REDUNDANCYを含めると、Oracle ASMまたはExascaleからの冗長性チェックを待たずにセル・サーバー・サービスが停止されます。

STARTUP SERVICES {RS | MS | CELLSERV | ALL}

指定されたサービスを起動します。キーワードALLを使用すると、すべてのサービスが起動されます。

OFFLINE

グリッド・ディスクおよびプール・ディスクを正常に非アクティブ化し、サービスをオフラインにして、ストレージおよびサービスの冗長性を維持します。その後、すべてのExadataおよびExascaleソフトウェア・サービスを停止します。

このオプションは、Oracle Exadata System Softwareリリース25.2.0以降で使用できます。

ONLINE

セルですべてのソフトウェア・サービスを起動し、グリッド・ディスクおよびプール・ディスクを再アクティブ化し、必要に応じてExascaleクラスタに再参加します。

このオプションは、Oracle Exadata System Softwareリリース25.2.0以降で使用できます。

次に、サービス管理を実行するALTER CELLコマンドの使用に関するその他のノートを示します。

  • CELLSRVに影響する停止操作中、システムはまずグリッド・ディスクのステータスをチェックして、続行しても安全であることを確認します。具体的には、すべてのグリッド・ディスクについてasmDeactivationOutcome属性がチェックされます。属性値がyesの場合、データを失わずにグリッド・ディスクを非アクティブ化できます。

    すべてのグリッド・ディスクのasmDeactivationOutcome属性値がyesの場合、コマンドに応じて次のことが行われます。

    • ALTER CELL SHUTDOWN SERVICES CELLSRVコマンドおよびALTER CELL SHUTDOWN SERVICES ALLコマンドの場合:
      1. セルのグリッド・ディスクが非アクティブになります。
      2. Oracle ASMにより、対応するASMディスクがオフラインになります。
      3. 最後に、該当するサービスが停止されます。
    • ALTER CELL RESTART SERVICES CELLSRVコマンドおよびALTER CELL RESTART SERVICES ALLコマンドの場合は、CELLSRVサービスがすぐに再起動され、続いてMSサービスおよびRSサービスが再起動されます(該当する場合)。

    それ以外の場合は、グリッド・ディスクのasmDeactivationOutcome属性値がyesでない場合、CELL-01548エラー・メッセージが表示され、サービスのステータスは変更されません。

  • IGNORE REDUNDANCYオプションを指定すると、asmDeactivationOutcome属性のチェックが省略されます。IGNORE REDUNDANCYオプションを使用すると、コマンドがすぐに実行されます。そのため、コマンドによってグリッド・ディスクのオンライン・コピーのみが停止された場合、対応するOracle ASMディスク・グループはディスマウントされます。

  • 再起動サーバー(RS)サービスが実行されていない場合は、他のサービスを個別に起動する前にALTER CELL STARTUP SERVICES RSまたはALTER CELL RESTART SERVICES RSを実行するか、ALTER CELL STARTUP ALLコマンドを実行する必要があります。

7.7.1.2.2 Exadata Storage Serverハードウェアを管理するためのALTER CELLコマンド

構文

ALTER CELL {
    RESTART BMC
  | LED {ON | OFF}
  | DONOTSERVICELED {ON | OFF [FORCE]}
  | CONFIGUREBMC
  | BBU { DROP FOR REPLACEMENT | REENABLE }
  | attribute_name = attribute_value [, attribute_name = attribute_value]...
  }

使用上のノート

次の表は、Exadataストレージ・サーバー・ハードウェア管理操作を実行するALTER CELLコマンドの引数およびオプションを示しています。

引数 オプション 説明

RESTART BMC

なし

ベースボード管理コントローラ(BMC)を再起動します。

LED

ON

OFF

LED ON操作ではフォルト・サービスが必要であるというLEDを点灯し、LED OFF操作ではシャーシのLEDを消灯します。

セルでメンテナンスが必要なことを示すようにLEDを手動で点灯できます。コンポーネントが失敗した場合、LEDは自動的に点灯します。

DONOTSERVICELED

ON

OFF

サービスなしLEDを点灯または消灯します。このLEDは、Oracle Exadata Database Machine X7以降のモデルで使用できます。

CONFIGUREBMC

なし

管理サーバー(MS)でアラートを検出できるように、ローカル・セルにハードウェア・アラートを設定するようBMCを構成します。

BBU

DROP FOR REPLACEMENT

REENABLE

BBU DROP FOR REPLACEMENTでは、ハード・ディスク・コントローラのバッテリ・バックアップ・ユニット(BBU)を削除します。

BBU REENABLEでは、BBUを再有効化します。

次に、ストレージ・サーバー・ハードウェア管理を実行するALTER CELLコマンドの使用に関するその他のノートを示します。

  • ALTER CELL BBU DROP FOR REPLACEMENTコマンドは、ハード・ディスク・コントローラのバッテリを交換する前に実行します。このコマンドでは、キャッシング・ポリシーをwritebackからwritethroughに変更し、ロケータLEDをオンにします。新規バッテリは自動的に有効化されます。

  • ALTER CELL BBU REENABLEコマンドは、バッテリを取り外してから同じバッテリを再度挿入する際に実行します。このコマンドでは、キャッシング・ポリシーをwritethroughからwritebackに変更し、ロケータLEDをオフにします。

ハードウェア管理に関連する属性

  • bbuLearnCycleTime属性を使用して、バッテリ学習サイクルの開始時間を設定します。学習サイクルが終了すると、属性はデフォルトの四半期ごとのサイクルに戻ります。

  • bbuLearnSchedule属性を使用して、次回のバッテリ学習サイクルを設定します。bbuLearnSchedule属性では、次のパラメータを使用します。

    • month: 値は1から12までの範囲です。現在の月から次の3か月までの月を入力する必要があります。たとえば、bbuLearnSchedule属性を2月に設定した場合、月は2月、3月、4月または5月になります。
    • week: 値は1から5までの範囲です。値1は月の第1週を表し、2は第2週を表し、それ以降も同様です。monthおよびdayを指定する場合、week値の指定は必須です。
    • day: 値は1から7までの範囲です。値1は日曜日を表し、2は月曜日を表し、それ以降も同様です。monthおよびweekを指定する場合、day値の指定は必須です。
    • date: 値は1から31までの範囲です。値は月の日を表します。デフォルトの日付は17です。
    • hour: 値は0から23までの範囲です。値0は12:00 a.m.を表し、1は1:00 a.m.を表し、それ以降も同様です。
    • minute: 値は0から59までの範囲です。値は1時間における分を表します。
    • second: 値は0から59までの範囲です。値は1分間における秒を表します。
  • ALTER CELL eighthRack=trueコマンドでは、Oracle Exadata Database Machine X3-2クオータ・ラック以上でエイス・ラック構成を有効化または無効化します。オプションは、エイス・ラック構成を有効化するtrueおよびエイス・ラック構成を無効化するfalseです。ALTER CELL eighthRack=trueコマンドを使用するには、セル・ディスクが存在しないことが条件となります。エイス・ラックを有効化する場合、ハード・ディスク容量とフラッシュ容量の半分しか構成に使用されないためです。このコマンドの使用後は、セル・サーバー(CELLSRV)を再起動して新しい変更を有効にし、予期しない結果を防ぐ必要があります。

例7-3 セルのLEDの消灯/点灯の設定

この例は、セルでフォルト・サービスが必要であるというLEDを点灯および消灯する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL LED OFF
CellCLI> ALTER CELL LED ON

例7-4 バッテリ学習サイクルの設定

この例は、バッテリ学習サイクルのスケジュール方法を示しています。この例では、バッテリ学習サイクルを1月17日3:00:59に実行するように設定しています。それ以降の学習サイクルは、4月17日3:00:59、7月17日3:00:59および10月17日3:00:59になります。デフォルト設定は"MONTH 1 DATE 17 HOUR 2 MINUTE 0"です。

CellCLI> ALTER CELL bbuLearnSchedule = "MONTH 1 HOUR 3 SECOND 59"

7.7.1.2.3 構成を検証するためのALTER CELLコマンド

構文

ALTER CELL {
    VALIDATE { MAIL | SNMP | CONFIGURATION }
  | VALIDATE SYSLOGCONF selector.node
  }

使用上のノート

次の表は、構成検証操作を実行するALTER CELLコマンドの引数およびオプションを示しています。

引数 説明

VALIDATE MAIL

VALIDATE MAIL操作では、セルに設定した電子メール属性を使用して、テスト・メッセージを送信します。

VALIDATE SNMP

VALIDATE SNMP操作では、セルに設定したSNMP属性を使用して、テスト・メッセージを送信します。VALIDATE SNMP TYPE=ASR操作では、Oracle Exadata Storage ServerOracle ASRを検証します。

VALIDATE CONFIGURATION

VALIDATE CONFIGURATION操作では、構成を検証します。検証が完了して問題なければ、システムからCell cell_name successfully alteredという応答が戻ります。問題がある場合、システムからエラー・メッセージが戻ります。

VALIDATE SYSLOGCONF facility.priority

VALIDATE SYSLOGCONF facility.priorityでは、指定したfacility(機能)とpriority(重要度)のテスト・メッセージを送信します。

使用上のノート

SYSLOG構成の詳細は、SYSLOGの属性を参照してください。

例7-5は、セルの電子メール設定の検証方法を示しています。

例7-6は、セルのOracle ASR電子メール設定の検証方法を示しています。

例7-7は、セルのSNMP設定の検証方法を示しています。

例7-8は、セルの構成の検証方法を示しています。

例7-9は、セルの構成が不適切な場合のサンプルのエラー・メッセージを示しています。

例7-5 セルの電子メールの検証

CellCLI> ALTER CELL VALIDATE MAIL

例7-6 セルのOracle ASR電子メールの検証

CellCLI> ALTER CELL VALIDATE SNMP type=asr

例7-7 セルのSNMPの検証

CellCLI> ALTER CELL VALIDATE SNMP

例7-8 セルの構成の検証

CellCLI> ALTER CELL VALIDATE CONFIGURATION

Cell CD_01_cell01 successfully altered

例7-9 セルの不適切な構成のチェック

CellCLI> ALTER CELL VALIDATE CONFIGURATION

CELL-02827: Cell configuration check for hardware and firmware encountered the
following issues:

ILOM check has detected the following issue(s):
    Attribute Name : ILOMVersion
    Required       : 3.0.6.10.a r49240
    Found          : 3.0.6.10.a r49385

7.7.1.2.4 属性を設定するためのALTER CELLコマンド

構文

ALTER CELL
    attribute_name = attribute_value 
        [, attribute_name = attribute_value]...

使用上のノート

ALTER CELLコマンドを使用して変更可能な属性は、例7-96modifiableと示されているか、次に説明されています。

7.7.1.2.4.1 キャッシングの属性

フラッシュ・キャッシュ・モード

flashCacheMode属性は、フラッシュ・キャッシュの現在値の表示と設定に使用されます。値はwritethrough(デフォルト)またはwritebackです。flashCacheMode属性については、次の点に注意してください。

  • 属性がwritebackからwritethroughに変更され、既存のフラッシュ・キャッシュが存在する場合は、エラーが表示されます。属性をwritethroughに変更する前に、フラッシュ・キャッシュをフラッシュして削除する必要があります。

  • 属性をwritethroughからwritebackに変更する場合は、属性を変更する前にフラッシュ・キャッシュを削除する必要があります。

  • RECOディスク・グループのグリッド・ディスクなど、キャッシングが不要なグリッド・ディスクでライトバック・キャッシュを無効にできます。これにより、他のオブジェクトでキャッシュ領域を使用できます。

    関連項目:

7.7.1.2.4.2 アラート通知の属性

アラート通知の構成

アラートに関する通知をセルが送信するように設定するには、次のセル属性を構成します。

  • mailServer: アラート通知の送信に使用される電子メール・リレー・サーバーの完全修飾ドメイン名。この属性は、DNSによって、smtpToAddrで指定されている電子メール・サーバーについて到達不能または無効なメール交換(MX)レコードが返される場合にのみ、指定する必要があります。
  • smtpPort: アラート通知の送信に使用する電子メール・サーバーのポート
  • smtpUseSSL: アラート通知にSecure Socket Layer (SSL)暗号化を使用する仕様。
  • smtpFrom: アラート通知のFrom:ヘッダーに表示するユーザー名
  • smtpFromAddr: アラート通知のFrom:ヘッダーに表示する電子メール・アドレス。この電子メール・アドレスは、電子メール・サーバーで認証されていません。
  • smtpToAddr: 電子メールの送信先アドレス。電子メール・アドレスは、複数のサブスクライバにアラートを通知できるように、引用符で囲んだカンマ区切りのリストにできます。
  • snmpSubscriber: SNMPアラート通知をサブスクライブするホストのリスト
  • snmpUser: SNMPアラートを受信するユーザーを定義します
  • snmpEngineID: ストレージ・セルからのアラートをサブスクライブするためにSNMPマネージャによって使用される識別子
  • notificationMethod: アラートの通知メソッド
  • notificationPolicy: サブスクライバに送信する重大度アラートのインジケータ
  • emailFormat: 電子メール・メッセージのファイル形式
  • emailSubscriber: アラート通知にサブスクライブする名前のリスト

使用上のノート

  • mailServer

    mailServer属性により、アラート通知の送信に使用される電子メール・リレー・サーバーを特定します。mailServer属性値を変更すると、Exadata管理サーバー(MS)によってsendmailサービスが自動的に構成され再起動されます。mailServer属性をクリアし、sendmail構成から電子メール・リレー・サーバーを削除するには、mailServerを、引用符で囲んだ空文字列に設定します(mailServer='')。

  • smtpPort

    smtpPort属性は、引用符で囲んだ空の文字列(smtpPort='')に設定することにより、デフォルト値にリセットできます。

  • smtpUseSSL

    smtpUseSSL属性は、trueに設定すると、電子メール通知でSecure Socket Layer(SSL)暗号化が有効になります。

  • smtpToAddr

    smtpToAddr属性は、アラート通知の受信者のカンマ区切りの電子メール・アドレス・リストを設定するために使用できます。このリストは引用符で囲む必要があります。

  • snmpSubscriber

    snmpSubscriber属性は、SNMPアラート通知を送信するSNMPターゲットのリストに設定できます。これらのターゲットは次のように指定されます。

    snmpSubscriber[-|+]=(
      (host=host[,port=port][,type=subscriber_type][,community=community][,snmpuser=snmp_user_name][,fromIP="ip"][,asrmPort="ASRManager_port"])
    [,(host=host[,port=port][,type=subscriber_type][,community=community][,snmpuser=snmp_user_name][,fromIP="ip"][,asrmPort="ASRManager_port"])] ...)
    

    snmpSubscriber属性には、次の値を使用します:

    • hostは、ホスト名またはIPアドレスのどちらかとして指定する必要があります。英数字以外の文字が含まれる場合は、ホスト名またはIPアドレスは引用符で囲みます。

    • portのデフォルト値は162です。この値はオプションです。

    • 有効なtype値は、v1ASRv3およびv3ASRです。

      • Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、type値を指定する必要があります。

        以前は、typeの設定はオプションであり、デフォルト値はv1でした。

      • type=v3オプションおよびtype=v3ASRオプションは、SNMP V3を使用します。SNMP V3は、以前のSNMPバージョンよりもセキュアであるとみなされるため、可能な場合は使用する必要があります。

      • type=ASRまたはtype=v3ASRsnmpSubscriberOracle ASR Managerを指すようにのみ構成する必要があります。

      • type=ASRオプションおよびtype=v3ASRオプションは、Oracle Exadata Storage ServerとそのILOMOracle ASRの宛先を設定します。SNMPサブスクライバのリストからtype=ASRおよびtype=v3ASRのすべてのsnmpSubscriberのエントリを削除すると、Oracle Exadata Storage ServerとそのILOMOracle ASRトラップ・メカニズムが無効になります。

      • v3ASRタイプの場合、authProtocol=SHAおよびprivProtocol=AESを使用してユーザーを定義する必要があります。Oracle ASR Managerは、これらのプロトコルのみをサポートしています。snmpSubscriberを、タイプv3ASRに設定すると、ILOMプロパティおよびILOMで送信されるトラップのルールも設定されます。

    • Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、type=v1またはtype=ASRのサブスクライバにcommunity値を指定する必要があります。また、セキュリティ上の理由から、publicprivateなどの一般的なデフォルト値はお薦めしません。

      以前は、communityの設定はオプションであり、デフォルト値はpublicでした。

    • type=v3またはtype=v3ASRのサブスクライバの場合、サーバー内にすでに構成されているSNMPユーザー名(snmpuser=snmp_user_name)を指定する必要があります。

      次に例を示します:

      CellCLI> ALTER CELL snmpuser.snmpuser1=(authprotocol=SHA,authpassword=*)
      ...
      
      CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber=((host=newhost,port=162,type=v3,snmpuser=snmpuser1))
      
    • fromIPフィールドで、トラップが送信されるIPアドレスを指定できます。このフィールドが指定されていない場合、デフォルトで、eth0に関連付けられているIPアドレスが設定されます。Oracle ASR ManagerにデフォルトのIPアドレスが登録されていなければ、このフィールドを使用します。Oracle ASR Managerは、認識できるIPアドレスから送信されたSNMPトラップのみを処理します。

      fromIPフィールドは、タイプがASRまたはv3ASRのSNMPサブスクライバに対してのみ使用できます。

      次に例を示します:

      CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber=((host=asrhost,port=162,community=asrcommunity,fromIP="1.1.1.1",type=ASR))
      

      次の例では、タイプがASRまたはv3ASRではないため、エラーが返されます。

      CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber=((host=localhost,port=162,community=asrcommunity,fromIP="1.1.1.1",type=v1))
      CELL-00068: The fromIP field is only supported for ASR SNMP subscribers.
      
    • asrmPortフィールドにより、Oracle ASR Managerとの通信のためにMSで使用されるOracle ASR Managerマシンのポート番号を指定できます。このポートは、Oracle ASR ManagerのHTTP受信機能のHTTPポートと同じにする必要があります。これを確認するには、Oracle ASR Managerマシンでasr show_http_receiverを実行します。

      asrmPortフィールドは、タイプがASRまたはv3ASRのSNMPサブスクライバに対してのみ使用できます。このポートのデフォルト値は16161です。

    デフォルトでは、ALTER CELL snmpSubscriber=(SNMPtargets)は既存のsnmpSubscriber値を置き換えます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0から、snmpSubscriber+=(SNMPtarget)を使用して、SNMPターゲットの既存のリストに追加できます。次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber+=((host=newhost,port=162,community=snmpcommunity,type=v1))
    

    また、Oracle Exadata System Softwareリリース22.1以降では、snmpSubscriber-=(SNMPtarget)を使用して、SNMPターゲットの既存のリストからエントリを削除できます。次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber-=((host=myhost,port=162,community=snmpcommunity,type=v1))
    

    管理サーバー(MS)を起動すると、type=ASRsnmpSubscriberリストのエントリはCELLILOMに追加されます。これにより、ILOMが置き換えられると、エントリは新しいILOMに設定されます。エントリがILOMから削除された場合は、ALTER CELL ... snmpUser=コマンドを使用して、それらのエントリをILOMに手動で追加する必要があります。

  • snmpUser

    snmpUser属性では、SNMPアラートを受信するユーザーを定義します。このコマンドは、対話型モードでのみ実行できます。この属性を構成する方法は2つあります。

    snmpuser=((user_clause1)[,(user_clauseN)]...)
    
    snmpuser.name=(user_clause) 
    • snmpuserを指定する場合は、構成されるすべてのユーザーのuser_clauseを指定する必要があります。ユーザーを省略すると、そのユーザーはSNMPアラートを受信しなくなります。((user_clause1)[,(user_clauseN)]...)文字列を指定すると、snmpuser属性に使用していた以前の文字列が上書きされます。

    • snmpuser.nameを指定する場合は、指定したユーザーのみのuser_clauseを指定する必要があります。これにより、snmpuser属性の文字列全体を毎回指定しなくても、各ユーザーを個別に追加、削除または変更できます。

    • snmpuser=''を使用すると、すべてのSNMPユーザーが削除されます。snmpuser.name=''を使用すると、指定したユーザーのみが削除されます。SNMPユーザーがV3 SnmpSubscriberによって参照されている間は、SNMPユーザーを削除できません。

    それぞれの方法で、次の一般的な形式のuser_clauseを使用します:

    ([name=user1,] authProtocol=auth_type, authPassword=*
       [, privProtocol=priv_type, privPassword=*]) 
    [,(name=userN, authProtocol=auth_type, authPassword=*
       [, privProtocol=priv_type, privPassword=*] )]...

    snmpuser.name表記を使用して単一のユーザーを更新する場合は、user_clauseにフレーズname=user1を含めないでください。

    • nameはユーザー名です。

    • コマンド内のパスワード値には*のみが使用可能です。パスワードは格納または表示されません。セキュア・ハッシュ・キーが計算され、トラップの認証および暗号化用として使用されます。

    • authProtocolは認証プロトコルを指定します。

      オプションには、MD5およびSHAがあります。また、Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0では、SNMP V3サブスクライバ用にSHA2認証プロトコル(SHA-224SHA-256SHA-384およびSHA-512)が導入されています。

      snmpUser属性にはauthProtocolを指定する必要があります。

      認証パスワードの入力が求められます。認証パスワードは、8から12文字の英数字にする必要があります。

    • privProtocolは暗号化プロトコルです。オプションはnoneAESまたはDESです。privProtocol属性を指定しない場合、デフォルトのnoneを使用します。

      暗号化プロトコルが指定されている場合、暗号化パスワードの入力が求められます。パスワードは正確に8文字の英数字であり、大文字小文字が区別されます。

  • snmpEngineID

    ストレージ・セルからのアラートをサブスクライブするためにSNMPマネージャによってALTER CELL snmpEngineIDコマンドが使用されます。snmpEngineIDパラメータは、最大20文字まで設定できます。これは、データ・センター内のターゲットごとに一意である必要があります。デフォルト値はセル名です。SNMPユーザーが定義される前にsnmpEngineID属性が設定されていない場合、このデフォルト値が使用されます。

    ノート:

    SNMPユーザーが定義された後は、エンジン識別子を変更しないでください。エンジン識別子を変更すると、ユーザー・キーが再計算されるため、ユーザーのパスワードを再入力する必要があります。
  • notificationMethod

    notificationMethod属性の値は、mailsnmpnone、またはmailsnmpの組合せ(notificationMethod='mail,snmp'など)が可能です。デフォルト値はmailです。

  • notificationPolicy

    notificationPolicy属性の値は、none、またはcriticalwarningclearの組合せ(notificationPolicy='warning,clear'など)が可能です。

    • critical値は、ハードウェア生成のアラートか、自動診断リポジトリ(ADR)またはBMCで生成されるアラートを示します。また、critical値は、メトリック定義で指定したcriticalのしきい値を超えた場合のメトリック・アラートも示します。
    • warning値は、メトリック定義で指定したwarningのしきい値を超えた場合のメトリック・アラートを示します。
    • clear値は、値がwarningまたはcriticalのしきい値を超えた後に、そのしきい値の境界を下回った場合のメトリック・アラートを示します。
    • maintenance値は、ハードウェア関連のすべてのエラーを示します。ハードウェア・エラーは、電子メール・メッセージの件名の行に"Maintenance"としてレポートされます。
  • emailFormat

    emailFormat属性はhtmlまたはtextです。デフォルトでは、電子メール通知はHTML形式で送信されます。プレーン・テキストの電子メール通知を受信するには、値をtextに変更します。

  • emailSubscriber

    ALTER CELL emailSubscriberコマンドは、特定のアラート・タイプのアラート通知の受信者にする電子メール・アドレスのカンマ区切りのリストを設定します。このコマンドの構文は次のとおりです。

    ALTER CELL emailSubscriber = ((email="email_address1",                \ 
               alertType="alert_type")                               \
              [, (email="email_address2",alertType="alert_type"), ...])
    
    • この電子メール・アドレスは、有効な電子メール・アドレスであることが必要です。emailパラメータは必須です。

    • alertTypeパラメータは、アラートのタイプを指定します。このパラメータはオプションです。アラート・タイプは、HARDWARESOFTWAREMETRICまたはADRです。アラート・タイプを指定しない場合、すべてのアラート・タイプがサブスクリプションの対象になります。

    • 入力文字列を空にすると、現在の一連のサブスクライバが削除されます。

    • アラート通知を受信するには、通知ポリシーを設定する必要があります。ポリシーは、すべての電子メール・サブスクライバに適用されます。これらのアラートの通知ポリシーは、snmpSubscriberアラートの場合と同じです。

    セル・アラートまたはイベントの電子メール・メッセージが正常に送信されるかどうかを検証するには、ALTERコマンドにVALIDATE MAILオプションを指定します。検証プロセスにより、設定した受信者にテスト用の電子メール・メッセージが送信されます。テスト用の電子メール・メッセージが受信されない場合は、電子メール構成の設定が有効になっていません。

例7-10は、snmpSubscriberasrmPortフィールドを設定する方法を示しています。

例7-11は、セルの電子メール通知を設定する方法を示しています。

例7-12は、SNMPユーザーを変更する方法を示しています。

例7-13は、単一のSNMPユーザーを変更する方法を示しています。

例7-14は、電子メール・アラートのタイプを指定する方法を示しています。この例では、1つのサブスクライバがハードウェアおよびソフトウェアを取得し、もう1つのサブスクライバがADRアラートを取得します。

例7-15は、電子メール・メッセージの形式の変更方法を示しています。

例7-16は、電子メール・アラートのサブスクライブ解除方法を示しています。

例7-17は、notificationPolicy属性をデフォルト値にリセットする方法を示しています。

例7-10 snmpSubscriberのasrmPortの設定

CellCLI> ALTER CELL snmpSubscriber=((host=host1,port=162,community=asrcommunity,type=asr,asrmPort=16161))

例7-11 セルの電子メール通知の構成

この例には、複数のSNMPサブスクライバが含まれています。host2はSNMP v3サブスクライバであるため、communityの指定はありません。かわりに、SNMP v3サブスクライバに対しては、既存のSNMPユーザーを指定する必要があります。SNMPユーザーの変更の例については、次も参照してください。

CellCLI> ALTER CELL mailServer='my_mail_relay.example.com',                                  -
                    smtpFromAddr='john.doe@example.com',                                     -
                    smtpFrom='John Doe',                                                     -
                    smtpToAddr='jane.smith@example.com',                                     -
                    snmpSubscriber=((host=host1,port=162,community=snmpcommunity,type=v1),   -
                                    (host=host2,port=162,snmpuser=user2,type=v3)),                          -
                    notificationPolicy='clear',                                              -
                    notificationMethod='mail,snmp'

例7-12 SNMPユーザーの変更

この例は、SNMPユーザー構成を示しています。ここでは、管理者はパスワードの入力を求められます。この例には1つのユーザー定義が含まれていますが、同じ方法を拡張して同じコマンドで複数のSNMPユーザーを定義することもできます。

CellCLI> ALTER CELL snmpuser = ((name=ASR, authprotocol=md5, authpassword=*,   \
                    privprotocol=AES, privpassword=*))
snmpUser ASR authpassword: password
Confirm snmpUser ASR authpassword: password
snmpUser ASR privpassword: password
Confirm snmpUser ASR privpassword: password

例7-13 SNMPユーザーの変更

次のコード例は、SNMPユーザーの追加、そのユーザーのパスワードの変更、およびそのユーザーの削除を示しています。

## adding users individually
CellCLI> ALTER CELL snmpuser.user2=(authprotocol=SHA,authpassword=*)

snmpUser user2 authpassword: password
Confirm snmpUser user2 authpassword: password

snmpUser ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES)) has been replaced with 
((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES),(name=user2, authProtocol=SHA)).
...

## changing a password of an existing user
CellCLI> ALTER CELL snmpuser.user2 = (authprotocol=SHA,authpassword=password)

## delete a user individually
CellCLI> ALTER CELL snmpuser.user2=''

snmpUser ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES),(name=user2, authProtocol=SHA)) has
 been replaced with ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES)).
...

例7-14 電子メール・アラートのタイプの指定

ALTER CELL emailSubscriber=                                             \
           ((email="email1@example.com",alertType="HARDWARE,SOFTWARE"), \
           (email="email2@example.com",alertType="ADR"))

例7-15 電子メールのメッセージの形式の変更

CellCLI> ALTER CELL emailFormat='text'
CellCLI> ALTER CELL emailFormat='html'

例7-16 電子メール・アラートのサブスクライブ解除

ALTER CELL emailSubscriber=""

例7-17 notificationPolicy属性のデフォルト値の設定

この例は、notificationPolicy属性のデフォルト値を設定する方法を示しています。

CellCLI> alter cell notificationPolicy=""

7.7.1.2.4.3 アラート・サマリーの属性

アラート・サマリーの構成

  • alertSummaryInterval属性では、オープン・アラートのサマリー電子メール・メッセージの頻度を設定します。オープン・アラートの電子メール・メッセージは、セルにアクセスしなくても、セルに関するオープン状態のすべての問題の簡潔な概要を提供するHTMLドキュメントです。有効なオプションは、dailyweeklybiweeklyおよびnoneです。デフォルト値はweeklyです。

  • alertSummaryStartTime属性では、オープン・アラートのサマリー電子メール・メッセージの配信時間を設定します。このコマンドには、有効なタイム・スタンプを渡します。

例7-18 オープン・アラートのサマリー電子メール・メッセージの頻度の設定

この例は、オープン・アラートのサマリー電子メール・メッセージの頻度を週1回に設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL alertSummaryInterval=weekly

例7-19 オープン・アラートのメッセージ配信時間の設定

この例は、オープン・アラートのサマリー電子メール・メッセージの配信時間を設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL alertSummaryStartTime="2013-04-23T12:57:00-06:00"

7.7.1.2.4.4 SYSLOGの属性

SYSLOGの属性の構成: syslogconfおよびsyslogFormat

syslogconf属性によってセルのsyslogルールが拡張されます。この属性を使用すると、指定した管理サーバーに対象のsyslogメッセージが転送されるように指定できます。管理サーバーでは、管理サーバーのsyslog構成に応じて、転送されたメッセージがファイル、コンソールまたは管理アプリケーションに渡されます。この属性を構成するための構文は、次のとおりです。

syslogconf = ('selector @node' [, 'selector @node']... )

この構文のselectorはメッセージ・タイプで、nodeは指定したサーバーです。どちらの変数もsyslog.confの標準構文規則に準拠します。

  • syslogconf属性のfacilityオプションは、authauthprivcrondaemonftpkernlprmailmarknewssecuritysysloguseruucplocal0local1local2local3local4local5local6local7noneおよび*のいずれかである必要があります。

  • syslogconf属性のpriorityオプションは、alertcritdebugemergerrerrorinfonoticepanicwarnwarningnoneおよび* (アスタリスク)のいずれかである必要があります。

ALTER CELL VALIDATE syslogconf selectorコマンドでは、テスト・ログ・メッセージを送信します。テスト・メッセージの送信先は、/etc/syslog.confファイルのルールによって指定されます。syslogconfの割当てによりsyslogのルールが拡張される場合は、指定の管理サーバーにテスト・メッセージが転送されます。

Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降では、syslogFormat属性を使用して、必要なフォーマット文字列に値を設定することでsyslogの標準フォーマットを任意のフォーマットに変更できます。syslogFormat属性を空の文字列に設定すると、フォーマットの変更が削除され、syslogフォーマットがデフォルト・フォーマットに変換されます。フォーマット文字列に制御文字が含まれている場合は、コマンドの入力時に前にバックスラッシュを付ける必要があります。

構文の例は、例7-23を参照してください。

Oracle Exadata System Softwareリリース19.3.0以降では、syslogFormat属性を使用してsyslogを暗号化形式で送信できます。構成ステップの詳細は、システム・ログ情報の暗号化を参照してください。

例7-20 syslogconf属性の使用

この例は、syslogconf属性を使用してルールを追加する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL syslogconf=('*.err;authpriv.none @loghost', -
         '*.emerg @loghost')

例7-21 ルールの追加および検証

この例は、テスト・メッセージを使用してルールを追加および検証する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL syslogconf=('kern.crit @loghost')
CellCLI> ALTER CELL VALIDATE syslogconf   'kern.crit'

例7-22 すべてのsyslog.confルールの削除

この例は、syslog.confのルールを削除する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL syslogconf=''

例7-23 Syslogフォーマットをカスタム文字列に設定してからデフォルトのフォーマットに戻す

この例は、syslogのカスタマイズされたフォーマットを指定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL syslogformat="%TIMESTAMP:::date-rfc3339% %HOSTNAME%%syslogtag%
%syslogseverity-text%:%msg:::sp-if-no-1st-sp%%msg:::drop-last-lf%\\n"

CellCLI> ALTER CELL syslogformat="%TIMESTAMP% %HOSTNAME% %msg%\\n"

CellCLI> ALTER CELL syslogformat=""

追加のログ転送の構成: syslogInput

Oracle Exadata System Softwareリリース22.1以降、syslogInput属性を使用すると、ローカル・ホスト(データベース・サーバーまたはストレージ・サーバー)上のsyslogで追加のログをリモート・ログ・サーバーに転送できます。

syslogInput属性を構成するための構文は、次のとおりです:

syslogInput = ('selector @[@]node[:remote_port]' [, 'selector @[@]node[:remote_port]']... )

前述の構文で、selectorは転送される追加のログを指定します。selector値には、次のエントリを含めることができます:

  • audit - /var/log/audit/audit.logで監査ログを指定します。

  • aide - /var/log/aide/aide.logでAdvanced Intrusion Detection Environment (AIDE)ログを指定します。

  • YUM - /var/log/yum.logでYUMログを指定します。

複数のselectorエントリは、セミコロン(;)文字で区切る必要があります。

nodeは、1つまたは2つのアットマーク(@)文字が前に付いたホスト名またはIPアドレスを使用して指定します。1つのアットマーク(@)を含めて通信にUDPを使用することも、2つのアットマーク文字(@@)を指定してTCPを使用することもできます。

デフォルトでは、リモート・システムはポート514 (デフォルトのrsyslogdポート)で通信を受信します。コロン(:)文字とリモート・ポート番号をnode指定に追加することで、別のポート番号を指定できます

次の例では、デフォルトのrsyslogdポート(514)でUDPを使用して監査ログおよびAIDEログを受信するようにloghost1が構成されています。また、loghost2は、ポート10514でTCPを使用してYUMログを受信するように構成されています。

CellCLI> ALTER CELL syslogInput=('audit;aide @loghost1','yum @@loghost2:10514')

追加のログ転送を停止および削除するには、syslogInputを空の文字列に設定します。次に例を示します:

CellCLI> ALTER CELL syslogInput=''

ILOM SYSLOGの構成: ilomSyslogClients

Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降、ilomSyslogClients属性は、Integrated Lights Out Manager (ILOM)サービス・プロセッサ(SP)からsyslogメッセージを転送するリモート宛先を指定します。

ilomSyslogClients属性には、最大2つのloghostサーバーをカンマ区切りリストで指定できます。loghostサーバーごとに、有効なホスト名またはIPアドレスを指定する必要があります。

次に例を示します:

CellCLI> ALTER CELL ilomSyslogClients="192.0.2.101,192.0.2.201"

ノート:

ILOM syslogメッセージを受信するには、指定されたilomSyslogClientsがポート514でリスニングする必要があります。

7.7.1.2.4.5 ディスク・スクラブの属性

ディスク・スクラブの属性の構成

ディスク・スクラブは、ハード・ディスクを事前に検査して修復します。ハード・ディスクで不良セクターが検出された場合、Oracle Exadata System Softwareは、別のミラー・コピーのデータを使用して修復を自動的にオーケストレーションします。

ディスク・スクラブは長時間実行されている操作です。スクラブ操作を完了するために必要な時間は、主にディスクのサイズとワークロードによって異なります。指針として、その他のアイドル状態のディスクをスクラブするには、ディスク容量1TBごとに1時間から2時間かかります。

アイドル状態のシステムでは、ディスク・スクラブによりディスク使用率が100%になります。ただし、Exadata I/Oリソース管理(IORM)では、ユーザーのワークロードが優先され、ディスク・スクラブの影響を受けないように、ディスク・スクラブが調整されます。

ALTER CELL hardDiskScrubIntervalコマンドは、自動スクラブをアクティブ化(または非アクティブ化)し、スクラブ間隔を設定します。有効なオプションは、dailyweeklybiweeklyおよびnoneです。noneオプションを使用すると、アクティブなディスク・スクラブ操作がすべて停止され、自動スクラブが非アクティブ化されます。

ALTER CELL hardDiskScrubStartTimeコマンドは、スクラブ・スケジュールの開始時間を設定します。有効なオプションは、特定の日時またはnowです。

アラート・ログには、Begin scrubbing celldiskFinished scrubbing celldiskなどのメッセージが表示されることがあります。これらは予想される情報メッセージであり、アクションは不要です。

例7-24 ディスク・スクラブ間隔を週次に設定

この例では、週次の自動ディスク・スクラブをアクティブ化する方法を示します。

CellCLI> ALTER CELL hardDiskScrubInterval=weekly

例7-25 事前ディスク・スクラブの開始時間の設定

この例では、ディスク・スクラブに特定の開始時間を設定する方法を示します。

CellCLI> ALTER CELL hardDiskScrubStartTime='2013-08-07T21:19:22-07:00'

7.7.1.2.4.6 セキュリティ証明書の属性

CA認証済セキュリティ証明書の属性の構成

ExaCLIで使用するためにセル上にCA認証のセキュリティ証明書を設定するには、次の属性を使用します。

ノート:

次の属性は、ExaCLIからALTER CELLコマンドを実行する場合にのみ使用できます。
  • securityPubKey - 公開キー・ファイルのURLを指定します。
  • securityPrivKey - 秘密キー・ファイルのURLを指定します。
  • securityPrivKeyPW - 秘密キー・ファイルが暗号化されている場合に使用するパスワードを指定します。

CA認証済セキュリティ証明書をアップロードした後、新しいセキュリティ証明書を表示するには、MSを再起動する必要があります。

CellCLI> ALTER CELL RESTART SERVICES MS

関連項目:

『Oracle Exadata Database Machineメンテナンス・ガイド』CA認証済セキュリティ証明書の使用に関する項を参照してください

例7-26 ストレージ・サーバーのセキュリティ・キーの構成

この例は、ストレージ・サーバーのセキュリティ・キーを構成する方法を示しています。コマンドの入力後にパスワードを入力します。

exacli -e 'ALTER CELL securityPubKey="http://www.example.com/security/newkey.crt",  -
                   securityPrivKey="http://www.example.com/security/newkey.key", -
                   securityPrivKeyPW=*'

password=****************

7.7.1.2.4.7 永続性の属性

永続列キャッシュ

Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降では、columnarCachePersMode属性により、永続列キャッシュ機能を制御します。有効な属性設定は次のとおりです。

  • on - 永続列キャッシュ機能を有効にします。

  • off - 永続列キャッシュ機能を無効にします。

  • auto - Oracle Exadata System Softwareが永続列キャッシュ機能を有効にするか無効にするかを決定します。columnarCachePersMode属性が設定されていない場合は、暗黙的にauto設定になります。

    Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.11以降では、auto設定により、永続列キャッシュ機能を有効にします(columnarCachePersMode=onと同等)。以前はauto設定により永続列キャッシュ機能を無効にしていました(columnarCachePersMode=offと同等)。

columnarCachePersMode属性を変更した後、セル・サーバーを再起動して変更を実装する必要があります。

永続ストレージ索引

Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降では、storageIndexPersMode属性により、永続ストレージ索引機能を制御します。有効な属性設定は次のとおりです。

  • on - 永続ストレージ索引機能を有効にします。

  • off - 永続ストレージ索引機能を無効にします。

  • auto - Oracle Exadata System Softwareが永続ストレージ索引機能を有効にするか無効にするかを決定します。storageIndexPersMode属性が設定されていない場合は、暗黙的にauto設定になります。

    Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.11以降では、auto設定により、永続ストレージ索引機能を有効にします(storageIndexPersMode=onと同等)。以前はauto設定により永続ストレージ索引機能を無効にしていました(storageIndexPersMode=offと同等)。

storageIndexPersMode属性を変更した後、セル・サーバーを再起動して変更を実装する必要があります。

7.7.1.2.4.8 リアルタイム・インサイトの属性

Oracle Exadata System Software 22.1.0以降では、リアルタイム・インサイト機能を使用して、Exadataシステムをリアルタイムで監視できます。

ファイングレイン・メトリック収集

metricFGCollIntvlInSec属性により、ファイングレイン・メトリック収集を制御します。

  • ファイングレイン・メトリック収集を有効にするには、収集間隔を1から60秒までの値に設定する必要があります。

    次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL metricFGCollIntvlInSec=1

    metricFGCollIntvlInSec設定は、metricStreamIntvlInSec属性で指定された自動アップロード頻度に関連しています。自動メトリック・アップロードとファイングレイン収集の両方が有効な場合(metricStreamIntvlInSec>0metricFGCollIntvlInSec>0)、metricStreamIntvlInSecmetricFGCollIntvlInSecの5から30倍である必要があります。たとえば、metricStreamIntvlInSec=60の場合、metricFGCollIntvlInSecは2から12までにする必要があります。

  • サーバーでファイングレイン・メトリック収集を無効にするには、metricFGCollIntvlInSec=0に設定します。

    次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL metricFGCollIntvlInSec=0

    ファイングレイン・メトリック収集を無効にできるのは、自動メトリック・アップロードが無効(metricStreamIntvlInSec=0)であるか、自動アップロード頻度が5分から30分(metricStreamIntvlInSecが300から1800の間)の場合のみです。

自動メトリック・アップロード

metricStreamIntvlInSec属性により、metricStreamEndPoint属性で指定されたメトリック・ストリーミング・エンドポイントへの自動アップロードのアップロード間隔(秒)を設定します。

  • 自動メトリック・アップロードを有効にするには、metricStreamIntvlInSec属性をゼロ以外の値に設定します。

    次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL metricStreamIntvlInSec=25

    metricStreamIntvlInSec設定は、metricFGCollIntvlInSec属性で指定されたファイングレイン収集頻度に関連しています。

    • 自動メトリック・アップロードとファイングレイン収集の両方が有効な場合(metricStreamIntvlInSec>0metricFGCollIntvlInSec>0)、metricStreamIntvlInSecmetricFGCollIntvlInSecの5から30倍である必要があります。たとえば、metricFGCollIntvlInSecが5に設定されている場合、metricStreamIntvlInSecは25から150までにする必要があります。

    • 自動メトリック・アップロードが有効で、ファイングレイン収集が無効になっている場合(metricStreamIntvlInSec>0およびmetricFGCollIntvlInSec=0)、自動アップロード頻度は5分から30分の間である必要があります(metricStreamIntvlInSecは300から1800の間である必要があります)。

  • 自動メトリック・アップロードを無効にするには、metricStreamIntvlInSec=0を設定します。

    次に例を示します:

    CellCLI> ALTER CELL metricStreamIntvlInSec=0

メトリック・アップロード・エンドポイント

metricStreamEndPoint属性により、メトリック・ストリームを自動的に受信する1つ以上の収集エンドポイントを指定します。metricStreamEndPointは次のように設定できます。

metricStreamEndPoint[+]=((host="endpoint-URL"[,type="stream-format"][,token="authentication-token"][,{httpProxy|httpsProxy}="proxy-server"])
                          [,(host="endpoint-URL"[,type="stream-format"][,token="authentication-token"][,{httpProxy|httpsProxy}="proxy-server"])]...)

metricStreamEndPoint定義の内容:

  • host: 収集エンドポイントのURLを指定します。このURLでは、HTTPまたはHTTPSを使用できます。

  • type: オプションで、ストリームの形式を指定します。サポートされている値は、次のとおりです:

    • json: ストリームをJSON形式で提供します。

    • plaintext: ストリームをプレーン・テキスト形式で提供します。

    デフォルト値はjsonです。

  • token: オプションで、収集エンドポイントの認証トークンを指定します。トークンの生成の詳細は、メトリック収集プラットフォームを参照してください。

  • httpProxyまたはhttpsProxy: オプションで、収集エンドポイントへのネットワーク接続を容易にするためのプロキシ・サーバーを指定します。Exadataシステムと収集エンドポイントの間にファイアウォールが存在する場合は、プロキシ・サーバーが必要です。

オプションの+=演算子を使用すると、収集エンドポイントを既存のmetricStreamEndPoint定義に追加できます。それ以外の場合は、=演算子を使用すると前の属性値が上書きされます。

メトリック・タグ

metricStreamTags属性により、サーバーによって生成されるすべてのメトリック観測データに含める、一連のメトリック・タグを定義します。これらのタグは、多数のExadataサーバーによって生成された観測データを整理およびグループ化するために役立ちます。

metricStreamTags属性は、次のような、タグと値のペアを含む有効なJSON文字列に設定できます。

metricStreamTags='{"tag1":"value1"[,"tag2":"value2"]...}'

次に例を示します:

CellCLI> ALTER CELL metricStreamTags='{"application":"personnel","department":"HR"}'

7.7.1.2.4.9 その他の属性

ノート:

セル属性の詳細なリストは、「DESCRIBE CELL」を参照してください。

dbPerfDataSuppress

dbPerfDataSuppress属性を使用して、特定のデータベースのパフォーマンス出力情報を非表示にします。マスクするデータベースを、名前のカンマ区切りリストとして指定します。指定したデータベースのパフォーマンス情報は引き続き収集されますが、そのデータベースから問い合せた場合にのみ表示されます。別のデータベースからV$CELL_DBを問い合せると、非表示のデータベースのパフォーマンス情報は、OTHERのカテゴリに表示されます。

diagPackEmailAttach

diagPackEmailAttach属性を使用して、電子メールへの診断パックの添付の追加を有効および無効にします。たとえば:

alter cell diagPackEmailAttach=FALSE

診断パッケージの詳細は、「CREATE DIAGPACK」を参照してください。

diagPackUploadEnabled

diagPackUploadEnabled属性を使用して、Oracle ASRを使用したサービス・リクエストへの診断データの自動アップロードを有効または無効にします。

例7-27 自動診断パックのアップロードの有効化と無効化

この機能を有効または無効にするには、cellオブジェクトでdiagPackUploadEnabled属性を設定します。

この機能を無効にするには属性をfalseに設定し、有効にするにはtrueに設定します。デフォルトはtrueです。

CellCLI> ALTER CELL diagPackUploadEnabled=FALSE

enableSmartStorage

必要なソフトウェア・ライセンスの調達後にenableSmartStorage属性をTRUEに設定すると、Exadata Extended (XT) Storage Serverでスマート・スキャンやストレージ索引などのOracle Exadata System Software機能を使用できるようになります。

httpsAccess

Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降、httpsAccess属性を使用して、HTTPを介してRESTfulサービスにアクセスできるユーザーを制御するIPアドレスまたはIPサブネット・マスクのリストを指定できます。httpsAccessに指定する値は、以前の値を上書きします。次の値をhttpsAccessに使用できます。

  • ALL — すべてのホストへのアクセスを許可します(デフォルト)
  • NONE — HTTPsポートを完全に無効にします
  • IP1, IP2,..., IPn — IPアドレスIP1、IP2...、IPnを持つホストへのアクセスのみを許可します。IPnはIPv4、IPv4サブネット、IPv6またはIPv4埋込みIPv6形式の有効なIPアドレスです。アクセス制御リストには、最大512個のIPアドレスを指定できます。

また、IPアドレスを1つ指定するかわりに、/文字を使用してサブネット・マスクによるIPアドレスの範囲を指定できます。たとえば、範囲'192.168.10.0/24'は、192.168.10.1から192.168.10.255のIPアドレスを持つホストに対応します。IPアドレス範囲を指定する場合は、IPアドレス文字列を引用符で囲む必要があります。

例7-28 Exadata RESTfulサービスへのHTTPSアクセスの制限

この例は、Exadata RESTfulサービスへのHTTPsアクセス用のアクセス制御リストを構成する方法を示しています。次のコマンドは、192.168.10.1から192.168.10.255までの範囲のIPアドレスを持つホストへのHTTPsポート・アクセスを許可します。

CellCLI> ALTER CELL httpsAccess="192.168.10.0/24"

interconnectN

ALTER CELL interconnectN=""コマンドは、指定されたインタフェース(N)のセルに対するRDMAネットワーク・ファブリック構成情報を削除します。

RDMAネットワーク・ファブリック・インタフェースのIPアドレスが変更されている場合は、service network restartコマンドを実行する前に、rootユーザーとしてservice openibd restartコマンドを実行する必要があります。

IPアドレスを変更したら、ALTER CELL RESTART SERVICES ALLコマンドを使用してすべてのサービスを再起動する必要があります。

例7-29 RDMAネットワーク・ファブリックのインターコネクトの設定

この例は、RDMAネットワーク・ファブリックのインターコネクトの設定方法を示しています。

InfiniBandネットワーク・ファブリックを使用するシステムの場合は、次のようなコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL interconnect1='ib0', interconnect2='ib1'

RoCEネットワーク・ファブリックを使用するシステムの場合は、次のようなコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL interconnect1='re0', interconnect2='re1'

更新を行った後、ストレージ・サーバーのすべてのサービスを再起動します。

CellCLI> ALTER CELL RESTART SERVICES ALL

iotimeoutthreshold

iotimeoutthreshold属性を使用して、タイムアウトしきい値を変更します。セルのI/O時間が定義されたしきい値より長くなった場合、I/Oは取り消され、Oracle ASMはI/Oをデータの別のミラー・コピーにリダイレクトします。データの最後の有効なミラー・コピーに対して発行されたI/Oは、タイムアウトしきい値を超えた場合でも取り消されません。

iotimeoutthresholdのデフォルト値は1000sです。このコマンドは、1つの値(5など)と1つの単位を受け取ります。有効な単位はsです(秒の場合)。

注意:

タイムアウトしきい値を低く設定しすぎると、システムのパフォーマンスに悪い影響を与えることがあります。ピークI/O負荷の自動ワークロード・リポジトリ(AWR)レポートを確認し、しきい値をピークI/Oレイテンシに十分な安全マージンを加えた、より長い値に設定することをお薦めします。

例7-30 iotimeoutthreshold値の設定

この例は、iotimeoutthresholdを5秒に設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL iotimeoutthreshold = '5s'

iotimeoutthresholdをデフォルト値にリセットするには、次のコマンドを使用します。

CellCLI> ALTER CELL iotimeoutthreshold = ""

listeningInterface

Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、listeningInterface属性は、Exadata RESTfulサービスを使用してコマンドをリスニングするネットワーク・インタフェースを指定します。listeningInterfaceに指定した値は、以前の値を上書きします。次の値をlisteningInterfaceに使用できます:

  • ALL: すべてのネットワーク・インタフェースでアクセスを許可します(デフォルト)
  • NONE: すべてのネットワーク・インタフェースでアクセスを無効にします
  • NET1, NET2, ..., NETn: 指定されたネットワーク・インタフェース名リストを介したアクセスのみを許可します

listeningInterface属性は、httpsAccess属性を補完します。listeningInterface属性は、RESTリクエストを受け入れるネットワーク・インタフェースを指定し、httpsAccess属性は、Exadata RESTfulサービスへのリクエストのソースを制限します。

例7-31 Exadata RESTfulサービスへのアクセスの制限

この例では、Exadata RESTfulサービスを使用してコマンドをリスニングするサーバー上の特定のネットワーク・インタフェースを識別する方法を示します。

CellCLI> ALTER CELL listeningInterface='bondeth0'

name

name属性には、dm01celladm01などのストレージ・サーバーのホスト名が含まれます。

例7-32 セル名の変更

この例は、CELLオブジェクトを指定したALTERコマンドを示しています。

CellCLI> ALTER CELL name=cell02

traceLevel

トレース・メッセージの書込みレベル。デフォルトは、FINEです。次の値をとります。

  • 有効なJavaロギング・レベル

    • SEVERE
    • WARNING
    • INFO
    • CONFIG
    • FINE
    • FINER
    • FINEST
  • 有効なOracle Diagnostic Logging (ODL)のロギング・レベル

    • INCIDENT_ERROR:1
    • ERROR:1
    • WARNING:1
    • NOTIFICATION:1
    • NOTIFICATION:16
    • TRACE:1
    • TRACE:16
    • TRACE:32

この属性をデフォルト値にリセットするには、""の値を使用します。

例7-33 traceLevel値をデフォルト値に設定

この例は、traceLevel値をデフォルト値に設定する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL traceLevel=""