Oracle Content Managementインスタンスの移行

Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Gen 1またはOCI Classic上で動作しているOracle Content Managementインスタンスを使用している場合、このインスタンスを新しいネイティブOCI環境(第2世代のOCI)に移行する(つまり、Infrastructureコンソールを使用してサービス・インスタンスを管理する)ことをお薦めします。これにより、Oracleのクラウド・プラットフォームの利点と先進機能を将来にわたって活用できるようになります。あるいは、第2世代のOCIで実行しているインスタンスを別のリージョンに移動することが必要になる場合があります。

注:

非従量制サブスクリプションを使用したレガシー・クラウド・インフラストラクチャ上でインスタンスを実行している場合、「レガシー・クラウド・インフラストラクチャからのOracle Content Managementインスタンスの移行」のステップに従います。

移行を開始するには、移行の前にいくつかの手順を実行し、Oracle Supportを操作して移行をスケジュールする必要があります。

  1. Infrastructureコンソールを使用してOCI上でOracle Content Management新規インスタンスを作成します。これが、データを移行するターゲット・インスタンスになります。移行が完了するまではこのインスタンスを使用しないでください。
  2. 新しいOracle Identity Cloud Service (IDCS)ドメインを使用している場合、IDCSユーザーのエクスポートおよびインポート機能を使用して新しいドメインにすべてのユーザーを移行します。ロールと権限を移行プロセスの一環として適切に割り当てることができるようにユーザー名を保持するようにしてください。エクスポートしたCSVファイルでは、これは「User Name」エントリです。

    (OCI Classicではなく)別のGen2 OCIインスタンスまたはOCI Gen 1から移行する場合は、すべてのグループを移行する必要もあります。

  3. サービス・リクエストに必要な情報を収集し、移行後に実行する必要のあるステップ用に保有している統合のリストを作成して、移行の準備を整えます。
  4. 移行サービス・リクエストを送信し、移行の日時を確認します。
  5. 移行の進行状況を監視.サービス・リクエストは移行の進行に合せて更新され、移行が終了すると、新しいインスタンスが予期したとおりに機能していることを確認するよう求められます。
  6. インスタンスに存在する他のサービスやアプリケーションとの統合を移行するために必要なステップを完了して、移行を完了します。
  7. ユーザーに変更を伝達します。

移行の準備

移行を準備するための情報を収集する必要があります:

  • 作成した新しいインスタンス(ターゲット)のURLを書き留めて、移行リクエストに含めます。
  • 古いインスタンス(ソース)のURLを書き留めて、移行リクエストに含めます。
  • 直接かREST APIコール経由かにかかわらず、古いインスタンスに存在する他のサービスやアプリケーションとの統合をすべてリストアップします。そのような統合が存在する場合、移行後になんらかのアクションを取る必要があります。

移行リクエストの送信

移行の準備が整ったら、移行リクエストを送信してプロセスを開始する必要があります:

  1. Oracle Cloud Supportにサインインします。
  2. 新規サービス・リクエストを作成します。
  3. 「問題タイプ」については、サービス・インスタンス移行を選択し、移行に適したオプションを選択します。
    • OCI-Gen1からOCI-Gen2へ
    • OCI-Gen2からOCI-Gen2へ
    • OCI-ClassicからOCI-Gen2へ
  4. サービス・リクエストに次の情報を入力します:
    • ソース・インスタンス(移行元インスタンス)のURL
    • ターゲット・インスタンス(移行先インスタンス)のURL
    • オラクル社提供のAkamaiを使用している場合、その旨を記載して、移行後にオラクル社がAkamai構成内のURLを更新できるようにします
  5. 移行開始の希望日を入力します。
  6. サービス・リクエストを送信します。

    Oracleサポートが移行サービス・リクエストを受信すると、リクエストされた日付に基づいて移行をスケジュールします。サービス・リクエストは移行の開始日時で更新されます。

  7. 移行の開始日時を承認したことをサービス・リクエストで確認します。

サービス・リクエストが更新されて移行の進行状況が示されます。データの移行はバックエンドで行われます。サービス・リクエストの更新を随時確認することと、移行終了後に移行を検証することを除き、お客様側でのアクションは不要です。

移行プロセス

移行中に行われる処理を次に示します:

  1. 移行が開始されると、Oracleサポートがサービス・リクエストを更新します。

    重要:

    この時点で、古い(ソース)インスタンスに変更を加えることはできなくなります。移行開始後に加えた変更は新しいインスタンスに移行されません。
  2. コンテンツおよび構成データが古いインスタンス(ソース)からエクスポートされて、新しいインスタンス(ターゲット)にインポートされます。
  3. 移行が完了したら、Oracleサポートがサービス・リクエストを更新します。お客様は、新しいインスタンスを検証して、すべてが予期したとおりに機能していることを確認するよう求められます。
  4. 問題が見つかった場合は、サービス・リクエストに記載します。Oracleサポートが問題の解決に当たり、インスタンスが検証可能になると、サービス・リクエストを通じてお客様に通知します。
  5. すべてが予期したとおりに機能するようになったら、移行インスタンスを受け入れることをサービス・リクエストに記載します。

注:

古いインスタンスは、なんらかの理由で参照する必要が生じたときに備えて、しばらく稼働し続けます。その期間が過ぎると、インスタンスは終了します。

移行の完了

古いインスタンスが他のサービスやアプリケーションと直接またはREST APIコールを通じて統合されていたか、通信していた場合、移行後のタスクを実行する必要があることがあります。

次の項目はサービス全体に適用されます:

  • 資格証明は移行されないため、ユーザー資格証明を使用するすべての統合について、ユーザー資格証明を再構成する必要があります。
  • Oracle Content ManagementのURLのパターンが異なるため、URLを使用する統合でURLを更新する必要があります。

    古いURLでは次のパターンが使用されていました:

    https://<service-name>-<account-name>.<region>.oraclecloud.com/documents

    新しいURLでは次のパターンが使用されます:

    https://<service-name>-<account-name>.<service-type>.ocp.oraclecloud.com/documents

統合 移行後の作業
Oracle Integration
  • 資格証明を再構成します。
  • Oracle Integration CloudでOracle Content ManagementのURLを更新します。
Oracle Commerce Cloud
  • 資格証明を再構成します。
  • Oracle Commerce CloudでOracle Content ManagementのURLを更新します。
Oracle Process Cloud Service
  • 資格証明を再構成します。
Oracle Eloqua Cloud Service
  • 資格証明を再構成します。
Oracle Intelligent Advisor
  • 資格証明を再構成します。
Oracle Cobrowse Cloud Service
  • 資格証明を再構成します。
Responsys
  • 資格証明を再構成します。
Visual Builder Cloud Service (VBCS)
  • 資格証明を再構成します。
  • VBCSコンポーネントでOracle Content ManagementのURLを更新します。
CDN/Akamai
  • オラクル社提供のAkamaiを使用している場合、お客様が移行を確認した後、オラクル社がAkamai構成内のOracle Content ManagementのURLを更新します。それ以外の場合は、CDN構成内のURLをお客様自身で更新する必要があります。
REST APIコール
  • REST APIコール内のOracle Content ManagementのURLを更新します。
クライアントSDK/CLIの使用方法
  • URLが永続化されている/クライアント側でローカルにキャッシュされている場合、構成内のOracle Content ManagementのURLを更新します。
コネクタ
  • 資格証明を再構成します。

注:

新しいインスタンスのURLが変更されたため、古いインスタンスのコンテンツへのブックマークは機能しなくなります。

ユーザーへの変更の伝達

ユーザーに新しいサービスURLを伝達します。デスクトップ・ユーザーおよびモバイル・ユーザーは、新しいアカウントを使用してデバイスを構成し、すべてのコンテンツを再度同期化する必要があります。