式を使用したレポートの例

図4-32は、Sum関数とAverage関数を使用した年のデータの要約を示しています。Narrative Reportingのサンプル・モデルがデータ・ソースとして使用されます。例のステップに従って作業するために、サンプル・アプリケーションを作成する必要があります。

図4-32 年のデータを要約する式


月、合計および平均を示している図

この式によってレポートは次のようになります。

  • "Segments"ディメンションの月次合計額

  • Sum関数を使用して計算された、すべての月の合計

  • Avg関数を使用して計算された、1か月当たりの平均額

レポートを使用してこの例を作成するには:

  1. 行に"Segment "、列に"Fiscal Calendar"を割り当てたグリッドを作成します。

  2. "Fiscal Calendar"が含まれているセルを選択してメンバーの選択をクリックし、メンバーの選択に進みます。

  3. 選択されているペインに12か月すべてを配置し、"Fiscal Calendar"を削除します。

  4. 2つの式(1つは年の合計、もう1つは月の平均額)の列を挿入します。

この例では、次のようになります。

  • "Fiscal Calendar"メンバーの月の外側にある1つ目の式列には、各月の数値を加算するSum関数があります。すべての月が1つのセルに定義されているため、参照先はそのセルの位置になります。

    式は次のとおりです。

    Sum(Cell [A,1])

  • 2つ目の式列では、"Fiscal Calendar"メンバーの一連の月の平均を計算します。1年には12か月あるため、Avg関数は、すべての月次合計を加算して合計を12で割ります。

    式は次のとおりです。

    Average(Cell [A,1])

一般に、グリッドにデータ式を指定する方法には、行式または列式と、セル式の2つがあります。

  • 行/列 - 行または列の各セルに対して、その行または列全体に式を適用します。

    式を定義するには、式行または式列のヘッダーを選択し、算式バーに式を入力します。行式または列式を適用するとパフォーマンス面でいくつかのメリットがあります。

  • セル - 式行または式列のセルにのみ式を適用します。

    式を定義するには、セルを選択して算式をクリックし、「カスタム算式」を選択して算式バーに式を入力します。

    セルが式行と式列と交差している場合は、行式または列式をセル式として使用することを選択できます。詳細は、「セル・レベルでの計算」を参照してください。

式が行または列の各セルを反復する場合は、行式または列式を使用します。各セルで異なる式が実行される場合は、セル式を使用します。