実務のチームおよびコミュニティの構築

EPM CoEを構築するには、Cloud EPMの導入や財務の変革を支援およびガイドする総合的なチームを作成します。

組織は、エグゼクティブ・スポンサ、主要な利害関係者、財務担当者およびビジネスと技術の実装チームを含む総合的なチームを作成することにより、この導入と変革を加速できます。エグゼクティブ・スポンサは、トップダウン・アプローチによる変革プロジェクトにとって特に重要です。

EPMのテクノロジはモジュラ形式で導入できるため、一部の顧客は、ボトムアップ・アプローチの概念実証として1つの部門に1つのビジネス・プロセスを実装します。どちらの場合も、EPM CoEはなぜ必要ですか?で説明されているように、CoEを持つことはガイダンス、一貫性および得られた知見を提供するために重要です

CoEは組織の変更管理プロセスを主導するため、EPMクラウド・イニシアチブ全体を監督する必要があります。必要に応じて、CoEはワークフォース・レディネス・プランを作成し、クラウド標準とポリシー定義の運営委員会としても機能します。また、CoEは、クラウド導入ロードマップを管理し、機能と拡張の要求を追跡し、エスカレーションに対応します。

次の表に、CoEに含める組織の主要な役割とその責任を示します。各機能を担当する特定の個人の名前を指定することをお薦めします。

表2-6 センター・オブ・エクセレンス

戦略コンポーネント 情報 責任

エグゼクティブ・チーム

最高経営責任者または最高財務責任者

財務担当VP

財務部長

財務変革担当VP

ノート: より小規模の企業では、通常、最高経営責任者または最高財務責任者がCoEの責任を負います。大企業では、これらの責任は、通常、財務担当VP、財務プランニングおよび分析担当VP、コントローラ、財務部長または財務変革担当VPが担います。

  • クラウド導入の組織目標に焦点を当てる

  • クラウド導入ビジネス・ケースを検証し、支援する

  • 人、プロセス、テクノロジの変化を支援する

ビジネス・チーム ビジネス所有者 EPM Cloud導入プロセスに関与する各ビジネス・ユニットや部門にクラウドを導入する価値を説明する
  ビジネスの対象分野の専門家(ビジネス所有者と同じ人物にすることができます) 現在のプロセスの理解に貢献し、クラウドでの実装の利点を判断する(これには、既存のインタフェースを理解し、オンプレミスからクラウド、またはまったく新しいクラウドに移行することによってこれらがどのように影響を受けるかを理解することも含まれます)
  財務 リソースをクラウド導入イニシアチブに割り当てる
技術チーム IT所有者 ITソリューションを定義し、サイロ化されたチーム、サイロ化されたリリースおよびサイロ化された運用を排除する。ソリューションの回帰テストをサポートする。
  リード・アプリケーション・アーキテクト(内部または実装パートナ) データ・フローを最適化し、統合を合理化する
プロジェクト・マネージャ プロジェクト・マネージャ 成果物のタイムラインを維持し、すべての内部利害関係者に伝える

クラウド導入イニシアチブの勢いを維持するために、CoEはエスカレーションに対処し、阻害要因を迅速に解決する必要があります。CoEで各責任範囲の所有者を明確に特定してドキュメント化することで、ソリューション・プロセスを容易にできます。

アンバサダ

次の例に示すように、組織は主要な利害関係者または企業へのアンバサダのネットワークを作成することもあります。これらのアンバサダはベスト・プラクティスを共有し、ビジネス・ユニット内の同僚に変更を連絡し、機会や課題などのフィードバックを確実に提供します。


CoEアンバサダ

チーム・メンバーを特定したら、定期会議および更新の計画を開始します。