需要FTEのスケーリング

管理者がオプション「需要ドライバのスケーリング係数」を有効にした場合は、「需要スケール」を使用して、時間の経過に伴う生産性の変化を考慮して需要プランニングをスケーリングできます。FTEの将来の需要の計算では、「需要スケール」は比率の指数として自然対数を考慮します。

「前年の比率」計算ロジックを使用する場合は、需要スケール値を入力して、計算された需要FTEを増減します。(需要スケールは、「前年の比率」を計算ロジックとして使用している場合にのみ適用されます。)「需要スケール」では、同じ率を使用して必要なリソースを増やさずに需要ドライバを増加できます。たとえば、需要ドライバが倍増したときに、計算された需要FTEを20%減らすには、80%と入力します。需要スケール値を入力しない場合、スケールは100% (つまり、スケーリングが適用されない)と想定されます。

n%の需要スケールは、需要ドライバ(たとえば、コール・センターへの電話数)が倍増するたびに、需要スケールの効果の線形の関係を考慮して、生産性が前年の需要FTEのn%になることを意味します。

たとえば、FY17が、50人のコール・センター・オペレータが年間1,000件の電話を処理するというFTEのベースライン年であると仮定します:

次の段落で説明する、4年にわたる需要ドライバの数値と、需要FTE計算での結果のスクリーンショット。

需要ドライバ(コール・センターへの電話数)がFY17からFY18に倍増すると予想しますが、需要FTE (コール・センターのオペレータ数)は同様に2倍にはなりません。この場合、1年間の経験により従業員の効率が向上すると仮定します。需要ドライバが倍増するたびに、生産性が20%向上すると仮定するため、需要FTE値の80%のみ必要です。

Strategic Workforce Planningが需要スケールと予想生産性の向上を考慮して需要FTEを計算するために使用する式は次のとおりです:

((PY Total Demand FTE / PY Demand Units) * ((CY Demand Units/ PY Demand Units)^(LN(CY Demand Scale)/LN(2))) * (1 – Expected Productivity)) * CY Demand Units

ここで:

  • PY = 前年
  • CY = 現在の年
  • LN = 自然対数

「予想生産性」に値を入力することで、FTEの計算をさらに精緻化できます。「需要FTE」を決定する計算では、「需要スケール」と「予想生産性」の両方に対して設定した値が考慮されます。

需要FTEでの生産性変化の係数化を参照してください。