増減

増減ディメンションでは、勘定科目の増減の詳細が取得されます。デフォルトでは、期首残高、期末残高、変更およびFX計算を取得するために、増減ディメンションのメンバーが用意されています。

シード済ディメンション・メンバーを参照してください。

キャシュ・フロー・レポートにも使用されます。FCCS_Mvmts_Operating、FCCS_Mvmts_InvestingおよびFCCS_Mvmts_Financingという名前のシステム・メンバーが親勘定科目として作成され、必要に応じて、キャッシュ・フロー・レポートに追加の増減詳細を作成できるようになります。

増減ディメンションでは、次のタスクを実行できます。

  • 貸借対照表を表示する際に、キャッシュ・フローの増減の詳細を参照できます

  • キャッシュ・フロー・カテゴリに基づいて増減を区分けすることにより、キャッシュ・フローを自動的に生成できます

アプリケーションを作成すると、シード・メンバーを使用して増減ディメンションがデフォルトで作成され、有効になっている機能に基づいてシステム・メンバーが追加されます。アプリケーションの作成中に、増減および勘定科目ディメンションにキャッシュ・フロー・レポート用のキャッシュ・フロー・メンバーと階層が作成されます。

独自の増減メンバーを作成できますが、FCCS_Mvmts_FX_Total親ではなくFCCS_Mvmts_Subtotal親内でのみ可能です。

増減ディメンションの設定についてさらに学習するには次のビデオを参照してください。

ビデオ・アイコン 増減ディメンションの設定

増減ディメンション・メンバーの追加

増減メンバーを追加する場合は、新しい増減メンバー(Mvmts_)がFCCS_ClosingBalance階層とFCCS_CashFlow階層の両方に追加されることを確認してください。FCCS_ClosingBalance階層の新しい増減の子メンバーのデータ・ストレージ・プロパティは、「共有しない」である必要があります。FCCS_CashFlow階層の同じ新しい増減の子メンバーのデータ・ストレージ・プロパティは、「共有」である必要があります。

  • 拡張ディメンションに基づくアプリケーションの場合、FCCS_ClosingBalance階層に追加された親には、データ・ストレージ・プロパティ「動的計算」が必要です。このユース・ケースの例外は、親に子メンバーが1つのみある場合です。子メンバーが1つのみある親の場合、親のデータ・ストレージ・プロパティは「共有しない」である必要があります。
  • FCCS_CashFlow階層に追加された親には、データ・ストレージ・プロパティ「動的計算」が必要です。

  • FCCS_ClosingBalance階層では、新しい増減メンバーの集計演算子は「加算」である必要があります。

  • FCCS_CashFlow階層では、新しい増減メンバーの集計演算子は「減算」である必要があります。

注:

増減ディメンション・メンバーのメンバー式を作成すると、連結のパフォーマンスに重大な影響を及ぼすため、ベスト・プラクティスとして、これらは作成しないことをお薦めします。

キャッシュ・フロー - 増減符号逆転ロジック

間接キャッシュ・フローは、非現金勘定科目の増減の観点(つまり、ソースおよび現金の使用)からのキャッシュ・フローを表します。非現金勘定科目の増減を記録する場合、資産または費用(DR標準符号勘定科目)が増加すると、これに対応して現金が減少します。同様に、負債、資本または収益(CR標準符号勘定科目)が増加すると、現金が増加します。

非現金勘定科目の増減の観点から現金(営業、投資、資金調達)の変化を表す場合、現金の増減の符号は、資産および費用に関連する非現金勘定科目の増減と反対の符号になり、負債、資本または収益と同じ符号になります。

キャッシュ・フロー計算書を表す場合、増減ディメンション・メンバーを使用してレポート内の行を詳述します。また、勘定科目も指定する必要があります。最上位レベルの貸借対照表勘定科目を使用し、これに対するすべての増減をキャッシュ・フロー・レポートでレポートできますが、これは、キャッシュ・フロー・レポートの行があればその詳細を定義できるためです。すべての増減を収集するために必要な貸借対照表勘定科目は1つのみです。通常、最上位レベルの貸借対照表勘定科目(常に純益がゼロになる必要があります)は、資産勘定科目として設定します。

資産勘定科目に転記された増減を現金の変化としてレポートする場合、資産の増加は現金の減少を表すため、符号を逆にする必要があります。負債勘定科目に転記された増減を現金の変化としてレポートする場合も、資産勘定科目である単一の貸借対照表の最上位メンバーについてレポートしているため、符号を逆にする必要があります。基本負債勘定科目の増加として転記された金額は、反対の符号を使用して最上位の貸借対照表資産勘定科目でレポートされるため、貸借対照表金額の減少として転記されます(なぜなら、負債勘定科目の増減エントリは勘定科目階層を介して集約されるため、勘定科目タイプは負債から資産に変化し、この結果、データの記号が反転するからです)。元の転記が行われた勘定科目タイプとは関係なく、キャッシュ・フローを表す場合は、非現金の増減の符号をすべて反転する必要があります。