通貨の設定

入力通貨

入力通貨には、アプリケーション通貨と、アプリケーションに対して有効化されているすべての通貨が含まれます。これらの通貨は、エンティティの有効な機能通貨としての割当てや、為替レートの入力に使用されます。

アプリケーションの通貨を作成する際は、標準のISO通貨コードのリストが提供され、選択できます。デフォルトで、USD、EUR、GBPなどの入力通貨が作成されます。有効化する通貨は、アプリケーションに必要なもののみにする必要があります。

通貨ディメンションに新しい通貨を追加すると、新しいメンバーが「通貨(元)」の下に自動的に作成されます。新しいメンバーのデフォルト別名表の別名を、通貨の別名として設定する必要があります。別名が定義されていない場合、追加した通貨の名前に設定する必要があります。

たとえば、GBPという通貨が通貨ディメンションに追加されると、From_GBPという新しいメンバーが通貨(元)ディメンションに自動的に作成されます。GBPに別名が定義されている場合、同じ別名をFrom_GBPにも設定する必要があります。GBPに別名が定義されていない場合、GBP for From_GBPとして設定する必要があります。

通貨メンバーの別名が変更された場合、関連付けられた通貨(元)メンバーの別名も新しい別名に変更する必要があります。

通貨メンバーが削除された場合、関連付けられたFrom_Currencyメンバーも削除する必要があります。

注:

アプリケーションが作成された後に入力通貨の名前を変更しないでください。

レポート通貨

レポート通貨は会社が準備する財務諸表の通貨です。アプリケーションの通貨を作成する際に、レポート作成用に有効化できます。通貨をレポート通貨として無効にすることもできます。

システムは、現地通貨から1つ以上のレポート通貨への通貨換算に対応しています。換算されたレポート通貨の値は、すべてのユーザーに読取り専用で保管されます。アプリケーションのデフォルトの通貨はデフォルトのレポート通貨です。

アプリケーションで換算できるのはレポート通貨のみです。すべてのレポート通貨には、USD_Reportingのように、_Reportingという接尾辞が付きます。

換算プロセスを参照してください。

各アプリケーションの通貨数は、180までに制限され、レポート通貨として選択された各通貨は、2つの通貨(入力通貨とレポート通貨)としてカウントされます。

レポート通貨には、2つの必須メンバーがあります。

  • エンティティ通貨 - アプリケーションに手動でデータを入力したりロードしたりする際に、データ入力に使用されます。エンティティの機能通貨がUSDで、エンティティ通貨メンバーのデータを入力する際、エンティティのレポート通貨メンバーUSDを使用してレポートを作成する場合、USD_Reportingには換算が行われるまでデータが保管されないため、USD_Reportingへの換算を実行する必要があります。

  • 親通貨 - 親に関連する換算済データの格納に使用されます。生成されるのは連結後で、読取り専用メンバーです。

レポート通貨メンバーは、データの取得時に換算が動的に実行される動的計算メンバーです。値がレポート通貨メンバーに保管されることはありません。エンティティ通貨と親通貨の値のみが保管されます。

注:

エンティティ通貨および親通貨メンバーを編集または削除することはできません。別名の指定のみが可能です。