増分ファイル・アダプタを使用したデータのロード

増分ファイル・アダプタ機能を使用すると、ソース・データ・ファイルを前のバージョンのソース・データ・ファイルと比較して、新しいレコードや変更されたレコードを特定し、そのデータ・セットのみをロードできます。比較前に初期ソース・データ・ファイルをソートしたり、パフォーマンスを改善するために事前ソートしたファイルを提供できます。

この機能を使用するには、初期ソース・データ・ファイルを増分ファイル・アダプタとして登録します。この初期ソース・データ・ファイルは、テンプレートとして使用されます。実際のデータ・ロードは、統合で指定されたファイルから実行され、初期ソース・データ・ファイルと後続のファイルの間でファイル比較が実行されます。それ以降は、1回、2回または何回でもロードできます。最後に実行されたファイルが、後続のロードの評価基準となります。このアダプタでは差異のみがロードされるため、ファイル・インポート中のロードが高速になります。残りのデータ・インポート・プロセスは、ファイルの標準データ・ロードの場合と同じです。

考慮事項:

  • ソース・データ・ファイルは、区切りデータ・ファイルである必要があります。

  • 使用されるデータ・ファイルには、区切り列を説明する1行のヘッダーが含まれる必要があります。

  • 数値データと数値以外のデータの両方を統合できます。

  • 2つのファイル間に削除されたレコードがあれば、すべて無視されます。この場合、削除されたレコードは手動で処理する必要があります。

  • ファイルが存在しない場合(または、最後のIDを存在しない実行に変更した場合)、ロードはエラーで完了します。

  • この機能の使用時のパフォーマンスのレベルは、ソート・オプションによって決まります。ソートを行うと、処理時間が長くなります。ファイルを事前ソートすると、処理が高速になります。

  • 増分ロードでは、単一期間データ・ロードのみがサポートされています。複数期間ロードはサポートされていません。

  • 増分ロードでは、増分ファイルは置換モードでロードされ、ステージング表に残るのは最終バージョンのファイル比較のみなので、ドリルダウンはサポートされていません。

    この対処方法として、完全データ・ロード方法を使用して同じデータ・ファイルを別の場所にロードできます。この場合は、データをターゲット・アプリケーションにエクスポートせずに、データのインポートのみを行う必要があります。

  • ソース・データ・ファイルのコピーは、将来比較できるようにアーカイブされます。最後の5つのバージョンのみが保持されます。ファイルは最大60日間保持されます。増分ロードが実行されずに60日が経過した場合は、最後のプロセスIDを0に設定して、ロードを実行してください。