タスク・マネージャの概要

タスク・マネージャは、ビジネス・プロセスの相互依存アクティビティを定義、実行、モニターおよびレポートするのに役立ちます。すべてのタスクを集中モニタリングし、ビジネス・プロセスの実行を記録するための目に見える自動化された繰返し可能なシステムを提供します。タスクは、アプリケーションで実行されるアクションの単位を表します。管理者またはパワー・ユーザーは、ビジネス・プロセス内に相互依存関係および階層を持つ、統合されたタスク・フローを定義できます。進捗状況を追跡し、ボトルネックを特定し、ビジネス・プロセス全体で発生する可能性があるエラーや遅延を修正できます。

EPM Enterpriseサブスクリプションを使用している場合、サービスには、ビジネス・プロセス内で使用する統合エンド・ユーザーとプロセス自動化タスクがプリロードされます。管理者は、他のOracle Fusion Cloud EPMサービスと接続することで、他のビジネス・プロセスと統合されたタスクを追加できます。サービスをさらに拡張して、Cloud EPM以外のアプリケーションとの統合を含めることもできます。EPM Standardサブスクリプションにはローカル統合タスクは含まれておらず、他の統合タスクを含めるように拡張することはできません。

タスク・マネージャでは、次のことができます:

  • タスクの定義と、効率的なタスク・フローを実施するためのスケジューリング
  • ビジネス・プロセスの自動化、ステータスの追跡、および通知やアラートの提供
  • ビジネス・プロセスのモニタリングとエラーへの迅速な対処による遅延の防止。
  • 延滞、期限日およびステータス変更に関する電子メール通知の提供。
  • ビジネス・プロセスの効果の分析

タスク・マネージャの仕組み

タスク・マネージャには、ビジネス・プロセスの次の主要コンポーネントを定義できるフレームワークが用意されています:

  • 組織単位は、地域、エンティティ、事業部門、事業部や、タスクに関連するその他の組織別または地域別の部門をモデル化するために使用します。これらの組織単位を階層としてモデル化して、実際の構造を作成し、レポートを容易にします。
  • 休日ルールは休日日付の集合であり、タスクのスケジュールで使用します。
  • タスク・タイプは、タスク全体での整合性をとり、事前に定義された製品統合を利用できるようにするために、管理者が設定します。事前定義済のタスク・タイプが要件を満たさない場合は、タスク・タイプを作成できます。タスク・タイプは自動か、または定義された担当者による手動のいずれかです。
  • タスク・テンプレートは、複数の期間にわたって反復可能なタスクのセットを使用するために作成されます。これらのスケジュールは、テンプレートを選択し、カレンダの日付を割り当てることにより作成される、一連の時間順のタスクを表します。
  • タスクは、ユーザー、チームまたはグループに割り当てることができます。

ビジネス・プロセスは、スケジュールのステータスが「保留中」から「オープン」に変更されたときに開始されます。ビジネス・プロセス中に、ユーザーは割り当てられたタスクに関する電子メール通知を受信し、電子メールのリンクをクリックして、割り当てられたタスクに直接アクセスできます。この処理が行われるようにするには、管理者が電子メール通知を有効にする必要があります。ユーザーは、発生する可能性がある問題のアラートを作成することもできます。アラートは、解決のために担当者と承認者に転送されます。

タスク・マネージャの役割

タスク・マネージャには3つの主要な役割が含まれています:

  • 「サービス管理者」または「パワー・ユーザー」: ビジネス・プロセスのテンプレートとタスクを設定し、ダッシュボード・アクティビティのステータスをモニタリングします。
  • エンド・ユーザー: 割り当てられたタスクを確認し、完了します。割り当てられたタスクのリストは、アプリケーションで、または割り当てられたタスクに関する電子メールから表示できます。
  • 承認者: タスクを確認して、タスクを承認できるかどうかを決定します。

サンプル・タスク・フローは、サンプル・タスク・フローを参照してください。

サービス管理者またはパワー・ユーザーのタスク:

  1. ユーザーを設定します。管理者用スタート・ガイドのユーザーと役割の管理を参照してください。
  2. 必須の設定手順を完了します:
  3. ビジネス・プロセスに必要なタスクを確認し、タスク・タイプを設定して、タスク全体での整合性をとり、事前に定義された製品統合を利用できるようにします。タスク・タイプの管理を参照してください。
  4. ビジネス・プロセスの多くは反復されるため、タスクのセットをテンプレートとして定義して保存し、後の期間で使用できるようにします。タスク・テンプレートの管理を参照してください。

    たとえば、管理者は月次または四半期ごとのビジネス・プロセスを1回設定し、それをすべての月または四半期で繰り返し使用できます。タスクは、タスク先行、担当者および承認者により定義されます。

  5. テンプレートを選択し、ビジネス・プロセスを開始するカレンダの日付を割り当てることにより、スケジュール(時間順のタスク・セット)を生成します。テンプレート内の汎用タスクは、カレンダの日付に適用されます。スケジュールの管理を参照してください。
  6. ビジネス・プロセスを開始するために、スケジュールのステータスを「保留中」から「オープン」に変更します。
  7. 必要に応じて、スケジュールを変更してモニタリングします。

エンド・ユーザーと承認者のタスク:

管理者がスケジュールのステータス(「オープン」)を変更してビジネス・プロセスを開始したら、ユーザーは、タスクの指示を確認し、質問に回答し、タスクを送信、再割当て、承認および却下できます。タスクへのアクセスは、電子メール通知から、またはアプリケーションにログオンして行うことが可能です。

ビジネス・プロセス中に、ユーザーは次のことを行えます:

  1. 割り当てられたタスクに関する電子メール通知を受信し、電子メールのリンクをクリックして、割り当てられたタスクに直接アクセスします。
  2. あるいは、様々なタイプのビューで割当て済のタスクを確認してアクセスするためにログオンします。
  3. タスクを完了します。完了したタスクは承認者に送信され、他のユーザーが表示できるようになります。
  4. ハードウェアやソフトウェアの問題など、発生する問題のアラートを作成します。アラートは、解決するために担当者と承認者に転送されます。

さらに学習するには、次の概要ビデオを参照してください。

ビデオ・アイコン概要ビデオ

タスク・マネージャのUIナビゲーション

  • サービス管理者またはパワー・ユーザーは、「アプリケーション」 > 「タスク・マネージャ」からタスク・マネージャにアクセスします。
  • ユーザーは、「ホーム」>「タスク」からタスク・マネージャにアクセスします。ユーザーは「ホーム」>「業務」から「ダッシュボード」にアクセスして、タスクの実行をモニタリングできます。追加のレポートには、「アプリケーション」>「補足/タスク・レポート」からアクセスできます。