エンティティ・ディメンションで、単一のエンティティに複数の親を含めることができる代替階層を作成できます。親メンバーは異なる通貨を使用可能で、親の通貨メンバーで発生する換算は、これらのエンティティでは異なります。これを実現するため、エンティティのすべてのインスタンス間で入力データの一部のみが共有される部分共有メンバーを使用します。
次の例は、複数の親を持つリーフレベル・エンティティを示しています。
この例では:
親レベルのエンティティに複数の親が含まれるエンティティ階層を作成することもできます。ただし、異なる子を持つ複数の親が親レベルに含まれる階層は、サポートされません。
代替階層を作成するには、部分共有エンティティ・メンバーを作成し、データ・ストレージ・メンバー・プロパティとして「共有」を選択します。エンティティ・ディメンションで、データ・ストレージ・プロパティによって部分共有メンバーが作成されます。
「メンバーの選択」で、親と子の関係を参照できます。エンティティを選択すると、「メンバーの選択」にそれがParent.Childのように表示されます(North America.USAなど)。次に、適切なエンティティを選択したり、エンティティに複数の親が含まれる場合は、異なる親に属するエンティティの各項目を選択したりできます。
トランザクション・データを入力する場合、プライマリ・メンバーまたは共有メンバーに対して1回のみデータを入力する必要があります。
データ・フォームにデータを1回入力することもできます。たとえば、E111が、2つの親(E11とE12)を持つ部分共有エンティティであるとします。データ・フォームで、E11.E111に100の金額を入力して保存すると、その100がすぐにE12.E111に表示されます。E12.E111の金額を150に変更して保存すると、同じ金額がE11.E111に反映されます。データ・フォームで、Parent.Childとしてエンティティ・ディメンションのメンバーを表示するかどうかと、その通貨を表示するかどうかを選択できます。
データをエクスポートすると、同じデータが部分共有エンティティでもエクスポートされ、そのデータはParent.Child形式でエクスポートされます。データ・ファイルの部分共有エンティティの一方にデータをインポートすると、そのデータは他方にもインポートされます。
計算またはプロセス管理ステータスの変更につながる一方の部分共有エンティティに対する変更は、そのエンティティの他方のインスタンスにすべて反映されます。たとえば、一方のインスタンスが連結されてそのステータスが「OK」に変更されると、他方のインスタンスのステータスも「OK」に変更されます。同じルールが部分共有エンティティのロックとロック解除に適用されます。
エンティティに対して定義されたセキュリティおよび有効交差ルールも、その部分共有インスタンスに適用されます。
次の項を参照してください: