多国籍グループの一員である企業は、通常、現地通貨で事業を行います。すべての子会社の財務諸表が親会社の財務諸表に連結される場合、これらの複数の現地通貨は、親のレポート通貨に換算される必要があります。Tax Reportingには、複数通貨アプリケーションの通貨換算が用意されています。
複数通貨アプリケーションが有効になっている場合、アプリケーション通貨(プライマリ・レポート通貨)および追加のレポート通貨に換算できます。追加のレポート通貨への換算レートを入力していない場合、追加したレポート通貨は、アプリケーションのレポート通貨とのトライアンギュレーションによって換算されます。この通貨換算は、指定した為替レートを使用して実行されます。データの換算を参照してください。
Tax Reportingでアプリケーションが最初に作成されるときは、年次累計(YTD)換算方法がデフォルトで使用されます。通貨換算の計算には、期別換算方法も使用できます。税金設定では、すべてのフロー勘定科目のデフォルトの換算方法を期別またはYTDのいずれかに指定できます。また、税金設定を使用して、P13およびP14の定期的な通貨換算を有効化できます。
計算に使用される平均レート勘定科目は、換算方法が期別でもYTDでも変わりません。
Tax Reportingには、各勘定科目ベースでオーバーライドする換算方法も用意されています。これは、勘定科目メンバー属性PeriodicFXTranslationmethodまたはYtdFxTranslationMethodとして使用できます。
換算計算の詳細の理解: 用語
YTD計算方法の使用
年次累計(YTD)では、視点で選択された現在の期間に入力されたYTDデータに対して単一の平均レートが使用されます。これは、グローバルまたは特定の勘定科目で特に指定されていないかぎり、Tax Reportingのデフォルトの計算方法です。YTD方法を使用して換算を計算する式は次のようになります(P3の例):
PC->P3 = EC->P3 * レート->P3 (YTDデータ * 現在の平均FXレート)
期別計算方法の使用
一方、期別データは、各期間でその期間の値の変化が期間レートに適用される加重計算です。期別方法を使用して換算を計算する式は次のようになります(P3の例):
PC->P3 = (EC->P3 – EC->P2) * レート->P3 + PC->P2 ( (当期の入力通貨 - 前期の入力通貨) * 当期のレート + 前期の換算値)
Note:
すべてのフロー勘定科目の換算方法の有効化
換算方法を有効にするには:
P13およびP14の定期的な通貨換算の有効化
換算方法を有効にするには:
Note:
定期的な通貨換算を選択した場合のみ、P13およびP14の定期的な通貨換算を有効化するチェックボックスを選択できます。そうでない場合、このオプションは無効で選択できません。
単一勘定科目の換算方法のオーバーライド
非フロー勘定科目(つまり、残高)に期別換算方法を使用する場合は、勘定科目ディメンションで次の属性を使用できます。さらに、期別をグローバルに使用する場合は、フロー勘定科目をYTDに設定できます。勘定科目ディメンションを参照してください。