シナリオ例: 親の税金の計算

Tax Reportingで、親エンティティの親の税金計算機能を有効にすると、親レベルで直接税金の計算を実行できます。この構成は、個々の子エンティティからの税金データを集約するのではなく、連結レベルで税率または調整を適用する必要がある場合に特に役立ちます。

次のシナリオ例を参照してください:

エンティティ構造:

  • ENT_PAR (親エンティティ)
  • ENT_CHILD1 (子エンティティ1)
  • ENT_CHILD2 (子エンティティ2)

金額:

  • ENT_CHILD1: 100
  • ENT_CHILD2: 200

親の税金計算が有効になっていない場合:

デフォルトでは、連結時に、ENT_CHILD1およびENT_CHILD2の金額がENT_PARにロールアップされます。

したがって、ENT_PARには、連結金額である300 (ENT_CHILD1の100 + ENT_CHILD2の200)が表示されます。

親の税金計算が有効になっている場合:

ENT_PARで親の税金計算機能が有効になっている場合は、親レベルで直接税金データを入力できます。

この構成の場合、システムでは連結時にENT_CHILD1ENT_CHILD2からの税金データを集約しません。かわりに、ENT_PARに直接入力されたデータが使用されます。

たとえば、ENT_PARで直接400の値を入力した場合、ENT_CHILD1ENT_CHILD2の金額は無視され、ENT_PARの連結金額は400になります。

構成ステップ:

ENT_PARの親の税金計算を有効にするには:

  1. エンティティのプロパティを設定します:
    • 上位レベルのエンティティ入力を許可: はい
    • 「データ・ストレージ」: 共有しない
    • 親の税金計算属性: TaxCalcYes
    • 法定住所: ENT_PARに適切な法定住所を割り当てます
  2. 子エンティティを割り当てます:

    ENT_CHILD1およびENT_CHILD2を子メンバーとしてENT_PARに追加します。

  3. データベースをリフレッシュします:

    これらの変更を行ったら、データベースをリフレッシュして新しい設定を適用します。

詳細は、国および地域の親の税金計算のドキュメントを参照してください。

考慮事項:

  • データ入力: 親の税金計算が有効になっている場合は、税金データが親エンティティ・レベル(ENT_PAR)で直接入力されていることを確認してください。子エンティティ(ENT_CHILD1およびENT_CHILD2)で入力されたデータは、税金計算のために親にロールアップされません。
  • 連結プロセス: 連結プロセスでは、親レベルで入力されたデータが使用されます。子エンティティのデータは、親エンティティの税金計算に集約されません。