国の課税損失および税額控除の詳細

課税損失および税額控除では、ビジネス・エンティティが将来の課税所得または税金負債(あるいはその両方)を相殺するために、課税損失および税額控除を繰越可能にするメカニズムを提供します。損失および控除は詳細な課税損失および税額控除のフォームに取得され、起算および期限切れの年別に詳細に記載されます。詳細な課税損失および税額控除のフォームは、「現在の引当金」および「一時差異」フォームに統合されています。

繰越可能な期間は国ごとに税のルールが異なるため、「期限切れの年」で取得します。この連結ベースのデータおよび詳細は、財務諸表の税の注記または開示の一部です。

課税損失および税額控除を取得するには、次のフォームを使用できます。

注:

アプリケーションで課税損失または税額控除の勘定科目が使用可能でない場合、課税損失または税額控除のフォームは使用できません。

ホーム・ページで、「税引当(国)」「パッケージ」の順に選択します。「課税損失」フォームと「税額控除」フォームの列は両方とも同じです。各列の説明は、次の「課税損失および税額控除の詳細スケジュール」表を参照してください。
「課税損失」フォーム

表11-1 課税損失および税額控除の詳細スケジュール

課税損失および税額控除の列 説明 他のフォームへの影響

起算年

POVで選択した年に基づいて、起算年に、実際の会計年(FY17、FY18、FY19など)が表示されます。

 

期限切れの年

課税損失または税額控除の期限が切れる年をドロップダウン・リストから選択します。損失を繰り越せる期間を指定する税のルールは国ごとに異なります。

連結が実行された後、次の状況では「期限切れの年」がデフォルト設定されます。

  • 「期限切れの年」が未選択で、期末繰越に値がある場合、「期限切れの年」は自動的に「期限切れなし」に設定されます。

  • 「期限切れの年」が選択され、期末繰越に値がないかゼロに等しい場合、「期限切れの年」はクリアされます。
 

期首繰越

期首繰越は読取り専用で、前年度の期末繰越から移入されます。この値は連結後に移入されます。

前年度の期末繰越の値がゼロに等しい場合、今年度の期首繰越は空白になります。

 

前年度調整 - 損失および控除

前年度調整金額を入力します。

注:

前年度調整 - 損失および控除は、アプリケーションの開始年には編集可能ではありません。

次の場所に調整の合計がコピーされます。

  • 「課税損失」フォーム
  • 「一時差異」フォームの前年度調整 - 損失および控除の対応する課税損失/税額控除勘定科目。このフィールドは読取り専用です。
  • 期末繰越の値が翌年に移動します。

調整された期首

この金額は、期首繰越と前年度調整の合計の親です。

 

作成された損失/控除

この金額は今年度の繰延課税損失または繰延税額控除です。

今年度の繰延課税損失について、調整が入力された場合は「現在の引当金」フォームの調整済の課税損失勘定科目から国の課税損失合計 - 自動繰越勘定科目に、この金額が振り替えられます。

ノート: 控除は今年度税額控除にのみ入力できます。控除が「現在の引当金」フォームから振り替えらることはありません。

繰延課税損失は、「一時差異」「自動」列にコピーされます。

「課税損失」詳細スケジュールでは、繰延金額はフォームの次の場所に表示されます。

  • 選択した年の作成された損失/控除の下。

  • 期首繰越の下。

連結後、この金額は「一時差異」フォームの「自動」列にコピーされます。

申告額の未払処理調整

税金還付の充てん結果として、繰延調整に返還するために現在の期間に調整を入力します。

この金額はRTAスケジュールから自動化されていないため、一時差異に自動的には適用されません。

その他の調整

その他の調整の金額を入力します。

連結後、その他の調整の合計はすべて、「一時差異」フォームの他の調整 - 自動(繰延のみ)に移動されます。

使用可能な損失/控除

この列の合計は、次の要約になります。

  • 調整された期首

  • 作成された損失/控除

  • 申告額の未払処理調整

  • 他の調整

 

今年度使用

この損失を今年度(CY)に使用する場合は負の金額を入力します。

CY合計が次のフォームに移動します。

  • 「現在の引当金」フォームの課税損失 - 自動繰越「自動」
  • 「一時差異」フォームの課税損失 - 自動繰越「自動」

調整済

この列には、次の各列の合計が表示されます。

  • 使用可能な損失/控除
  • 今年度使用
 

期限切れ

今年度の特定の金額を期限切れにする場合は、その金額を入力します。

課税損失または税額控除の期限切れおよび「その他の調整」の合計が、「一時差異」他の調整(繰延のみ)に移動します。

外国為替 - 期首残高

この金額は、親通貨またはレポート通貨への換算に起因する期首残高の差異です。

 

外国為替 - 今年度

この金額は、親通貨またはレポート通貨への換算に起因する今年度の差異です。

 

外国為替

この金額は、外国為替期首残高と今年度の外国為替の合計です。

これらの3つの列は自動化された通貨換算の値で、「一時差異」に表示される値と同様に動作します。

出資比率

この金額は、出資比率期首残高と今年度の出資比率の合計です。

 

出資比率 - 期首残高

この金額は、親への出資比率の変更に起因する期首残高の差異です。

 

出資比率 - 今年度

この金額は、出資比率における親への変更に起因する現在の年の差異です。

 

期末繰越(a)

期末繰越には、期末繰越を生成するために、「期限切れの年」を除くすべての列のサマリーが表示されます。

 

一時差異期末残高(b)

一時差異期末残高(b)には、一時差異の期末残高が表示されます。

 

差異(a - b)

この金額には、次の値の差異が表示されます。

  • 期末繰越(a)
  • - 一時差異期末残高(b)