固定資産での税金自動化の使用

税金自動化を使用すると、固定資産などの補足データを引当システムに自動的にコピーでき、手動で追加する必要がなくなります。「税金自動化」フォームでルールを設定すると、連結の実行時に値が計算されてコピーされます。変動の結果は、指定した宛先勘定科目および増減メンバーが存在するすべてのフォームに表示されます。

税金自動化ロジックは、連結プロセスの一環として実行されます。

注:

TRCS_BVTAccounts階層の下に共有勘定科目を作成した場合は、税金自動化ルールを作成するときに親の増減をソース増減として使用できません。例:

例

前述の例では、税金自動化ルールはソース共有勘定科目について親ソース増減から読み取っており、このことは推奨されません。この場合、税金自動化が機能するためには、PPEAccount1のプライマリ・インスタンスをTRCS_BVTAccountsの下に置く必要があります。例:

例 - プライマリ・インスタンス

税金自動化は、国と地域のいずれの勘定科目にも設定できます。

税金自動化ルールを固定資産に適用するには:

  1. ホーム・ページで、「ライブラリ」を選択し、次に「データの入力」を選択します。
  2. 「フォーム」の下で、「税金管理」を展開し、適切な税金自動化フォームを選択します。

    表11-14 税金自動化フォーム

    税金自動化のタブの選択 フォーム 説明
     

    税金自動化

    税金自動化

    法定住所ルール

    税金自動化(法定住所)

    グローバル税金自動化ルール(法定住所のすべてのエンティティに適用)

    法定住所地域ルール

    税金自動化(法定住所地域)

    グローバル税金自動化ルール(法定住所地域のすべてのエンティティに適用)

    エンティティ・ルール

    税金自動化エンティティ

    特定のエンティティ用の税金自動化ルール

    エンティティ・ルール(地域)

    税金自動化エンティティ(地域)

    グローバル税金自動化ルール(法定住所に関係なくすべてのエンティティに適用)

    エンティティおよび地域ルール(地域のみ)

    税金自動化エンティティ(全地域)

    特定のエンティティ用の税金自動化ルール(全地域に適用)

    グローバル・ルール

    税金自動化(グローバル)

    グローバル税金自動化ルール(法定住所に関係なくすべてのエンティティに適用)

    グローバル・ルール(地域)

    税金自動化(グローバル地域)

    地域グローバル税金自動化ルール(法定住所地域に関係なくすべてのエンティティに適用)

  3. 選択した税金自動化フォームで、ルール・パラメータを選択します。
    1. 「無効」で、「有効」を選択したままにします。そうしないと、連結時にルールが無視されます。
    2. 「論理」で、セル内をクリックして「エンティティ」ダイアログ・ボックスをアクティブにし、ソース勘定科目とソース増減に適用する論理的方法を選択します。
      • 「プル」では、ソース勘定科目とソース増減の指定のパーセンテージを取得し、その値を交差に適用します。

        注:

        期首残高、期首残高調整および期首(再マップ)はプルできません。
      • 「増減」では、ソース勘定科目の当期金額とソース勘定科目の前年度の最後の期間の金額との差分を取り、その金額を宛先勘定科目に適用します。
      • 圧縮 - ソース勘定科目とソース増減が交差する部分の値は、帳簿または補足スケジュールからの圧縮時に、ターゲット勘定科目の一時差異の期末残高と等しくなる必要があります。

        補足スケジュールからの圧縮(固定資産など)

        例1: 固定資産:

        • ソース勘定科目/増減 = -8110 (帳簿基準から有形固定資産の税務基準を差し引いたものと今年度の増減の交差)

        • ターゲット勘定科目/増減の期末残高の一時差異 = -8110

          注:

          ターゲット勘定科目についてのその他の増減が一時差異に移入される場合、期末残高がソース勘定科目/増減の値として残るように、それらの増減は"圧縮"(減算)されます。
        • 例2: 固定資産

          • ソース勘定科目/増減 = -8110 (帳簿基準から有形固定資産の税務基準を差し引いたものと今年度の増減の交差)

          • ターゲット勘定科目の一時差異の調整済期首残高 = 1000

          • ターゲット勘定科目/増減の期末残高の一時差異は-8110のままです。

          • 期首残高調整1000とP&L合計増減-9100の間の差異は-8110のままです

        ソース・データが帳簿データである場合の圧縮:

        • 「税金自動化」にソースまたはターゲット増減が指定されていない場合、ソース増減はデフォルトで試算表の期末に設定され、ターゲット増減はデフォルトで自動化(今年)に設定されます。有効なソース帳簿勘定科目を指定する必要があります。

        • 値は、自動化増減と期末残高の一時差異 = ソース帳簿勘定科目の値になります。

    3. 「パーセンテージ」で、ソース勘定科目のパーセンテージを入力します。このパーセンテージは小数として計算されます。たとえば、100%の場合は「1」と入力し、50%の場合は「.5」と入力します。
    4. 「ソース勘定科目」セル内をクリックし、「検索」ダイアログ・ボックスから「ソース」を選択します。
    5. 「ソース増減」セル内をクリックし、変動のソース(試算表のクローズや処分など)を選択します。
    6. 「ターゲット増減」で、計算された値の宛先増減を選択します。
      • 自動
      • 自動資本
      • 他の調整 - 自動(繰延のみ)
  4. 「保存」「閉じる」の順にクリックします。