初期測定

使用データはヘッドエンド・システムからNES書式のファイルとしてエクスポートされ、IMDとしてOracle Utilitiesにロードされます。次のOSBプロジェクトは基本製品に付属し、使用処理の管理に役立ちます。

  1. SGG-D4-USAGE-BASEには、着信データの実際の処理を実行するコンポーネントが含まれています。これは構成時に変更しないでください。

  2. SGG-D4-USAGE-CMを使用すると、SGG-D4-USAGE-BASEに実装された基本機能の今後のアップグレードがカスタマイズおよび環境設定に影響を与えないように、カスタマイズをセグメント化できます。

SGG-D4-USAGE-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、xqueryファイルEnvironmentSettings.xqに保存されます。このファイルを使用して、IMD処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRawIMD要素のコンテンツに対してtrueを指定します。

次の表に、EnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。

要素

摘要

有効な値

populateRaw

IMDが未処理データとして移入されるかどうかを決定します。

true

false

callPreProcessing

前処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。

true

false

callPostProcessing

後処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。

true

false

destinationRootElementInterval

インターバル初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。

destinationRootElementScalar

スカラー初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。ほとんどの場合、これはdestinationRootElementIntervalと同じです。

publishServices/service

外部システム(Oracle DataRakerなど)のデータを公開するために使用される、OSBプロジェクト内のビジネス・サービスの名前を指定します。

filterUsage

使用をフィルタするかどうかを決定します。

true

false

IMDの公開

Oracle DataRakerなどの外部システムで使用するためにIMDを公開するようにSGGアダプタを構成できます。この機能は、OSBコンポーネントおよびBPELコンポジットの組合せによってサポートされます。

IMDの公開の有効化

データの公開を有効にするには、次のように、EnvironmentSettings.xqファイル内のpublishServices/service要素でパブリッシャ・ビジネス・サービスを参照します。
<publishServices>
  <service>[publisherBusinessService]</service>
</publishServices>

SGG-D4-USAGE-CM OSBプロジェクトに付属している次のコンポーネントは、Oracle DataRakerへの測定データの公開に使用されます。

  • DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスは、データの公開元となる事前構成されたJMSキュー(エンドポイントURIとして定義)にデータを送信するために使用されます。EnvironmentSettings.xqファイルでこのビジネス・サービスを指定する必要があります。

  • DataRakerServiceAccountサービス・アカウントは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードを定義および保持するために使用されます。

初期測定の出力の公開の構成

SGGDRIntegration BPELコンポジットは、Oracle DataRakerまたは他のシステムへのデータの公開を処理します。IMDは、ネイティブIMD書式(初期測定シーダー・ビジネス・オブジェクトの書式)で公開されます。この書式には、正規化された単位および条件コードが含まれます。この書式の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Adapter Development Kit Administrative User Guide』を参照してください。

注意: この機能を使用して公開されるIMDは、検証、推定および編集(VEE)処理の前に公開されます。また、この機能を使用して公開されたデータにフィルタを適用することはできません。

次のパラメータを使用して、Oracle DataRakerが使用するファイルの転記先ディレクトリ、ファイル当たりのレコード数、ポーリング頻度など、Oracle DataRakerにデータが提供される方法の詳細を構成できます。これらのパラメータはインストール時に定義されます。これらのパラメータ値の定義の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Installation Guide』を参照してください。

パラメータ

摘要

デフォルト値

SGG_​DR_​INT_​QUEUE

SGGペイロードを公開するキューのJNDI名。

これは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューです。これは変更できません。

DataRakerQueue

SOA_​DR_​PUBLISH_​SIZE

公開されたファイルに累積されるレコード数(SGGペイロード)。

100

SOA_​DR_​FILE_​SIZE

累積される(SGGペイロード)ファイルの最大ファイル・サイズ(KB)。

524288

SOA_​DR_​ELAPSED_​TIME

超過した場合、新規発信ファイルが作成される期間(秒数)。

600

SOA_​DR_​POLLING_​FREQ

新規ファイルのステージング・ディレクトリのポーリング頻度(秒数)。

60

SOA_​DR_​STAGING_​DIR

累積されたSGGペイロード・ファイルのステージング・ディレクトリのマウント・ポイント/ディレクトリ。

これは内部で使用され、変更できません。

/spl/sploutput/staging

SOA_​DR_​INTEGRATION_​DIR

Oracle DataRakerが変換されたXMLファイルを使用するマウント・ポイント/ディレクトリ。

/spl/sploutput/int

IMDのフィルタ

SGGおよびOracle Utilities Meter Data Managementアプリケーションに渡されるIMDをフィルタするようにSGGアダプタを構成できます。データのフィルタを有効にするには、次のように、EnvironmentSettings.xqファイルで<filterUsage>要素をtrueに設定します。
<filterUsage>true</filterUsage>

フィルタが使用可能になっている場合は、<externalUOM>が「NES単位コード・マッピング拡張可能参照」拡張可能参照(D4-HeadendUOMLookup)で定義されている値のいずれかと一致する測定のみがシステムに渡されて処理されます。

大きい入力ファイルの処理

一部の環境では、大きい入力ファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされる前に、OSBプロジェクトがファイルの処理を開始することがあります。これを防ぐには、プロジェクトのInboundProxyServiceプロキシ・サービスでMinimumAgeプロパティを構成します。MinimumAgeプロパティは、最後に変更されたタイム・スタンプに基づいて、取得するファイルの最小経過時間を指定します。これにより、大きいファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされた後で、処理のために取得されるようになります。

優先される初期測定処理

SGGアダプタは、スマート・メーター・コマンドまたは完了イベント(あるいはその両方)から作成される初期測定の「実行方法」フラグを「リアルタイム」(D1RT)に設定することで、これらのタイプの初期測定の処理を優先します。また、「実行方法」フラグが「リアルタイム」に設定されて受信された初期測定は、バッチ処理によってではなく、リアルタイムで処理されます。詳細は、『Oracle Utilities Meter Data Management/Smart Grid Gateway Business User Guide』「IMDの優先度付け」を参照してください。