メーター・ソリューション製品の機能概要

Oracle Utilitiesメーター・ソリューション製品は、大量のメーター・データと設備データを処理して、精度、柔軟性およびスケーラビリティを向上させるための機能を提供します。次に、システム内で有効になっている特に重要なビジネス・プロセスの概要を示します。

  • メーター、メーター構成、サービス・ポイントおよびメーター取付の定義

  • ヘッドエンド・システムまたはその他のソースからの検針およびインターバル・データのロード。

  • 測定データの自動検証、編集および推定。

  • 検針およびインターバル・データの堅牢な編集機能

  • 請求や価格設定など、外部のダウンストリーム・システムでの使用を目的とした、測定データからの請求決定要因およびその他のデータの計算と公開。

Oracle Utilitiesメーター・ソリューション製品では、メーター、サービス・ポイント、顧客コンタクトや、その間のすべてのデータを含む、多数の重要なデータが格納されます。

請求のための測定、VEEおよび使用計算

設備は、フィールドの物理メーター、通信モジュールまたはその他の設備を表します。サービス・ポイントは、サービスが顧客に提供され、設備を取り付けることができるポイントです。取付イベントは、サービス・ポイントに取り付けられている特定の設備のレコードです。コンタクトは、使用連係に関連付けられている顧客です。

設備の構成方法が適切に追跡されるように、設備構成で、設備についてどのタイプのデータを測定する必要があるかというレコードが保持されます。計量コンポーネントは、設備のデータの単一チャネルを表します。たとえば、設備に複数の計量コンポーネントがあり、1つ目はkWhのインターバル・データを表し、2つ目はkWhのスカラー検針を表し、3つ目は電圧のインターバル・データを登録している場合などがあります。

メーターから受信したエネルギーのデータは、最初は初期測定データ(IMD)として格納されます。VEEプロセスが実行されると、データが合格した場合に測定が作成されます。ただし、データが不合格の場合はVEE例外が作成されます。

使用連係により、単一または複数のポイントに対して実行する必要がある一連の使用計算が追跡されます。使用の計算(多くの場合、請求決定要因と呼ばれます)を実行するために、請求システムからの要求によって使用トランザクションが作成されます。使用計算プロセスまたは使用トランザクション検証で問題が発生した場合は、使用トランザクション例外が作成されます。

サービス・オーダーおよびリモート・コマンド

Oracle Utilities Meter Data Managementの活動は、様々なプロセスで使用される非常に柔軟なオブジェクトです。活動で処理される2つの主要なプロセスは、次のとおりです。
  • リモート・コマンドには、処理の実行またはメーターからのデータの取得のためのヘッドエンド・システムとの通信に関連します。たとえば、リモート接続、リモート切断、現在値読取などです。
  • サービス・オーダーは、サービス・ポイントで作業が実行される方法です。たとえば、サービスの有効化、サービスの無効化、メーター交換などです。
Oracle Utilitiesメーター・ソリューション製品には、次の機能領域があります。
  • 設備管理は、メーター・データの記録および取得に使用される設備を管理および定義するために、アナリストおよび管理者によって使用されます。
  • 設備取付は、市場とサービス・プロバイダ、サービス・ポイント、コンタクト、取付イベントの定義など、設備取付を管理するためにアナリストおよび管理者によって使用されます。
  • 測定データは、測定の形式(kWh、CCFなど)を含め、メーターからのデータを格納する標準化された方法です。インターバル・データとスカラー検針の両方が、この共通の格納場所に保持されます。
  • 検証、編集および推定(VEE)は、測定データに適用する検証、編集および推定ルールを定義するために管理者によって使用されます。検証または推定の失敗によってVEE例外が発生する場合があり、アナリストが作業予定プロセスでこのVEE例外を解決する必要があります。
  • 360度検索および表示は、設備、計量コンポーネント、サービス・ポイント、使用連係およびコンタクトのデータを検索および表示するために、アナリストおよび管理者によって使用されます。
  • 消費量同期では、インターバル・データとスカラー検針の相互の同期を維持するための自動的な方法が提供されます。
  • 使用計算は、使用データの計算を管理し、それらの計算結果(通常は請求決定要因と呼ばれる)を外部システムおよびパーティに提供するために、管理者によって使用されます。使用計算グループと使用計算ルールによって、測定データに適用される計算ルールが定義されます。使用計算によって使用トランザクション例外が発生する場合があり、アナリストが作業予定プロセスでこの使用トランザクション例外を解決する必要があります。
  • 設備イベントで、メーターで発生した特定のイベントのビューが提供されます。多くの場合これらは予期せずに発生し、メーターの問題を示している可能性があります。
  • 通信 は、外部システムとの通信時にインスタンスを追跡するのに役立ちます。これは、ヘッドエンド・システムに対するリモート・コマンドを追跡するために頻繁に使用されます。
  • 集計は、設備または計量コンポーネント(あるいはその両方)のセットから他の測定を要約したものを表す集計測定を検索、表示および保守するために、アナリストおよび管理者によって使用されます。
  • マスター・データ同期によって、顧客情報システム、資産管理システムなどの外部ソースからOracle Utilities Meter Data Managementにデータが自動的に同期化される方法が定義されます。
  • 供給中止ストーム・モードは、Oracle Utilities Meter Data Managementが大規模供給中止を検出し、通常のデータ通信が再開されるまでそれらのメーターの推定を抑制する方法です。
  • ダッシュボードには、Oracle Utilities Meter Data Managementのオペレータが運用の傾向と全体的なシステム・ヘルスをモニターするための高度なメトリックが用意されています。
  • サービス問題モニターは、Oracle Utilities Meter Data Managementで様々な条件をモニターして、それらの条件が満たされた場合に自動的にサービス調査オーダーを作成するように管理者によって設定できます。
  • サービス・オーダー管理では、サービス・オーダーの処理に必要な複雑な相互作用を管理するための一元管理されたプログラムが提供されます。この領域は、接続、切断および現在値読取のためのヘッドエンドとのリモート通信を含むサービス・オーダーの処理の管理に特に役立ちます。
  • 市場決済は、エネルギー料金を計算し、決済するためのコア機能を提供します。
  • 情報ライフサイクル管理は、レコード・タイプに定義された期間が経過した後でデータのアーカイブまたはパージを準備するように管理者が構成できる自動化された方法です。