特殊データ・エクスポート

大量のエンティティまたは非常に高い頻度で更新されるエンティティのデータをエクスポートする場合は、パフォーマンスについて様々なことを考慮する必要があります。そのようなエンティティには一般化方法は適合せず、エンティティに最適なエクスポート方法を実現することを目的として、それぞれに固有のバッチ・プロセスが設計されます。プロセスの初期実行ではエンティティの既存のデータがエクスポートされ、同じプロセスの後続の実行ではデータが増分的にエクスポートされます。つまり、タイムスタンプ・フィールドに基づいて、前の実行以降に追加または更新されたレコードがエクスポートされます。全体的なプロセスを次の図に示します。

次の各項では、特殊データ・エクスポート方法に関連する概念およびガイドラインについてさらに説明します。

それぞれのエンティティに固有のプロセス

特殊方法を使用してエクスポートするように設計されたメンテナンス・オブジェクトは、「データ・エクスポート・クラス」オプションによって明示的にそのようにマークされ、その固有のバッチ・プロセスは「エクスポート・バッチ管理」オプションを使用して定義されます。

特殊バッチ・プロセスはすべて、データをCSV形式でエクスポートするように設計されますが、これによって、より詳細な形式に比べてサイズの小さいファイルが生成されるためです。固有のエクスポートに関する考慮事項およびパラメータの詳細は、それぞれのバッチ・プロセスを参照してください。

データ・エクスポートの有効化

メンテナンス・オブジェクトについてデータ・エクスポートを有効にするには、特殊タイプの「データ・エクスポート管理」レコードを作成する必要があります。このレコードは、そのようなエンティティをエクスポートする必要があることを指示する役割を果たし、それまでにデータがエクスポートされた日時を追跡するため、後続のエクスポート実行では増分変更のみをエクスポートできます。

増分データ・エクスポート

特殊エクスポート方法では、前のエクスポート実行から変更が増分的に追跡され、変更データ取得メカニズムは使用されません。したがって、メンテナンス・オブジェクトの主表のタイムスタンプ・フィールドに基づいて、データがいつ追加または変更されたかが示されます。前のエクスポート実行以降に追加または変更されたエンティティのみが、後続のそれぞれの実行でエクスポートされます。データがエクスポートされた日時は、メンテナンス・オブジェクトごとに、対応するデータ・エクスポート管理レコードに記録されます。

ファイルの処理順序

特殊データ・エクスポート・ファイルは、一貫性のある時系列的なデータの取込みを確実にするために実行番号順に処理する必要があります。