Autonomous DatabaseでのOracle Data Pumpを使用したデータのインポート

Oracle Data Pumpは、OracleデータベースとAutonomous Database間のデータおよびメタデータの非常に高速な一括移動を提供します。

Data Pump Importを使用すると、Oracle Cloud Infrastructure Object Storage、Microsoft Azure、AWS S3およびOracle Cloud Infrastructure Object Storage Classicに存在するData Pumpファイルからデータをインポートできます。データをクラウド・オブジェクト・ストアに保存し、Oracle Data Pumpを使用してデータをAutonomous Databaseにロードできます。

ロードまたはインポート操作によって次のタイムゾーン関連エラーが発生した場合は、データベースで使用可能な最新バージョンにタイムゾーン・ファイルをアップグレードする必要があります。

ORA-39405: Oracle Data Pump does not support importing from a source database with TSTZ version n+1 
into a target database with TSTZ version n.

このタイムゾーン関連エラーの詳細は、Autonomous Databaseでのタイムゾーン・ファイルの更新の管理を参照してください。

Autonomous Databaseにインポートするための既存のOracle Databaseのエクスポート

Oracle Data Pump Importを使用して既存のOracle DatabaseをAutonomous Databaseに移行するには、Oracle Data Pump Exportを使用してそのデータベースをエクスポートします。

Oracleでは、Autonomous Databaseにデータベースを移行するために、Oracle Data Pumpスキーマ・モードを使用することをお薦めします。エクスポートするスキーマは、schemasパラメータを使用してリストできます。

移行を高速化するには、スキーマを複数のData Pumpファイルにエクスポートして、並列処理を使用します。使用するダンプ・ファイル名のフォーマットは、dumpfileパラメータを使用して指定できます。parallelパラメータをデータベースのCPUの数以上に設定します。

Oracleでは、Autonomous Databaseへの移行を迅速かつ簡単にするために、次のData Pumpパラメータを使用することをお薦めします:

exclude=cluster,indextype,db_link
parallel=n
schemas=schema_name
dumpfile=export%u.dmp

excludeパラメータは、これらのオブジェクト型がエクスポートされないようにします。

encryption_pwd_prompt=yesに設定すると、Oracle Data Pumpエクスポートによって、ダンプ・ファイルを暗号化するための暗号化パスワードの入力を求められます。

次の例では、16個のCPUを持つデータベースに移行するために、ソースOracle DatabaseからSHスキーマをエクスポートします:

expdp sh/sh@orcl \
exclude=cluster,indextype,db_link \
parallel=16 \
schemas=sh \
dumpfile=export%u.dmp \
encryption_pwd_prompt=yes
ノート

expdpを使用したエクスポート中にencryption_pwd_prompt=yesパラメータを使用する場合は、インポートでもencryption_pwd_prompt=yesを使用し、impdpプロンプトで同じパスワードを入力してダンプ・ファイルを復号化します(エクスポート時に指定するパスワードを覚えておいてください)。暗号化パスワードの最大長は128バイトです。

要件に応じて、compressionのような他のData Pump Exportパラメータを使用できます。Oracle Data Pump Exportの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

Oracle Data Pumpバージョン18.3以上を使用したデータのインポート

Data PumpファイルのデータをAutonomous Database,にインポートする場合は、最新のOracle Data Pumpバージョンを使用することをお薦めします。これには操作性向上のための拡張機能と修正が含まれています。

「Oracle Instant Clientのダウンロード」から、使用しているプラットフォーム用の最新バージョンのOracle Instant Client (Oracle Data Pumpを含む)をダウンロードします。Oracle Instant Clientをダウンロードした後に必要なインストール・ステップについては、プラットフォーム・インストールのダウンロード・ページでインストールの手順を参照してください。

Oracle Data Pumpバージョン18.3以降では、資格引数により、ソース・ファイルに使用しているクラウド・オブジェクト・ストレージ・サービスに対してData Pumpが認証されます。dumpfile引数は、Data PumpファイルのURLをカンマで区切ったリストです。

Oracle Data Pumpで、ソース・ファイルがOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージに存在する場合は、Oracle Cloud InfrastructureネイティブURIまたはSwift URIを使用できます。これらのファイルのURI形式の詳細は、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

Oracle Data Pumpによるインポートとcredentialパラメータの設定

  1. DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIALを使用してCloud Object Storage資格証明を格納します。

    たとえば、Oracle Cloud Infrastructure認証トークンの資格証明を作成するには:

    BEGIN
      DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL(
        credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
        username => 'adb_user@example.com',
        password => 'password'
      );
    END;
    /

    Oracle Cloud Infrastructure認証トークン認証の詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    たとえば、Oracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明を作成するには:

    BEGIN
       DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL (
           credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
           user_ocid       => ‘ocid1.user.oc1..aaaaaaaauq54mi7zdyfhw33ozkwuontjceel7fok5nq3bf2vwetkpqsoa’,
           tenancy_ocid    => ‘ocid1.tenancy.oc1..aabbbbbbaafcue47pqmrf4vigneebgbcmmoy5r7xvoypicjqqge32ewnrcyx2a’,
           private_key     => ‘MIIEogIBAAKCAQEAtUnxbmrekwgVac6FdWeRzoXvIpA9+0r1.....wtnNpESQQQ0QLGPD8NM//JEBg=’,
           fingerprint     => ‘f2:db:f9:18:a4:aa:fc:94:f4:f6:6c:39:96:16:aa:27’);
    END;
    /

    Oracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明の詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    サポートされている資格証明タイプ:

    • Data Pump Importでは、Oracle Cloud Infrastructure認証トークン・ベースの資格証明およびOracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明がサポートされています。

      Oracle Cloud Infrastructure Cloud Object Storageの資格証明タイプの詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    • Data Pumpでは、dumpfileパラメータに対するOracle Cloud Infrastructure Object Storage事前認証済URLの使用がサポートされています。事前認証済URLを使用する場合、credentialパラメータを指定する必要があり、impdpではcredentialパラメータは無視されます。dumpfileに事前認証済URLを使用する場合は、次のステップでcredentialNULL値を使用できます。詳細は、事前認証済リクエストの使用を参照してください。
    • Data Pumpでは、impdpでのリソース・プリンシパル資格証明の使用がサポートされています。詳細は、OCIリソース・プリンシパル資格証明でのOracle Data Pumpを使用したデータのインポートに関する項を参照してください。

  2. dumpfileパラメータにクラウドのオブジェクト・ストレージのファイルURLのリストを設定し、credentialパラメータに前述のステップで作成した資格証明の名前を設定して、Data Pump Importを実行します。例:
    impdp admin/password@db2022adb_high \       
         directory=data_pump_dir \       
         credential=def_cred_name \       
         dumpfile= https://namespace-string.objectstorage.us-ashburn-1.oci.customer-oci.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/export%u.dmp \
         parallel=16 \
         encryption_pwd_prompt=yes \
         exclude=cluster,indextype,db_link
    ノート

    • expdpによるエクスポートでencryption_pwd_prompt=yesパラメータを使用した場合は、encryption_pwd_prompt=yesを使用して、エクスポート時に指定したimpdpプロンプトで同じパスワードを入力します。
    • バケットとデータが商用(OC1)レルム(OCI専用エンドポイントがサポートされていない)に存在しない場合は、dumpfileに次のURI形式を使用します:
      https://objectstorage.region.oraclecloud.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/filename

    credentialパラメータは、Azureサービス・プリンシパル、Amazonリソース名(ARN)またはGoogleサービス・アカウントにはできません。リソース・プリンシパル・ベースの認証の詳細は、リソースにアクセスするためのポリシーおよびロールの構成を参照してください。

    dumpfileに事前認証済URLを使用する場合は、credentialNULL値を使用できます。

    dumpfileの場合、この例では、商用レルム(OC1)のOCI専用エンドポイントを使用して推奨されるURI形式を使用します。namespace-stringは、Oracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・ネームスペースで、bucketnameはバケット名です。詳細は、オブジェクト・ストレージ専用エンドポイントリージョンおよび可用性ドメインおよびオブジェクト・ストレージ・ネームスペースの理解を参照してください。

    最適なインポート・パフォーマンスを得るには、インポート接続にHIGHデータベース・サービスを使用し、parallelパラメータをECPU数(.25 x ECPU数)の4分の1に設定します。OCPUコンピュート・モデルを使用している場合は、パラレル・パラメータをOCPUの数(1 x OCPU数)に設定します。

    Data Pump Importを実行するために接続するデータベース・サービス名の詳細は、Autonomous Databaseでの同時実行性および優先度の管理を参照してください。

    様々なクラウド・オブジェクト・ストレージ・サービスのダンプ・ファイルのURL形式については、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

    この例では、Data Pump Import中に次のものが除外されています:

    • クラスタ

    • 索引タイプ

    • データベース・リンク

    全体インポートを実行するか、他のユーザーが所有するオブジェクトをインポートするには、DATAPUMP_CLOUD_IMPロールが必要です。

    Data Pump Importを使用して、SODAコレクションをAutonomous Databaseにインポートすることもできます。詳細は、Oracle Data Pumpバージョン19.6以上を使用したSODAコレクション・データのインポートを参照してください。

    Autonomous Databaseで使用できないオブジェクトの詳細は、SQLコマンドを参照してください。

    Autonomous DatabaseでのOracle Data Pumpインポートを使用した表圧縮の詳細は、Oracle Data Pumpインポートおよび表圧縮を参照してください。

    Oracle Data Pump Importパラメータの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

Oracle Data Pumpを使用したインポートに関するノート:

  • Swift URIを使用してオブジェクト・ストレージへのOracle Data Pumpエクスポートを実行する場合、Swift資格証明を使用してOracle Data Pumpインポートでインポートする必要があります。Swift URIの詳細は、Oracle Cloud Infrastructure Object StorageのSwift URI形式を参照してください。

  • ネイティブURIを使用してオブジェクト・ストレージへのOracle Data Pumpエクスポートを実行する場合、Swift資格証明または署名キー・ベースの資格証明を使用してインポートできます。ネイティブURIの詳細は、Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Native URI Formatを参照してください。

OCIリソース・プリンシパル資格証明でのOracle Data Pumpを使用したデータのインポート

Oracle Data Pumpでは、Oracle Cloud Infrastructureリソース・プリンシパルを資格証明オブジェクトとして使用して、データ・ポンプ・ファイルをAutonomous Databaseにインポートできます。

Oracle Data Pump expdpを使用してオブジェクト・ストアに直接エクスポートする場合は、impdpでインポートするときにエクスポートに使用した資格証明と同じ資格証明を使用する必要があります。この場合、Oracle Data PumpインポートはOracle Cloud Infrastructureリソース・プリンシパル資格証明をサポートしません。その他のアップロード方法は、リソース・プリンシパル資格証明を使用したimpdpの使用でサポートされています。たとえば、DBMS_CLOUD.PUT_OBJECTを使用してオブジェクト・ストアにOracle Data Pumpファイルをアップロードする場合、リソース・プリンシパル資格証明を使用してOracle Data Pump impdpを使用してファイルをインポートできます。同様に、Oracle Cloud Infrastructureコンソールを使用してデータ・ポンプ・ファイルをオブジェクト・ストアにアップロードする場合、リソース・プリンシパル資格証明を使用して、Oracle Data Pump impdpを使用してAutonomous Databaseインスタンスにインポートできます。

Oracle Data Pumpで、ソース・ファイルがOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージに存在する場合は、Oracle Cloud InfrastructureネイティブURIまたはSwift URIを使用できます。これらのファイルのURI形式の詳細は、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

  1. 動的グループおよびポリシーを構成し、Oracle Cloud Infrastructureリソース・プリンシパルが、インポートするデータ・ポンプ・ファイルが存在するオブジェクト・ストアの場所にアクセスできるようにします。
  2. dumpfileパラメータをクラウドのオブジェクト・ストレージのファイルURLのリストに設定し、credentialパラメータをOCI$RESOURCE_PRINCIPALに設定して、Data Pump Importを実行します。

    たとえば、次のとおりです。

    impdp admin/password@db2022adb_high \       
         directory=data_pump_dir \ 
         credential= 'OCI$RESOURCE_PRINCIPAL' \ 
         dumpfile= https://namespace-string.objectstorage.us-ashburn-1.oci.customer-oci.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/export%u.dmp \
         parallel=16 \
         encryption_pwd_prompt=yes \
         exclude=cluster,indextype,db_link
    ノート

    • expdpによるエクスポートでencryption_pwd_prompt=yesパラメータを使用した場合は、encryption_pwd_prompt=yesを使用して、エクスポート時に指定したimpdpプロンプトで同じパスワードを入力します。
    • バケットとデータが商用(OC1)レルム(OCI専用エンドポイントがサポートされていない)に存在しない場合は、dumpfileに次のURI形式を使用します:
      https://objectstorage.region.oraclecloud.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/filename
    dumpfileの場合、この例では、商用レルム(OC1)のOCI専用エンドポイントを使用して推奨されるURI形式を使用します。namespace-stringは、Oracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・ネームスペースで、bucketnameはバケット名です。詳細は、オブジェクト・ストレージ専用エンドポイントリージョンおよび可用性ドメインおよびオブジェクト・ストレージ・ネームスペースの理解を参照してください。

    最適なインポート・パフォーマンスを得るには、インポート接続にHIGHデータベース・サービスを使用し、parallelパラメータをECPU数(.25 x ECPU数)の4分の1に設定します。OCPUコンピュート・モデルを使用している場合は、パラレル・パラメータをOCPUの数(1 x OCPU数)に設定します。

    Data Pump Importを実行するために接続するデータベース・サービス名の詳細は、Autonomous Databaseでの同時実行性および優先度の管理を参照してください。

    様々なクラウド・オブジェクト・ストレージ・サービスのダンプ・ファイルのURL形式については、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

    この例では、Data Pump Import中に次のものが除外されています:

    • クラスタ

    • 索引タイプ

    • データベース・リンク

    全体インポートを実行するか、他のユーザーが所有するオブジェクトをインポートするには、DATAPUMP_CLOUD_IMPロールが必要です。

    Data Pump Importを使用して、SODAコレクションをAutonomous Databaseにインポートすることもできます。詳細は、Oracle Data Pumpバージョン19.6以上を使用したSODAコレクション・データのインポートを参照してください。

    Autonomous Databaseで使用できないオブジェクトの詳細は、SQLコマンドを参照してください。

    Oracle Data Pump Importパラメータの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

Oracle Data Pumpを使用したデータのインポート(バージョン12.2.0.1以前)

Data Pumpクライアント・バージョン12.2.0.1以前を使用して、default_credentialパラメータを設定することで、Data PumpファイルからAutonomous Databaseにデータをインポートできます。

Data Pump Importバージョン12.2.0.1以前には、credentialパラメータがありません。古いバージョンのData Pump Importを使用している場合は、Autonomous Databaseにデフォルトの資格証明プロパティを定義し、dumpfileパラメータでdefault_credentialキーワードを使用する必要があります。

Oracle Data Pumpで、ソース・ファイルがOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージに存在する場合は、Oracle Cloud InfrastructureネイティブURIまたはSwift URIを使用できます。これらのファイルのURI形式の詳細は、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

古いバージョンのOracle Data Pumpでのインポートとdefault_credentialの設定

  1. DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIALを使用してCloud Object Storage資格証明を格納します。

    たとえば、Oracle Cloud Infrastructure認証トークンの資格証明を作成するには:

    BEGIN
      DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL(
        credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
        username => 'adb_user@example.com',
        password => 'password'
      );
    END;
    /

    Oracle Cloud Infrastructure認証トークン認証の詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    たとえば、Oracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明を作成するには:

    BEGIN
       DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL (
           credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
           user_ocid       => ‘ocid1.user.oc1..aaaaaaaauq54mi7zdyfhw33ozkwuontjceel7fok5nq3bf2vwetkpqsoa’,
           tenancy_ocid    => ‘ocid1.tenancy.oc1..aabbbbbbaafcue47pqmrf4vigneebgbcmmoy5r7xvoypicjqqge32ewnrcyx2a’,
           private_key     => ‘MIIEogIBAAKCAQEAtUnxbmrekwgVac6FdWeRzoXvIpA9+0r1.....wtnNpESQQQ0QLGPD8NM//JEBg=’,
           fingerprint     => ‘f2:db:f9:18:a4:aa:fc:94:f4:f6:6c:39:96:16:aa:27’);
    END;
    /

    Oracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明の詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    サポートされている資格証明タイプ:

    • Data Pumpインポートでは、Oracle Cloud Infrastructure認証トークン・ベースの資格証明およびOracle Cloud Infrastructure署名キー・ベースの資格証明がサポートされます。

      Oracle Cloud Infrastructure Cloud Object Storageの資格証明タイプの詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    • Data Pumpでは、dumpfileOracle Cloud Infrastructure Object Storage事前認証済URLの使用がサポートされています。事前認証済URLを使用する場合、DEFAULT_CREDENTIALの設定が必要であり、impdpDEFAULT_CREDENTIALを無視します。dumpfileに事前認証済URLを使用する場合は、次のステップで設定したDEFAULT_CREDENTIALNULL値を使用できます。詳細は、事前認証済リクエストの使用を参照してください。

    • Data Pumpでは、impdpでのリソース・プリンシパル資格証明の使用がサポートされています。

  2. ADMINユーザーとして、この資格証明をAutonomous Databaseのデフォルトの資格証明に設定します。例:
    ALTER DATABASE PROPERTY SET DEFAULT_CREDENTIAL = 'ADMIN.DEF_CRED_NAME'

    DEFAULT_CREDENTIALは、OCIリソース・プリンシパルにできます。たとえば:

    ALTER DATABASE PROPERTY SET DEFAULT_CREDENTIAL = 'OCI$RESOURCE_PRINCIPAL'

    リソース・プリンシパル・ベースの認証の詳細は、リソースにアクセスするためのポリシーおよびロールの構成を参照してください。

    ノート

    DEFAULT_CREDENTIAL値は、Azureサービス・プリンシパル、Amazonリソース名(ARN)またはGoogleサービス・アカウントにはできません。

    事前認証済URLを使用している場合は、DEFAULT_CREDENTIAL値をNULLに設定できます。

  3. Run Data Pump Import with the dumpfile parameter set to the list of file URLs on your Cloud Object Storage, and set the default_credential keyword.例:
    impdp admin/password@db2022adb_high \      
         directory=data_pump_dir \
         dumpfile=default_credential:https://namespace-string.objectstorage.us-ashburn-1.oci.customer-oci.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/export%u.dmp \
         parallel=16 \
         encryption_pwd_prompt=yes \
         exclude=cluster,indextype,db_link
    
    ノート

    • expdpによるエクスポートでencryption_pwd_prompt=yesパラメータを使用した場合は、encryption_pwd_prompt=yesを使用して、エクスポート時に指定したimpdpプロンプトで同じパスワードを入力します。
    • バケットとデータが商用(OC1)レルム(OCI専用エンドポイントがサポートされていない)に存在しない場合は、dumpfileに次のURI形式を使用します:
      https://objectstorage.region.oraclecloud.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/filename
    dumpfileの場合、この例では、商用レルム(OC1)のOCI専用エンドポイントを使用して推奨されるURI形式を使用します。namespace-stringは、Oracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・ネームスペースで、bucketnameはバケット名です。詳細は、オブジェクト・ストレージ専用エンドポイントリージョンおよび可用性ドメインおよびオブジェクト・ストレージ・ネームスペースの理解を参照してください。

    最適なインポート・パフォーマンスを得るには、インポート接続にHIGHデータベース・サービスを使用し、parallelパラメータをECPU数(.25 x ECPU数)の4分の1に設定します。OCPUコンピュート・モデルを使用している場合は、パラレル・パラメータをOCPUの数(1 x OCPU数)に設定します。

    Data Pump Importを実行するために接続する必要があるデータベース・サービス名の詳細は、Autonomous Databaseでの同時実行性および優先度の管理を参照してください。

    様々なクラウド・オブジェクト・ストレージ・サービスのダンプ・ファイルのURL形式については、DBMS_CLOUDのURI形式を参照してください。

    この例では、Data Pump Import中に次のものが除外されています:

    • クラスタ

    • 索引タイプ

    • データベース・リンク

ノート

完全インポートを実行したり、他のユーザーが所有するオブジェクトをインポートするには、DATAPUMP_CLOUD_IMPロールが必要です。

Data Pump Importを使用して、SODAコレクションをAutonomous Databaseにインポートすることもできます。詳細は、Oracle Data Pumpバージョン19.6以上を使用したSODAコレクション・データのインポートを参照してください。

Autonomous Databaseで使用できないオブジェクトの詳細は、SQLコマンドを参照してください。

Autonomous DatabaseでのOracle Data Pumpインポートを使用した表圧縮の詳細は、Oracle Data Pumpインポートおよび表圧縮を参照してください。

Oracle Data Pump Importパラメータの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

Oracle Data Pumpを使用したインポートに関するノート:

  • Swift URIを使用してオブジェクト・ストレージへのOracle Data Pumpエクスポートを実行する場合、Swift資格証明を使用してOracle Data Pumpインポートでインポートする必要があります。Swift URIの詳細は、Oracle Cloud Infrastructure Object StorageのSwift URI形式を参照してください。

  • ネイティブURIを使用してオブジェクト・ストレージへのOracle Data Pumpエクスポートを実行する場合、Swift資格証明または署名キー・ベースの資格証明を使用してインポートできます。ネイティブURIの詳細は、Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Native URI Formatを参照してください。

Data Pump Importのログ・ファイルへのアクセス

Data Pump Import操作のログ・ファイルは、データ・ポンプのimpdp directoryパラメータで指定したディレクトリに格納されます。

ログ・ファイルにアクセスするには、プロシージャDBMS_CLOUD.PUT_OBJECTを使用してクラウド・オブジェクト・ストレージにログ・ファイルを移動する必要があります。たとえば、次のPL/SQLブロックは、import.logファイルをCloud Object Storageに移動します:

BEGIN
  DBMS_CLOUD.PUT_OBJECT(
    credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
    object_uri => 'https://objectstorage.us-ashburn-1.oraclecloud.com/n/namespace-string/b/bucketname/o/import.log',
    directory_name  => 'DATA_PUMP_DIR',
    file_name => 'import.log');
END;
/

この例では、namespace-stringはOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・ネームスペースで、bucketnameはバケット名です。詳細は、オブジェクト・ストレージ・ネームスペースの理解を参照してください。

リソース・プリンシパル資格証明を有効にする場合、Oracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストアにアクセスするための資格証明の作成は必要ありません。詳細は、リソース・プリンシパルを使用したOracle Cloud Infrastructureリソースへのアクセスを参照してください。

詳細は、DBMS_CLOUDサブプログラムおよびREST APIを参照してください。

Oracle Data Pumpのインポートおよび表圧縮

Autonomous DatabaseでのOracle Data Pumpインポートの使用に関するノートを提供します。

デフォルトでは、Oracle Data Pump Importユーティリティは、ソース・データベース(データのエクスポート元のデータベース)の表に対して指定された圧縮タイプと同じ圧縮タイプのデータをインポートします。圧縮をAutonomous Databaseに残す場合は、データのインポート時に次のパラメータを指定します:

TRANSFORM=TABLE_COMPRESSION_CLAUSE:NONE

このオプションを指定したTRANSFORMパラメータは、Oracle Data Pump Importでソース表の圧縮タイプを無視するように指定します。このオプションを使用すると、Oracle Data Pumpでは、デフォルトの圧縮タイプを使用して表がAutonomous Databaseにインポートされます。デフォルトの圧縮タイプはAutonomous Databaseワークロード・タイプによって異なります:

  • データ・ウェアハウス: デフォルトの表圧縮はハイブリッド列圧縮です。

    Oracleでは、ロードによってデータが圧縮されるため、アプリケーションが主に表に対してバルク・ロード操作を使用する場合、このデフォルトを使用することをお薦めします。問合せでIOを少なくする必要があるため、これらの表の問合せパフォーマンスは圧縮によるメリットがあります。

    Oracle GoldenGateまたはその他のレプリケーション・ツールを使用して他のシステムからレプリケートされたステージング表がある場合、またはアプリケーションが主に表に対して行ごとのDML操作を使用する場合、Oracleでは、表を非圧縮のままにするか、拡張行圧縮を使用することをお薦めします。

  • トランザクション処理: デフォルトの表圧縮は圧縮されません。

  • JSONデータベース: デフォルトの表圧縮は圧縮されません。

  • APEX: デフォルトの表圧縮は圧縮ではありません。

Oracle Data Pump ImportのTRANSFORMパラメータの詳細は、TRANSFORMを参照してください。

詳細は、「表圧縮について」を参照してください。