Exadata Cloud Infrastructureシステムのパッチ適用および更新

ユーザー管理のメンテナンス更新

セキュアなExadata Cloud Infrastructureインスタンスを最適な状態で維持するには、次のタスクを定期的に実行する必要があります:

  • VMクラスタ仮想マシンのOracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用します。詳細および手順は、VMクラスタのGIおよびデータベース・ホームのパッチ適用および更新を参照してください。
  • VMクラスタ仮想マシンのオペレーティング・システムを更新します。詳細および手順は、ExadataクラウドVMクラスタ・オペレーティング・システムの更新を参照してください。

Exadata Cloud Infrastructureシステムのパッチ適用および更新

コンソール、APIまたはCLIを使用して、Exadataデータベース仮想マシンおよびデータベース・ホームでパッチ適用操作を実行する方法について学習します。

dbaascliユーティリティを使用したシステムへのパッチ適用の詳細および手順は、Exadata Cloud Infrastructureシステムの手動によるパッチ適用および更新を参照してください。

Exadata Cloud Infrastructureにデータベース四半期パッチを適用する方法の詳細および例は、My Oracle Supportノート: How to Apply Database Quarterly Patch on Exadata Cloud Service and Exadata Cloud at Customer Gen 2 (Doc ID 2701789.1)を参照してください。

パッチ適用操作時の継続的サービスの実現に関する詳細なガイダンスは、『MAAソリューションの継続的サービスのアプリケーション・チェックリスト』(ホワイト・ペーパー)を参照してください。

VMクラスタのGIおよびデータベース・ホームのパッチ適用および更新

このトピックでは、コンソール、APIまたはCLIを使用してExadata Cloud Infrastructureリソースでパッチ適用操作を実行する方法について説明します。

ノート

ターゲット・パッチ・レベルを使用するデータベース・ホームにデータベースを移動することで、そのデータベースにパッチ適用することをお薦めします。このデータベース・パッチ適用方法の手順は、データベースを別のデータベース・ホームに移動してデータベースにパッチ適用するにはを参照してください。

dbaascliユーティリティを使用したシステムへのパッチ適用の詳細および手順は、dbaascliを使用したOracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseへのパッチ適用を参照してください。

VMクラスタのGIおよびデータベース・ホームのパッチ適用および更新について

このトピックでは、Exadata Cloud Infrastructureインスタンスで実行されるパッチ適用のタイプについて説明し、パッチ適用操作を完了する手順を示します。

Oracle Grid Infrastructure (GI)のパッチ適用

Exadata Cloud Infrastructureインスタンスにパッチ適用すると、インスタンス内のすべてのコンピュート・ノードのコンポーネントが更新されます。VMクラスタまたはDBシステム・パッチは、リソースのOracle Grid Infrastructure (GI)を更新します。

ノート

インスタンスで使用されているクラウドExadataリソース・モデルによって、DBシステム・リソースとクラウドVMクラスタ・リソースのどちらでGrid Infrastructureにパッチ適用するかが決まります。VMクラスタは、新しいExadata Cloud Infrastructureリソース・モデルによって使用されます。DBシステムは、システム・ダウンタイムなしで新しいリソース・モデルに簡単に移行できます。Exadata DBシステムを新しいExadataリソース・モデルに切り替えます

データベース・ホームのパッチ適用

データベース・ホームのパッチでは、そのホーム内のデータベースで共有されているOracle Databaseソフトウェアが更新されます。

したがって、次のいずれかの方法でデータベースにパッチを適用します:

  • 適切なパッチ・バージョンのデータベース・ホームへのデータベースの移動。これは、移動するデータベースにのみ影響します。
  • 現在データベースが存在するデータベース・ホームへのパッチ適用。これは、パッチを適用するデータベース・ホームにあるすべてのデータベースに影響します。

データベース・ホームにパッチを適用する場合、Oracle提供のデータベース・ソフトウェア・イメージを使用して、一般的に使用可能なOracle Databaseソフトウェア更新を適用するか、組織で作成したカスタム・データベース・ソフトウェア・イメージを使用して、データベースで必要な特定のパッチ・セットを適用できます。カスタム・イメージの作成の詳細は、Oracle Databaseソフトウェア・イメージを参照してください。

パッチ適用操作の実行手順は、データベース・ホームでOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用するには(クラウドVMクラスタ)を参照してください。古いDBシステム・リソース・モデルを使用するExadata Cloud Infrastructureインスタンスの場合は、データベース・ホームでOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用するには(DBシステム)を参照してください。

Exadata Cloud Infrastructureコンポーネントのパッチ適用のベスト・プラクティス

次のベスト・プラクティスを検討してください:

  • パッチを適用する前にデータベースをバックアップします。データベースのバックアップの詳細は、Exadata Databaseバックアップの管理を参照してください。
  • VMクラスタまたはExadata DBシステムにパッチを適用してから、そのリソース上のデータベース・ホームおよびデータベースにパッチを適用します。
  • パッチを適用する前に、事前チェック操作を実行して、VMクラスタ、Exadata DBシステムまたはデータベース・ホームがそのパッチの要件を満たすことを確認します。
  • データベースにパッチを適用して、現在のホームのデータベース・バージョン以外のバージョンにするには、ターゲット・バージョンを実行しているデータベース・ホームにデータベースを移動します。この方法では、必要なダウンタイムが短縮され、データベースを古いデータベース・ホームに戻して、前のバージョンに簡単にロールバックできます。データベースを別のデータベース・ホームに移動するにはおよびデータベースを別のデータベース・ホームに移動してデータベースにパッチ適用するにはを参照してください。
  • Oracle Cloud Infrastructureで使用可能なOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのメジャー・バージョン・リリースについては、現在のバージョンと直近の3つの古いバージョン(NからN - 3)のパッチが提供されます。たとえば、インスタンスがOracle Database 19cを使用し、提供されている最新バージョンの19cが19.8.0.0.0の場合、バージョン19.8.0.0.0、19.7.0.0、19.6.0.0および19.5.0.0のパッチを利用できます。
dbaascli database runDatapatch

Oracle Databaseにパッチを適用するには、dbaascli database runDatapatchコマンドを使用します。

前提条件

  • runDatapatch操作を実行する前に、データベースに関連付けられているすべてのデータベース・インスタンスが稼働していることを確認します。

  • rootユーザーとしてコマンドを実行します。

構文

dbaascli database runDatapatch --dbname
[--resume]
    [--sessionID]
[--skipPdbs | --pdbs]
[--executePrereqs]
[--patchList]
[--skipClosedPdbs]
[--rollback]

説明:

  • --dbnameは、データベースの名前を指定します
  • --resumeは、前回の実行を再開します
    • --sessionIDは、特定のセッションIDを再開するように指定します
  • --skipPdbsは、指定したPDBのカンマ区切りリストに対するdatapatchの実行をスキップします。例: pdb1,pdb2...
  • --pdbsは、指定したPDBのカンマ区切りリストに対してのみデータパッチを実行します。例: pdb1,pdb2...
  • --executePrereqsは、前提条件チェックを実行します
  • --patchListは、指定したパッチのカンマ区切りリストを適用またはロールバックします。例: patch1,patch2...
  • --skipClosedPdbsは、クローズしたPDBに対するdatapatchの実行をスキップします
  • --rollbackは、適用されたパッチをロールバックします
dbaascli database runDatapatch --dbname db19
Exadata Cloud Infrastructureの顧客管理キー

Exadata Cloud Infrastructureの顧客管理キーは、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Vaultサービスの機能で、顧客が管理する暗号化キーを使用してデータを暗号化できます。

OCI Vaultサービスは、可用性と耐久性のある一元的なキー管理機能を提供します。このキー管理ソリューションでは、FIPS 140-2レベル3認定ハードウェア・セキュリティ・モジュールの分離されたパーティション(および低コストの共有パーティション・オプション)を使用したセキュアなキー・ストレージ、および選択したOracle Cloud Infrastructureサービスとの統合も提供されます。顧客管理キーは、データの保護に使用されているキーのライフサイクルを集中的に管理、格納およびモニターしながら、セキュリティ・ガバナンス、規制コンプライアンスおよびデータの同種の暗号化を必要とする場合に使用します。

次のことができます:

  • Exadata Cloud Infrastructureでデータベースを作成する際の顧客管理キーの有効化
  • Oracle管理キーから顧客管理キーへのスイッチ
  • セキュリティ準拠を維持するためのキーのローテーション

要件

顧客管理暗号化キーの管理を有効にするには、次のように、特定の動的グループにその実行を許可するポリシーをテナンシに作成する必要があります: allow dynamic-group dynamic_group_name to manage keys in tenancy

顧客が使用しているボールトがレプリケートされる場合は、別のポリシーが必要です(https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/KeyManagement/Tasks/replicatingvaults.htm)。レプリケートされるボールトの場合、次のポリシーが必要です: allow dynamic-group dynamic_group_name to read vaults in tenancy

制限事項

顧客管理キーを使用するExadata Cloud InfrastructureデータベースでData Guardを有効にするには、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースが同じレルム内にある必要があります。

タスク1.ボールトおよびマスター暗号化キーの作成

Oracle Cloud Infrastructureドキュメントの新しいボールトを作成するにはの手順に従って、Vaultサービスでボールトを作成します。これらの手順に従う際には、始める前に: コンパートメント階層のベスト・プラクティスの説明に従って、顧客管理キーを含むボールトを含めるために作成したコンパートメント内にボールトを作成することをお薦めします。

ボールトの作成後、Oracle Cloud Infrastructureドキュメントの新しいマスター暗号化キーを作成するにはの手順に従って、ボールト内に少なくとも1つのマスター暗号化キーを作成します。これらの手順に従う際には、次の選択を行います:

  • コンパートメントに作成: マスター暗号化キーを、そのボールトと同じコンパートメント(顧客管理キーを含むボールトを含めるために作成したコンパートメント)内に作成することをお薦めします。
  • 保護モード: ドロップダウン・リストから適切な値を選択します:
    • HSM: ハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)で格納および処理されるマスター暗号化キーを作成します。
    • ソフトウェア: Vaultサービスのソフトウェア・ファイル・システムに格納されるマスター暗号化キーを作成します。ソフトウェアで保護されたキーは、保存時にHSMベースのルート・キーを使用して保護されます。ソフトウェア・キーは、他のキー管理デバイスまたは別のOCIクラウド・リージョンにエクスポートできます。HSMキーとは異なり、ソフトウェアで保護されたキーはコストがかかりません。
  • キー・シェイプ・アルゴリズム: AES
  • キー・シェイプの長さ: 256ビット

Oracleでは、コンテナ・データベース(CDB)ごとに個別のマスター暗号化キーを作成することを強くお薦めします。こうすることで、今後のキー・ローテーションの管理がはるかに簡単になります。

タスク2サービス・ゲートウェイ、ルート・ルールおよびエグレス・セキュリティ・ルールの作成

Oracle Cloud Infrastructureドキュメントのタスク1: サービス・ゲートウェイの作成に従って、Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureリソースが存在するVCN (Virtual Cloud Network)でサービス・ゲートウェイを作成します。

サービス・ゲートウェイを作成したら、Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureリソースが存在する各サブネット(VCN内の)にルート・ルールおよびエグレス・セキュリティ・ルールを追加して、これらのリソースがゲートウェイを使用してVaultサービスにアクセスできるようにします:

  1. サブネットの「サブネットの詳細」ページに移動します。
  2. 「サブネット情報」タブで、サブネットの「ルート表」の名前をクリックして、その「ルート表の詳細」ページを表示します。
  3. 既存のルート・ルールの表で、次の特性を持つルールがすでに存在するかどうかを確認します:
    • 宛先: Oracle Services NetworkのすべてのIADサービス
    • ターゲット・タイプ: サービス・ゲートウェイ
    • ターゲット: VCN内に作成したサービス・ゲートウェイの名前

    そのようなルールが存在しない場合は、「ルート・ルールの追加」をクリックし、これらの特性を持つルート・ルールを追加します。

  4. サブネットの「サブネットの詳細」ページに戻ります。
  5. サブネットの「セキュリティ・リスト」表で、サブネットのセキュリティ・リストの名前をクリックして、その「セキュリティ・リストの詳細」ページを表示します。
  6. サイド・メニューの「リソース」で、「エグレス・ルール」をクリックします。
  7. 既存のエグレス・ルールの表で、次の特性を持つルールがすでに存在するかどうかを確認します:
    • ステートレス: いいえ
    • 宛先: Oracle Services NetworkのすべてのIADサービス
    • IPプロトコル: TCP
    • ソース・ポート範囲: すべて
    • 宛先ポート範囲: 443

    そのようなルールが存在しない場合は、「エグレス・ルールの追加」をクリックし、これらの特性を持つエグレス・ルールを追加します。

タスク3動的グループおよびポリシー・ステートメントの作成

顧客管理キーにアクセスする権限をOracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureリソースに付与するには、これらのリソースを識別するIAM動的グループを作成し、Vaultサービスで作成したマスター暗号化キーへのアクセス権をこの動的グループに付与するIAMポリシーを作成します。

動的グループを定義する場合、Exadata Infrastructureリソースを含むコンパートメントのOCIDを指定することで、Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureリソースを識別します。

  1. Exadataインフラストラクチャ・リソースを含むコンパートメントのOCIDをコピーします。このOCIDは、コンパートメントの「コンパートメントの詳細」ページで確認できます。
  2. Oracle Cloud Infrastructureドキュメントの動的グループを作成するにはの手順に従って、動的グループを作成します。これらの手順に従う場合、次の形式の一致ルールを入力します:
    ALL {resource.compartment.id ='<compartment-ocid>'}

    <compartment-ocid>は、Exadataインフラストラクチャ・リソースを含むコンパートメントのOCIDです。

動的グループを作成した後、ボールトおよびキーを含むコンパートメントより上位のコンパートメント階層にあるコンパートメントのIAMポリシーに移動(または作成)します。その後、次の形式のポリシー・ステートメントを追加します:

allow dynamic-group <dynamic-group-name>
to manage keys
in compartment <vaults-and-keys-compartment>
where all {
target.key.id='<key_ocid>',
request.permission!='KEY_DELETE',
request.permission!='KEY_MOVE',
request.permission!='KEY_IMPORT',
request.permission!='KEY_BACKUP’
}

Oracle Data Guardデプロイメントにレプリケートされた仮想プライベート・ボールトを使用している場合は、次の形式の追加ポリシー・ステートメントを追加します:

allow dynamic-group <dynamic-group>
to read vaults
in tenancy | compartment <vaults-and-keys-compartment>

<dynamic-group>は作成した動的グループの名前で、<vaults-and-keys-compartment>はボールトおよびマスター暗号化キーを作成したコンパートメントの名前です。

dbaascli database addInstance

指定したノードにデータベース・インスタンスを追加するには、dbaascli database addInstanceコマンドを使用します。

前提条件

  • rootユーザーとしてコマンドを実行します。

構文

dbaascli database addInstance --dbname <value> --node <value> [--newNodeSID <value>]
説明:
  • --dbnameは、Oracle Database名を指定します
  • --nodeは、データベース・インスタンスのノード名を指定します
    • --newNodeSIDは、新規ノードに追加するインスタンスのSIDを指定します
dbaascli database convertToPDB

指定した非CDBデータベースをPDBに変換するには、dbaascli database convertToPDBコマンドを使用します。

構文

dbaascli database convertToPDB --dbname <value> [--cdbName <value>] [--executePrereqs]
        {
            [--copyDatafiles [--keepSourceDB]]|[backupPrepared]
        }
        [--targetPDBName <value>] [--waitForCompletion <value>] [--resume [--sessionID <value>]]
説明:
  • --dbnameは、Oracle Databaseの名前を指定します
  • --cdbNameは、PDBが作成されるターゲットCDBの名前を指定します。CDBが存在しない場合は、ソースの非CDBと同じOracleホームに作成されます
  • --executePrereqsは、変換前チェックのみを実行するように指定します
  • --copyDatafilesは、ソース・データベースのデータ・ファイルを使用するかわりに、データ・ファイルの新しいコピーを作成するように指定します

    --keepSourceDB - 操作の完了後にソース・データベースを保持します。

  • --backupPrepared - PDBへの変換を実行する前に、非CDBに対して適切なデータベース・バックアップが設定されていることを確認するフラグ。
  • --backupPreparedフラグは、PDBへの変換を実行する前に、非CDBに対して適切なデータベース・バックアップが存在することを確認します
  • --targetPDBNameは、操作の一部として作成されるPDBの名前を指定します
  • --waitForCompletionは、falseを指定するとバックグラウンドで操作が実行されます。有効な値: true|false
  • --resumeは、前回の実行を再開するように指定します
    • --sessionIDは、特定のセッションIDを再開するように指定します

例5-3 dbaascli database convertToPDB

変換前の事前チェックを実行するには:
dbaascli database convertToPDB --dbname ndb19 --cdbname cdb19 --backupPrepared --executePrereqs
非CDBからのデータ・ファイルのコピーを使用して完全な変換を実行するには:
dbaascli database convertToPDB --dbname tst19 --cdbname cdb19 --copyDatafiles
dbaascli database getDetails

このコマンドは、特定のデータベースの詳細情報(dbname、ノード情報、プラガブル・データベース情報など)を表示します。

前提条件

rootユーザーまたはoracleユーザーとしてコマンドを実行します

構文

dbaascli database getDetails --dbname <value>
説明:
  • --dbname - Oracleデータベース名。
dbaascli database modifyParameters

Oracle Databaseの初期化パラメータを変更またはリセットするには、dbaascli database modifyParametersコマンドを使用します。

前提条件

rootユーザーとしてコマンドを実行します。

構文

dbaascli database modifyParameters --dbname <value> --setParameters <values>| --resetParameters <values> | --responseFile
[--backupPrepared]
[--instance]
[--allowBounce]
説明:
  • --dbnameは、データベースの名前を指定します。
  • --setParametersは、新しい値で変更するパラメータのカンマ区切りリストを指定します。例: parameter1=valueA,parameter2=valueBなど空白値には、parameter1=valueA,parameter2='などを使用します。
  • --resetParametersは、対応するデフォルト値にリセットするパラメータのカンマ区切りリストを指定します。たとえば、parameter1, parameter2などです。
  • --responseFileは、データベース・パラメータを変更するためのレスポンスJSONファイルの絶対位置を指定します
  • --backupPreparedは、クリティカル・パラメータまたは機密パラメータを変更する前に、適切なデータベース・バックアップが存在することを確認します。
  • --instanceは、パラメータが処理されるインスタンスの名前を指定します。指定しない場合、操作はデータベース・レベルで実行されます。
  • --allowBounceは、適用可能な静的パラメータに対する変更を反映するために、データベースを再起動する権限を付与します。

例5-4 dbaascli database modifyParameters

dbaascli database modifyParameters --dbname dbname --setParameters "log_archive_dest_state_17=ENABLE"
dbaascli database upgrade

Oracle Databaseをアップグレードするには、dbaascli database upgradeコマンドを使用します。

前提条件

rootユーザーとしてコマンドを実行します。

構文

dbaascli database upgrade --dbname <value> 
{--targetHome <value> | --targetHomeName <value>}
{ [--executePrereqs | --postUpgrade | --rollback]}
{[--standBy | --allStandbyPrepared]}
{[--upgradeOptions <value>]  | [--standBy]}
[--removeGRP]
[--increaseCompatibleParameter]
[--resume [--sessionID <value>]]
[--waitForCompletion <value>]
説明:
  • --dbname (必須)は、データベースの名前を指定します。
  • --targetHomeは、ターゲットOracleホームの場所を指定します
  • --targetHomeNameは、ターゲットOracle Databaseホームの名前を指定します
  • --standByは、このオプションを使用して、Data Guard構成のスタンバイ・データベースをアップグレードします
  • --allStandbyPreparedは、Data Guard構成のプライマリ・データベースにとって必須です。プライマリ・データベースをアップグレードする前に、すべての必要な操作がスタンバイ・データベースで実行されたことを確認するフラグです
  • --removeGRPは、データベースのアップグレードが成功した場合にのみ、保証付きリストア・ポイント(GRP)バックアップを自動的に削除します
  • --increaseCompatibleParameterは、データベース・アップグレードの一部として、互換性のあるパラメータを自動的に増やします。データベースのアップグレードが成功した場合にのみ、パラメータが増加します
  • --executePrereqsは、アップグレード前のチェックのみを実行します
  • --postUpgradeは、アップグレード後に失敗し、アップグレード後のステップを再実行する必要がある場合、このオプションを使用します
  • --rollbackは、Oracle Databaseを元のOracleホームに戻します
  • --upgradeOptionsは、このオプションを使用して、DBUA固有の引数を渡し、Oracle Databaseのアップグレードを実行します。サポートされる引数とオプションについては、対応するOracleドキュメントを参照してください。

    --standby

  • --resumeは、前の実行を再開します
  • --sessionIDは、特定のセッションIDを再開します。
  • --waitForCompletionは、falseを指定するとバックグラウンドで操作が実行されます。有効な値 : true|false

例5-5 dbaascli database upgradeのアップグレード前の要件チェック

dbaascli database upgrade --dbbname dbname --targetHome Target Oracle home location --executePrereqs
Exadata Cloud Infrastructureシステムのパッチ適用および更新の前提条件

Exadata Cloud Infrastructureインスタンスでは、オブジェクト・ストレージに対する適用可能なSwiftエンドポイントへの接続を含む、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageサービスへのアクセスが必要です

VCNでサービス・ゲートウェイを使用してこのアクセスを有効にすることをお薦めします。詳細は、次のトピックを参照してください:
ノート

パッチ適用の失敗を回避するため、次の条件が満たされていることを確認してください:
  • データベース・ホスト・ファイル・システムの/u01ディレクトリに、パッチ適用プロセスを実行するための15 GB以上の空き領域があります。
  • Oracle ClusterwareがVMクラスタで稼働中です。
  • VMクラスタのすべてのノードが稼働中です。
コンソールを使用したExadata Cloud Infrastructureインスタンスのパッチ適用および更新

コンソールを使用して、Exadata Cloud Infrastructureインスタンスでのパッチ操作の履歴の表示、パッチの適用およびパッチ操作のステータスのモニターを行うことができます。

DBシステム・リソース・モデルを使用するExadataインスタンスへのパッチ適用

この項のタスクでは、Exadata DBシステムおよびそのデータベース・ホームでパッチを適用し、パッチ操作のステータスをモニターする方法について説明します。

Exadata DBシステムでOracle Grid Infrastructureにパッチを適用するには

Exadata DBシステムでのパッチの適用およびパッチ操作ステータスのモニター方法

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「ベア・メタル、VMおよびExadata」をクリックします。
  2. コンパートメントを選択します。
  3. DBシステムのリストで、パッチを適用するExadata DBシステムの名前をクリックして、DBシステムの詳細を表示します。
  4. 「更新(GI)」をクリックします。
  5. DBシステムで使用可能なパッチのリストを確認します。
  6. 目的のパッチの「操作」メニューをクリックし、次のいずれかの操作をクリックします。事前チェック: 前提条件をチェックして、パッチが正常に適用できることを確認します。Grid Infrastructure updateの適用: 選択したパッチを適用します。パッチを適用する前に、パッチの事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。
    • 事前チェック: 前提条件をチェックして、パッチを正常に適用できることを確認します。
    • Grid Infrastructure更新の適用: 選択したパッチを適用します。パッチを適用する前に、パッチの事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。
  7. 要求されたら、確認します。

パッチ・リストに操作のステータスが表示されます。パッチが適用されている間、パッチのステータスは「パッチ適用中」と表示され、DBシステムのステータスは「更新中」と表示されます。DBシステムおよびそのリソースに対するライフサイクル操作は一時的に使用できなくなる可能性があります。パッチ適用が正常に完了すると、パッチのステータスが「適用済」に変わり、DBシステムのステータスが「使用可能」に変わります。個々のパッチ操作の詳細を表示するには、「パッチ履歴」をクリックします。

データベース・ホームでOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用するには(DBシステム)

DBシステムのExadata Databaseホームでパッチを適用し、パッチ操作のステータスをモニターする方法。

ノート

このパッチ適用手順では、データベース・ホームにあるすべてのデータベースのOracle Databaseソフトウェアを更新します。個々のデータベースにパッチ適用するには、目的のOracle Databaseソフトウェア構成を使用する別のデータベース・ホームにデータベースを移動します。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「ベア・メタル、VMおよびExadata」をクリックします。
  2. コンパートメントを選択します。
  3. DBシステムのリストで、パッチを適用するデータベース・ホームを含むExadata DBシステムの名前をクリックして、DBシステムの詳細を表示します。
  4. 「データベース・ホーム」をクリックします。
  5. パッチを適用するデータベース・ホームの名前をクリックして、データベース・ホームの詳細を表示します。
  6. 「更新」をクリックします。
  7. データベース・ホームで使用可能なパッチを確認します。Oracle提供のソフトウェア・イメージまたはカスタム・ソフトウェア・イメージのどちらを使用してパッチを適用するかを選択できます。Oracle提供のイメージは、一般的に使用可能なリリース更新です。カスタム・ソフトウェア・イメージは、指定したパッチ・セットを使用して組織によって作成されます。カスタム・ソフトウェア・イメージの作成の詳細は、Oracle Databaseソフトウェア・イメージを参照してください。パッチ適用に使用するイメージは、Oracle Databaseソフトウェア・リリースの最新バージョンまたはそのリリースの前の3つのバージョンのいずれかに基づいている必要があります。
  8. 目的のパッチをリストしている表の行の最後にある「アクション」メニューをクリックし、次のいずれかのアクションをクリックします:
    • 事前チェック: 前提条件をチェックして、パッチを正常に適用できることを確認します。

    • データベース・ホーム更新の適用:選択したパッチを適用します。パッチを適用する前に、パッチの事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。

  9. 要求されたら、確認します。

パッチ・リストに操作のステータスが表示されます。パッチが適用されている間、パッチのステータスは「パッチ適用中」と表示され、データベース・ホームおよびデータベース・ホーム内のデータベースのステータスは「更新中」と表示されます。操作中、ホーム内の各データベースは停止した後、再起動されます。パッチ適用が正常に完了すると、パッチのステータスが「適用済」に変わり、データベース・ホームのステータスが「使用可能」に変わります。個々のパッチ操作の詳細を表示するには、「パッチ履歴」をクリックします。

新しいリソース・モデルを使用するExadataインスタンスへのパッチ適用

この項のタスクでは、クラウドVMクラスタおよびそのデータベース・ホームでパッチを適用し、パッチ操作のステータスをモニターする方法について説明します。

ExadataクラウドVMクラスタでOracle Grid Infrastructureにパッチを適用するには

クラウドVMクラスタでパッチを適用し、パッチ操作のステータスをモニターする方法。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  4. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして、クラスタの詳細を表示します。
  5. 「更新(GI)」をクリックします。
  6. クラウドVMクラスタに使用可能なパッチのリストを確認します。
  7. 目的のパッチの「アクション」メニューをクリックし、次のいずれかのアクションをクリックします:
    • 事前チェック: 前提条件をチェックして、パッチを正常に適用できることを確認します。

    • Grid Infrastructure更新の適用:選択したパッチを適用します。パッチを適用する前に、パッチの事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。

  8. 要求されたら、確認します。
パッチ・リストに操作のステータスが表示されます。パッチが適用されている間、パッチのステータスは「パッチ適用中」と表示され、クラウドVMクラスタのステータスは「更新中」と表示されます。クラスタおよびそのリソースに対するライフサイクル操作は、一時的に使用できなくなる可能性があります。パッチ適用が正常に完了すると、パッチのステータスが「適用済」に変わり、クラスタのステータスが「使用可能」に変わります。個々のパッチ操作の詳細を表示するには、「更新履歴」をクリックします。

データベース・ホームでOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用するには

ノート

このパッチ適用手順では、データベース・ホームにあるすべてのデータベースのOracle Databaseソフトウェアを更新します。個々のデータベースにパッチを適用するには、目的のOracle Databaseソフトウェア構成を使用する別のデータベース・ホームにデータベースを移動します。
  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  4. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして、クラスタの詳細を表示します。
  5. 「データベース・ホーム」をクリックします。
  6. パッチを適用するデータベース・ホームの名前をクリックして、データベース・ホームの詳細を表示します。
  7. 「更新」をクリックします。
  8. データベース・ホームで使用可能なパッチを確認します。Oracle提供のソフトウェア・イメージまたはカスタム・ソフトウェア・イメージのどちらを使用してパッチを適用するかを選択できます。Oracle提供のイメージは、一般的に使用可能なリリース更新です。カスタム・ソフトウェア・イメージは、指定したパッチ・セットを使用して組織によって作成されます。カスタム・ソフトウェア・イメージの作成の詳細は、Oracle Databaseソフトウェア・イメージを参照してください。パッチ適用に使用するイメージは、Oracle Databaseソフトウェア・リリースの最新バージョンまたはそのリリースの前の3つのバージョンのいずれかに基づいている必要があります。
  9. 目的のパッチをリストしている表の行の最後にある「アクション」メニューをクリックし、次のいずれかのアクションをクリックします:
    • 事前チェック: 前提条件をチェックして、パッチを正常に適用できることを確認します。
    • データベース・ホーム更新の適用:選択したパッチを適用します。パッチを適用する前に、パッチの事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。
  10. 要求されたら、確認します。

    パッチ・リストに操作のステータスが表示されます。パッチが適用されている間、パッチのステータスは「パッチ適用中」と表示され、データベース・ホームおよびデータベース・ホーム内のデータベースのステータスは「更新中」と表示されます。操作中、ホーム内の各データベースは停止した後、再起動されます。パッチ適用が正常に完了すると、パッチのステータスが「適用済」に変わり、データベース・ホームのステータスが「使用可能」に変わります。個々のパッチ操作の詳細を表示するには、「更新履歴」をクリックします。

Exadata Cloud Infrastructureインスタンスの個々のOracle Databaseへのパッチ適用

このタスクでは、Exadata Cloud Infrastructureインスタンス内の単一のOracle Databaseを別のデータベース・ホームに移動してパッチを適用する方法について説明します。

データベース・ホームへのパッチ適用の詳細は、データベース・ホームでOracle Databaseソフトウェアにパッチを適用するには(クラウドVMクラスタ)を参照してください

データベースを別のデータベース・ホームに移動するには

このタスクでは、Exadata Cloud Infrastructureインスタンス内の単一のOracle Databaseを別のデータベース・ホームに移動してパッチを適用する方法について説明します。

次のいずれかの基準を満たす任意のデータベース・ホームにデータベースを移動できます:

  • ターゲット・データベース・ホームは、ソース・データベース・ホームと同じOracle Databaseソフトウェア・バージョン(パッチ更新を含む)を使用します
  • ターゲット・データベース・ホームは、データベースで使用されているOracle Databaseソフトウェア・リリースの最新バージョンまたはそのリリースの前の3つのバージョンのいずれかに基づきます

データベースを新しいデータベース・ホームに移動すると、データベースはターゲット・データベース・ホームのパッチ・レベルになります。データベース・ホームへのパッチ適用の詳細は、データベース・ホームのパッチ適用を参照してください。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 移動するデータベースに移動します。

    クラウドVMクラスタ(新しいExadata Cloud Infrastructureリソース・モデル ): 「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」で、「Exadata VMクラスタ」をクリックします。VMクラスタのリストで、移動するデータベースが含まれるVMクラスタの名前をクリックします。

    DBシステム :「ベア・メタル、VMおよびExadata」で、「DBシステム」をクリックします。DBシステムのリストで、アクセスするDBシステムを探し、移動するデータベースが含まれているExadata DBシステムの名前をクリックします。

  4. 「他のアクション」をクリックし、「別のホームに移動」をクリックします。
  5. ターゲット・データベース・ホームを選択します。
  6. 「移動」をクリックします。
  7. 移動操作を確認します。

    データベースはローリング方式で移動されます。データベース・インスタンスは、ノードごとに現在のホームで停止された後、宛先のホームで再起動されます。データベースが移動されている間、データベース・ホームのステータスは「データベースの移動中」と表示されます。操作が完了すると、「データベース・ホーム」が現在のホームで更新されます。Datapatchは、データベースの移動の一部として自動的に実行され、新しいデータベース・ホームで、個別パッチを含むすべてのパッチのパッチ後のSQLアクションを完了します。データベースの移動操作が失敗した場合、データベースのステータスは「失敗」と表示され、「データベース・ホーム」フィールドに失敗の理由に関する情報が表示されます。

パッチ履歴の表示

各パッチ履歴エントリは、試行されたパッチ操作を表し、操作が成功したか失敗したかを示します。失敗したパッチ操作は再試行できます。操作を繰り返すと、新しいパッチ履歴エントリが作成されます。

コンソールのパッチ履歴ビューには、dbaascliなどのコマンドライン・ツールを使用して適用されたパッチは表示されません。

サービス・インスタンスで新しいリソース・モデルが使用されている場合は、「VMクラスタ詳細」ページに移動してパッチ履歴を使用できます。サービス・インスタンスでDBシステム・リソース・モデルが使用されている場合は、「DBシステムの詳細」ページに移動してパッチ履歴を使用できます。

クラウドVMクラスタのパッチ履歴を表示するには

各パッチ履歴エントリは、試行されたパッチ操作を表し、操作が成功したか失敗したかを示します。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  4. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして、クラスタの詳細を表示します。
  5. 「更新履歴」をクリックします。

    「更新履歴」ページに、そのクラウドVMクラスタおよびそのクラウドVMクラスタ上のデータベース・ホームに対するパッチ操作の履歴が表示されます。

DBシステムのパッチ履歴を表示するには

各パッチ履歴エントリは、試行されたパッチ操作を表し、操作が成功したか失敗したかを示します。失敗したパッチ操作は再試行できます。操作を繰り返すと、新しいパッチ履歴エントリが作成されます。DBシステム・リソース・モデルを使用するサービス・インスタンスの場合、「DBシステムの詳細」ページに移動してパッチ履歴を使用できます。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「ベア・メタル、VMおよびExadata」をクリックします。
  2. コンパートメントを選択します。
  3. DBシステムのリストで、表示する情報を含むExadata DBシステムの名前をクリックして、DBシステムの詳細を表示します。
  4. 「更新履歴」をクリックします。

「パッチ履歴」ページに、そのDBシステムおよびそのDBシステム上のデータベース・ホームのパッチ操作の履歴が表示されます。

データベース・ホームのパッチ履歴を表示するには

各パッチ履歴エントリは、試行されたパッチ操作を表し、操作が成功したか失敗したかを示します。失敗したパッチ操作は再試行できます。操作を繰り返すと、新しいパッチ履歴エントリが作成されます。サービス・インスタンスで新しいリソース・モデルが使用されている場合は、「VMクラスタ詳細」ページに移動してパッチ履歴を使用できます。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. データベース・ホームが含まれているクラウドVMクラスタまたはDBシステムに移動します。
    • クラウドVMクラスタ(Exadata Cloud Infrastructureリソース・モデル)「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」で、「Exadata VMクラスタ」をクリックします。VMクラスタのリストで、アクセスするVMクラスタを検索し、強調表示された名前をクリックしてクラスタの詳細ページを表示します。

    • DBシステム 「ベア・メタル、VMおよびExadata」で、「DBシステム」をクリックします。DBシステムのリストで、アクセスするExadata DBシステムを検索し、その名前をクリックしてその詳細を表示します。

  4. 「データベース・ホーム」をクリックします。
  5. 表示するデータベース・ホームの名前をクリックして、データベース・ホームの詳細を表示します。
  6. 「更新履歴」をクリックします。
    履歴ページに、そのデータベース・ホームおよびそれが属するクラウドVMクラスタまたはDBシステムのパッチ操作の履歴が表示されます。
APIを使用したExadata Cloud Infrastructureインスタンスへのパッチ適用

次のAPI操作を使用して、Exadataリソース(クラウドVMクラスタ、DBシステム、データベースおよびデータベース・ホーム)へのパッチ適用を管理します。

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。

クラウドVMクラスタ(新しいリソース・モデルを使用するシステムの場合):

DBシステム:

データベース:

  • UpdateDatabase - この操作は、データベースを別のデータベース・ホームに移動してデータベースにパッチを適用する場合に使用します

データベース・ホーム:

データベース・サービスのAPIの完全なリストは、データベース・サービスAPIを参照してください。

ExadataクラウドVMクラスタ・オペレーティング・システムの更新

Exadata VMクラスタ・イメージの更新では、OCIコンソールおよびAPIから自動化された方法でExadataクラウドVMクラスタ・ノードのOSイメージを更新できます。

この自動化された機能により、VMクラスタのパッチ適用が簡略化および高速化され、パッチ適用のエラーが少なくなり、パッチ・マネージャを使用する必要がなくなります。

パッチを適用する際、システムは事前チェック操作を実行して、クラウドVMクラスタ、Exadata DBシステムまたはデータベース・ホームがそのパッチの要件を満たしていることを確認します。事前チェックが成功しなかった場合、パッチは適用されず、事前チェックが失敗したためにパッチを適用できないというメッセージが表示されます。計画更新の前に実行できる個別の事前チェック操作も使用できます。

サポートされているソフトウェア・バージョンおよび更新の制限

Exadataイメージ・リリース23.1.0.0.0 (Oracle Linux 8ベースのイメージ)に更新するための最小要件:

ノート

これらは最小要件にすぎません。Exadata 23.1の要件を満たすようにGrid InfrastructureまたはOracle Database(あるいはその両方)を更新する場合、最低限ではなく、使用可能な最新バージョンのGrid InfrastructureおよびOracle Databaseに更新することをお薦めします。
  • Exadataイメージ(ゲストOS): Exadataイメージ・リリース22.1.0 (2022年5月)または21.2.10 (2022年3月)21.2.10より古いバージョンを実行しているシステムでは、23.1.0.0.0に更新する前に、まず22.1.0 (2022年5月)以上または21.2.10 (2022年3月)以上にアップグレードする必要があります。これは、ストレージ・サーバーとデータベース・サーバーの両方に適用されます。
    • 現在インストールされているバージョンが19.2以上である場合、Exadata VMクラスタ・イメージに対してマイナー・バージョン更新を実行する以外に、新しいメジャー・バージョンに更新できます。たとえば、VMクラスタがバージョン20の場合は、バージョン21に更新できます。
    • VMクラスタ・イメージの各メジャー・バージョンの最新4バージョン(NからN-3)以上のマイナー・バージョンは、コンソールを通じて適用できます。
  • Oracle Grid Infrastructure: Exadataイメージ・リリース23.1.0.0.0では、次の最小または新しいOracle Grid Infrastructureバージョンがサポートされます。
    • リリース19c: バージョン19.15、2022年4月リリース更新(RU)以降(デフォルト)
    • リリース21c: バージョン21.6、2022年4月リリース更新(RU)以降
  • Oracle Database: Exadata System Software 23.1では、新しいデータベース・インストールに対して次の最小バージョン以降がサポートされています。
    • リリース19c: バージョン19.15、2022年4月リリース更新(RU)以降(デフォルト)
    • Market Driven Support (市場主導型サポート)またはQuarterly Updates (四半期更新)例外承認の下でサポートされているその他のデータベース・リリース:
      • リリース12.2.0.1、リリース更新(RU) 12.2.0.1.220118 (2022年1月)
      • リリース12.1.0.2、バンドル・パッチ12.1.0.2.220719 (2022年7月) - パッチ30159782が必要です
      • リリース11.2.0.4、バンドル・パッチ11.2.0.4.210119 (2021年1月) - パッチ30159782、パッチ33991024が必要です
  • 今後24時間以内に開始するようにスケジュールされたExadataインフラストラクチャ・メンテナンス操作がある場合、Exadataイメージの更新機能は使用できません。
  • VMクラスタをExadata Database Service Guest VM OS 23.1にアップグレードすると、Exadata Cloud InfrastructureでExadata System Softwareバージョン22.1.16以降が実行されている場合、このVMクラスタに新しいVMまたは新しいデータベース・サーバーを追加できます。
    ノート

    Exadata Cloud Infrastructure用のExadata System Software 23.1へのアップグレードは、2024年2月の更新サイクルで使用可能になります。
コンソールを使用したオペレーティング・システムの更新

ノート

VMクラスタがExadata Database Service Guest VM OS 23.1にアップグレードされると、Exadata Cloud InfrastructureでExadata System Softwareバージョン22.1.16以降が実行されている場合、このVMクラスタに新しいVMまたは新しいデータベース・サーバーを追加できます。

Exadata Cloud Infrastructure向けExadata System Software 23.1へのアップグレードは、2024年2月の更新サイクルで利用可能になります。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. 「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」で、「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  3. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして詳細ページを表示します。
  4. 「更新(OS)」をクリックします。
  5. 使用可能なソフトウェア更新のリストを確認し、適用するOSパッチを特定します。
  6. 目的のパッチがリストされた行の最後にある「アクション」アイコン(3つのドット)をクリックし、次のいずれかのアクションをクリックします:
    • 事前チェック: 事前チェックは、前提条件を確認して、パッチを正常に適用できることを確認します。Oracleでは、パッチを適用する前に事前チェック操作を実行することを強くお薦めします。その理由は、データベースの内容はいつでも変更が可能であり、パッチの実行の直前に実行する事前チェックでは、前回の事前チェックで検出されなかったエラーが見つかる可能性があるからです。
      ノート

      事前チェックが失敗すると、最後の事前チェックに失敗したことを示すメッセージが「Exadata OSイメージ更新の適用」ダイアログに表示されます。Oracleでは、事前チェックを再度実行することをお薦めします。OSパッチがリストされた行の最後にあるアクション・アイコン(3つのドット)をクリックして、ダイアログを表示します。
    • Exadata OSイメージ更新の適用:: このリンクは、パッチの適用に使用する「Exadataイメージ更新の適用」ダイアログを表示します。このダイアログには、パッチ適用対象のデータベース・システムの名前、データベースの現在のバージョン、およびパッチ適用後のデータベースの新しいバージョンが表示されます。プロセスを開始するには、「Exadata OSイメージ更新の適用」をクリックします。
    • OCIDのコピー。これにより、Oracle Cloud IDがコピーされます。これは、パッチのトラブルシューティング時に使用したり、またはサポートへの連絡時に提供したりできます。
      ノート

      パッチの実行中:

      • 「事前チェックの実行」および「OSイメージ更新の適用」は使用できません。パッチが完了すると、これらのアクションを再度使用できます。
      • このVMクラスタを含むExadataインフラストラクチャで、パッチ適用操作と競合するメンテナンスがスケジュールされている場合、パッチは失敗し、理由を説明するメッセージが表示されます。インフラストラクチャ・メンテナンスが完了したら、パッチ操作を再度実行します。
  7. 要求されたら、確認します。

「データベース詳細」ページの「バージョン」セクションのパッチ・リストには、操作のステータスが表示されます。個々のパッチ・ステータスの詳細を確認し、実行可能な更新を表示するには、「更新の表示」をクリックします。使用可能な新しい更新がない場合、「使用可能な更新はありません」というメッセージが表示されます。

Exadata Grid Infrastructureのアップグレード

このトピックでは、Oracle Cloud InfrastructureコンソールまたはAPIを使用してExadataクラウドVMクラスタ上のOracle Grid Infrastructure (GI)をアップグレードする方法について説明します。

アップグレードにより、最新のOracle Databaseソフトウェアを使用するOracle Databaseホームおよびデータベースをプロビジョニングできます。ExadataクラウドVMクラスタおよび新しいExadataリソース・モデルの詳細は、X8M、X9MおよびX11MスケーラブルExadataインフラストラクチャの概要を参照してください。

Exadata Grid Infrastructureのアップグレードの前提条件

GIをOracle Database 19cにアップグレードするには、VMクラスタにOracle Linux 7オペレーティング・システムを使用している必要があります。

オペレーティング・システムのアップグレードの詳細は、次のドキュメントを参照してください:

Oracle Grid Infrastructureのアップグレードについて

VMクラスタ上のOracle Grid Infrastructure (GI)のアップグレードには、インスタンス内のすべてのコンピュート・ノードのアップグレードが含まれます。アップグレードはローリング方式で実行され、一度に1つのノードのみがアップグレードされます。

  • Oracleでは、アップグレードの事前チェックを実行して、アップグレードの成功を妨げる問題を特定して解決することをお薦めします。
  • 関連付けられた作業リクエストを表示することで、アップグレード操作の進行状況をモニターできます。
  • 今後24時間以内に開始するようにスケジュールされたExadataインフラストラクチャ・メンテナンス操作がある場合、GIのアップグレード機能は使用できません。
  • アップグレード中は、ノードの起動、停止または再起動、CPUのスケーリング、データベース・ホームまたはデータベースのプロビジョニングまたは管理、データベースのリストア、IORM設定の編集などの他の管理操作を実行することはできません。GIのアップグレード中のVMクラスタでは、次のData Guard操作は許可されません:
    • Data Guardの有効化
    • スイッチオーバー
    • VMクラスタを使用したデータベースへのフェイルオーバー(別のVMクラスタでスタンバイへのフェイルオーバー操作が可能)
コンソールを使用したGrid Infrastructureのアップグレード

コンソールを使用して、Oracle Grid Infrastructure (GI),をアップグレードする前に事前チェックを実行し、GIアップグレード操作を実行できます。

アップグレードの前にクラウドVMクラスタを事前チェックするには

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  4. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして、クラスタの詳細を表示します。
  5. 「更新(GI)」をクリックして、使用可能なパッチおよびアップグレードのリストを表示します。
  6. Oracle Grid Infrastructure (GI)アップグレードがリストされる行の最後にある「アクション」アイコン(3つのドット)をクリックし、「事前チェック」の順にクリックします。
  7. 「確認」ダイアログで、アップグレードを確認して事前チェック操作を開始します。
クラウドVMクラスタのOracle Grid Infrastructureをアップグレードするには

クラウドVMクラスタのOracle Grid Infrastructureをアップグレードする手順。

ノート

  • Grid Infrastructureを23aiにアップグレードする場合は、ASMディスク・グループごとに、compatible.rdbmsの値が19.0.0.0以降に設定されていることを確認します。
  • Grid Infrastructureを19cから23aiにアップグレードするための最小要件:
    • Exadata System Software 23.1.8を実行しているExadataゲストVM
    • Exadataシステム・ソフトウェア23.1.xを実行しているExadataインフラストラクチャ
  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Exadata VMクラスタ」をクリックします。
  4. クラウドVMクラスタのリストで、パッチを適用するクラスタの名前をクリックして、クラスタの詳細を表示します。
  5. 「更新(GI)」をクリックして、使用可能なパッチおよびアップグレードのリストを表示します。
  6. Oracle Grid Infrastructure (GI)アップグレードがリストされる行の最後にある「アクション」アイコン(3つのドット)をクリックし、「Grid Infrastructureの更新の適用」をクリックします。
  7. 「Grid Infrastructureのアップグレード」ダイアログで、「Grid Infrastructureのアップグレード」をクリックしてGIのアップグレードを確認します。事前チェックを実行していない場合は、このダイアログで「事前チェックの実行」をクリックして、アップグレード前にクラウドVMクラスタを事前チェックできます。
APIを使用したVMクラスタ内のGrid Infrastructureのアップグレード

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。

次のAPI操作を使用して、クラウドVMクラスタ内のOracle Grid Infrastructureをアップグレードし、クラスタの更新履歴を表示します。

データベース・サービスのAPIの完全なリストは、データベース・サービスAPIを参照してください。

Exadata Databaseのアップグレード

この項では、コンソールおよびAPIを使用したExadataデータベース・インスタンスのOracle Database 19cおよびOracle Database 23aiへのアップグレード手順について説明します。アップグレードは、ターゲット・ソフトウェア・バージョンを使用するデータベース・ホームにExadataデータベースを移動することで実行できます。

ノート

このトピックは、新しいリソース・モデルを使用するExadata Cloud Infrastructureインスタンスのみに適用されます。Exadata DBシステムの新しいリソース・モデルへの変換の詳細は、新しいリソース・モデルおよびAPIへのExadata DBシステムの切替えを参照してください。

Oracle Databaseリリースおよびソフトウェアのサポート・タイムラインについては、My Oracle SupportポータルのRelease Schedule of Current Database Releases (Doc ID 742060.1)を参照してください。

Oracle Databaseをアップグレードするための前提条件

Exadata Cloud Infrastructure Oracle Databaseインスタンスをアップグレードするための前提条件のリストを確認します。

  • 19cにアップグレードするには、Oracle Linux 7が最小要件であり、23aiにアップグレードするには、Oracle Linux 8が最小要件です。オペレーティング・システムを手動で更新する方法の詳細は、OCIでExadata Cloud Service上のExadata System Software (DomU)を18から19に更新する方法(My Oracle SupportのドキュメントID 2521053.1)を参照してください。
  • Oracle Grid Infrastructureは、Oracle Database 19cのバージョン19cまたは23aiにできます。ただし、Oracle Grid Infrastructureは、Oracle Database 23aiのバージョン23aiである必要があります。Oracle Cloud InfrastructureコンソールまたはAPIを使用してGrid Infrastructureをアップグレードする手順は、Exadata Grid Infrastructureのアップグレードを参照してください。Grid Infrastructureでパッチが使用可能な場合、Oracleでは、データベースのアップグレードを実行する前にそれらを適用することをお薦めします。
  • Oracle Cloud Infrastructureで使用可能な4つの最新バージョンのOracle Database 19cまたはOracle Database 23aiを使用する使用可能なOracle Database Homeが必要です。データベース・ホームの作成の詳細は、既存のExadata Cloud Infrastructureインスタンスに新しいOracle Databaseホームを作成するにはを参照してください。パッチ適用要件に基づいて、Oracle公開版ソフトウェア・イメージまたはカスタム・データベース・ソフトウェア・イメージを使用して、データベース・ホームを作成できます。
  • アップグレード対象のコンテナ・データベース内のすべてのプラガブル・データベースをオープンできることを確認する必要があります。アップグレード中にシステムによってオープンできないプラガブル・データベースが原因で、アップグレードが失敗することがあります。
  • 手動で作成されたData Guardアソシエーション(コンソールまたはAPIを使用して作成されていないアソシエーション)でデータベースをアップグレードする場合、次のことが適用されます:

    • データベースはクラウド・ツールに登録する必要があります。詳細は、Exadata Cloud Serviceインスタンスでのツールの更新を参照してください。
    • プライマリとスタンバイの両方のアップグレード中にREDO適用を無効にする必要があります。Oracle 11.2および12.1データベースの場合、Data Guard構成も無効にする必要があります。
    • オブザーバを構成した場合、アップグレード前にオブザーバを無効にする必要があります。
アップグレードするには、Oracle Databaseが次の設定で構成されている必要があります:
  • データベースはアーカイブ・ログ・モードである必要があります。
  • データベースはフラッシュバックが有効になっている必要があります。

これらの設定についてさらに学習するには、データベースのリリース・バージョンのOracle Databaseドキュメントを参照してください。

データベースのアップグレードについて

データベース・ソフトウェアのバージョンをアップグレードする場合は、次の点に注意してください:

  • データベースのアップグレードには、データベースの停止時間が含まれます。アップグレードをスケジュールするときは、この点に注意してください。
  • Oracleでは、本番データベースをアップグレードする前に、データベースをバックアップして、テスト・システムまたはデータベースのクローン・バージョンで新しいソフトウェア・バージョンをテストすることをお薦めします。オンデマンドの手動バックアップの作成の詳細は、データベースのオンデマンド・フル・バックアップを作成するにはを参照してください。
  • Oracleでは、アップグレードの実行を計画する前に軽減が必要な問題を検出できるように、アップグレードを試行する前にデータベースのアップグレード事前チェック操作を実行することをお薦めします。事前チェック操作は、データベースの可用性に影響せず、都合のよいときにいつでも実行できます。
  • データベースでData Guardを使用している場合は、プライマリまたはスタンバイのいずれかを最初にアップグレードできます。プライマリをアップグレードするには、Exadataデータベースをアップグレードまたは事前チェックするにはのステップに従います。スタンバイをアップグレードするには、データベースを別のデータベース・ホームに移動するにはのステップに従います

  • データベースでData Guardを使用している場合、プライマリまたはスタンバイをアップグレードすると、アップグレード操作中REDO適用は無効になります。プライマリとスタンバイの両方のアップグレード後、REDO適用とオープン・モードは再び有効になります。アップグレード後にREDO適用およびオープン・モード構成を確認することをお薦めします。

  • 自動バックアップ操作の進行中は、アップグレード操作を実行できません。アップグレードの前に、Oracleでは、自動バックアップを無効にして手動バックアップを実行することをお薦めします。詳細は、データベースの自動バックアップを構成するにはおよびデータベースのオンデマンド・フル・バックアップを作成するにはを参照してください。
  • アップグレード後は、アップグレード前に取得した自動バックアップを使用してデータベースを以前の時点にリストアすることはできません。
  • バージョン11.2ソフトウェアを使用するデータベースをアップグレードする場合、結果のバージョン19cデータベースは非コンテナ・データベース(非CDB)になります。
データベース・サービスによるアップグレード操作の実行方法

アップグレード・プロセス中にデータベース・サービスでは次が実行されます:

  • 自動事前チェックを実行します。これにより、システムでは軽減が必要な問題を識別し、アップグレード操作を停止できます。
  • 保証付きリストア・ポイントを設定し、アップグレードが失敗した場合にフラッシュバックを実行できるようにします。
  • データベースを、目的のターゲット・ソフトウェア・バージョンを使用するユーザー指定のOracle Databaseホームに移動します。
  • Database Upgrade Assistant (DBUA)ソフトウェアを実行して、アップグレードを実行します。
  • Data Guardアソシエーションのデータベースの場合、REDO適用は、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方が正常にアップグレードされるまで無効になります。正常にアップグレードされた時点で、システムによってREDO適用が再度有効化されます。REDO適用が有効になったら、システムはオープン・モードを有効にします。
Oracle Databaseのアップグレードの失敗のロールバック

アップグレードが正常に完了しない場合、ロールバックを実行できます。

失敗の詳細がコンソールの「データベース詳細」ページに表示され、失敗の原因となった問題を分析して解決できます。

ロールバックによって、データベースはアップグレード前の状態にリセットされます。アップグレード中およびそれ以降に行われたデータベースに対する変更は、すべて失われます。ロールバック・オプションは、アップグレード操作の失敗後にデータベースの「データベース詳細」ページに表示されるバナー・メッセージで提供されます。詳細は、コンソールを使用したデータベース・アップグレードの失敗のロールバックを参照してください。

Oracle Data Guardアソシエーションのスタンバイ・データベースの場合、ロールバックは、スタンバイを元のデータベース・ホームに戻すことによって実行されます。手順については、データベースを別のデータベース・ホームに移動するにはを参照してください。

Oracle Databaseのアップグレード後

アップグレードが成功したら、次に注意してください:

  • アップグレード前に自動バックアップを無効にした場合は、データベースの自動バックアップが有効になっていることを確認します。詳細は、自動バックアップ構成のカスタマイズを参照してください。
  • Oracle DatabaseのCOMPATIBLEパラメータを編集して、新しいOracle Databaseソフトウェア・バージョンを反映させます。詳細は、Oracle Databaseの互換性の概要を参照してください。
  • データベースでdatabase_name.envファイルを使用する場合は、19cデータベース・ホームを指すようにファイル内の変数が更新されていることを確認します。これらの変数は、アップグレード・プロセス中に自動的に更新されます。
  • 非コンテナ・データベースをOracle Databaseバージョン19cにアップグレードする場合は、変換後にデータベースをプラガブル・データベースに変換できます。データベースをプラガブル・データベースに変換する手順は、How to Convert Non-CDB to PDB (Doc ID 2288024.1)を参照してください。
  • 古いデータベース・ホームが空で、再利用されない場合は削除できます。詳細は、コンソールを使用したOracle Databaseホームの削除を参照してください。
  • Data Guardアソシエーションのデータベースの場合、アップグレードの完了後にオープン・モードおよびREDO適用ステータスを確認します。
コンソールを使用したデータベースのアップグレード

データベースの事前チェックおよびアップグレード、失敗したアップグレードのロールバックおよびアップグレード履歴の表示の手順。

Exadataデータベースをアップグレードまたは事前チェックするには

Exadataデータベースをアップグレードまたは事前チェックする手順。

次のステップは、次のいずれかに該当するデータベースに適用されます:

  • データベースは、Data Guardアソシエーションのプライマリ・データベースです
  • データベースはData Guardアソシエーションの一部ではありません

Data Guard構成のスタンバイ・データベースをアップグレードするには、アップグレード先のOracle Databaseバージョンを使用するデータベース・ホームにスタンバイを移動します。詳細は、データベースを別のデータベース・ホームに移動するにはを参照してください。

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」で、「Exadata VMクラスタ」をクリックします。VMクラスタのリストで、アップグレードするデータベースを含むVMクラスタの名前をクリックします

    ノート

    データベースが新しいExadataリソース・モデルを使用していないExadata Cloud Infrastructureインスタンスにある場合、データベースをアップグレードする前に、インスタンスを新しいモデルに切り替える必要があります。

  4. VMクラスタの詳細ページにあるデータベースのリストで、アップグレードするデータベースの名前をクリックして「データベース詳細」ページを表示します。
  5. 「アクション」をクリックしてから、「アップグレード」を選択します。
  6. 「データベースのアップグレード」ダイアログで、次を選択します:
    • Oracle Databaseバージョン: ドロップダウン・セレクタには、データベースが使用している現在のソフトウェア・バージョンからのアップグレードと互換性のあるOracle Databaseバージョンのみがリストされます。ターゲット・ソフトウェア・バージョンは、データベースの現在のバージョンより上位である必要があります。
    • ターゲット・データベース・ホーム: データベースのデータベース・ホームを選択します。データベース・ホームのリストは、最新バージョンのOracle Database 19cソフトウェアを使用しているホームに制限されます。データベースを新しいデータベース・ホームに移動すると、データベースが新しいデータベース・ホームのメジャー・リリース・バージョンおよびパッチ適用レベルにアップグレードされます。

  7. 次のいずれかをクリックします。

    • 事前チェックの実行: このオプションでは、アップグレードを実行する前に軽減が必要なデータベースの問題を識別するために、アップグレードの事前チェックが開始されます。
    • データベースのアップグレード: このオプションでは、アップグレード操作が開始されます。Oracleでは、データベースで事前チェックを正常に実行した後にのみ、アップグレードを実行することをお薦めします。
失敗したデータベース・アップグレードをロールバックするには

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」で、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします。
  2. コンパートメントを選択します。
    選択したコンパートメントに対するVMクラスタのリストが表示されます。
  3. VMクラスタのリストで、アップグレードに失敗したデータベースを含むVMクラスタの名前をクリックします。
  4. アップグレードに失敗したデータベースを検索し、その名前をクリックして詳細を表示します。
  5. このデータベースでは、詳細ページの上部に「ロールバック」ボタンを含むバナーが表示され、アップグレードの失敗の原因となった問題の詳細が示されます。
  6. 「ロールバック」をクリックします。
  7. 「ロールバックの確認」ダイアログで、以前のOracle Databaseバージョンへのロールバックを開始することを確認します。
データベースのアップグレード履歴を表示するには

  1. ナビゲーション・メニューを開きます。「Oracle Database」をクリックし、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」をクリックします
  2. コンパートメントを選択します。
  3. 「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」で、「Exadata VMクラスタ」をクリックします。VMクラスタのリストで、アップグレードするデータベースを含むVMクラスタの名前をクリックします

    ノート

    データベースが新しいExadataリソース・モデルを使用していないExadata Cloud Infrastructureインスタンスにある場合、データベースをアップグレードする前に、インスタンスを新しいExadataリソース・モデルに切り替える必要があります。

  4. VMクラスタの詳細ページ上のデータベースのリストで、アップグレード履歴を表示するデータベースの名前をクリックします。
  5. 「アップグレード履歴」をクリックします。
APIを使用したデータベースのアップグレード

次のAPIを使用して、データベース・アップグレードを管理します:

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。

次のAPI操作を使用して、データベース・アップグレードを管理します:

データベース・サービスのAPIの完全なリストは、データベース・サービスAPIを参照してください。

ノート

UpgradeDatabase APIを使用してExadata Cloud Infrastructureデータベースをアップグレードする場合は、アップグレード・ソースとしてDB_HOMEを指定する必要があります。

DOMUアップグレード用の追加のExadata以外のソフトウェア・パッケージに関連する依存関係の問題の解決

Oracleが提供するパッケージを超えてExadata以外のソフトウェア・パッケージをインストールし、OracleがインストールしたRPM間の競合のためにDOMUアップグレード中に事前チェックが失敗した場合、次の手順を使用して競合を解決し、アップグレードを続行できます。

メジャーOracle Linuxバージョンを変更しない更新の場合、この統合機能により、Exadataデータベース・サーバー更新の一部として追加のExadata以外のソフトウェア・パッケージを更新できます。このようなExadata以外のソフトウェア・パッケージがシステムに存在する場合に発生する可能性のあるパッケージ依存関係の問題の処理を簡素化します。

事前チェックを繰り返し実行して、追加のExadata以外のソフトウェア・パッケージに関連する依存関係の問題を識別および解決できます。必要な更新が理解されると、Exadataデータベース・サーバーの更新を自信を持って実行し、単一の調整された操作で追加のパッケージを更新できます。

Exadata以外のソフトウェア・パッケージの一時YUMリポジトリの設定をトリガーするために、ターゲット・サーバー上に構成ファイルが存在することを確認します。

  • ファイルの場所: /etc/exadata/additional-packages.txt
  • 所有権および権限:このファイルは、rootユーザーのみが所有および変更できる必要があります。

ファイルが存在する場合は、必要な非Exadataソフトウェア・パッケージに関する情報を収集し、一時的なYUMリポジトリを設定および有効化するために使用されます。ファイルが存在しない場合、リポジトリは構成されません。

/etc/exadata/additional-packages.txtに、他の場所(通常は共有マウント上)にある構成ファイルを指すシンボリック・リンクを作成することもできます。

ファイル・フォーマット

ファイルには、Exadata以外のソフトウェア・パッケージのリストが含まれ、各エントリが新しい行に含まれている必要があります。サポートされている形式は次のとおりです。

  • http(s)://path/to/package.rpm: RPMファイルへの完全なURL
  • /full/path/to/package.rpm: ローカルRPMファイルへの絶対パス
  • repo:package.rpm: 既存のYUMリポジトリ内のパッケージへの参照
ノート

  • repo:形式を使用する場合は、参照されるリポジトリがターゲット・サーバーのYUM構成で定義されていることを確認します。
  • ローカル・ファイルは、標準のローカル・ディレクトリ、NFSマウントまたはACFSマウントに配置できます。
: additional-packages.txt

/u01/elfutils-debuginfod-client-0.190-2.el8.x86_64.rpm
/u01/elfutils-libelf-devel-0.190-2.el8.x86_64.rpm
/u01/keyutils-libs-devel-1.5.10-9.0.1.el8.x86_64.rpm
https://example.com/packages/krb5-devel-1.18.2-28.0.1.el8_10.x86_64.rpm
https://example.com/packages/memstrack-0.2.5-2.el8.x86_64.rpm
/u01/pigz-2.4-4.el8.x86_64.rpm
/u01/sssd-nfs-idmap-2.9.4-3.0.1.el8_10.x86_64.rpm
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