リソース検出およびモニタリングの開始

OS管理サービスのリソース検出およびモニタリング機能を使用する前に、管理エージェントおよびプラグインの自動デプロイメントを有効にする必要があります。次の項では、リソース検出およびモニタリング機能をアクティブ化するための設定および構成プロセスについて説明します。

ノート

管理エージェントの前提条件が実行されていることを確認します。管理エージェントの前提条件設定タスクの実行の詳細は、コンピュート・インスタンスへの管理エージェントのデプロイの前提条件の実行を参照してください。管理エージェントの設定の一部として、インスタンスのグループを作成する必要があります。可能な場合は動的グループを再利用することを検討してください。たとえば、次のステップで再利用できるインスタンスの動的グループを作成します。

管理エージェント・ポリシーは、コンパートメントまたはテナンシごとに1回のみ設定する必要があります。

ステップ1: OCIコンパートメントの選択

機能を有効にするOCIコンパートメントを識別する必要があります。リソースのモニタリングおよび検出機能のユーザーは、このコンパートメント内のコンピュート・インスタンスへのアクセス権を持っている必要があります。モニターするリソースを含むコンピュート・インスタンスを持つOCIコンパートメントを特定したら、前提条件のポリシーが設定されていることを確認する必要があります。

ノート

複数のコンパートメントの機能を有効にする場合は、後続の項で説明するポリシーを各コンパートメントに設定する必要があります。モニターできるリソース・タイプのリストについては、リソースのモニターを参照してください。

ステップ2: OS管理サービス・ポリシーの設定

まだ設定していない場合は、OS管理サービスのポリシーを設定する必要があります。これらのポリシーは、コンパートメントまたはテナンシごとに1回のみ設定する必要があります。

前提条件およびOS管理ポリシーの設定に関する明示的な手順は、OS管理のポリシーの設定を参照してください。これは、コンパートメントごとに1回のみ実行する必要があります。

最初にコンピュート・インスタンスの動的グループを作成し、次にその動的グループにポリシーを作成してOS管理サービスを有効にする必要があります。

1つのインスタンスは、最大5つの動的グループに属することができます。サービスごとに1つ以上の動的グループを作成するのではなく、サービス全体で可能なかぎり同じ動的グループを再利用することをお薦めします。OS管理サービスのポリシーの設定に使用される動的グループをメモし、後続のステップで説明するポリシーに同じ動的グループを再利用することを検討します。

この制限の詳細は、動的グループの管理を参照してください。

ノート

ポリシーの設定の前にコンピュート・インスタンスが存在していた場合は、Oracle Cloud Agentをバウンスするか、ポリシーが有効になるまで24時間待機する必要があります。

特定のコンピュート・インスタンスのOS管理サービスのホーム・ページから、ポリシーが有効であることを確認できます。

ステップ3: すべての管理エージェントの動的グループの作成

Oracle Cloud Infrastructureサービスのエンドポイントと対話するには、管理エージェントが管理エージェント・サービス(MACS)と通信できるように動的グループを明示的に作成する必要があります。

このステップで、動的グループは、OCIコンソールでIdentity and Access Managementサービスを使用して作成されます。このグループには、すべての管理エージェントが含まれます。これは1回かぎりの設定ステップです。インストールされる新しい管理エージェントは、次に示すリソース・タイプ定義に基づいて自動的にこのグループに所属します。

  • Identity and Access Managementサービスにアクセスするには、ナビゲーション・メニューを開きます。「アイデンティティとセキュリティ」で、「アイデンティティ」に移動して「動的グループ」をクリックします。

  • 「動的グループの作成」をクリックします。

  • 「動的グループの作成」ダイアログ・ボックスで、動的グループの名前、説明および一致ルールを入力し、「動的グループの作成」をクリックします。

管理エージェント・リソースの動的グループの作成

たとえば、Management_Agent_Dynamic_Groupという名前の動的グループを次のようにRULE 1の下に作成します:

ALL {resource.type='managementagent', resource.compartment.id='ocid1.compartment.oc1.examplecompartmentid'}

resource.type='managementagent'は動的グループ・レベルでの管理エージェントの管理エージェント・リソース・タイプ定義で、resource.compartment.id値はコンパートメントIDです。

インスタンスの動的グループの作成

たとえば、RULE 1:の下に、AppmgmtMonitoredInstancesという名前の動的グループを作成します

ALL {instance.compartment.id='<compartment-ocid>'}

エージェント通信のポリシーの作成

両方の動的グループが作成されたら、管理エージェントが管理エージェント・サービスと対話できるようにし、管理エージェントがOracle Cloud Infrastructure Monitoringサービスにデータをアップロードできるようにするポリシーを作成する必要があります。

ALLOW DYNAMIC-GROUP Management_Agent_Dynamic_Group TO USE METRICS IN COMPARTMENT <compartment id from the definition of this dynamic group> where target.metrics.namespace = 'oracle_appmgmt'
ALLOW DYNAMIC-GROUP AppmgmtMonitoredInstances TO {MGMT_AGENT_DEPLOY_PLUGIN_CREATE, MGMT_AGENT_INSPECT, MGMT_AGENT_READ} IN COMPARTMENT <compartment_name>

ステップ4: リソース検出およびモニタリング・ポリシーの設定

次のポリシー/権限は、リソース検出およびモニタリングに固有です。ポリシーは、コンパートメントまたはテナンシごとに1回のみ設定する必要があります。

ユーザー・グループAppmgmtUsersの作成

モニタリング機能を使用するユーザーのグループを作成し、適切なポリシーをユーザーに付与する必要があります。

ポリシー・ステートメントの構成

ALLOW GROUP AppmgmtUsers TO USE appmgmt-family IN COMPARTMENT <compartment_name>
ALLOW GROUP AppmgmtUsers TO READ metrics IN COMPARTMENT <compartment_name>

ポリシー設定の前にコンピュート・インスタンスが存在した場合は、Oracle Cloud Agentをバウンスするか、ポリシーが有効になるまで24時間待機します。

リソース検出およびモニタリングの自動有効化

ノート

自動アクティブ化では、Oracle Cloud Agentバージョン1.14以降がコンピュート・インスタンスにインストールされている必要があります。

次の動的グループ・ポリシーにより、各コンピュート・インスタンスでこの機能を自動的に有効化できます。これにより、定義されたコンパートメント内の各インスタンスで、OCA管理エージェント・プラグインを自動的にインストールし、OS管理サービスの「モニター対象リソース」および「上位プロセス」機能に必要な「スタック・モニタリング」プラグインをデプロイできます。

ポリシー・ステートメントの構成

ALLOW DYNAMIC-GROUP AppmgmtMonitoredInstances TO {APPMGMT_MONITORED_INSTANCE_READ, APPMGMT_MONITORED_INSTANCE_ACTIVATE} 
IN COMPARTMENT <compartment_name> where request.instance.id = target.monitored-instance.id
ALLOW DYNAMIC-GROUP AppmgmtMonitoredInstances TO {INSTANCE_UPDATE} 
IN COMPARTMENT <compartment_name> where request.instance.id = target.instance.id
ALLOW DYNAMIC-GROUP AppmgmtMonitoredInstances TO {APPMGMT_WORK_REQUEST_READ, INSTANCE_AGENT_PLUGIN_INSPECT} 
IN COMPARTMENT <compartment_name>

まず、OS管理サービスが有効で動作可能であることを確認します。これは、前述のポリシー設定とともに、自動有効化機能の前提条件です。

15分以内に、UIにモニター対象リソース/上位プロセスが表示されるようになります。

ステップ5: リソース検出およびモニタリングの手動による有効化

次の手順は、なんらかの理由で前のステップ(エージェントの自動デプロイが行われる)が正常に実行されなかった場合にのみ必要です。

リソース検出およびモニタリングを手動で有効にするには、次のステップが必要です:

  1. 管理エージェント・プラグインのデプロイ
  2. スタック・モニタリング管理エージェント・プラグインのデプロイ

管理エージェント・プラグインのデプロイ

  1. OCIコンソールのメイン・メニューから、「コンピュート」「インスタンス」の順に選択します。「インスタンス」ページが表示されます。
  2. 表からインスタンスの名前をクリックします。「インスタンスの詳細」ページが表示されます。
  3. 「Oracle Cloud Agent」タブをクリックします。
  4. 「プラグインの有効化」列で、「管理エージェント」プラグインが「有効」に設定されていることを確認します。
  5. スタック・モニタリング管理エージェント・プラグインのデプロイに進みます。

スタック・モニタリング管理エージェント・プラグインのデプロイ

UpdateInstanceメタデータのコールによって管理エージェントが有効になると、スタック・モニタリング・プラグインをデプロイするOCIコンソールに表示されます。

  1. OCIコンソールのメイン・メニューから、「監視および管理」をクリックします。「管理エージェント」で、「エージェント」をクリックします。「管理エージェント」ページが表示されます。
  2. 「スコープ」メニューから、目的のコンパートメントを選択します。コンパートメントで実行されているエージェントが「エージェント」リストに表示されます。
  3. エージェント・ラインの右端にある縦方向の省略記号(3つの縦方向の点)メニューをクリックして、実行可能なアクションを示すドロップダウン・メニューを開きます。
  4. ドロップダウン・メニューから「プラグインのデプロイ」を選択します。「プラグインのデプロイ」ダイアログが表示されます。
  5. 「スタック・モニタリング」を選択し、「更新」をクリックしてダイアログを閉じ、デプロイメント・プロセスを開始します。

プラグインは、選択したエージェント(インスタンス)に数分でインストールされ、すぐにメトリックのレポートを開始します

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ステップ6: (オプション)Java管理サービスの設定

Java管理サービス統合を使用する予定の場合は、次の追加のステップも実行する必要があります。

Java管理サービス設定の完了

Java管理サービスの前提条件が実行されていることを確認します。Java管理サービスの前提条件の設定タスクの実行の詳細は、Java管理サービスのためのOracle Cloud Infrastructureの設定を参照してください。Java管理サービスの設定の一部として、管理エージェントおよびインスタンスのグループを作成する必要があります。これらのステップについては、OS管理サービスおよび管理エージェントの設定用に作成された動的グループを再利用することを検討してください。

OCIホスト上の管理エージェントの構成

Javaランタイムの詳細を収集するホストごとに、OCIコンピュート・インスタンスでの管理エージェントの構成の手順に従います。手順のステップ4で、user.nameプロパティのコレクションを説明する項に示すように--enable-user-nameフラグを使用して設定スクリプトを実行してください。

フリートの作成

フリートを作成して、Java管理リソースをグループ化します。Java管理サービスのフリートの作成方法の詳細は、既存の管理エージェント構成を使用したフリートの作成を参照してください。

ユーザー・ポリシー・ステートメントの構成

次のポリシーをAppmgmtUsersグループに追加する必要があります。

ALLOW GROUP AppmgmtUsers TO READ fleet IN COMPARTMENT <compartment_name>