サブジェクト・オブジェクト

サブジェクト・オブジェクトは、フォームに直接収集されないサブジェクト情報およびその他のデータへのアクセスを提供するため、ルールの処理または戻り値として含めることができます。

ルールのロジックでは、サブジェクト番号やステータス、サイト関連情報など、フォームで収集されなかったデータの参照が必要になる場合があります。サブジェクト・オブジェクトには、どのフォームにも含まれないデータに対しても異なる属性があります。サブジェクト・オブジェクトとその属性をルール処理に使用することも、計算値の結果として使用することもできます。

ヒント:

この最後のシナリオは、「訪問の表示」、「フォームの表示」および「質問の表示」の事前定義済ルールを実行する場合、または訪問分岐に含まれるフォーム質問として役立ちます。
これらの属性はすべて、常に現在の値を返します。つまり、サブジェクトに変更がある場合は、古いデータが上書きされ、新しいデータが返されます。また、サブジェクト・オブジェクトによって返される値を変更しても、ルールの実行または再実行はトリガーされません。ルールはデータ送信で実行されるため、フォーム・アイテム変数を参照して、指定した基準を満たすように変更されるたびにルールを実行するようにトリガーする必要があります。

使用上のヒント

  • ドット表記法を使用してオブジェクト・プロパティにアクセスする場合は、nullの場合にコード障害を回避するためにプロパティが定義されているかどうかを確認することをお薦めします。例:
    if(Subject.SubjectNumber){
        var subnumber = Number(Subject.SubjectNumber.substring(10));
    }
  • 予測テキスト機能は、入力時に使用でき、これらの属性および使用可能なすべてのルール・ヘルパー関数について説明します。予測テキストを使用したルールの記述を参照してください。

サブジェクト・オブジェクト属性

注意:

これらの属性の一部は、盲検解除の可能性がある情報へのアクセスを許可します。これらを注意して使用し、割り当てられた問合せおよびデータ分類(該当する場合)とともに使用して、この情報へのアクセスを制限します。
属性 説明
SubjectNumber 症例に割り当てられた番号を示します。
SubjectStatus
症例の現在のステータスを示します。次のステータスを表示できます。
  • 新規
  • Screening_Initiated
  • Screen_Failed (サイト・ユーザーが手動で症例をスクリーニング失敗としてマークした場合)
  • Auto_Screen_Failed (サブジェクトがシステムで自動的にスクリーニングに失敗した場合)
  • 登録済
  • 有効
  • 中止
  • 完了
ScreeningDate Indicates the date when a subject is screened, as well as a default GMT time.
ScreenFailureDate Indicates the date when a subject fails screening, whether the screen failure occurs manually or automatically, as well as a default GMT time.

注意:

画面障害の日付を手動で入力し、システム日付と異なる場合は、手動で入力した値が返されます。
CompletionDate 症例が試験のすべてのビジットを完了した日付を示します。
WithdrawalDate 症例が試験から取り下げられた日付を示します。
RandomizationDate 次のいずれかのイベントの日付を示します。
  • 症例が無作為化されると、無作為化番号がその後変更されたかどうか。
  • 症例が再ランダム化されるとき。

注意:

Oracle Clinical One Platform以外の手動無作為化の場合、Oracle Clinical One Platformで症例が無作為化された日付を返します。Oracle Clinical One Platform外で発生した手動無作為化の日付ではありません。
TreatmentArm Indicates the ID (also known as the short name) of the treatment arm for the subject.

注意:

盲検解除の可能性あり。

注意:

Treatment arms containing a backslash ("\") on their IDs, cannot be referenced as text in a rule.logMsg()文を使用して、取得した文字列を検証できます。ルールのデバッグを参照してください。
CohortName サブジェクトが属するコホートの名前(該当する場合)を示します。
SiteNumber Indicates a site's ID where a subject is assigned to, as specified on the Create Organization: Institution dialog, in the Institution ID field.
SiteName 「組織の作成: 機関」ダイアログの「機関名」フィールドで指定された、サブジェクトが割り当てられているサイトの名前を示します。
Country Indicates the ISO code of a country specified for a site where the subject is assigned to.

この値は、ライブラリ ページの地理システム コード リストに示されているように定義されます。

Region 症例が割り当てられているサイトの国のプライマリ・リージョンを示します。

国のリージョンは、試験の「試験設定」タブで定義されます。