10 Advanced Management Consoleの移行

使用可能な最新バージョンへのAdvanced Management Consoleの移行には、WebLogic Server管理者コンソール内の以前のAdvanced Management Consoleバージョン全体にわたる最新のEnterprise Archive (EAR)ファイルの再デプロイが関係します。Advanced Management Consoleサーバーでデータベースが手動または自動で更新される更新ウィザードにより、移行プロセスが容易になります。次に、再デプロイされたAdvanced Management Consoleサーバーと一致するようにAdvanced Management Consoleエージェントを最新バージョンに更新します。

ノート:

ベスト・プラクティスとして、アップグレード・プロセスを続行する前に、必ず既存のデータベースのバックアップまたはスナップショットを取得するようにしてください。バックアップしないと、どの時点であっても、エラーが発生した場合に、戻ることやその後にアップグレードを試みることはできません。

移行プロセス中、Advanced Management Consoleサーバーはエージェントからのリクエストの処理、Java使用状況トラッカ・レコードの処理およびセキュリティ・ベースライン・レコードの更新を停止します。

このトピックには、最新バージョンへのAdvanced Management Consoleサーバーのアップグレード、Advanced Management Consoleデータベースの更新およびAdvanced Management Consoleエージェントの更新について説明する、次の各項があります。

ノート:

Advanced Management Consoleを新しいバージョンに更新した後は、必ずブラウザのキャッシュとCookieをクリアするようにしてください。

新しいバージョンのAdvanced Management Console Serverのアップロード

Advanced Management Console移行プロセスは、WebLogic Server管理コンソール内の以前のAdvanced Management Consoleバージョン全体にわたる最新のEnterprise Archive (EAR)ファイルの再デプロイで始まります。移行タスクを実行するには、WebLogic Server管理者権限が必要です。

以前のバージョン全体にわたってAdvanced Management Consoleをアップロードするには、次のようにします。

  1. https://wls-hostname:/port/consoleとWebブラウザに入力します。ここで、wls-hostnameおよびportは管理サーバーのDNS名およびSSLリスニング・ポート番号です。
  2. 管理者の資格証明を使用して認証します。
  3. 「ドメイン構造」パネルで「デプロイメント」オプションを選択します。
  4. 右パネルで、 Advanced Management Consoleアプリケーションのチェック・ボックスを選択します。
  5. 「更新」をクリックします。
  6. ナビゲーション・パネルで最新バージョンのAdvanced Management Consoleファイル用のEARファイルを検索してチェックインします。たとえば、2.7バージョン用のEARファイルはJavaAMC-2_7.earです。
  7. 「次」をクリックします。デフォルト値を使用します。
  8. 「終了」をクリックします。
  9. Advanced Management Consoleがデプロイされた後にWebLogic Serverを再起動します。

Advanced Management Consoleデータベースの更新

新しいバージョンのAdvanced Management Console EARファイル (JavaAMC-2_7.earなど)をWebLogic Serverにアップロードした後、Advanced Management Console管理者がAdvanced Management Consoleデータベースを更新する必要があります。

ノート:

以前とその後のAdvanced Management Consoleのバージョン間にデータベースに対する変更がない場合は、データベースを更新する必要はありません。

データベースを更新するには、/amcwebuiをロードして、Advanced Management Consoleのデータベース更新画面(更新ウィザード)が表示されるかどうかを確認します。画面が表示されない場合は、変更の必要がなく、Advanced Management Consoleは完全に機能します。画面が表示される場合は、データベース更新を実行するためのガイドが表示されます。

管理者の資格証明を使用して手動または自動でデータベースを更新できます。現在のAdvanced Management Consoleのバージョンから最新バージョンにデータベースを更新する必要がない場合は、更新ウィザードは表示されず、タスクを明示的に実行する必要はありません。次のトピックに従って、Advanced Management Consoleを更新します。

データベースの自動更新

Advanced Management Consoleデータベースの自動更新を行うには、次のようにします。

  1. https://wls-hostname:port/consoleとWebブラウザに入力します。ここで、wls-hostnameおよびportは、WebLogic Server管理コンソールを起動するWebLogic Serverサーバーインスタンス(デフォルト・ポートは7002)のDNS名およびSSLリスニング・ポートです。データベースの更新を示す「ようこそ」画面が表示されます。
  2. ようこそ画面で「次」をクリックし、図10-1に示すように自動または手動のデータベースの更新を選択します。

    図10-1 Advanced Management Consoleデータベースの更新 - ようこそ画面

    図10-1の説明が続きます
    図10-1「Advanced Management Consoleデータベースの更新 - ようこそ画面」の説明
  3. Advanced Management Consoleサーバーによりデータベースを更新するには、「自動更新」をクリックします。
  4. 「更新」をクリックしてプロセスを完了します。または「取消」をクリックしてデータベースの自動更新を取り消します。

更新が完了すると、Advanced Management Consoleデータベースが正常に更新されたことを示す画面が表示されます。

データベースの手動更新

Advanced Management Consoleデータベースの手動更新を行うには、次のようにします。

  1. https://wls-hostname:port/consoleとブラウザに入力します。ここで、wls-hostnameおよびportは、WebLogic Server管理コンソールを起動するWebLogic Serverサーバー・インスタンス(デフォルト・ポートは7002)のDNS名およびSSLリスニング・ポートです。データベースの更新を示す「ようこそ」画面が表示されます。
  2. ようこそ画面で「次」をクリックし、自動または手動のデータベースの更新を選択します。
  3. SQLスクリプトを使用してデータベースを更新するには、「手動更新」をクリックします。
  4. SQLスクリプト・リンクをクリックしてSQLスクリプトをダウンロードします。

    SQLスクリプトはamc_mysql_update.sqlとして保存されます。Advanced Management Consoleデータベースに接続してそれを適用します。

  5. SQLスクリプトをデータベースに適用したら、「続行」をクリックします。または「取消」をクリックしてデータベースの手動更新を取り消します。

更新が完了すると、Advanced Management Consoleデータベースが正常に更新されたことを示すメッセージが表示されます。

Advanced Management Consoleエージェントの更新

データベースを更新した後、再デプロイされたAdvanced Management Consoleサーバーと一致するようにAdvanced Management Consoleエージェントを最新リリースに更新します。

ノート:

Advanced Management Consoleリリース2.1から新しいリリースのAdvanced Management Consoleに更新すると、Advanced Management Consoleのその新しいリリース固有のエージェントに、Advanced Management Consoleエージェントが自分自身を自動的に更新します。

Advanced Management Consoleエージェントを手動で更新することができます。ただし、自動更新をお薦めします。

Advanced Management Consoleエージェント・バージョン2.0の手動更新

Advanced Management Consoleサーバーとの整合性を保つようにAdvanced Management Consoleバージョン2.0を手動で更新する方法について詳しく学習します。

Advanced Management Consoleエージェント・バージョン2.0を手動で更新するには、次のようにします。

  1. 古いエージェントは削除しないでください。Windowsコマンド・プロンプトで、sc stop "AMC Agent"またはnet stop "AMC Agent"と入力して、エージェント・サービスを停止します。
    このコマンドが機能するには、管理者権限が必要です。
  2. %programData%\Oracle\Java_AMC_2フォルダが保持されていることを確認します。新しいエージェントは、このフォルダから自動的に設定を選択します。
  3. <既存のamcエージェント・ルート・ディレクトリ>の内容を削除します。サーバーを最新リリースのAdvanced Management Consoleに更新した後で、サーバーから最新のエージェント・バンドルをダウンロードします。新しいエージェント・バンドルの.zipファイルを、同じ<既存のamcエージェント・ルート・ディレクトリ>に抽出します。
  4. Windowsコマンド・プロンプトで、sc start "AMC Agent"またはnet start "AMC Agent"と入力して、エージェント・サービスを再び起動します。
    このコマンドが機能するには、管理者権限が必要です。
  5. 新しいエージェントを開始して、動作を確認したら、%programData%\Oracle\Java_AMC_2を削除できます。

Advanced Management Consoleエージェント・バージョン2.1以上の手動更新

Advanced Management Consoleサーバーとの整合性を保つようにAdvanced Management Consoleエージェント・バージョン2.1以上を手動で更新する方法について詳しく学習します。

Advanced Management Consoleエージェント・バージョン2.1以上を手動で更新するには、次のようにします。

  1. 古いエージェントは削除しないでください。Windowsコマンド・プロンプトで、sc stop "AMC Agent"またはnet stop "AMC Agent"と入力して、エージェント・サービスを停止します。
    このコマンドが機能するには、管理者権限が必要です。
  2. conf\AMCServer.propertiesおよびconf\AMCUser.propertiesファイルが存在している場合は、これらのバックアップを作成します。
  3. <既存のamcエージェント・ルート・ディレクトリ>の内容を削除します。サーバーを最新リリースのAdvanced Management Consoleに更新した後で、サーバーから最新のエージェント・バンドルをダウンロードします。新しいエージェント・バンドルの.zipファイルを、同じ<既存のamcエージェント・ルート・ディレクトリ>に抽出します。
  4. ステップ2で保存したconf\AMCServer.propertiesおよびconf\AMCUser.propertiesファイルをリストアします。
  5. Windowsコマンド・プロンプトで、sc start "AMC Agent"またはnet start "AMC Agent"と入力して、エージェント・サービスを再び起動します。
    このコマンドが機能するには、管理者権限が必要です。