CDC 1.1.2

java.util
クラス WeakHashMap

java.lang.Object
  上位を拡張 java.util.AbstractMap
      上位を拡張 java.util.WeakHashMap
すべての実装されたインタフェース:
Map

public class WeakHashMap
extends AbstractMap
implements Map

ハッシュテーブルに基づいた「弱キー」による Map 実装です。WeakHashMap 内のエントリは、そのキーが普通に使われることがなくなると自動的に削除されます。より正確には、指定されたキーのマッピングが存在しても、ガベージコレクタがキーを破棄するのを防ぐことはできません。 つまりガベージコレクタが、そのキーをファイナライズ可能にし、ファイナライズしてから回収するのを防ぐことはできません。キーが破棄された場合、そのエントリが事実上マップから削除されるので、このクラスはほかの Map 実装とは少し違った動作をします。

null 値と null キーはどちらもサポートされています。このクラスは HashMap クラスと同じようなパフォーマンス特性を持ち、初期容量と負荷係数の同じ効率パラメータを持ちます。

ほとんどのコレクションクラスと同じように、このクラスは同期化されていません。同期化されている WeakHashMapCollections.synchronizedMap メソッドを使って作成できます。

このクラスは、equals メソッドが == 演算子を使ってオブジェクト識別情報を判定するキーオブジェクトと一緒に使うことを主な目的としています。このようなキーが破棄されると二度と作り直されることはないので、後に WeakHashMap 内のそのキーの検索を行なって、そのエントリが削除されていたことに驚くような事態は起こり得ません。このクラスは、equals メソッドが String インスタンスなどのオブジェクト ID に基づいていないキーオブジェクトを適切に処理します。ただし、作り直し可能なキーオブジェクトの場合、キーが破棄されている WeakHashMap エントリを自動削除すると、混乱を招く可能性があります。

WeakHashMap クラスの動作の一部はガベージコレクタのアクションに依存するので、よく知られていても必要ではない、いくつかの Map インバリアントはこのクラスに適しません。ガベージコレクタはキーをいつでも破棄できるので、WeakHashMap は未知のスレッドがエントリを削除中であるかのように動作します。特に、WeakHashMap インスタンスで同期させ、その変異メソッドのどれも呼び出さないにしても、size メソッドはより小さな値を時間の経過とともに返すことができ、isEmpty メソッドは指定されたキーに対して false を返してから true を返すことができます。 containsKey メソッドは、true を返したあとで false を返すことができます。 get メソッドは指定されたキーには値を返したあとで null を返すことができ、put メソッドと remove メソッドは従来マップにあるように見えたキーに対してそれぞれ nullfalse を返すことができます。キーセット、値セット、エントリセットを続けて検査すれば連続的に出力する要素の数が少なくて済みます。

WeakHashMap 内の各キーオブジェクトは弱参照の対象として間接的に格納されています。このため、キーは、それに対する弱参照がマップの内外ともにガベージコレクタによってクリアされてからのみ自動的に削除されます。

実装上の注意:WeakHashMap 内の値オブジェクトは、通常の強参照によって保持されます。このため、値のオブジェクトが直接的にも間接的にも強くそれ自体のキーを参照しないようにしてください。 そうすれば、キーが破棄されないようになります。値のオブジェクトが WeakHashMap 自体を介してそのキーを間接的に参照するようにしてください。 つまり、値のオブジェクトはほかのキーオブジェクトを必ず参照し、その関連付けられている値のオブジェクトが今度は最初の値のオブジェクトのキーを必ず参照します。これに対処する方法の 1 つは、m.put(key, new WeakReference(value)) のように、値自体を WeakReference 内にラップしたあとで挿入することです。そして、get を呼び出すたびにそのラップを解除します。

このクラスの「コレクションビューメソッド」によって返される反復子は「フェイルファスト」です。反復子の作成後に、反復子自体の remove または add メソッド以外の方法でマップが構造的に変更されると、反復子は ConcurrentModificationException をスローします。このように、並行して変更が行われると、反復子は、将来の予測できない時点において予測できない動作が発生する危険を回避するために、ただちにかつ手際よく例外をスローします。

通常、非同期の並行変更がある場合、確かな保証を行うことは不可能なので、反復子のフェイルファストの動作を保証することはできません。フェイルファスト反復子は最善努力原則に基づき、ConcurrentModificationException をスローします。したがって、正確を期すためにこの例外に依存するプログラムを書くことは誤りです。反復子のフェイルファストの動作はバグを検出するためにのみ使用するべきです。

このクラスは、Java Collections Framework のメンバーです。

導入されたバージョン:
1.2
関連項目:
HashMap, WeakReference

コンストラクタの概要
WeakHashMap()
          デフォルトの初期容量 (16) とデフォルトの負荷係数 (0.75) を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。
WeakHashMap(int initialCapacity)
          指定の初期容量とデフォルトの負荷係数 (0.75) を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。
WeakHashMap(int initialCapacity, float loadFactor)
          指定の初期容量と指定の負荷係数を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。
WeakHashMap(Map t)
          指定された Map と同じマッピングで新規 WeakHashMap を作成します。
 
メソッドの概要
 void clear()
          すべてのマッピングをマップから削除します。
 boolean containsKey(Object key)
          マップが指定のキーのマッピングを保持する場合に true を返します。
 boolean containsValue(Object value)
          マップが 1 つまたは複数のキーと指定された値をマップしている場合に true を返します。
 Set entrySet()
          マップ内に保持されているマッピングのコレクションビューを返します。
 Object get(Object key)
          この弱いハッシュマップの指定されたキーに対応する値か、このマップにこのキーに対応するマッピングが存在しない場合は null を返します。
 boolean isEmpty()
          マップがキーと値のマッピングを保持しない場合に true を返します。
 Set keySet()
          このマップに含まれているキーのセットビューを返します。
 Object put(Object key, Object value)
          指定された値と指定されたキーをこのマップに関連付けます。
 void putAll(Map m)
          指定のマップからすべてのマッピングをマップにコピーします。
 Object remove(Object key)
          キーに対するマッピングがあれば、そのキーをマップから削除します。
 int size()
          マップ内のキー値マッピングの数を返します。
 Collection values()
          マップ内に保持されている値のコレクションビューを返します。
 
クラス java.util.AbstractMap から継承されたメソッド
clone, equals, hashCode, toString
 
クラス java.lang.Object から継承されたメソッド
finalize, getClass, notify, notifyAll, wait, wait, wait
 
インタフェース java.util.Map から継承されたメソッド
equals, hashCode
 

コンストラクタの詳細

WeakHashMap

public WeakHashMap(int initialCapacity,
                   float loadFactor)
指定の初期容量と指定の負荷係数を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。

パラメータ:
initialCapacity - WeakHashMap の初期容量
loadFactor - WeakHashMap の負荷係数
例外:
IllegalArgumentException - 初期容量が負であるか負荷係数が正でない場合

WeakHashMap

public WeakHashMap(int initialCapacity)
指定の初期容量とデフォルトの負荷係数 (0.75) を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。

パラメータ:
initialCapacity - WeakHashMap の初期容量
例外:
IllegalArgumentException - 初期容量が負の場合

WeakHashMap

public WeakHashMap()
デフォルトの初期容量 (16) とデフォルトの負荷係数 (0.75) を持つ、新しい空の WeakHashMap を作成します。


WeakHashMap

public WeakHashMap(Map t)
指定された Map と同じマッピングで新規 WeakHashMap を作成します。WeakHashMap は、デフォルトの負荷係数 (0.75)、および指定された Map のマッピングを保持するのに十分な初期容量で作成されます。

パラメータ:
t - マッピングがこのマップに配置されるマップ
例外:
NullPointerException - 指定されたマップが null の場合
導入されたバージョン:
1.3
メソッドの詳細

size

public int size()
マップ内のキー値マッピングの数を返します。この結果はスナップショットとなり、参照が行われなくなるため、次のアクセスが試行される前に削除される未処理のエントリを反映しない場合があります。

定義:
インタフェース Map 内の size
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の size
戻り値:
マップ内のキー値マッピングの数

isEmpty

public boolean isEmpty()
マップがキーと値のマッピングを保持しない場合に true を返します。この結果はスナップショットとなり、参照が行われなくなるため、次のアクセスが試行される前に削除される未処理のエントリを反映しない場合があります。

定義:
インタフェース Map 内の isEmpty
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の isEmpty
戻り値:
マップがキーと値のマッピングを保持しない場合は true

get

public Object get(Object key)
この弱いハッシュマップの指定されたキーに対応する値か、このマップにこのキーに対応するマッピングが存在しない場合は null を返します。戻り値の null は、マップがキーのマッピングを保持していないことを示すとは限りません。つまり、マップが明示的にキーを null にマップすることもあります。containsKey オペレーションを使うと、こうした 2 つの場合を見分けることができます。

定義:
インタフェース Map 内の get
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の get
パラメータ:
key - 関連付けられた値が返されるキー
戻り値:
マップが、指定されたキーにマップしている値。 このキーに対するマッピングがマップにない場合は null
関連項目:
put(Object, Object)

containsKey

public boolean containsKey(Object key)
マップが指定のキーのマッピングを保持する場合に true を返します。

定義:
インタフェース Map 内の containsKey
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の containsKey
パラメータ:
key - マップにあるかどうかが判定されるキー
戻り値:
key に対するマッピングがある場合は true、そうでない場合は false

put

public Object put(Object key,
                  Object value)
指定された値と指定されたキーをこのマップに関連付けます。マップが以前にこのキーのマッピングを保持していた場合、古い値が置き換えられます。

定義:
インタフェース Map 内の put
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の put
パラメータ:
key - 指定の値が関連付けられるキー
value - 指定のキーに関連付けられる値
戻り値:
指定されたキーと関連付けられていた以前の値。キーのマッピングがなかった場合は null。戻り値 null は、HashMap が以前に null と指定されたキーを関連付けていたことを示す場合もある

putAll

public void putAll(Map m)
指定のマップからすべてのマッピングをマップにコピーします。これにより、マップが指定のマップ内に現在あるキーのすべてに対して持っていたマッピングが置き換えられます。

定義:
インタフェース Map 内の putAll
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の putAll
パラメータ:
m - マップに格納されるマッピング
例外:
NullPointerException - 指定されたマップが null の場合

remove

public Object remove(Object key)
キーに対するマッピングがあれば、そのキーをマップから削除します。

定義:
インタフェース Map 内の remove
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の remove
パラメータ:
key - マッピングがマップから削除されるキー
戻り値:
指定されたキーと関連付けられていた以前の値。キーのマッピングがなかった場合は null。戻り値 null は、マップが以前に null と指定されたキーを関連付けていたことを示す場合もある

clear

public void clear()
すべてのマッピングをマップから削除します。

定義:
インタフェース Map 内の clear
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の clear

containsValue

public boolean containsValue(Object value)
マップが 1 つまたは複数のキーと指定された値をマップしている場合に true を返します。

定義:
インタフェース Map 内の containsValue
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の containsValue
パラメータ:
value - マップにあるかどうかを判定される値
戻り値:
このマップが 1 つ以上のキーを指定された値にマップしている場合は true

keySet

public Set keySet()
このマップに含まれているキーのセットビューを返します。セットはマップと連動しているので、マップに対する変更はセットに反映され、また、セットに対する変更はマップに反映されます。セットは要素の削除をサポートしており、対応するマッピングをこのマップから削除できます。削除は、Iterator.removeSet.removeremoveAllretainAll、および clear の各オペレーションを通して行います。Set は、add オペレーションや addAll オペレーションはサポートしていません。

定義:
インタフェース Map 内の keySet
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の keySet
戻り値:
マップに含まれているキーのセットビュー

values

public Collection values()
マップ内に保持されている値のコレクションビューを返します。コレクションはマップと連動しているので、マップに対する変更はコレクションに反映され、またコレクションに対する変更はマップに反映されます。コレクションは要素の削除をサポートしており、対応するマッピングをこのマップから削除できます。削除は、Iterator.removeCollection.removeremoveAllretainAll、および clear の各オペレーションを通して行います。Set は、add オペレーションや addAll オペレーションはサポートしていません。

定義:
インタフェース Map 内の values
オーバーライド:
クラス AbstractMap 内の values
戻り値:
マップ内に保持されている値のコレクションビュー

entrySet

public Set entrySet()
マップ内に保持されているマッピングのコレクションビューを返します。返されるコレクションの各要素は Map.Entry です。コレクションはマップと連動しているので、マップに対する変更はコレクションに反映され、またコレクションに対する変更はマップに反映されます。コレクションは要素の削除をサポートしており、対応するマッピングをこのマップから削除できます。削除は、Iterator.removeCollection.removeremoveAllretainAll、および clear の各オペレーションを通して行います。Set は、add オペレーションや addAll オペレーションはサポートしていません。

定義:
インタフェース Map 内の entrySet
定義:
クラス AbstractMap 内の entrySet
戻り値:
マップ内に保持されているマッピングのコレクションビュー
関連項目:
Map.Entry

CDC 1.1.2

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